―リーの部屋前にて―
[扉を叩き、暫くすると探していた人物が内鍵を開けて姿を見せた(>>74)。]
フィリッ、プ…?
[彼が無事でいたことを喜ぶ間もなく。ずるりと座り込む彼の姿に、何かあったのだと悟る。そうか、リーさんは陽介さんという名だったのか。そしてその人は、もう…。
優秀な彼が取り乱して、必死に紡ごうとする言葉に耳を傾けながら。彼の指す先を見上げると、毛布を掛けて眠る男の姿が見えた。
恐怖を浮かべた、今にも壊れそうなフィリップの表情が。不意に、姉さんのそれと重なった気がして。]
フィリップ、ご め…
俺、何も、できなッ…
[俺はリーを疑っていた。それでも、インターホンでその名を告げることすら、恐ろしかったのに。全てをフィリップに、背負わせてしまったような気がして。
"俺は彼の、フィリップの…友だちでいたい"のに。]
ごめ な、さ…
(16) 2015/08/27(Thu) 20時頃