[かけられた声>>+60に、少しだけ顔を上げる。そうして彼の顔が目に入れば、深く息を吐いた。
一度泣かせてしまえば、自分はもう用済みではないのか。怪我の事など放っておけば良いだろう。
――口には出さずに、そんな事を考えて、しゃがみ込んでくる彼を睨み付ける。
白々しいその視線が酷く煩わしかった。元を正せば全て、彼のせいだというのに]
きもちわるい、
[吐きそうだ、と。薄ら笑みすら浮かべて見せて。頭に伸びてきた手をぱしんと振り払った。
あんたに触られると、余計気持ち悪くなる。
ぽつりとそう零して、つ、と視線を下に落とす。自分とは正反対に上機嫌な彼の顔は、直視に耐えなかった。
そりゃあ踏みつけた側は良い気分だろう。だが、そのダシにされた此方は堪ったもんじゃない。
とてもじゃないが、ディーンにはここまでされる心当たりなど無かった。目の前の医者にとっては、ただの戯れなのかもしれないけれど。それでも、許せる範疇を越えている]
(+63) 2014/07/04(Fri) 15時半頃