― 昼休み・教室 ―
[明らかに怯えた自分を面白がっている様子>>103に、尻尾でも生えていれば不機嫌そうに体に打ち付けていただろう。
生えていない代わりに握り締めた拳が小刻みに震え、]
そ、そんな覚えなど、あるはずがなか、ろう。
いきなり怒鳴られて、驚くなという方が無理難題だ!
[焦ると言われ、どもりつつ頭を過ぎるのは鞄の中身。危ない物でもないが、見つかる人によれば没収されるかもしれない。
数日後には返されたとしても今日、天体観測の時でなければ自分の性格上渡せないだろう。それは何としてでも避けたい。]
縦社会と言うのは面倒だな、錠……先、生。
とはいえ、先生である以前に錠は錠ではないか。
[言われてみれば、茅葺が生徒指導教員に説教を食らっている姿を見た記憶があるような。
どうにも敬称は苦手だ。そうぼやきながらも同情を抱き、覚えていたら付ける、と大人しく頷いた。
明らかにいない時は良いよな、と小さく付け足して。*]
(148) 2014/10/03(Fri) 18時頃