[だけれどそんな態度を取るのも其処まで。
傍の少年が"女王"である事を知らされたのなら、彼方もどうやら男が"アリス"であると気付いたらしく。
かち合う視線>>179からは軋むような音が聞こえてきたのはきっと、男の気の所為だけでは無いだろう。
嗚呼、しかし。それならそれで、"好都合"。
未だジワジワと痛む腰の腹いせに、精々にこやかに詫びの言葉を入れてやれば、あからさまに歪む顔>>180の何と滑稽で愉快な事か!]
……あぁ、違ったのか。
すまないね。君の言う通り、ぶつかられた衝撃でどうやら頭がイカれてしまったらしい。
可愛くなくて、それはそれは申し訳無い。しかし許してくれ、そればかりは私にも何ともしようがないんだ。
それにしても……、
[向ける顔は、さも申し訳無さそうに。眉を下げて肩を落とし、声音には困惑の色すら滲ませてみせる。
愉快、愉快。
内心でほくそ笑みながら少年の姿を観察し。そうしてふいに背を屈め、少年の耳の隣に顔を近付けたのなら低く、そしてありったけの揶揄を込めた口調でこう、呟いた。]
(202) 2015/06/21(Sun) 03時頃