94 眠る村
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[赤いスープに少し浸したパンを口に運んでいた老人は、 ふと思いついたようにローズマリーへ顔を向けた。]
ローズや。 今日は店はいいから、外で遊んできたらどうじゃ? で…。ついででええから、ナタリアの様子も看てきてくれんかの。
[ローズに見返されれば、ふと目を逸らしてつぶやくのだった。]
あれもいちおう、儂も幼馴染みじゃからな。
(235) 2012/06/12(Tue) 22時頃
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― 深い森 ―
[緑の隙間から顔を出す赤い粒。 それに伸ばされる手をぼんやりと見やり]
ふふ。
ブローリンまで、心配性になったのかしら……
[髪をかき乱す仕草に、口元に手を当てて笑う。 やってきた小猿の頭を宥めるように撫でた]
(236) 2012/06/12(Tue) 22時頃
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[石に座り込んだ従兄弟を、しゃがんだまま見上げる。 背の高い従兄弟は何時だって見上げる対象だ]
遠慮……は、してない、と思う……わ……
[声が頼りない。 どこまでが遠慮で、どこからが遠慮じゃないのか。 その境がよくわからない]
私、こうしているの、好きよ……
[だから、ぽつり、と呟いた]
(237) 2012/06/12(Tue) 22時頃
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あらあら、 ありがとぉ。
わたしもハナのこと、 大好きよォ。
[歳が離れすぎたせいか妹というより娘に近く感じる相手] [パンを丁度口に入れて味わっている時声が掛かる>>235]
えっ…、どうしたの急にィ。
[突然の言葉に、はたはたと瞬く間] [逸らされた視線に祖父の思いを感じ取る]
あらあら、うふふ。 ええ、わかったわァ。
(238) 2012/06/12(Tue) 22時頃
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あれも昔は、勝ち気な娘じゃったんじゃがのう。 やれやれ。歳々年々人同じからずとは…よう言うたもんじゃ。
[ため息混じりに、実のところ照れ隠しにそう言い置くと、 いつものようにローズマリーに淹れて貰ったティーポットをトレイに載せ、 かちゃりかちゃりと音をさせながら店へと歩いていった。]
(239) 2012/06/12(Tue) 22時半頃
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うー?ナタリアちゃ、むすめ?
[ティモシーの言葉に、きょときょとり]
ごちそうさー。
[今日も元気に朝食を食べ終える。 お皿とカップを持って、たどたどしい足取りで洗い場へ]
(240) 2012/06/12(Tue) 22時半頃
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じゃあ、ハナは今日は お爺ちゃんと一緒にいるのよォ。
[残っていたパンを食べ終えて思案する] [遊ぶ、といっても無邪気に遊ぶ歳でもなく]
[果実の入った籠が底が見え始めていると思い出す] [自然と蒼い羽飾りへと手を伸ばす仕草]
少し、森に行こうかしら…
[食器を片づけながら湯を沸かして紅茶を用意する] [身支度を整えればハナと祖父へひと声掛けてから外へ向かう]
(241) 2012/06/12(Tue) 22時半頃
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[石の上に座って、従兄弟を見る眸は見え無かろう。 対する彼女の眸の色だって、アッシュグレイの向こうで見えにくい。]
…ならいいのさァ。 ――俺も、歳かねェ…なんて、…さァ?
[くくく、とわらう様子は何時もの男の軽いもの。 腹が減った、と弁当の包みを開けば小猿が嬉しそうに鳴く]
(242) 2012/06/12(Tue) 22時半頃
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[燻製肉を挟んだサンドイッチは、良い香りがする。 開いた包み、ひとつ摘まんでラディスラヴァへも首を傾ける。]
…俺も、こうやってるのが好きさァ。 ――ラディも、嬉しいならもっとわらうと良いさァ。
[どこか陰気な雰囲気纏う従兄弟に、強いる雰囲気無く告げて。 ケタケタ笑う男は、何時だって明るく軽口を転がすのだ。 ――それは、男の両親が町に行って帰らない20年経っても今も。]
(243) 2012/06/12(Tue) 22時半頃
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― 食堂 ―
[客人が朝食を取る間に、客室のシーツをぴんと張り替える。 人が泊まることが稀とはいえ、いつ誰が来ても良いように、日々の手入れを怠ることはない。 だから尚の事、客人、というものが嬉しいのかもしれない。]
――おはよう、良い朝ね。
[窓辺で遊ぶ小鳥へかける声は柔らかい。 人に焦がれ、人との触れ合いを好む割に、人との接し方がうまくないのは、甘え方を知らないことに関わる。
物心ついた時には、祖母と二人。 自身にとって祖母は甘える相手ではなく支える相手だった。
両親については、良い思い出も、悪い思い出もない。 ――――"何もない"。]
(244) 2012/06/12(Tue) 22時半頃
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[祖母は何も語らない。 自分もまた、聞かない。
はじめからないものを、恋しいと想うことはないし、 他の家庭を羨ましく想う為の理由さえもない。 それらは"失ったもの"ではないから自分には救いがあると。]
あ、
[窓辺の小鳥の元へ、別の小鳥。 何やら会話したかと想えば仲良く飛んでゆく。 つられるように、窓辺へと身を寄せ、暫し眺める空。]
いけない、のんびりしすぎちゃった。
[掃除を済ませれば、今度は*買い出しへ*]
(245) 2012/06/12(Tue) 22時半頃
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/* 親が居ない人多い中すいません。 ただ、振り返ってみて、家族居たらなんか変だなぁとか想えてきた自分のRP。けふり。
都会に憧れてでていったーという世代なのかもしれません。
(-38) 2012/06/12(Tue) 22時半頃
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…ティも爺ちゃー。爺ちゃ、おしごと。
[森に行くという姉にうなずいてから、祖父の元へとててと駆ける]
おつかい、あるー?
[お店の邪魔にならないように、 壁に引っ付きながら顔をのぞかせる]
(246) 2012/06/12(Tue) 22時半頃
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/* はああああああああああ もおおおおおおお
ハナああああああああ好きいいいいい
(-39) 2012/06/12(Tue) 22時半頃
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― 中央広場 ―
[少し大き目の籠を手に持ったまま広場に差し掛かる] [祖父が先程行っていた人の姿がそこにはあった]
ナタリアお婆ちゃん。
[駆け足で歩み寄り碧色を細めて笑顔を向ける]
体調が良くないんじゃないかってェ 心配していたのよぉ?
[ナタリアの背を撫ぜながら長椅子まで誘導し腰を落とさせる]
(247) 2012/06/12(Tue) 22時半頃
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……まだ、そんな年じゃ、ないでしょう……
[従兄弟の眸は見えない。 それでも伝わる雰囲気は、ある。
肩で鳴く小猿が喜んで飼い主の元へと戻った]
ありがとう。
[感謝の言葉は、向けられた言葉と、示されたサンドイッチの両方について。 一つ、摘んで]
(248) 2012/06/12(Tue) 22時半頃
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ふふ。
そうできたら、いいわね……
ブローリンみたいに、なれるかしら。 [軽口を言う従兄弟に、ゆるりと首をかしげ。 口元に笑みを浮かべても、笑顔、を浮かべたといえるかどうか。
明るい雰囲気をもつ従兄弟の言葉を、押し付けとはとらずに。 ほんのすこし、冗談を口にした]
(249) 2012/06/12(Tue) 22時半頃
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えっ 人狼…?
[誰にでもなく話しはじめる噂話とご先祖様の話] [祖父と共に、ナタリアからも聞いた事がある話]
そんな。 そんなこと、…いやぁね。
考え過ぎよ、お婆ちゃん。
[それでも籠を掴む手に自然と力が籠っていた]
(250) 2012/06/12(Tue) 23時頃
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まだお日様も昇りかけじゃからの。 おつかいは、ええんじゃよ。
[ぽんぽんと膝を叩きながらハナを呼び寄せる。 そのうち飽きれば店先ででも遊び出すのだろうか。もし姿が見えなくなっても特に探そうともしない。そしていつもローズに小言を言われるのだった。**]
(251) 2012/06/12(Tue) 23時頃
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[そんな時、別の場所から声がして自然と人が集まる場] [小さな村の広場は井戸端会議の場所としてよく賑わう]
あっ…
ベッキー、おはよぉ。 マリアンヌおばさんも、おはよぉございます。
[集まる人に挨拶を交わした後、籠を再び持ち直して]
ええ。 わたしはこれで失礼しまぁす。
[長い髪を揺らしながらその場を後にする] [向かう先は――― 水車小屋]
(252) 2012/06/12(Tue) 23時頃
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いいのー?
なら、爺ちゃ、おはなししてー。
[呼び寄せられれば、とてとてとお膝の上へ。 そのまま暫く心地よさげに座っていたが、 やがて店先を横切る影を見つける]
あ。 猫ちゃ。
[その姿に吸い寄せられるように、少女はふらりと歩き出す。 いつものことだ。だから、きっと祖父も気にしない]
猫ちゃー。
[とてとてとて。 小さな歩幅は遠くなり、やがて姿が見えなくなる**]
(253) 2012/06/12(Tue) 23時頃
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[クラリッサの弁当には、きっちり小猿用の分も入って居て。 肩で喜ぶ彼にも差し出しつつ、笑んだ侭サンドイッチを口へ運ぶ。 ラディスラヴァの言葉には、食べて居る間は答えを返さず。 自分の分をきっちり平らげてから、ペロと親指を舐める舌。]
…俺みたいになっちゃ駄目さァ。 ――ラディは、ちゃんと、とても一生懸命真面目で。 それに、可愛いんだからさァ。
[頼んだ通り朝早くに畑に水撒きをしてくれて居る事を知っている。 伸ばした長い手は、ポンポンと彼女の日避けの帽子の上から その自分より小さな頭を、数度、跳ねさせるよに叩く。]
(254) 2012/06/12(Tue) 23時頃
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[香草は案外早く集まって籠もいっぱいになった。 想定していた時間より随分早く。男は首をこきりと鳴らした。]
…木苺が思わずいっぱい見つかったさァ。 ――何か、甘いモン作ってもらいたい、さァ?
[男は意外と、甘いものが好きだったのだけれど。 何だかそれを言うのは気恥かしいから、従兄弟の口から その幼馴染に頼んで貰うのは、何時もの事だった。]
(255) 2012/06/12(Tue) 23時頃
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― 水車小屋 ―
[静かな水のせせらぎ、回る水車の音が耳に響く] [扉の前で言葉を投げてみる]
ケヴィン、いるぅ。
[朝早くから彼が釣りに行っているとは知らずの侭]
果物を採りに森まで行きたいんだけどォ いっしょに行ってくれないかしら?
[森には1人で行くこともあったが今はそんな気分にはなれず] [扉が開くまで籠を持ったままその場で待つつもり]
(256) 2012/06/12(Tue) 23時頃
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[摘むサンドイッチの量は少ない。 もとより小食な上に、朝食は済ませていた。
クラリッサが作るサンドイッチは美味しいから、それでも食べたほうではある]
―― 憧れるのは、自由、でしょう……
かわいい、なんて。
そんなこと、ないわ……
[俯き加減の頭を、優しい仕草で叩かれる。 それに小さく口元が笑みを浮かべた]
(257) 2012/06/12(Tue) 23時半頃
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[食事のあともすこし摘んだおかげで、籠には沢山の香草。 木苺もつぶれないようにとはいっている。
従兄弟の頼みに、笑みを零し]
そう、ね。
マリーの木苺のタルトは、美味しいもの。 私も、食べたいわ……
[料理上手なマリーとクラリッサは羨ましく思う。 何時もの頼みにはこくりと頷いて、籠を持って立ち上がった]
(258) 2012/06/12(Tue) 23時半頃
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―― 釣り場 ――
ん。そういうこと、だ。 ありがとう、助かる…
[申し出の了承にやおら笑みかけた顔が]
――…。
[固くなるのは、"あの人"が喜ぶだけでない事を知っているから]
(259) 2012/06/12(Tue) 23時半頃
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[一度だけ、ローズを家に招いた事がある。食事の間も、昼の間も褒めていても、夜が来ればまるで見聞きしてきたように粗を数えはじめる。
己がしたことを恐れ、 目を瞑り耳を塞ぎ口を閉ざし、家から出ようともしない癖に――]
[俯き、歪みかけた唇を手の中に隠し、深く息をつく]
(260) 2012/06/12(Tue) 23時半頃
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…プレッシャーだな。
[声音、強張らないように態と笑い飛ばして。 背筋を伸ばすと、少し強めに息を短く吐いてから、暖かな紅茶に口を付ける]
…うまいな。
[温まる吐息と共に零れる言葉は自然に。 期待通りの紅茶は、ここで飲む時に心底うまいと感じる。 漸く向ける男の眼差しは、異母兄の目を見て、柔らかに*笑んだ*]
(261) 2012/06/12(Tue) 23時半頃
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/* 箱がやばい人=でぃあさん へんな予想が!!!!!
(-40) 2012/06/12(Tue) 23時半頃
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