――プール→――
――たべる、けど。俺と?
[ ぐう、と数度目の腹の虫を聞きながら。我慢できるだろうか、とマスクを受け取る>>1:255のすら摘むよう、彼から、においから離れながら。顔ごとそらして、「くつわ」をはめこんだ。じりとズレるそれの端、吸収口をこんと叩きつつ。
そういえば、替えを貰わないままだった。
誰が誰も、彼のように「やさしく」はないから。――とおくむかしにきく“うみ”の声音を思いながら。きっとはやくした方がいいのだろう、と足先を直す。]
俺のしりたいこと。
[ やはり彼は、そとを、ここのなにかを知っているのだろうか。
自らよりは小さく映るだろうその姿を眺めつつ、その奥に、一体どれだけのことを潜めているのだろうと。――“ふゆ”に眠る亀が甲羅に、大事なみをかくすみたいに。
フードごとマスクを被り直せば、ひとつ頷きながら。彼がいう“ごはん”の先へ同伴しようと、足を進めただろう。]
(25) 2015/07/12(Sun) 13時頃