17 吸血鬼の城
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――……吸血鬼に、
[軽々しく言われた言葉に、 不快感を示して眉根は寄せられる。 続く言葉には感情を押し込めた笑みと声音が添えられた]
お呼び出しいただければ如何様にも。 旦那様には、お客様に不自由なきようお持て成しするように、と言い付かっておりますので――。
(165) 2010/06/20(Sun) 03時頃
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[複雑なこの思いは宴の場には似合わない。 ゆるゆると首を振り顔をあげる。
ドナルドの返し>>159を受ける頃には 何時ものように笑みを湛えていた]
止められないなら仕方がないわね。 傷口が開いても知らないわよ。
[そうなって困るのはドナルド自身だと思うから 彼を拾った女は困ったように柳眉を寄せる]
いつか誘ってくれるのなら それを愉しみにしているわ。
[あの時ドナルドに初心な態をみせたのは 女が不意打ちに弱いというだけの事。 軽い誘いに僅かに甘い響きだけをのせて返すのは ドナルドを憎からず思っているせい]
(166) 2010/06/20(Sun) 03時頃
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[薔薇は自ずと、ひとりの人の面影を呼び起こします。 ふと其方を見遣れば、かたりとグラスを置いて俯く姿が映りました。>>161]
─────。
[儚げなその姿が気にかかり、息を詰めます。 傍に行って慰めたいほど慕わしいのに、「なにか」が足を止めさせるのです。]
『……逃げろ。おまえらだけでも逃げろ。』
[ふと脳裏に過ぎったのは、兄の言葉。 一度目を伏せて再び彼女を見遣ると、思いを振り切ったように嫣然と微笑むローズマリーの姿がありました。>>166]
(167) 2010/06/20(Sun) 03時頃
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>>159 ……ん? い゛っ……!いたたたた!
[近づいてきた友人に気がついたときには既に足を上げたところで。運動神経はいいといえるほうではなく、よけられるはずもなく]
そういうことするから否定できないんだろ! もう……
[ため息をつくと続いた言葉に目をぱちくりさせ] ……うん。ありがと。
……ドナルドも、ね。 [どこか不安そうに、けれど微笑んで]
(168) 2010/06/20(Sun) 03時頃
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花売り メアリーは、水商売 ローズマリーの姿に密やかなため息を落とした。
2010/06/20(Sun) 03時頃
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え……、…いえ――
[女性に問われて。 初めて、自分が表情を表に出していた事に気付く。 そうして、恥じるように下を向いた。
メアリー、と名乗っているのを聞けば、 口元に手の甲を当てた。]
ごめんなさい――わたくし、名乗りもせず…。 マーゴット・キャンベルと申します。
[座ったまま、軽く頭を下げる。]
(169) 2010/06/20(Sun) 03時頃
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旦那様… 不自由なきように…、か。
好き勝手は、出てゆくことを除いて、だろうがな。
[年代物のシェリーを呷る。]
おまえを呼び出す権利があることは覚えておくさ。 それにな――
(170) 2010/06/20(Sun) 03時頃
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ここに残ったおまえの気持ちがわからん、とは云わん。 アレはおそろしく強大で、抗いがたい。 おれだって、な――
[セシルが知っていた頃の自分の瞳は、もっと明るい葡萄色だった。 今はほとんど黒に近い紫黒だ。 肌の紋様も、いくつもの傷跡も、セシルの知らないもの]
…本当の闇ってものを知ったら、そう簡単に日常に戻れやしねぇよな。
(171) 2010/06/20(Sun) 03時頃
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しかし、その首の枷は何だ。 うっかり噛み付かれんように――にしては、デザインが悪趣味だぞ。
おれが造り直してやろうか。 これでも、細工師としても銭かせいでるんだ。 見本を貸してやる。
[イヤリングを片方外して差し出す。]
(172) 2010/06/20(Sun) 03時頃
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それと、客室だが―― 前におれとおまえに宛てがわれてた部屋は空いてるか?
あるなら、おれとトーニャに、あの続き部屋(スイート)をくれよ。
(173) 2010/06/20(Sun) 03時頃
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水商売 ローズマリーは、墓荒らし へクターへと一度視線を向けて、逸らした。
2010/06/20(Sun) 03時半頃
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/* メアリーちゃん飴ありがとう。
(-34) 2010/06/20(Sun) 03時半頃
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マーゴットさま、ですのね。 キャンベルというと…キャンベル卿の?
[この辺りでは有力な、街の領主の家名。 彼女と直接の付き合いはなくとも、その家名に聞き覚えはありました。
慎ましく目を伏せた彼女へ、やわらかい笑みを向けます。]
気になさらないで。 何か悲しいことがおありになったの…?
[黒のドレスへと視線を向け、暫くそうして辺りの様子に耳を傾けました。**]
(174) 2010/06/20(Sun) 03時半頃
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お、ローズマリーのactは飴くれたのか。 サンキュー!
わりとpt半分切ってる人いるな。 いつもは、初日から飴食うタチでもないんだが。
(-35) 2010/06/20(Sun) 03時半頃
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――その制約は、 もとよりあなたもご存知でしょう?
[薄く笑う、それは常とは少しばかり異なるもの。 ここでの生活で得たものの、ひとつ。 闇を語る男の瞳の色を見る――光に透かさねば、その色味は伺えない]
―――……、
[言葉にはせねど知る。薄く目を細めた。 その変容は見た目だけには留まらず、 そう、かつてのあの少年もまた闇に捕らわれていたのだろうと]
(175) 2010/06/20(Sun) 03時半頃
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えと、父でも兄でもなくて……何だろ。 保護者みたいな人、だと思います。
[グロリアの問い>>163に首を傾げる。 保護者というのも少し違う気はするけれど、一番適切か。 綺麗な蒼い瞳の執事と話すヘクターを見遣ってから、そんな答えを返した**]
(176) 2010/06/20(Sun) 03時半頃
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靴磨き トニーは、ヘクターが自分の父扱いされるのは不本意だろうなぁと苦笑した**
2010/06/20(Sun) 03時半頃
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――首輪など、役割は古今東西同じでしょう?
[従属の証、薄い皮膚の下は伺えない、 差し出されたイアリングを促されるまま、 受け取ったことに気づいたのは手にした後、手の中のそれを見つめる]
……細工師?ああ、あなたは手先が器用だったのですね。 外さずに細工が出来るのでしたら、依頼することもあるかもしれませんが。
[そして続く依頼には、小さく嘆息して]
どの道、残る客室はそちらのみです。 ――…寝物語は、そちらの小さなお客様にお聞かせしてもよいのですか。
[案内はいらないでしょう?とばかりに、扉へその手を差し向けた]
(177) 2010/06/20(Sun) 03時半頃
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/* ロビンのメモNG項目は私をご指名ですよね。申し訳ない。
wikiの方にキャラクターの年齢制限がなかったことや性愛は必須ではないとあったので、こういう設定でも大丈夫かと思ったのですが、思慮不足でした。
(-36) 2010/06/20(Sun) 03時半頃
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奏者 セシルは、水商売 ローズマリーより向けられた視線に、まなざしをそちらへ流す
2010/06/20(Sun) 03時半頃
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深夜コアを宣言している人が多かったので、23時更新で問題ないんだろうかとちょっと心配していましたが、ここまで深夜パターンだと、少しばかり後倒しする意味もなかったですな。
(-37) 2010/06/20(Sun) 03時半頃
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[霧となり消えた兄>>98を女は探す事が出来ない。 兄が辞したのだから、自分も辞すべきであった。 そう気づいたのはかなり時間が経っての事]
――…いけないわね。
[自嘲するような響きを乗せて瑠璃色の裾を翻す。 溜め息零すメアリーに緩く笑みを向け 何事もない風を装い人の波から遠ざかる。
客人の相手をする執事たちには一度視線を向けるだけで 何も言わずに広間を抜け出した]
(178) 2010/06/20(Sun) 03時半頃
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靴磨き トニーは、メモを貼った。
2010/06/20(Sun) 03時半頃
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はい――…ええ。
[キャンベル卿の、と聞かれれば、肯定を返す。 メアリーの柔らかな物腰に、ほんの少し口調を和らげて。]
悲しいこと……
[悲しいことがあるとすれば、それは。 この宴にいる方達が、自分と同じように "捧げられて"しまっていることで。
笑みを向けるメアリーに、それを入ってしまってよいのか 少し悩んだ後に、胸に手を当てる]
……皆様の無事を、お祈り申し上げたい、と…。
[裏を返せば、無事では済まぬということ]
(179) 2010/06/20(Sun) 03時半頃
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わたくしに、出来る事があれば――、と、思うのですが…。
[嘆息と共に言葉を紡ぎ、 野苺の紅い果肉を口に含む。
それは、十分に甘かったにもかかわらず、 ひどく酸いもののように感じられた**]
(180) 2010/06/20(Sun) 03時半頃
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手先はまあ、器用に「なった」というか。 昔はおれも坊々で自分じゃ何もしなかったからなぁ。
[習い覚えた技能といえば]
おっと…サイラスの部屋に寄って取引をまとめないと。
酒、ありがとよ。
[トーニャに牛乳を渡し、適当に食事を腹に収めた後、トーニャに声をかけ、*客室階へ向かう。*]
(181) 2010/06/20(Sun) 03時半頃
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……なんだか疲れたな……
[城主に会ったときの緊張の所為か、それとも笑ってそれがほぐれて此処に来るまでの疲れがどっと出たのか]
……とりあえず部屋に戻ろう。
[ゆっくりとした足取りで広間を*出て行った*]
(182) 2010/06/20(Sun) 03時半頃
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「靴磨き トニーは、ヘクターが自分の父扱いされるのは不本意だろうなぁと苦笑した」
でも、おれも、ふたりの髪の色みたら、親兄弟で通じるんじゃないかと思ったぞw
(-38) 2010/06/20(Sun) 03時半頃
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――ええ、あなたも昔は、 それは可愛らしい若様で――…。
[ヘクターへ、揶揄の混ざる言葉を返して、 主の広間から辞するのを視界の端に認めれば]
――失礼、少し下がらせていただきます。
[その後を追うように、広間を辞した。 ……手にした細工の施されたイアリングを返し忘れたまま]
(183) 2010/06/20(Sun) 04時頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2010/06/20(Sun) 04時頃
奏者 セシルは、メモを貼った。
2010/06/20(Sun) 04時頃
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[歩くごとにコツコツと冷たい音が石畳の廊下に響く。 向かう先はメアリーと共に訪れたサイモンの部屋。 逃げろ、逃げろ。 メアリーへと向けられたサイモンの言葉が扉の向こうから聞こえる]
そんなに大事なら連れて逃げるくらいの気概をみせなさい。 甘い夢など見せていないのに如何して過去に囚われるの……?
[扉越しに綴られた疑問はサイモンの耳にも届いたようで 親しみの籠もる呼び名が聞こえてきた]
私の事が怖いくせに……如何してそんな風に名を呼ぶの……?
[サイモンの前で思い出の女を装う事は無かったのに。 過去の幻影から逃れられぬ憐れな男の声に女は立ち竦む]
私は私――…消えた過去を求められても……私は……
[過去を思い出せぬことを責められている気がして 女はその場から離れようとした]
(184) 2010/06/20(Sun) 04時頃
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[広間を抜け出した翻る瑠璃色の残滓を探す、 その姿が視界になければ、 部屋へ伺うべきかと階段へ足を伸ばした。
石畳の反響する足音が、幾重にも響いて]
――……お嬢様?
[その音の軽さ、確信とまではいかずとも 覚えはあるような気がして、薄闇の先に呼びかける]
(185) 2010/06/20(Sun) 04時半頃
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[セシルの声が聞こえ女は足を止めた。 冷たい廊下に響いた彼の声が微かな安堵を齎す]
――此処に、居るわ。
[小さく声を返すけれど動く気配はない。 きっと、まだ私は情けない顔をしている。 そう思うから動けずにいた。]
お客様のお相手は、もう良いの?
[少し離れた場所――薄闇の向こうからそう問い掛け]
(186) 2010/06/20(Sun) 04時半頃
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[その不安定は種としての若さだけではなかったか ――過去は己の礎、それがどのようなものであろうと今の我が身を作りあげるもの。
かつての貴族の少年が闇を抱いてああなったように。 かつでの信仰のもとにあった自分が変容を遂げたように。
己に作用したものが明白であればこそ、 あるがままの自己を認識できる。けれど彼女にはそれがない。
そんなことを考えながら、動かぬ気配にゆるやかに歩み寄る]
――お手をどうぞ、お嬢様。 黒薔薇もまだあちらに下りますし、 客人……とも呼べぬお客様のお相手など、構わないでしょう。
[ただ一人を揶揄すれば、薄闇の先にそっと手を差し伸べる]
(187) 2010/06/20(Sun) 04時半頃
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[近付く足音は前方からのもの。 後方にいる招かれざる客人のものとは違う。 動けずにいた女の眸に差し出された執事の手が映る]
――…貴方は優しすぎる。 ヒトでもない私に、甘すぎるわ……。
[城主の妹という立場だから甘やかされていると思いながらも 差し出された執事の手に自分の手を重ねる。 自分にはないあたたかさが触れた箇所から伝う]
貴方にもそんな言い方をする相手がいるのね。
[ゆるく顔をあげた。 自分は上手く笑えているだろうか。 不安を隠しきれるほど女は冷静さを取り戻してはいない]
(188) 2010/06/20(Sun) 05時頃
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[城主の妹となった女に記憶がないのは幸い。 何故なら人間であった頃の記憶を持ちながら 人間の血を啜ることに弱い心は耐えられないから。 そんなことは露とも知らず女は人間の血を啜る]
――…私はお兄様の同胞。 私は、ヒトではなく闇に住まう者。
昔のことなんて思いだせなくて良い。
[郷愁も思い出の品も捨てられぬのに 自らに言い聞かせるようにして]
私はあの方の妹。 私は――…私以外にはなれない。
[女の耳朶は拾わずともよい声さえ拾ってしまう。 サイモンの呼ぶ声に物憂げに柳眉が顰められた]
(*8) 2010/06/20(Sun) 05時頃
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