226 【突発誰歓】君の瞳に花咲く日【RP村】
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― 中庭 ―
[寄ろうとした青年の掌にも>>71 黒い翼を持った彼の小さな呟きにも>>72 それは気づかず、枝の上で
ぱさりと、一枚のレター用紙を取り出した。 少しの間それを眺めていた。
ふと、唇を開く。]
(74) 2015/06/14(Sun) 02時頃
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ア。ア。 アー。 ゥ。 ナ……ナ。 ………… ………………やくそく……。
(75) 2015/06/14(Sun) 02時頃
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[声を出す事を忘れたかのように 何度も形にならないうめき声をあげると ふと、何か言葉を紡ぎ出した。]
(76) 2015/06/14(Sun) 02時頃
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『白い世界にひとりきり
黒い角のちいさな少年 爪をたてて叫んでいた 壁を傷つけ泣いていた いつか涙が笑顔に変わるでしょうか
白い世界にふたりきり 銀の鎖に繋がれた 絵本のふたご いつかは手を繋ぐでしょうか』
(77) 2015/06/14(Sun) 02時頃
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『 いつだって世界は穏やかで 優しい毒を流しこんで そうして全てを忘れてさせてく 笑顔もぬくもりも 届かぬ向こうにつれていく
忘れないで
君の瞳に花咲く日 いつか君が忘れる日がきても
君の瞳に花咲く日 君に映る最後の花でいたかった』
(78) 2015/06/14(Sun) 02時頃
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『 手のぬくもり 絡めた小指 君の笑顔
君が忘れる日がきても
忘れない 』
[それは歌だった。 メロディも詞も何もかもが拙い、歌だった。]
(79) 2015/06/14(Sun) 02時頃
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[ その歌が何を意味していたのか 「それ」には知る由もないが
ただ、穏やかに吹く風に乗せて 木の上で、何かのために歌い続けていた。**]
(80) 2015/06/14(Sun) 02時頃
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/* とっても埋まりたい。 韻とかめろでぃとかしらないー!すみませんんー!! (そっと土下座)
(-62) 2015/06/14(Sun) 02時半頃
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/* これからどうしようかなあ。 元に戻る奴? はないな。 木から下りようかな……。
(-84) 2015/06/14(Sun) 10時頃
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― 回想:夜・自室 ―
(>>8) [その拙い歌を書き終わった時、 ぶちりと嫌な音がした時。
ぐるぐると視界がまわって、 からん、と手にしていた シャープペンシルが転がる音がした。 蒼い羽が、大きくなるのを感じた。
めきめきと育つのは 「わたし」ではない何か。 ばかなわたしは、唐突に自分の”終わり”を悟る]
(96) 2015/06/14(Sun) 10時頃
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ま、
[待って。まだ、約束を果たしてないの。 ナナちゃんと交わした約束。 シーシャさんと交わした約束。 ちゃんと果たせてないの。 叫んでも、消えていく、意識。 嫌。忘れたくない。]
[ぜえはあと息を切らしながら、 わたしは起き上がり、シャーペンを握った。 ベッドの上、暮れていく病室の中、 目に付いたレター用紙を取る。
その時、うまく取れなくて、 用紙がベットの上に散らばった。 かまわず必死に文字を書いた。]
(97) 2015/06/14(Sun) 10時頃
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[一枚目、名前の羅列。]
『……オーレリア ニコラス ナナ ゆり ケイトリン メルヤ タルト トレイル オスカー キルロイ シーシャ』
[オスカー、の文字の横に 下手くそな花のような何かと、マーガレットの文字
他の人の名前の横にも、桃色の花や飴、 音符、ピエロのような何か ――いろんなものをかいた。
キルロイさんに絵の書き方を教わればよかったと おぼろげな意識の中後悔した。]
(98) 2015/06/14(Sun) 10時半頃
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[二枚目、メッセージ]
『わたしでないわたし
えほんをあずかっています
なかにわのおおきなきのうえで うたをうたってください どこにいてもきこえるように
やくそくをはたしてください
やくそくをはたしたら、』
(99) 2015/06/14(Sun) 10時半頃
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( めきり、めきり、めきり )
[羽が伸びていく音が怖い。……怖い。]
い、や……! やだ、助け、て、 蝶になんかなりたくな――――
[バキン、と、シャーペンの芯が折れる音と共に わたしの意識は*]
(100) 2015/06/14(Sun) 10時半頃
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― 現在・中庭 ―
[ぱさり、風にあおられ、 レター用紙が翻っている。
木の下のひとたちは 静かに歌を聴いてくれたようだった。 ひとである「 」がそこにいたなら とんでもなく、顔を赤らめ ごめんなさい、と言って逃げただろうけれど。
ひとではない「それ」は何度か歌うと、 ぺらりと絵本のページを捲る。 女の子の空白の言葉は、 「 」にも「それ」にもわからないままだ。]
(101) 2015/06/14(Sun) 10時半頃
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[ 「それ」は絵本を閉じると、 ぱ、と枝から舞い降りて、ふわと着地した。 レター用紙を二枚とも落とした。
涙を流す彼>>95に首を傾げると 静かに持っていた絵本を差し出した。
終わりが近い。 遠くから複数人の足音がした。**]
(102) 2015/06/14(Sun) 10時半頃
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[ぎこちなく伸ばされた掌を>>106 怖じるでもなくたんたんと受け入れ 撫でられると、心地よさそうに目を細めた。
青年が身を屈める。 「それ」は、落とされた言葉>>107を、 理解しているのかしていないのか、 ただ。月色の髪と青年の項を見ていた。]
(111) 2015/06/14(Sun) 20時半頃
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[>>108
真っ黒な目は離れる蘇芳色を追う。 青年の唇が紡ぐ詩に耳を澄ましている。
ひらり、蒼い翅が揺らめいた。 ざあぁ、と風が草木を揺らした。
「それ」は、言葉の意味を理解してはいなかった。 ただ。]
(112) 2015/06/14(Sun) 20時半頃
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…………シー。………ャ。 さ。
(113) 2015/06/14(Sun) 20時半頃
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[白い頬に透明な雫がひとつ、ふたつ零れ落ちる。 泣きながら微笑んだ。
唇が一瞬、「だいすきでした」と綴ったのは、 最後に残った「ヒナコ」の残滓。
想いはいつからか。 その感情の名はなんというのか。 もうわからない。]
[ ぱちりと瞬きを一つした。
……それで、 「おしまい。」 ]
(114) 2015/06/14(Sun) 20時半頃
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? ?? ……?
[ 「それ」は自分の目から零れるものを 理解できないかのように掌で拭うと その雫を見つめて不思議そうな顔をした。
それから、ひらりと中庭を、楽しそうに舞う。 キルロイの翼を見て 「あなたも飛ばないの?」といわんばかりに首を傾げる。 オスカーの植えた紫苑の花を嬉しそうに見た。
もはや正気ではなかった。 「それ」がステップと共に中庭の入り口まで来た時 現れたのは白衣の男。]
(115) 2015/06/14(Sun) 20時半頃
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『ヒナコ』
[そういって差し伸べられた手を、「それ」は無視するが、 強引に手をとられて「いやだ」というように 翅をはためかせた。
ひとにとって虫の抵抗とは些細なもの。 すぐに取り押さえられ、腕に注射を射され、 大人しくなったそれは、 先生に手をひかれ連れて行かれる。
オスカーにも、キルロイにも、シーシャにも 別れを告げることなく、 閉ざされた隔離施設への道を行く。]
(116) 2015/06/14(Sun) 20時半頃
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「♪」
[唇から途切れ途切れに、 あの歌の旋律を零しながら。**]
(117) 2015/06/14(Sun) 20時半頃
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[─小さい頃、ちょうちょになりたかった。]
(-96) 2015/06/14(Sun) 21時頃
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[まだわたしがわたしであった頃。 つないだ手のぬくもりを覚えていた頃。 幸せを幸せだとは思っていなかった頃。]
そらを飛んでいけたら、素敵なのにと思っていた。
ともだちと笑った蒼い蒼い空を。 ともだちと空想した銀河の満ちる夜を。 大きな翼で、羽ばたいてゆけたなら。 ]
(-97) 2015/06/14(Sun) 21時頃
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[ そんな自由は、どこにもなかった。 気づくのが遅すぎた。
月に手を伸ばしても、 この手も、翅も、届くはずもなかった。
ただこの翅は、わたしから自由を奪うだけだった。 ともだちを奪うだけだった。 世界をなくすだけだった。]
(-98) 2015/06/14(Sun) 21時頃
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[ある日。 むしみたいに無力なわたしは、 とうとうむしになった。 憧れていた蝶になった。 空を羽ばたけるようになった。]
(-99) 2015/06/14(Sun) 21時頃
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[昔からの夢は、叶った。
でも、でもね。わたしは。わたしは――]
(-100) 2015/06/14(Sun) 21時頃
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[ わたしは、ちょうになんてなりたくなかった。 ]
(-101) 2015/06/14(Sun) 21時頃
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[
そして、
瞳に最後にうつる 花の色は、
**]
(-102) 2015/06/14(Sun) 21時頃
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ヒナコは、シーシャの歌を、歌い続けている。
2015/06/14(Sun) 21時半頃
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