人狼議事


297 湿っぽい古風和ホラーRP村「紫陽花奇譚」

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【赤】 双子 夕顔

──── かごめ かごめ

        かごの中の 鳥は

   いつ いつ 出やる

              夜明けの 晩に

    鶴と 亀が 滑った


      うしろの

            正面

                 だ ぁ れ ?
 

(*0) 2019/07/13(Sat) 01時頃

【赤】 双子 夕顔

[ざわ、ざわ、ざわ―――――

 藤棚に、風が流れ込んで揺らすようなざわめきが、

          胸の内、吹き荒れて。


   嗚呼。


例えばあなたが、
わたしに願いをかけたなら。

わたしはしずかに、ねむりにつけたかも、しれなかったのに。]

(*1) 2019/07/13(Sat) 01時頃

【赤】 双子 夕顔

 願いをください

     わたしが、わたしであるために

   願わせてください

             貴方たちのために

   願いを
         ねがいを

            ねがい    を      



   なぁ、
         次は、どの子がほしい?
 

(*2) 2019/07/13(Sat) 01時頃

【赤】 双子 夕顔

[待っても、待っても、待っても。
神様は、お迎えに来てくださらなかった。

待っても、待っても。

待っても。

ある日、善吉っつぁんが、やってきた。]

『**が、3日とおかずに熱を出しよります。』
『どうか、どうか、』
『助けておくんなまし。』

(*3) 2019/07/13(Sat) 01時頃

【赤】 双子 夕顔

[神様は、なぁんもしてくれん。
なぁんも。

多分、人間の声なんぞ、聞こえやせんのでしょう。
あんまりにも、背ぇが高くていなさるから。

だから、わたしはお祈りした。
どうか、わたしの可愛い妹を、助けておくんなまし。

気づけばあたりに、見事な紫陽花が咲き乱れていた。
戸惑いながらも善吉っつぁんは、紫陽花を一株摘んで帰った。]

(*4) 2019/07/13(Sat) 01時頃

【赤】 双子 夕顔

[紫陽花を煎じて作った薬は、流行病をよく治したらしい。
わたしはそれを、お礼に来た善吉っつぁんを見ていて知った。

やっぱり神様は、何も答えなかった。

それから、度々やってくる村の人々は、代わる代わるあらゆる願いを供えた。
わたしはその中から、叶えてやりたい願いについてだけ、願いを重ねた。

わたしが願いを重ねた願いだけは、不思議と叶えられた。
神様は、人間のことなど知らない。
けれど。

お嫁の願いは、聞いてくださるのかもしれない。

そう思った時、わたしは何故だか涙を零した。]

(*5) 2019/07/13(Sat) 01時頃

【赤】 双子 夕顔


    [わたしがお嫁入りした神様は。
     きっと確かに、存在したのだと。]
 

(*6) 2019/07/13(Sat) 01時頃

【赤】 双子 夕顔

[強く香る藤に

  息が詰まるような心地がした。]

(*7) 2019/07/13(Sat) 10時半頃

【赤】 薬売り 芙蓉


[ 声が優しい、
 泣きそうだ。]

(*8) 2019/07/13(Sat) 14時半頃

【赤】 双子 夕顔

『もう いいよ』

         『もう いいよ』


   『もう いいんだよぅ』
 

(*9) 2019/07/13(Sat) 15時半頃

【赤】 双子 夕顔

『みつかっちゃったぁ、』

[その時確かに、幼い子供が紫陽花の傍らで


                   笑った。]

(*10) 2019/07/13(Sat) 15時半頃

【赤】 双子 夕顔

“おねぇちゃんやから”

           いもうとの手を引いて産まれ

 “おねぇちゃんやから”

          いもうとの面倒を見て

  “おねぇちゃんやから”

         いもうとを護らなくちゃ

   “おねぇちゃんやから”

        いもうとが さいわいなんです
 

(*11) 2019/07/13(Sat) 16時頃

【赤】 双子 夕顔



        『おねぇちゃんやから』 

 

(*12) 2019/07/13(Sat) 16時頃

【赤】 双子 夕顔

[緋色の婚礼衣装纏ってお山へ向かう道すがら。

寂しい静かな葉や嫁行列、行列なんて言ったかて、傘さしかけてくれるおっとさんひとりしかおらず。

おっとさん、全然気づきゃしなかった。
だって、おっとさん、こっちなんて見やしなかったもの。

けれど、あなたはわたしを見たはずだった。
善吉っつぁん、あなたは、わたしを。]

 『行ってらっしゃい、**ちゃん』

[眉を下げて、微笑んだあなた、お嫁にて言うた相手のこともわかりゃせず。
嗚呼、どっちでも、よかったんね。

おねぇちゃんなんて、ただ、この世に産まれ落ちた、順番だけなんやわ。
それは、知っていて、知らないふりをしていた真実で。]

(*13) 2019/07/13(Sat) 16時頃

【赤】 双子 夕顔

[それでも、先に産まれたからという理由だけで、おねぇちゃんと呼ばれ、
おねぇちゃんと呼ばれるからというだけで、妹のために心砕いた。

けれどそれが、わたしにとっての幸いだったのだから、だから。

わたしから、その幸いを、奪わないで。


時が流れ、**が身罷って、その子が、孫が、そこにいた。
それでもわたしは、おねぇちゃんだった。
おねぇちゃん、で、いたかった。]

(*14) 2019/07/13(Sat) 16時頃

【赤】 双子 夕顔

[紫陽花を食った子供が死にかけた、と村人が文句を言いに来たのはいつだったか。
病の予防にと思ったらしい。愚かなことだ。

けれどわたしは、願いをかけた。

誤って、病のないものがかの花を口にすることがないように。

村からは、紫陽花が消え、山の紫陽花は、見えぬよう透明になった。]

(*15) 2019/07/14(Sun) 11時頃

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