『19XX年8月X日
暫く私が茫然としていると。扉が僅かに開いた。私は彼女が心を開いてくれたのかと思い、少し心を弾ませたが、直後誤解だった事を知る。にょき、と生えてきた手はぺたぺたと廊下を這う。』
……?
『箒を持ったまま無言で私はその様子を見下ろす。手は何かを探しているようだ。なんとなくその様子が不気味で、それでいて滑稽で。私は薄ら笑いを浮かべながら、手を観察した。
お目当ての物が見つからなかったのか、やがて、手は残念そうに部屋へと帰って行った。』
…………………。もしかして、これ?
[>>188 漸く心当たりに気が付き。握り締めていた箒を扉のそばに立てかける。そんなに掃除がしたかったのだろうか。こんな事態だと言うのに不思議な子だ。
自分は手帳を一枚破り、簡単なラブレターを書くと箒に挟んでおいた。]
『やぁ。キャロライナちゃん。可愛い名前だね。キャロルって呼んでいいかな?
さっきは驚かせてしまってごめんね。箒をお返しするよ。
また良かったらお話しようね。
-Ian Everett-』
(191) 2014/08/13(Wed) 12時頃