158 雪の夜に
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……ねえ、 あなた言ってたわね。
まさか宿屋の女主人が、 あなた以外の人狼……、なんてことは、 ないわよね。
(*0) 2013/12/24(Tue) 23時半頃
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……どうだかな。 "声"もなしに連れて行かれた以上、俺には判断がつかない。
[あの女将はどことなく、強いて言うならイメージと違う、 と言う気はするものの、確証などありはしない。]
実際、今朝は静かだ。
[今日もまた無残な死体が出た、と言う事は、なさそうだ。]
だとしたら?
(*1) 2013/12/24(Tue) 23時半頃
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――気になっているだけよ。 本当に、あなた以外にも人狼がいるのかということが。
とても静かだから。
(*2) 2013/12/25(Wed) 00時頃
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かも知れない、って言うだけの話だからな。 そりゃあ、いなくても不思議じゃない。
……もし女将さんが人狼だったら、 噂はもうちょっと違う感じになってそうだしな。
人狼を見分ける奴がいるらしいって、 今日は言われてるみたいじゃん。
(*3) 2013/12/25(Wed) 00時頃
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人狼を見分ける者、
あなた、それが誰かとか、 ……そんな話は耳にしたかしら?
[ぽつりと問いかけたのは、 どこか迷いのような逡巡の後だ]
(*4) 2013/12/25(Wed) 23時半頃
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いや、誰……とは、聞いてないな。いるらしいってだけ。 どういう見分け方なんだろうな?
[微かに弱さを含んだ声に返るのは、軽い調子ながら 裏にどこか真剣味を帯びる。 己がそれに引っ掛かっては堪ったものではない。]
本当にこの町にいるんだったら、今頃女将さんの正体も 伝わってるかも知れないが…… そっちの情報もなさそうだ。
(*5) 2013/12/25(Wed) 23時半頃
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……心当たりが増えたか?
[この町にはかつて人狼が居て、その正体を暴く者が居た。 それを知る者も、まだ生きていると。
言ったのは女自身だ。]
(*6) 2013/12/25(Wed) 23時半頃
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……、いいえ。
[今は老いた彼のことを、 囁きに乗せることをしなかったのは]
方法は知らないの。 ただ、教会の司祭様に、 そうだ、と告げられただけだから。
でももうその司祭様も生きてはいないわ。
(*7) 2013/12/26(Thu) 00時頃
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そうか。 他の人間にも真似出来るような方法なんだったら、 当時の事を知っている人間がやろうとする可能性はあるよな。
[優しい人を明かそうとしない女の深層を、慮る事はない。]
[声が聞こえても人間は人間。
人間が人間の形をしたものに抱く情と、 人狼が人間に抱く情は違う――と、狼は己の経験で知る。]
もっとも、そんな簡単に真似出来るんだったら、 町の人間みんな、こぞってやる気がするけど。
(*8) 2013/12/26(Thu) 00時頃
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そんな方法があったら、 人間は人狼を脅威に思うことも、 なくなるでしょうね。
……ただの人間にそんなことが出来るとは思えないわ。
(*9) 2013/12/26(Thu) 00時半頃
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見分けられるからって侮るのは悪い癖だけどな。 そうなったら、人狼が出るたび狩り尽くすのかねえ……
[想起するのは、かつて立ち寄った街。 ――いつか、再び訪れるかも知れないと告げた、 とある同族の残る街だ。]
(*10) 2013/12/26(Thu) 01時頃
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