[そうして携帯片手に通学路を歩いていると、聞き覚えのある女性の絶叫が耳に入った。(>>31)慌ててそちらに駆けつけると、フィオーレのアルバイターが店先でおろおろしているのが見える。]
ワカちゃん、どったの?
……クマ!?ライオン!?
[要領をさっぱり得ないまま、とりあえずアルバイターをなだめる。とりあえず警察には通報してるとのこと。ではその前にと、フィオーレの荒れた店内へ慎重に足を踏みいれる。]
これ…か……。
[アルバイターがクマやライオンを連想した原因。獣の足跡と思しき痕跡を見つけた。店内の様子も合わせて、携帯で何枚か撮影する。聞くとマスターとまったく連絡がつかないとか。(>>32)]
―いや、まだなにかあったと決まったわけじゃ…。
[フィオーレの常連には輝也も含まれている。マスターの平太郎さんとは、知らぬ仲ではない。残暑のせいなのか。嫌な汗が背中を伝うのがわかった。]
(172) 2022/09/07(Wed) 23時半頃