[彼の傍に近づいて、しゃがみこむ。肩に手を当てれば彼は顔を上げたろうか。あげたなら好都合。
ひゅ、と風が鳴る音。パァン、という心地よい音は広場に響いたか。]
『お詫びのしようもありません』?
そりゃあ、そうですよね。
それだけのこと、してますし。
[立ち上がって三宅とやらを見下ろす。脚が出ないだけでも感謝して欲しい。]
…早くここから出してください。
そして、彼らを。
[無意味な弁解などに耳を傾ける気は甚だない。自己満足自己満足。状況を説明したからといって、被害者から同情をもらえると思っているのなら考えが甘すぎるし、理解してもらえると思っているのなら性質が悪すぎる。
ここで聞いているのも馬鹿らしい。それにこれ以上子どもたちに聞かせていいものでもないだろう。
そうそうに話を切り上げて。早く自分たちを――――部屋で眠る彼らを含め――――ここから出せと、催促した。]
(19) ainsel00 2015/08/30(Sun) 22時半頃