へぇー。良いこと聞いちゃったな。
[にやり、と悪戯っ子のような笑みを浮かべながらクシャミの言葉に同調するように口を開く。気遣いが嬉しいようなムズ痒いような不思議な感覚で、どう返答すればいいか分からなかった。なんにせよ、今はその優しさに甘えておこう。
…あとでちゃんとお礼しなくちゃ。]
うう……先生、女の子を虐める趣味でもあるの?
[あくまで少女のように答えると、目に涙を溜めて見せた。…嘘泣きでもしてやろうかと考えたけれど、きっとそれも暴露てしまうんだろうな。]
……なんて、ね。
じゃあ、今度お酒を買う時は保護者同伴ならいいのかな?
[早々にネタばらしするも、なんだか言い返したいような気持ちになる。散々考えた末にちくり、と呟く。飲酒しているのも知っているんだし、いいよね?と続けると再びにんまり笑った。もちろん、保護者とは目の前の医者のことを指していて。]
わぁ!先生がご馳走してくれるの?
もちろん付いて行くよー!
[無邪気にはしゃいでみるものの、これが本当の自分なのかとモヤモヤした気持ちに襲われる。こんなこと、考えても無駄なのに。]
(77) 2014/06/21(Sat) 04時頃