どうかな。――俺は会えて嬉しいけど、先輩。
[ >>83 揶揄う様に、それでもややその声が抑揚を作ろうとするのを耳にしながら。ふざける意味でなくただ素直に告げ、
――改めて上から下へ視線を滑らせる。高等に居た頃はスカートの裾から伸びるその足が、隠されていたこともあった。そしてそれが、世間一般で言う“本来”の相手の姿なのだということも、知っていれば。]
“帰り道が分からなくなってしまえば良いのに。”
[ 自らの問いへの返答はただ、厚く陽を遮る雲へと向けられる。それを黙ったままに受け取れば、薄い笑いを一層、深めた。
続く謎掛けのような>>84問いには、小さく瞳孔を広げる。どんな意図がその奥にあるのかなんて殆ど考えも付かない。
それでもお伽噺に沿った、まるで今朝知った噂のようなそれに静かに、答えた。]
――他の扉も探すよ、ひとまず。……それから斧でも探してやりたい、そっちは。
ただ立ち止まって終わりを待つのも、筋書き通りに進んでやるのも苛々しない? 迷子になっても、それはそれで良いよ。
(92) 2014/10/03(Fri) 14時半頃