25 花祭 ― 夢と現の狭間で ―
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[気遣う言葉に、薄笑浮かべて緩く首を振り、]
あの子、わざわざ気を回してくれたんですよ。 わたしとそなたが、そういう仲なのではないかと察して。
共に育ったあの頃のように、月見て話せれば良いと思っていたのだけど、 これでは、無理ですね。 [向ける笑みは艶帯びたものではなく、寂しがり屋の子供のよう。]
月が満ちれば、逢えると信じてた。 離れても、そなたは高嶺の当主になるのだから、 いつか必ず…花の祭りの席で逢えると。
[幾度も祭りに通い詰め、祭りに供されるような年の盛りを過ぎてからは、違う形で来れるようにと。 そうしたのは、この日を待っていたからで。]
窓の格子の内からずっと、満ちゆく月を眺めて暮らしてきたものだ。
(500) 2010/08/06(Fri) 03時半頃
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書庫の場所なら…知らねばそこらの使用人に聞いておいたほうがいい。 くれぐれも…ここで通じていることを知られてはいけないよ。
(*33) 2010/08/06(Fri) 03時半頃
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随分顔を合わせぬうちに、わたしは染まり変わり果て…そなたを幻滅させてしまったでしょう?
[自嘲めいた苦笑い。 それでもそなたの立派な姿を見られてよかったと、その言葉は呑み込んで。]
戻ります。雛鳥がまだそこらで迷っているかも知れぬし。 そなたも…無理はなさらず。
[子虎は高嶺が元の花達に、白拍子は刷衛にとお願いして。 名残惜しげに一度似た顔を眺め、下駄を鳴らして部屋を出て行く。]
(510) 2010/08/06(Fri) 04時頃
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ランタン職人 ヴェスパタインは、懐刀 朧に「ならば後ほど、庭の朱塗りの太鼓橋にて」と小さく託けて去る。*
2010/08/06(Fri) 04時頃
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─ 自室にて ─ [部屋に戻りても、結局一睡もできず。 月がいやに明るいせいか、それとも籠から逃げた小鳥が気がかりか。
弦張り変えた琵琶を膝に、片手だけで戯れに爪弾く。 包帯まいた指先は、そっと唇を撫ぜて。]
みなもへと そまりしゆびを のばしても うつりしつきも とりもつかめず
…やはりわたしは、幸せになるためには、少し穢れすぎたのかもしれぬ。 これが、報いであるならば。
[月見れば胸の奥がただ痛む。 やはり居てはおられず、下駄の音は庭へ…]
(535) 2010/08/06(Fri) 10時頃
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[廊下をちらりと見れば、イアンと共に居る秋色の… その意外な取り合わせにしばし首をかしげつつ、庭へと響く下駄の音。]
立ち別れ いなばの山の 峰に生ふる まつとし聞かば 今帰り来む
[遠くへ旅立つものが、残されたものへと詠んだ歌ではあるけれど、 逃げ出した迷い猫が帰ってくるようにと願う呪文でもあって。
籠から逃げてしまった鳥に効くかは判らずとも、心配そうに枝を眺める。]
(539) 2010/08/06(Fri) 10時半頃
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なんでおまえそこでねことかかいてるの!!!!!!!!!!
駄目だ、ほんとなんだこのシンクロ感
(-126) 2010/08/06(Fri) 10時半頃
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さがしにいこう ↓ ゲゲゲの女房で、質に出す着物に例の歌→お前それ迷い猫探しの呪文だろ ってやってたの思い出した ↓ ぐぐって裏とり、書き込む ↓ 雛鳥が子猫とか書いてるとか
ほんとほんと、雛鳥に頭の中覗かれてる気がする!だめだ、恋か。
(-127) 2010/08/06(Fri) 10時半頃
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彼の人は、もののふの舞を得意とします。 目覚めたてのお前で…太刀打ちできるかどうかは。
[慎重に、と促す心の奥底には、やはり旧き友への想いも無いわけではない。]
(*37) 2010/08/06(Fri) 10時半頃
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お前が勝手に誤解して、去っただけでしょうに。
彼の朧月の方は、血を分け共に生まれたわたしの半身。 しばらくぶりに再開した兄弟の情、ただのそれだけ。
[互いに年経て変わり、今は守るべきものを持つ身同士。 もうあの頃には戻れず、戻らぬ。]
あの方と遠い昔を共に重ねた月日は…お前には重いだろうか? されど、それよりも長い時を、これからお前と重ねていきたいと…
(546) 2010/08/06(Fri) 10時半頃
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…出ていらっしゃい。 出てこれぬなら、潜む獣として… [帯に収めた懐剣に手を添え、枝踏む音にそちらを睨む。 己を庇おうと出る子の健気さに、胸が痛い。]
(547) 2010/08/06(Fri) 11時頃
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[こぼれ落ちた涙へ伸ばす指先は、朱滲む白の包帯姿。]
枷などでは、無いよ。 寧ろ…伴にいてくれなければ、わたしは月の向こうへ連れ去られてしまう…。
[雛鳥をそっと手元へ引き寄せながら。]
夜光、そなたはそこで何を? [出てきた姿に未だ警戒を解かず。
庭に隠れていたことならば、雛鳥も同じであろうに。 月の瞳が曇るのは、恋に狂うている故か。]
(557) 2010/08/06(Fri) 11時頃
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…闇に潜んで、人には言えぬことでも?
[縋る愛しい子を守るように袖に包んで、髪を解いた夜咲く花を見る。 解けてうねる髪は、無数の蛇のようにも見えた。]
(563) 2010/08/06(Fri) 11時半頃
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…あぁ。そうだな、戻ろう。
[雛鳥の手を引いて帰り際ちらりと見返り、夜光る蛍を射抜く視線は酷く鋭く。 何か在れば容赦はせぬと投げる氷の刃のような。
下駄の音はただ踵を返す。]
(567) 2010/08/06(Fri) 11時半頃
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[手へと落とされる口づけに、身を屈めそっと抱き寄せて。
他人のそら似で通してきた、高嶺の家に伝わる秘密の断片を、うっかり漏らしてしまった事と、それを雛鳥だけでなく、恐らく夜光にも聞かれていたと、この時には気付いておらなんだ。]
(572) 2010/08/06(Fri) 12時頃
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あぁ、今宵はわたしの腕の中でお眠り。 [額へと淡く口付けて、小さな手を引き自室へ帰る。]
(580) 2010/08/06(Fri) 12時頃
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[今も必死でこらえているのは、このまま雛を喰らいたい想い。 …今喰らえばきっと足が付く。それでは…]
いや、それを逆手に取れば… 花か主かを喰らってしまえば…
(*40) 2010/08/06(Fri) 12時半頃
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つがいの片方食らってしまえば、 もう片方が獣だと…
(*42) 2010/08/06(Fri) 12時半頃
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いや、研師と桜の猫も。
あのドラ猫が、彼奴には懐いて寝ておった。
(*44) 2010/08/06(Fri) 13時頃
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[法師へと去り際に会釈して… 問う幼子へ声を潜める。]
あぁ…夜光。 同じ名を持つ昔の花に、わたしはかつてひどい事をした。
彼がその花の養い子なら、恨んでいるかもしれぬな。
…綺麗事だけでは、ここまで生きては来れなかった。 [ぽつりと、そう弱々しく零し、南端の角部屋へ。]
(604) 2010/08/06(Fri) 13時半頃
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お前には、そんな思いをさせぬよう… わたしが後ろ盾として、確りせねばならぬな。
(605) 2010/08/06(Fri) 13時半頃
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…ならば、おいで。
[寝台の端へと腰掛けて、雛鳥を膝へと手招く。 けれども今は何かをこらえるように、そっと撫でる以外は…]
(615) 2010/08/06(Fri) 13時半頃
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明之進など、おらぬよ。 [それはきっぱりと言い切る声音。]
何故ならあれは…去年喰われてしまったのだから。
あの研師を喰らってしまおうか。敵に回せば厄介であろうし。 [それは、夜屋根に潜む猫へと嫌疑をかけることにもなろうか。]
(*46) 2010/08/06(Fri) 14時頃
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[膝で眠る子の無垢な顔。ねだるときの艷めく顔。 育ち盛りの雛鳥は様々な顔を見せてくれて、一度足りとも気が抜けぬ。
服ごしに感じる体温と、規則正しい寝息に誘われて、 いつしか己も、つかの間の夢の中へと…]
(622) 2010/08/06(Fri) 14時頃
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[浅い眠りを共にたゆたい、ずっと傍にと言う雛が、あまりに可愛くいじらしく。]
わたしが生きているうちは、お前を殺させも喰わせもせぬ。 けれど…
お前の方が歳若く、いつかわたしは先立つだろう。 …そうなればお前がその先どうなるか…考えるだけでも恐ろしくてならぬのだ。
(629) 2010/08/06(Fri) 14時半頃
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村人x1 まるいの 共鳴者x2 いあん、ずりえ? 占い師x1 くにや 守護者x1 やこう 霊能者x1 せしる? 賞金稼x1 ほうせん 人犬x1 生贄x1 くぐい 首無騎士x3 ろびん、ほんごう、かすみ 片想いx1 鱗魚人x1
うーん、なやましい。
(-145) 2010/08/06(Fri) 14時半頃
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雛鳥がやっぱし片思いかなぁ。
華月と朧がわからんわからん。 朧が霊かともおもったけど、霊はどうやらセシルだし
どちらかと言えば、華月がわんこ?どうなんだ、わからん。喰われたがりだとはおもうが。
(-147) 2010/08/06(Fri) 14時半頃
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よし、ひなどり片思い特定した。
(-148) 2010/08/06(Fri) 14時半頃
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[膝に居る雛鳥をそっと撫でながら、夜半に目覚めて窓より見上げる月は…丸い。]
(644) 2010/08/06(Fri) 15時頃
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[身を起こそうと思ったけれど、袖を握るは小さな手。
震えるように伸ばされた、包帯をまいた白い手は、金糸の髪をサラリと撫でて。 結局今は、何もせず…。]
(651) 2010/08/06(Fri) 15時半頃
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[喰らって腹へ納めてしまえば、分かれることもあるまいに。 白いうなじが、紅さす頬が、あまりにやわらかそうにみえて。 爪立てて裂いてしまえばと、思う心を押し込める。
…腹の中では、その笑顔は見えぬ故。]
(*49) 2010/08/06(Fri) 15時半頃
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