――……だが、悪くない。
俺をそう呼ぶのは、この世の中ではお前だけだから…余計に、なんだろうが。
[首を傾げる彼>>15に向けて、伺うように言葉を返し。小さく、小さく"もう一度"、と強請ってみたのなら、きっとその願いは叶えられたことだろう。
二度目の名に滲む、先よりも込められた彼の熱を。その呼び名を通して感じながら、握る彼の手袋の先へと指をかける。]
…特別な呼び名…というのも、いいもんだ。
そうやって俺は君のものだ、と…主張してくれればいい。
[手にした手袋の先を、軽く引き。彼のその滑らかな手へと直に触れる事は、果たして許されはしただろうか。
許されたのであれば、触れたその肌をゆるりと撫ぜて。その温もりを逃さんとするように、強く握り込みはしただろう。]
君の名前、是非とも俺に任せて欲しい。
君が捨ててくれた"ジャニス"の名に変わる名を…必ずや、用意しよう。
(33) ねこんこん 2014/10/11(Sat) 21時頃