88 吸血鬼の城 殲滅篇
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―石橋―
[青灰色の空の元。 眼前に聳え立つ雄大な城を見上げる。]
ここが、アヴァロン伯の城か……。
[開かれたままの城門。 来客を拒まぬ事が、より一層不安をかき立てる。 それはつまり、守りを固めずとも良いという自信の現れのようにも感じられ。
重くのしかかる不安を振り払うかのように、ゆっくりと頭を振った。]
(17) 2012/04/28(Sat) 00時半頃
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―回想:城下町の宿屋―
[出立の前日。 宿屋の主人から渡されたのは、一通の手紙だった。 余程に渡し主を捜すのに苦労したのだろう。 宛名に書かれた名は、幾分掠れ気味だった。]
よくまぁ、届いたものだな。
[苦笑いを浮かべながら、封を切る。 そこに書かれた文言に目を通せば、微かに目を細めるのだった。]
(18) 2012/04/28(Sat) 00時半頃
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―城門前・石橋付近―
[城を囲う湖は曇天の色其の侭に、 にぶくひかる鏡の如く静まり返っていた。
聳える塔を映し、揺れる薄墨。 ――やがて湖面には無数の泡沫が浮かび。
泡はぶくぶくと音を立てて、 ひとの形をした影となった]
(19) 2012/04/28(Sat) 00時半頃
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…………今更戻れと言われても、な……。
[自身を気にかける、父からの手紙。 正妻の子では有るが病弱な長男、未だ成人しておらぬ三男。 その間に挟まれた妾腹の自分。 健康体であり、また剣の腕も幼い頃より磨きをかけてきた。 なればこそ、周囲の視線に耐えきれず、家を飛び出してきたのだ。]
(20) 2012/04/28(Sat) 00時半頃
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僕が居ない方がいいだろうに。 まったく、父さんも心配性なんだから…。
[自分を心配する父の言葉に、僅かに胸を痛めつつ。 そっと、手紙を荷物の底に忍ばせる。
父は、息子が傭兵として身を立てている事など知る由もない。 今、どうしているのか。どこにいるのか。 書面にはそんな言葉が連なっている。]
(21) 2012/04/28(Sat) 00時半頃
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明日から討伐隊に加わるというのに。 まったく、変な里心が付いちゃったじゃないか。
もう……。
[そう笑いながらも、目元はどこか寂しげで。 僅かに目を擦り、顔を上げるのだった。]
―回想終了―
(22) 2012/04/28(Sat) 00時半頃
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…ぷはーっ!! うーっ。……寒っみい!
[ざばり。
水飛沫と共に現れた男は、 合わぬ歯の根を鳴らしながら岸へと泳いだ。 ぶるりと濡れ犬の様に首を振り、 石に腕をかけて勢いよく地面に上がる]
(23) 2012/04/28(Sat) 00時半頃
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掃除夫 ラルフは、メモを貼った。
2012/04/28(Sat) 00時半頃
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よ、何か変化あったか?
[城を見上げるラルフに、軽くにやりと笑みを向けて]
こっちはダメだ。下から潜れるルートはねえよ。 面倒くせえが正面から堂々と行くか… どっか入れる場所を探すかだな。
(24) 2012/04/28(Sat) 00時半頃
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/* うわぁぁぁ、まだ討伐隊側の人が居ないと思って入ったら、めっちゃ被りまくってた…。 すすすみませんすみません…!! 居場所城門前にするつもりだったのが、慌てて足並みを揃えようと石橋にしてしまった。(←慌てすぎである)
うわぁぁぁ、なんかめっちゃ緊張するよぅ…!!びくびく。
(-4) 2012/04/28(Sat) 00時半頃
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/* ハッ……ドナルドが話しかけてくれた! ありがとうありがとう…!!
(-5) 2012/04/28(Sat) 00時半頃
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[肩を竦めて、服をぎゅっと絞る。 大量の水が流れ出すのに軽く眉を顰め、 濡れた髪を乱暴に掻き上げた。
空を仰ぎ―― 眼前に聳え立つ昏き闇の城を、睨み上げる]
どうする? 相手は女といえ、いっぱしの領主サマで―― 運が悪けりゃア闇の眷属だ。
幸い警備は手薄のようだが、 恐らくガチンコは避けられねえぜ。
(25) 2012/04/28(Sat) 00時半頃
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捜査官 ジェフは、メモを貼った。
2012/04/28(Sat) 00時半頃
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/*
ラルフいたとおもったら…
ジェフもいたwwwwwwww びっくりしたwwwwwwwww
(-6) 2012/04/28(Sat) 00時半頃
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……陛下は出来りゃあ生け捕りにして、 たっぷり審問を愉しみたいんだろうが…
ま、そっちは俺達の本来の仕事じゃねえしなァ。
[城主を守る忠実なる騎士が危惧しているであろう、其れ。 下世話な者の噂に上るその話が生真面目な同行者たちの耳に届かぬように、こっそりと呟く。
――その唇に、僅かに面白げな笑みを刻んで]
(26) 2012/04/28(Sat) 00時半頃
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―― 城門前・石橋付近 ――
[ゆったりとした足取りで城へと近づいていく。 見上げる程に大きな城は美しく、かつ威厳に見ていた。]
……確かに吸血鬼の居城に相応しい佇まいですね。
[どこか感心した様に呟き、門へと繋がる橋へと向かって足を進める。 そこにはすでに数名の人影があり、恐らく討伐隊の仲間なのだろうと判断して彼らへと近づいた。]
遅れまして申し訳ありません。 首尾の方はいかがでしょうか?
[何故かずぶ濡れの男に驚きながら、そう声を掛けた。]
(27) 2012/04/28(Sat) 00時半頃
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[ドナルドの言葉>>24に、軽く肩を竦める。]
この城壁を見る限り、下手な処から入るのは難しいだろうね。 堂々と開け放たれてる処を見るに、正面から来いって事なんだろうけど。
[服を絞るドナルドに、腰に下げたタオルを投げつつ]
討伐隊に入った時から、それは覚悟の上だよ。 それでも、こんな処に吸血鬼が巣くうというのを放置は出来ないだろうし。
[一瞬だけドナルドの方を向けば、困ったように笑顔を浮かべた。]
(28) 2012/04/28(Sat) 00時半頃
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もし、僕が闇の眷属になってしまったというのなら。 手加減はいらないから。
……その時は、頼んだよ?
[再び眼前に聳える城を見上げながら。 小さく呟いた。]
(29) 2012/04/28(Sat) 00時半頃
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[闇に属する魔性ゆえか人間に恐れは抱かない。 駆ける騎士の想いを知らぬまま 城門へと視線移し、城主は笑みを深くする]
お客さまかしら、ね
[言葉とは裏腹に 獲物が来たと何処かで囁く声がした]
(30) 2012/04/28(Sat) 00時半頃
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―― 回想・自宅 ――
……吸血鬼、ですか。
[手にあるのは一通の書状。
曰く、アヴァロン伯が吸血鬼である事。 彼女を打倒すべく討伐隊が結成された事。
などの内容が物々しく形式ばった文章で書き記されている。]
吸血鬼相手に魔法は相性が悪いのですけどね。 まあ国王直々のご命令ですしお受けいたしますよ。
[書状を持ってきた兵士に向かって笑みを浮かべてそう告げ。 ふと真顔に戻って兵士を真っ直ぐに見つめる。]
ところで一応確認しておきますが。 …アヴァロン伯は本当に吸血鬼なんでしょうね? 私は魔物退治はしますけど、人殺しは御免ですよ。
(31) 2012/04/28(Sat) 00時半頃
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[ドナルドの問い>>25に正面を指差し]
他に隠し通路などないか探したほうがいいだろう。 もしあるようなら、正面と隠し通路と。 二手にわかれて進入すべきではないだろうか?
(32) 2012/04/28(Sat) 00時半頃
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[途端、激高する兵士に内心で苦笑を洩らし。 宥めるように努めて柔らかな笑みを浮かべて。]
まあまあ、そんなに怒らなくてもよいではないですか。 私も不安なんですよ、だって吸血鬼は。
[我々人間と見分けがつきませんから。 そう呟いた声が兵士に届いたかどうかは分からない。]
―― 回想終了 ――
(33) 2012/04/28(Sat) 00時半頃
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隠し通路か……。
[ジェフの言葉>>32に、ふむと頷き。]
確かに、不用心すぎる気はするのだけど。 全員が正面から入って、一網打尽は一番困るかな…。
二手にわかれて、か。 どうする?
[ドナルドと、新たに来た仲間らしき者>>27の様子を窺った。]
(34) 2012/04/28(Sat) 00時半頃
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病人 エリアスは、メモを貼った。
2012/04/28(Sat) 01時頃
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[修復を必要とする橋も未だ客を受け入れる余裕はあろうか。 豊かと言えるアヴァロンの領地は受け継いだもの。 なれどいつの日か元の主に返すものと思っている。
だから何があろうと手放そうとはしなかった。 他者からみれば羨むだろう申し出も袖にして 頑なにこの地を守らんとした、が――。
この地では時折領民が消える。 不意に戻る者もあれば いつまで経っても戻らぬ者もいた。 噂が生じるだけの要素は、確かに、あった]
(35) 2012/04/28(Sat) 01時頃
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―石橋の前―
[石橋に足を踏み入れるぎりぎりの所まで近づき、門の奥が見えないかと目を細めている。]
随分と無防備ですねぇ。 人が隠れている気配もなさそうですし、いつでも入って下さいと言わんばかりの状況です。
城の方々が改心して、我々の迎えを待っているのならありがたいのですが。
(36) 2012/04/28(Sat) 01時頃
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>>27 よ、今来たトコだぜぇ? [おどけて手を振り、それから、特に収穫なし、というように上に向ける]
>>28 …と、サンキュ。
[ラルフに投げられたタオルを受け取り、髪をガシガシと拭いながら複雑げに隻眼を細めた]
……ま、生き急ぐ事も無ェだろ。 誰がやられるかなんて今から考えても仕方ねえ。
(37) 2012/04/28(Sat) 01時頃
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/* なんとなくこのパーティーリーダーいなさそう? ドナルドがリーダーやるかどうか不明だし。 じゃあ経験者のほうがいいかな。
ドナルドリーダーっぽいな→今ココ
よくある話です。
(-7) 2012/04/28(Sat) 01時頃
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/* 喋っていいターンかどうかわからん。 ヒマだとついひとりごとを……
(-8) 2012/04/28(Sat) 01時頃
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― 地下墓地 ―
[城の地下深く、 通う道も失われ、忘れられた地下墓地に、 ただひとつ、石棺がある。
岩を掘り抜いたままの小部屋に相応しい、 無骨で飾り気のない石棺は、しかし 骨ひとつ、塵ひとつ無い、もぬけの殻。
灯りのひとつもなく、空気さえ届かぬ墓所には ただ、闇だけがあった。 濃い、という表現では足りぬほどの、濃密な闇が。]
(38) 2012/04/28(Sat) 01時頃
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