224 Cнег дьявол〜凍ったケツ村〜
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[ドロテアの言葉>>67を遮るつもりはない。 ドロテアとオスカーの関係は叔母と甥だ。 れっきとした血のつながりのある存在について、それ以上邪推を与えることは気が引けた。
ただ、ドロテアの語る雪鬼と、リーの持っている雪鬼についての知識に顔を顰めさせる。]
………それなら、成り代わることも可能ってことじゃないか。
護り手…については、大方の予想くらいは。…直接聞いたことはないけど、能力者の一人か、な。
複数……既に共有? どうやって………。
(74) 2015/05/30(Sat) 00時半頃
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[だが、予想以上に得られる情報に頭の許容は遅い。 浮かび上がる疑問を口にしつつも一旦はリーの言葉を遮ることなく耳を傾けただろう。]
………つまり、自分にとって都合の良いように動くのが雪鬼ってことか。 なら、積極的に誰かを疑う奴が怪しい…?
そんなの、キリが…ない……!
[リーの言う通りだ。 握りしめた拳を机に叩きつける。 歯噛みする仕草をどう思われているか気にしない。
だが、唯一の切り札となり得る力の存在>>72に目を見開かせる、が。 すぐさま伏せる。]
(75) 2015/05/30(Sat) 00時半頃
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………護り手が、いるなら。 出てきてもらって護ってもらうのもありかもしれない。
[沈黙。 歯切れが悪そうにゆっくりと呟く。
だが、もし護り手がいなかったのなら。 また、その間に誰かが雪鬼に狙われてしまうのかもしれない、その可能性に、どっちかつかずの意見しか口にできない。]
………アラン兄。
[せめて、彼が誰を疑っているか知れたのなら。 そこから糸口が掴めるのかもしれないが。
リーはアランから何も聞いていないらしい。 頭を掻き毟る姿に、自分も視線を逸らす。
周囲の反応はどうだっただろう。]
(77) 2015/05/30(Sat) 00時半頃
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かと言って…アラン兄の二の舞になるのは、勘弁願いたい……。
[情報を得れば得る程浮かび上がる可能性はキリがなかった。 少しだけ離れた場所に見える場所から聞こえるメルヤの言葉>>76]
ケイト…か。
[激情してオスカーを詰っていた様子を思い出す。
ヴェスパタインに尋ねられた結果、彼女が返した言葉をあの時は何気無く聞き流してしまっていたけれど、どうにも気にはなる。
注意深く観察する必要があるかもしれない。 心にとどめながら、メルヤの問いかけに視線を向ける。
彼女の質問の真意を探るように。]
(83) 2015/05/30(Sat) 01時頃
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─少し前・酒場─
[逸らされた視線に、言葉少なな挨拶。 昨日、自分の言葉で潤ませていた瞳 が頭に過れば、自然と口元を引き締めた。]
…ジリヤのこと、信じてる、よ。
[今更だろう。 それでも唇を動かしては言葉を紡ぐ。
俯いた表情は見えない。 それでも引き攣る指は昔のように頭を撫でたがり上がったけれど、結局触れずに、空を切った。]*
(86) 2015/05/30(Sat) 01時頃
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─二日目・深夜─
[ 「 酷いやつだって、思うでしょ? 」
濡れた目尻を薄っすら開かせた。 頬を滑る一滴は温かい。
無言で、縋るように掴んでいた相手の腕を握る力を緩めた。
ケイトが口にするのは、何年前のことだろう。 一瞬、思い浮かばずに眉間の皺を寄せた。
でも、彼女が言葉を付け足し綴る毎に風が吹き付ける。 雪混じりの風の筈なのに。
何処か、柔らかく、頬を撫でた。]
(*16) 2015/05/30(Sat) 01時半頃
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─回想・数年前─
[出て行く者はあっても、戻ってくる者は、少ない。 それがこの村では在り来たりと言えば 在り来たりなことではあった。
だが、やはり誰が出て行くにしても、悲しむ姿は数は異なれど生じた。
自分よりも三つは歳下の女の子。 ケイトもその一人だった。 おとなしくて本ばかり読んで、遊びに誘っても、ほとんど頷いてくれやしない。
つまらない相手だと思っていた。 日に焼けない白い肌も、好きにはなれないと。
でも、それが。 涙に濡れて反射する様を見た。
残ったのは気紛れ。 腕を掴んだのも、…きっと。]*
(*17) 2015/05/30(Sat) 01時半頃
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[ 生憎にも空は晴れていた。
小さな丘から眺める景色は自然に溢れていて、その間を走る鉄の塊を見送っていた。
ちいさくて、あたたかくて、きずのないきれいな手のひらを。 包み込んでいたことは、覚えている。
────だから。]
似合わないよ。
[あの時、彼女を傷つけた言葉と同じものを投げかける。
だが、何処か声色が大人しいことに彼女は気付いただろうか。
反応がどんなものにしても、掴んでいた腕を離す。 代わりに、指を滑らせて隙間を縫うようにして絡め合わせる。
この物語の行き付く場所が何処かは、分からないけれど。]
(*18) 2015/05/30(Sat) 01時半頃
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行こう、………ふたりで。*
(*19) 2015/05/30(Sat) 01時半頃
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[ 声が聞こえた>>91 振り返れば、眉間を抑えるケイトの姿を見つけて、肩を竦ませた。]
…いや、別に。
[とりあえずは、はぐらかす。 代わりに周囲に耳を傾ければドロテアとメルヤの会話が聞こえてくる。
昨晩垣間見たドロテアの項垂れる姿の理由>>84を知れば、納得したように頷く。
淡々と状況を説明するメルヤ>>87 それを冷静だと表するドロテア>>88
彼女の本心が見えない。 ドロテアが与えた問いかけ>>89に対する言葉を待てば、返答>>92>>93]
(97) 2015/05/30(Sat) 02時頃
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メルヤは人の本質を見定めて判断、かな。 俺は状況と、今まで知っている筈の性格からしか推測は、難しい。…正直、誰を信じていいのか、断言は出来ない。
先生が雪鬼だとすれば、あんなにみんなから注意を引き付ける行動をするのか、正直利点が分からない。
雪鬼なら、紛れ込むように差し当たりのない発言ばかりして逃げるんじゃないか。
吹雪が明けるまで、雪鬼にも、俺たちにも、外部からの助けは来ないんだから。
[結局泥仕合だ。
それでも自分の意見や思考を開示することに意味はあるだろうと。 質問を投げかけられれば応答するつもりだし、話が移ろうようならまた注意を払って傾聴する姿勢。]**
(98) 2015/05/30(Sat) 02時頃
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[ 私情を抱いていないから>>92
言葉通りに受け止めるのなら、つい最近訪れ教会に身を置くメルヤからすれば当然の意見なのかもしれない。
でも、 口を挟もうとした瞬間だったか。 声が、聞こえた>>102]
え…………。
[ ドロテアが語る言葉に、唖然と口を開けるしか出来ない。 あの時、別室にて行われた会話の全容が、これ>>103>>104>>105なんて。
どうして。 頭ごなしに殴りかかりたくなる言葉を飲み込んで、口を開ける。]
(136) 2015/05/30(Sat) 21時半頃
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………俺、ドロテアさんのことは本物の能力者だと思ってる。 今となっちゃ意味はないかもしれないけど、人目を気にしていた様子が雪鬼に利益となる情報を与えないように、…していたと思うから。
[ 能力者。
アラン兄とはまた異なる力を持つ者。 隠していれば、それを理由に雪鬼に見つけられることはなかったかもしれないのに。
まるで自己の犠牲を厭わないような言葉に眉を寄せる。 どうして。 二度目の言葉はケイトが代わりに声にした>>107
リーの言葉>>110には、さも当然だとばかりに頷いただろう。]
(137) 2015/05/30(Sat) 21時半頃
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………正直な話、アラン兄はみんなの前で自分が能力者だと公言してた。
だから、その能力者がいる可能性を雪鬼が知ってたならドロテアさんを狙った可能性が高いんじゃないか。
そう、思うと…ケイトと先生の可能性は少し下がると思う。
[それこそ雪鬼の策略の可能性もあるかもしれないが、それはまた他の者が口に出してくれるなら意見を言うつもり。
そうして周囲の様子を窺う。 今日も時期に終わる。 なんとかして雪鬼の尻尾を捕まえないと。]**
(138) 2015/05/30(Sat) 21時半頃
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[誰かの名前が上がり、その度に可能性を掲げていく。
“殺すべきか。生かせるべきか。”
[各々の独断と偏見で贄を選ぶのだ。
勢いを増す争論。 淡々と推理するもの。 怯える者。立ち向かう者。 ふたりとないヒトが、互いに泥を塗りたくっていく度に心臓が凍るような思いになる。]
(*24) 2015/05/30(Sat) 22時半頃
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[ ─────雪鬼は記憶を持つ。 その人のまま本性を、鬼に変えるのだ、と。
─────取り憑かれた奴はもう『入れ替わっちまってる』んだけど当人は自覚がない。
完璧にそいつであるかのように振る舞うんだよ。]
(*25) 2015/05/30(Sat) 22時半頃
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「『 さあ。今日はどの悪い子≠ノ会いに行く? 』」
[悪い子。わるいこ。わるい、こ。
それは誰だ。 人を殺めたことか。嘘を吐いたことか。それとも。知らないふりをしていることか。
誰なんだろう。 罪を背負うべきものは。 そして、俺は────、]
(*26) 2015/05/30(Sat) 22時半頃
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「 護り手は、決して脅威じゃない。 リーも、味方につけられるなら大きな戦力になる。 何しろお墨付きなんだから。
ただ、ドロテアさんの結果次第では次に容疑がかかる可能性がある。
………ケツを焼くのも殺すのも、俺たちが疑われ過ぎない位置。 」
[無慈悲にも囁く声に温度はない。 目尻が濡れることも、ない。
もしかしたら、ケツを凍らせる度にその破片ごと瞼の裏側に飲み込んでしまったのかもしれない。]
(*27) 2015/05/30(Sat) 22時半頃
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「 頭が冴えるという意味なら、先生だ。
確実に一から芽をとるなら、オスカー。
大丈夫。みんな人をころした人殺しだからね。 「『悪い子は、みんな罰を受けないと。』」
(*28) 2015/05/30(Sat) 22時半頃
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[投票の結果、名をあげられた人物は三名だった。 雪鬼疑惑のかけられ、ケツを焼かれたヨアヒムに五人。 あとは教会で身を置いているというメルヤに三人。…幼馴染のジリヤに二人。
この意味をどう捉えるのか。 眉間に皺を寄せていた時だった。 ヴェスパタインの言葉>>148に唸る。]
そう、だけどさ、先生。 アラン兄の力が雪鬼にとって脅威だとしても、その分リスクだってあるんじゃないかっていう話。
……目先のことに囚われている可能性は、分かってる。 でも後々この情報も何処かに活かせるんじゃないか。
[ため息を吐けば肩を落として、リーの言葉>>154には促すよう視線を向ければ語られただろうか>>156]
(158) 2015/05/30(Sat) 23時頃
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[リーの言葉>>156>>159>>160に黙って耳を傾ける。 どう、反応を返せば良いのか分からなかった。]
単なる勘だって要素だ。 先生、教えてほしい。
[結局、曖昧に頷くしか出来ずに止まるヴェスパタインの言葉>>157を促そうと。]
(164) 2015/05/30(Sat) 23時頃
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[────そして。]
………ジリヤ。
[かつて程ない重さで名を呼ぶ。 彼女は応えてくれただろうか。
素っ気のない挨拶を思い出せば、視線を逸らしそうになる。 足指に力を入れて、食いしばった。]
…さっき、何処かで。 「ヨアヒムさんを雪鬼だって思ってる」って言ってた…よな。
でも、ドロテアさんを信じるなら、ヨアヒムさんは人間ってことになる。なら、ジリヤは………、
[言葉を飲み込む。 代わりに、]
(175) 2015/05/30(Sat) 23時半頃
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………約束。 [ 扉越しではない。触れられる距離だ。 昨日扉越しから聞こえた嗚咽。 聞いてしまったから、自分にはジリヤの行動は「強がり」に思えてしまう。]
まもるよ。
[それは何か。 口にはしない。 伝え終われば一方的に議論へと身を翻す。]*
(176) 2015/05/30(Sat) 23時半頃
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[困惑に寄る眉>>166 初めて落ち着いた少女が少し人間味を帯びて見えた。]
………確かに、性格なんて…、今までの過去や記憶なんて、雪鬼に憑かれた人には関係ないのかもしれない。
でも、雪鬼は自分に不利な展開は望まないと思う。 猜疑心に捉えるためなら、記憶を奪っていくらでも展開を描ける筈だ。
…だからその時、昔からここにいる人間と、最近訪れたメルヤだと視点は異なる。 勿論、メルヤのことも信じきれない。…まだよくメルヤを知らないから。
でも異なる視点は強みだ。 だから、…思ったことを伝えて欲しい。
雪鬼に有利なことを言わせないような展開を、こっちが作り出せるように。*
(183) 2015/05/31(Sun) 00時頃
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[たとえ話ほど、キリのないものはない。]
なるべくしてなったんだよ。 ……そう思わないと、生きていられない。
[どうして。こんなことって。 二人して零した言葉。 塩辛い涙を頬に滑らせてまだ数日だというのに、随分と長い間こうしていたような感覚。
息を吐いた。重苦しく太い息。 一度、指先に力を入れる。 空っぽの手のひらに、収まるものは、ない。
でもまだ覚えてはいる。 怯えているだけではなくて、自分を支え押してくれた彼女の指先の名残が。
それだけで、今は───……]
(*31) 2015/05/31(Sun) 00時半頃
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『 嘘吐き 』
[誰かの命を奪う腕。 それが、誰かの命を救う腕ならば。
もしも話は不毛だ。 分かっている。分かっている。だけど。
堂々と胸を張って、護れたのなら?]
(*32) 2015/05/31(Sun) 00時半頃
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困るんだよ、オスカー。 ………一人でも、護られたら、さぁ。
[冷ややかな猫撫で声。
魂を喰らう度に麻痺する理性と罪悪感とは引き換えに、生まれたのは、羨望。]
いいよ。ケイト。 オスカーはアラン兄を見殺しにしたんだから、…せっかく人を護れる力があるのに。 可哀想だなぁ。………好きな女の子だっていただろうに。
[ 呟けば静かにほくそ笑んで、 ]
でも、そんな腕はいらない。 綺麗事なんて、聞きたくない。
[言い切れば、一人の名を口にする。]
…ジリヤに入れるよ。 せめて、人の手で。*
(*33) 2015/05/31(Sun) 00時半頃
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[ 一連の流れに双眸を眇めていた。 それは別れを惜しむようにも、何かに耐えるようにも、…はたまたつまらないものを見るような眼差しにも見えたかもしれない。
ヴェスパタインとジリヤのやり取りに、平然と割り込むことのできるケイト。 彼女のある意味の潔さ>>198に割る口などなくなってしまう。]
………変わらないものなんてない。 [追いかけるよう声をかける姿>>203を尻目に一枚紙を取り出せば、筆を進ませる。 ミミズ腫れのように拙く揺れた筆跡で綴るのは、たった一人。]
(213) 2015/05/31(Sun) 01時頃
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───……アニス。
[慈愛を以ってして。]
(214) 2015/05/31(Sun) 01時頃
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ジリヤに入れる。
………『道を踏み外さないように。』 そういう約束だっただろう?
[ 手向けの花を一枚、帽子の中に潜ませた。*]**
(215) 2015/05/31(Sun) 01時頃
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