207 Werewolves of PIRATE SHIP-2-
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[首を落とされても数秒は意識があるんだったかと 昔行われたという実験を思い出したが。
一度部屋に入り、枕の下に溜めている薬を漁った。 解毒薬らしき包みをつかみ、船長室まで向かう。 船長へ厨房でのことを報告したら、 ギリアンのところへ持って行くつもりで。
毒で苦しんでいるのならその姿が見たい。 ただ、このまま毒で死んだらつまらない。 それだけの理由。
枕の下。 捨てたはずの小箱が戻っていることに、気付かないまま。]
(65) 2014/12/13(Sat) 15時頃
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[自分に続いて厨房に入って来たリーは、 瀕死のヴェラへ近づき何かを尋ねているようだった。>>54 彼が小さく呟いた声は耳に留めず、首元を抉られ倒れたニコラスの方に歩み寄る。 まだ生きていたか、もう息は無かったか。 無表情でその身体を見下ろして、片膝をつく。 じっとその姿を見て息を吐いた]
……呆気ねェもんだな。
[先程まであんなに騒がしかった奴が、こうも簡単に死ぬものか。 いや、人の命の儚さなんて余るほどよく知っているけれど。
それでも酒に溺れて馬鹿みたいな笑い声をあげて、 危なっかしい死線を幾度も潜り抜けて、 いくら追い払ってもちょこまかと後を付いてきた若造が 死ぬ事に何だか実感がなかった。]
(66) 2014/12/13(Sat) 15時頃
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――― 甲板での ―――
[血塗れで痙攣する船員を見据えていた目が 掛けられた、リー>>2:196の声に、顔ごと上がる。 仲間殺しを詰るでもない、ただ苦情を口にする彼に、]
かかかかッ。
悪いねえ、舐めて直しておいてくれよ。
[何年間、船上で過ごした間の、何時もどおりの声で。
俺様の態度に、眉を顰める奴も居ただろうが 船長の登場に続き、セシルに詰め寄る船員ども、血。]
(67) 2014/12/13(Sat) 15時頃
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[実感がなかったのだということ。 気紛れだった拾い物が、いつしかそこにいるのが当たり前になっていたことに、自分で少し驚く。
―――ああ、そうか。
何をおいても自分が死にたくないと望む、その次か次くらいには。 きっとこいつにも死んで欲しくなかったのだなとぼんやり気付く。 それが恐怖から逃れる為に酒を浴び、気を狂わせるばかりの生でも。]
一度俺に拾われたからには、もっと足掻いて見せろ。 ざまぁねぇな、馬鹿が。
[尤も、化け物の力を得た暗殺者相手に反撃を試み、乱入があったとは言え相討ちに持ち込んだのは、悪あがきとしては十分すぎるほどではあるけれど。 悪態めいた言葉とは裏腹に、その声色や仕草は弔うようだった。 彼から何か伝わる念はあったろうか。静かに掌をニコラスの顔上半分に宛て、少しばかりそうしていた*]
(68) 2014/12/13(Sat) 15時頃
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/* ミナカちゃん死んじゃうんだろうなあ……ふえぇ、悲しいよお
(-68) 2014/12/13(Sat) 15時頃
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/* ヘクターのデレ好き
(-69) 2014/12/13(Sat) 15時頃
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[一瞬、銃口を向けて、降ろす。
出るまでもなく 航海士を庇う"仲間"を認めてから、踵を返した。
第二甲板も、ぎゃんぎゃん犬が鳴き喚く大騒ぎだ。
誰が怪しい、誰が怪しくない。 第三甲板に降り、割り当てられた一人部屋に引っ込んだ。 扉一枚分け隔てた向こう側は五月蝿かったが。]
くああ、あ………
[女神の手入れに、胸騒ぎ、眠りが浅かったのを思い出す。 饐えた匂いのする固いベッドに身を横たえて ご機嫌斜めの女神を、銃口を、また―――… 一本の瓶に。]
(69) 2014/12/13(Sat) 15時頃
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/* ヘクターはツンツンしてるけど中の人はめっちゃさみしい この、保護者―ずが各々SAN値削られてる感よ
(-70) 2014/12/13(Sat) 15時頃
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[ がちん。 ]
[畳んだ銀貨が、詰まる、振動が指に伝わった。 小粒の碧い宝石が転がった、薄緑色の硝子の瓶。 当然、割れることなく、そこに冷たく立ち尽くしていた。]
Yo Ho... 分かってるねえ、女神さま。
お前は、俺様の的じゃねえ…………… と。
[厨房の、医務室の、刈り取られる命の声が届かない。
蚊帳の外で、在ろうことか、そのまま意識を手放した。 微かな安堵を携えて*]
(70) 2014/12/13(Sat) 15時頃
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[血を流しながら喚く料理人を、獣の力が床に縫い付ける>>+18 大きく開いた口と、光る牙は血に染まっていて。 濁った目がそれを捉えた途端、まるで観念したように、ふっと暴れるのをやめた。
一瞬、体から力が抜けた後。 >>49鋭い叫びとほぼ同時に、また総身に力がこもった]
キヒッ。
[倒され、肩を押さえられた体勢から、無理矢理腕を動かす。 バネ仕掛けのような腕は、ほぼ予備動作なしで斧を振り。 盲滅法な動きは、しかし至近距離の相手から大きく外れることはなかった。
遠心力が足りなかったせいか、斧から伝わる感触は浅い。 それでも、首から上を狙った斧は、ヴェラへ致命傷を与えただろうと思いつつ。
>>50ヘクターからの追撃を、へらへら笑いながら眺めていた]
(+20) 2014/12/13(Sat) 15時頃
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ヘクター。
[なついてる相手の姿へ手を伸ばして。 立ち上がろうとして、べしょりと崩れ落ちる]
……うぁ?
[少し飲みすぎただろうか。 うまく力が入らなくて、不思議を表して瞬きする。 その間にも、どす黒い血が厨房の床を汚して。 酔眼で、それをとろんと眺めていた]
ヒヒッ、ヒ、
[笑いながら、ヘクターの足に少々じゃれつき。 蒼白な顔で、ひとつ、欠伸をする。 なんだか眠たくて、起き上がるのを諦めて ぺたりと床に寝そべった]
(+21) 2014/12/13(Sat) 15時頃
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ヘクター、へーくーたー。ふくせんちょお。
[重い瞼をなんとか開きながら、いつもみたいに。 誉めて欲しそうな声で、足に血をつけながら彼の呼称を連呼する。
喋るたび、びゅうびゅうと風のように喉から空気が漏れた。 声がみるみるうちにか細くなっていく理由を、本人だけは分からずに、笑い。
酔った頭は、痛みも恐怖も拒絶したまま。 やがて、まるでちょっと昼寝でも始めるような顔で、目を閉じる。 きっと昼前には起こされるだろうなあって、そんな顔で]
……バカじゃないもん。
[一言。 それっきりだった*]
(+22) 2014/12/13(Sat) 15時半頃
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――― 寝起きの、第三甲板 ―――
[睡魔を貪っていたのは、数時間程度だ。
音楽、歌、叫び声、懇願する悲鳴。 怨嗟みてえなおととこえが高まって、弾けて、不意に静まる。]
Woooooon... ?
[欠伸よろしく、一人鳴き。 腹筋の力で飛び起き、掛けっぱなしの眼鏡を外す。 手垢で随分と汚れていたレンズを 同様に汚れていたシャツで拭き、汚れを伸ばしてかけ直した。]
……… ああ、腹減ったな。
[ニコラスに強請るか、と。 その手が二度と振るわれないことなど知らず 緊張感無く鳴る腹を押さえて、女神を片手に、部屋を出た。]
(71) 2014/12/13(Sat) 15時半頃
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― 9号室>>41 ―
[キティにグレッグを任せると、ホレーショーは部屋を後にした。 兄貴は、危険な場所にこの灰色猫を連れていくことはない。焦燥感が強まった]
……おまえのせいッスよ。グレッグ。
[ホレーショーによって身なりを整えられた自分の死体に話しかける。単に眠ってるだけのようにも見えた]
死ぬだなんて。この役たたずの。使えないやつめ。
[ぎりり、と歯を噛みしめて。 灰色猫がこちらに、みゃーおと擦り寄ってきた。 案外本当に俺のことが見えているのかもしれない、と思いながら]
慰めてくれてるんスか? キティに心配されるだなんて俺も終わりッスね。
[実際、もう終わっているのだ。 グレッグにできることは、ただ見守ることだけ]
(+23) 2014/12/13(Sat) 15時半頃
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[背後から聞こえた音に、声に振り向いたのは、ニコラスの身を床に強く縫い付けた直後。 普段であれば、獲物を仕留めている最中、他の物音を警戒することはあれ気を取られるなどということはありえない。 そも、背後をとられることなどがない。
今この船は、あまりの多くの血を流しすぎた。 あまりにも多くの死を見過ぎた。
暗殺者としての理性より、獣の本能が前に出る。]
……ヴヴ……ル!
[唸り、真紅の双眸を向けた先には、ヘクターとリーの姿があった。 獲物から目を離すなどという、普段ならありえない失態。 その頭に、手斧が振り下ろされる。]
───!
[そして、間髪入れず、とどめとなる重い一撃>>50が。]
(+24) 2014/12/13(Sat) 15時半頃
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[やがて、用件を告げリーがさっさとその場を去って行く。>>61 ああ、と短く答えてそれを見送り。
入れ替わるようにして第二甲板にやって来たのはホレーショーである。いつもと変わらないような明るい声に振り向き、声に応える>>42]
ああー?テメェか。どうした。
[彼の顔を見て先程の気配を思い出し、やや表情を引き締める。]
…………下で何があった。 あのガキ……グレッグに、何が?
[既にグレッグの身に何かあったことを察している自分に、ホレーショーが思う所はあったろうか。 状況を尋ね、彼が遺書を見せるならそれを目にする]
(72) 2014/12/13(Sat) 15時半頃
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― 船長室前 ―
せんちょー、いますかー?
[この船で、唯一ノックをする扉だ。
入室の許可を取る、ノックを数度。 中からの返事を待つ。
待つのは10秒。 返事がなければ居ないと判断し、 別の場所を探す。 それはいつものことだ。 阿呆のように誰も居ない部屋の前で待つ心算はない。
心中で数え、返事がなければ立ち去る。 果たして返事はあったか。**]
(73) 2014/12/13(Sat) 15時半頃
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[悲鳴も咆哮もなく。 それどころか、表情に驚愕も恐怖も浮かべることもしないまま、頭を潰され、息絶える。
リーからの問いかけ>>54に答えることは、結局なかった。*]
(+25) 2014/12/13(Sat) 15時半頃
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― 第一甲板・船首楼 ―
[男には刀の手入れを気にする習慣は無かった。
こびりついた血を拭いはすれど、拭い残しだとか人脂だとか、 そこまで細かく見られる目を持っていなかったし、 特にこの船に拾われてからは、道具にはいくらでも換えがあったので。
一方で、入念に手入れをするキーチの姿>>46から、 道具というものへの認識の違いを感じた。
勿論耳は傾けている。]
ということは、だ…… 人狼ってぇヤツは 誰彼構わず食っちまうって訳じゃねぇんだな。
そらそーか。
(74) 2014/12/13(Sat) 15時半頃
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…………。
[己の死を理解したのは、命を落としてすぐのこと。
頭を潰されて息絶えた、半人半獣の化け物を、男は、無表情に見下ろした。 その頭には獣の耳、臀部からは獣の尻尾が垂れ下がり、確かに、彼がこの化け物であったことを、現しているのだが。]
……荒いな。
[そこの潰れた化け物の骸が、たとえ自分であったとしても。 やはり、漏らすのはいつもと同じ言葉。]
(+26) 2014/12/13(Sat) 15時半頃
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[兄貴はどこへ行ったんだろう。 ふらふら船内を漂っていると、医務室の様子が見えた]
――ミナカ。
[必死になってギリアンを助けようと治療を行う医者の姿。 ミナカのことが分からなくなる。 怪我をした時は、必死になって治療してくれた。 ガキ扱いしてくるもんだから、いつもむくれて対抗していた。 けれど、なんだかんだで良い奴だと思っていた]
でも。化け物だ。
[吐き捨てるように言いながら。 それでもこの医者の事を嫌いにはなれない自分がいた。 あのとき。もしも、自分がいきなり襲いかからなければ。もしも、ミナカから事情を聞いていたならば。あるいは。俺も。ギリアンも]
……たられば、を考えても仕方ないッスね。
[嘆息してから。ギリアンの回復と、ミナカの治療の成功を祈った]
(+27) 2014/12/13(Sat) 15時半頃
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なんだ。悪い報告かな。
[道化はがちゃりと自ら自室の戸を開け船大工と向き合う。>>73道化は船大工からの報告が悪いものであろうことに確信を持っていた。]
その手に持っているもの。 ギリーの所に持っていってくれるのかな。 どうも。
[それから、道化は船大工の手の中にあるものが解毒剤であろうと見当をつけ言った。 道化には先ほどのような取り乱していた時の面影はもうない。いつもの闇纏う絶望の道化の顔をしていた。]
(75) 2014/12/13(Sat) 15時半頃
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[この状況でグレッグの匂いのするものを持っているとなると、解毒剤か毒そのものだろう。 この船大工が毒という手段を好むような性格だった覚えはないから、解毒剤か……。]
(*13) 2014/12/13(Sat) 15時半頃
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[ルイス達の死体を見たホレーショーの話と、 副船長から聞いた船医の見立て。
それらから想像されるのは、 道具を使った殺人でもなく、 気狂いの人間が致した奇行でもなく――
「人狼」かそれに類似した化け物の食事の光景。]
誰彼構わず食っちまうってぇなら、 これまでにもちょくちょく残飯みてぇな死体が出てるだろうよぉ。
[そんな話は聞いたことがなかった。
昨日の治療の後から酒を断っていたが、 男の喉は既に、あの灼かれる感覚欲している。
人狼の飢えと同等かは分からないが、そろそろ我慢の限界である。]
(76) 2014/12/13(Sat) 15時半頃
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[第二甲板を上がる、階段までの短い距離。
部屋から近いもんだので 如何しても、端の階段ではなく、中央の階段を使いたがる。 医務室が自然目に飛び込まないルートだ。
話し声がする、血の匂いがする。
聞き覚えのある声が何人在ったか まあ―――… 声がするのだから、死んじゃあいないだろう。 一歩一歩、また上がる階段、背に、また声が聞こえた。
船長室の前の、リー>>73の声だ。]
くあ、 …お前も忙しいねえ………
[先に欠伸をして。]
(77) 2014/12/13(Sat) 15時半頃
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/* あ、退席記号つけるのわすれてた(´・ω・`)
(-71) 2014/12/13(Sat) 15時半頃
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ん? ……なんで、知ってんだ?
[グレッグの死体を見た誰かが、ヘクターに知らせたのだろうか。 まあ細かいことはいいや、と呟いて、懐に手を入れる。>>72]
なんかなあ、これが原因で、あいつヘマやらかしたみたいでね。 ギリアンを傷つけた、と。……首刎ねられちまったよ、船長に。
[僅か、声が震えた。「じんろウは ミナか」と書かれた手紙をヘクターに押し付ける。周囲に聞くものがいないよう、音声にはしなかった。]
理由は書いてないわ、俺には相談してこねえわ、他に手がかりはないわ……肝心な所で抜けてんだよなぁ。
だが、あいつが命がけで向かってったんだ。 何か意味はあるんだろう。多分な。 覚えておいてもいいんじゃないか。
(78) 2014/12/13(Sat) 15時半頃
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だが、お前さん言ったね? 「人狼は親しいヤツでも食っちまう」と。
親しいヤツですら食っちまう恐れのある化け物を、 例え船長の命令が無くったって、俺ぁ見逃せねぇ。
[人狼という存在を知り、最初に抱いたのは焦り。
道化が食われてしまうのも、 道化を殺す前に男が食われてしまうのも御免だと思った。
長い船路の間、 言葉を交わした者たちを食われるのも、少々気分が悪い。
処刑だと、散々殺しておいて勝手な話ではあるが、 その程度で殺される連中は、人狼の存在なんかなくとも 長くは生きられなかっただろう輩だ。]
(79) 2014/12/13(Sat) 15時半頃
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[日が暮れ、明けてからの数時間の間に 船員名簿の名前に、どれだけ名前が消えたんだか。
肉の匂いも魚の匂いも酒の匂いもしやがらねえ第二甲板。 ただただ血の匂いに埋め尽くされて 淑女の腸と同じように、船員が、ばたばた転がっていた。 一目で理解る、これは、人殺しの死体だった。]
おおおおい何だあこりゃあ……
[唖然とした声は、緊張感に欠けた。 厨房にそのまま首を突っ込めば、更なる惨状が目に飛び込む。 赤い口を覗かせた、人間大の獣の死体。 割れた皿が床に散らばって、そして、料理長の死体だ。]
……………
[絶句。 その単語が、なにより、正しいのに。]
(80) 2014/12/13(Sat) 16時頃
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――第二甲板――
[すごく死んだ>>25、の一言は、消されず置いたままの船員名簿を思い起こさせ、足を階上へ向けさせる。 怒号が響いた>>50。柱も舟板も震わせるような響きだった。 厄日か、と内心毒づく。そもこんな事態がまかり通る時点で随分と厄日なのだが、それにしてもここまで船員の名の減るところに出くわさなくても、と。 振りかぶられる、手斧と、槌と、鋸>>53。その先は一点、ヴェラーヴァルに向かっていた。]
おい、何を――
[サーベルを抜くことすら忘れて、名簿だけ片手にその場に駆け込む。 血溜まり。そこに沈んでいたのは、半獣と化したヴェラーヴァルと、喉笛を食われた料理長だった。 二人は、もう動かない。]
(81) 2014/12/13(Sat) 16時頃
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