人狼議事


262 【突発誰歓RP】聖夜におうちに帰れない村

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【人】 薔薇∴十字 ススム

[刻はわずかに進みゆく。
けれど、流れる人影は変わらずに賑やかなようで。

−−さりり。
剥き出しの指先を擦り合わせながら、
当て所なく雑踏に紛れる。

人の熱気に紛れて、鈍った感覚も。
冷えた指先にかえって、気付く。]


 (ゆき……?)


[ちらちらと舞い始めた、白い。
それは暮れた街によく映えそうなのに。
けれど、イルミネーションの、細かい光に
ちらちらと紛れて、反射して。

だから、彼は。ぐうっと首を逸らして、空を見上げた。]

(26) 2016/12/19(Mon) 00時半頃

【人】 薔薇∴十字 ススム

[画面いっぱいに黒。
端は、なんとも言えない暖色のようになっている。
街の明かりが強すぎるのかもしれないけれど。

そこにさしこみ、迫る、細やかな雪の。

まやかしかもしれないが、今は。
目を凝らせば、そのひとつひとつの結晶のかたちまで、
見ることができそうな気がして。

そう悪くもない眼をぎゅっと眇める。]


 (−−……きれい、だ?)

(27) 2016/12/19(Mon) 00時半頃

【人】 薔薇∴十字 ススム

[白くて、小さくて、ふわふわ、ふらふらと。
来ては消え、来ては消えを繰り返すそれに。]


 (ばーちゃん)


[彼は祖母を重ねて、眇めた目尻にそっと、しずくをためた。]

(28) 2016/12/19(Mon) 00時半頃

【人】 薔薇∴十字 ススム

 (−−……え?)


[その時。雑踏の向こうから、呼ばれた、気がして。
知り合いか、何か。

とにかく、センチメンタルにひたった姿を見られたくなくて。

数刻前までの陽の下ならばいざ知らず。
今は日の暮れて、すっかり夜。

冷えて、雪のふる街には不釣り合いになった、
剥き出しの学生服の袖口で目元を拭って、そちらを向いたなら。]

(29) 2016/12/19(Mon) 00時半頃

【人】 薔薇∴十字 ススム

 ……あの、失礼ですが。どちら様でしょう。
 どこかで、お会いしましたっ……け?

[佐藤さん。
目の前にいる老人に、
そうやって彼の名前を呼ばれた気がして。>>19

はて、この年頃の知り合いは限られる。と。

ご近所さんか。祖母の俳句サークルの仲間か。
いつかボランティアで行った、老人ホームの入居者か。

なんて、褪せた宝石のことなんて彼方に追いやって、
ぐるぐる。ぐるぐる。考え込んだ。]

(30) 2016/12/19(Mon) 00時半頃

【人】 薔薇∴十字 ススム


[その間にも、白いものは。

降ってはアスファルトに消え。
降ってはアスファルトに消え。**]
 

(31) 2016/12/19(Mon) 01時頃

【人】 薔薇∴十字 ススム

 ああ、いえ。こちらこそ。


[何故か謝られて、そして。>>40
何故謝られたのかわからずに、だからこちらも。
なんだか申し訳なくなって、眉根を下げてかえす。

そうして目の前の老人が、何やらわけを話す、そのあいだ。>>41

くるり、くるくる。くる。くるり。
頭を回して回して考えたけれど、はて。

ついぞその老人の姿形の答えには辿り着けずに。]

(46) 2016/12/19(Mon) 23時頃

【人】 薔薇∴十字 ススム

 落し物……ですか。それは、まぁ。なんとも。
 ……不思議な落し物をされているみたいですね。


[その老人の話す、落し物。
その形容が、あまりにも抽象的なもので。

まだ、至らぬ若人にはそのありかの心当たりがなかった。]


 すみません。僕にはそれが何か、わからないようです。
 どうやら僕の勘違いで呼び止めてしまったみたいですし。

 どうか、あなたの探し物が。
 きちんとあなたの元へ帰ることを願うしかできません。

(47) 2016/12/19(Mon) 23時頃

【人】 薔薇∴十字 ススム

[すみません。と、もう一度謝って。
それから、老人にならって、彼は。

深く深く、頭を下げて、その後ろ姿を見送った。

こんな日の、こんな時間に探し物をするのだろう。
それは、きっと。よほど大事な『何か』なのかも知れない。

降っては消える。

それは、今朝方までは確かにあって。
けれど、今はすっかりと無くなってしまった。
祖母のすがたと重なって、
何度も、何度も。幾重にも連なって。
頭にこびりついた。*]

(48) 2016/12/19(Mon) 23時頃

薔薇∴十字 ススムは、メモを貼った。

2016/12/19(Mon) 23時頃


【人】 薔薇∴十字 ススム

[少年とも青年ともつかない、はざまにいる彼は。
老人をすっかりと人の群れの向こうに見失った、そのあとに。

−−ほう。と、また。白い息を吐き出して。]


 (ばーちゃん。どこ行ったんだろう)


[ようやくその考えにたどり着いた。

自分以外に身寄りはない。から。
行きそうなところに心当たりはないけれど。

きっと。俳句仲間にはあの、
ギンギラな男の話は出来ないだろうし。
まして、自分の娘が。
どこの誰とも知れない男の子供を身篭った話も。
それを捨てて。親である祖母でさえも捨てて。
消えてしまった話さえもできるわけがないだろうし。]

(60) 2016/12/20(Tue) 01時頃

【人】 薔薇∴十字 ススム

[じゃあ、他に。
彼以外の誰に。誰が。

祖母の支えになるのだろう。

家さえも、もう。あそこも。
金と引き換えに、他人のものに戻ってしまったのに。

降るものよりも、消えるものの方が多い。
積もるどころか、大地は寒さに枯れてしまうようで。

ああ。それでも降る雪は確かにあって。
ならば、積もらせようと。

穏やかな土の上ならば、きっと。

自分がそうあれるかはわからないけれど。**]

(61) 2016/12/20(Tue) 01時頃

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