―回想/ソフィアとの別れ際―
……お前はここにいろ。恐らくは、やばい相手だ。>>2:195
[口にすると中空に舞い上がり、首の毛皮を解放する。
我が身を包んでいく狼の外枠。その隙間から、驚いたようなソフィアの表情>>36が確認できた。
手にしたものが何なのか、まだ把握できていないのだろう。
その様子を見ているうちに、かつて視線を逸らされた会話>>1:145が色濃く浮かび]
必ず『喰え』。念のため、感触を右腕に刻み込んでおいてくれ。
[体を飲み込む毛皮の隙間から、辛うじて呼びかけた。
『嘘』>>1:146の答えは知らなくても、『苦手だ』>>2:10とは感じた弱い魔法使いに対し。
苦手では、困るのだ。ヴェラは思う。
もっと大きな餌を前に、『間に合わないのは許されない状況』>>0:139になった時。
『苦手』なままで手が出ずに、『間に合わなくなってしまう』のは…………]
(39) 2013/06/17(Mon) 20時頃