─ 回想 舞台 ─
[肌を震わせたグロリア>>*14のうなじに軽く鼻先を埋めて、イアンは小さく息を漏らした。
椅子に座るグロリアは主人。後ろに立つ買われたイアンの手は、グロリアのたおやかな手に恋人同士重ねられたまま。カルヴィナの返答には>>+34、]
女だから買われたんだろうに。
[詳細を説明する気の無い呟き。カルヴィナの葡萄色の瞳は客席ではイアンの濃茶色と同じく、黒に塗りつぶされたように見える。
グロリアとカルヴィナ、立場のまったく異なる貴族の女同士の会話が始まる。イアンは口を挟まず、カルヴィナを観察する。傷、痛み、快楽、屈辱、嫌悪、復讐心──今は恐怖は見えない。カルヴィナを会話した時の事を思い出すに、世間知らず故の無知と、想像力の欠如が、完全なる恐怖から少女を遠ざけているように見えなくも無い。]
(+105) 2010/04/12(Mon) 22時半頃