194 花籠遊里
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ー廊下ー
[ふ、と。鼓膜を叩いた夜の音。鈍い音色が其処らに響き。 遠く遠く、廊下の果てでは何かが閉ざされた音でも聴こえただろうか――]
……喉、渇いたなァ
[そうして一人。誰に言うでもなく飢えを訴える。 よもや近く>>281に咲く花>>265には聞こえてしまっただろうか。 然しされども満たされぬと、顔を俯かせその髪を掻いた]
(9) 2014/09/14(Sun) 16時半頃
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[ふ、と。月は夜空を揺蕩う雲に隠され、その主張を弱めてしまった。 その寸分に彼>>21がどんな表情をしていたのか、男には皆目つかずに。]
…随分と、凛と咲く花なんだ?キミは。
[謙虚の中にも僅少視えた自信は、果たして謳い文句かそれとも。 ただ言葉を其の儘腹に据えれば、ぱちり、瞳に蓋をし また開く。 ――そう。彼の先程垣間見得た素顔>>0:256を、 今度は己が下で曝させるのも悪くは無い。…けれど、]
やっぱりさァ…強欲に行かなきゃダメだと思わないかい?
[その口端を上げ、自覚するまでの端麗な表情を崩したならば。燻る欲は唯軽いお月見を共にした彼に差し向け。 ゆうるり、己が腕を目前の一層謎めいた花へと向け、その頬を掠り撫でた。]
…キミとは、また今度ね。
[言葉尻には喉底から引っ張り出した笑声を。軈て手が彼から離れたならば、同時に背を向け影を見せ。 肩越しに緩く手を振ってみせたことだろう*]
(47) 2014/09/14(Sun) 22時半頃
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ー廊下→花主の部屋→ー
[ただ先を照らす仄灯りを頼りに、徐に廊下の果てを目指し。そうして軈てその先を見付けたのならば、重い扉を開き揺り籠に揺らめく宵闇を視界に映した]
――こんばんは。花主サン。
淡藤の蜜を、ちょいと頂きたいんだけど。 …たしか、亀吉って名を持ってた淡藤だった。
[視線の先。ただ揺らぐ宵闇の如何とも言い表せぬ雰囲気に意識の外にて押されながら、こくりと喉唾が下るのを感じ得る。 そうして男の口から肯定の意を、花を頂戴したならば、先に行った蝶の鱗粉を追うかの様に自分もまた地下牢へとゆうるり飛び行ったことだろう**]
(52) 2014/09/14(Sun) 23時頃
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ー地下牢ー
…寒いな。
[微な音さえ反響するか、否か。冷たい壁に阻まれたその部屋の中、格子を潜ったのならば、その中心に敷かれた布団の横に立ち、ただ腰に手を当て声を吐いた。 背後に気休め程度に飾られた丸窓からは――この地下からは、何が見えるのだろうか。 ただ暗闇を視界に捉え、またひとつ。息を吐いたならば。軈て来るちいさな足音>>57を耳に広い、焦いだように其方へと振り向くと、白に咲く――銀月が。]
…ふふ。…そう堅くならなくても、イイんじゃない。
[白亜に包まれたその身は何とも夜には釣り合わず。太陽の下で見ることこそ輝かしいその白服は、今や仄暗みに呑まれぼんやりと色を魅せ、ただ妖艶。
――然しその美麗な表情を飾った笑みは、花にしては酷く不恰好で。 思わず暫く面を食らった後に喉を鳴らし。彼の元へと歩を進め、その腰へと手を回した]
(64) 2014/09/15(Mon) 00時頃
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緊張、してるの。
[僅かに愉快気を滲ませ、その身体を支え。少しでも抵抗が見られたならば、少し力は緩めてみただろうか。 そうしてからかいを籠めた声を其の儘に、その足先を寝床の上へと向けさせる]
もっと、そんなヘタな笑みじゃあなくて… ――”さっき”みたいに、笑ってよ。
[脳裏に浮かべたのは籠から手を引いた後の、彼の顔>>0:39。 幾許か糸の張り詰めたその表情を目を細め伺ったのならば、軈て彼の膝が敷かれた布に着く頃に――その顎を黒衣の手が掬い、掠める様に口付けた]
(65) 2014/09/15(Mon) 00時頃
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…ホント、イイ性格してるよね
[相も変わらず時折挑発する様な、瑜伽んだ言の葉>>69には唯咽喉を鳴らし口元に三日月を貼り。 唯不愉快になる事は無く、捻くれたその心に酷く胸は燻りに呑まれて行く。 自分のその余裕が若しかするならば、彼の気を張らせているのかもしれないのかと、其事には頭にも止めず。のらりくらり、花の揺らぎを翅で宙を仰ぎ優雅に交わし、その蜜へとまた一歩距離を縮めにけり。
そうして――紡がれる音色に反目した身体の動きには、殊更心をくすぐられながら。]
―――…
[その唇を掠めひとつ、味を占める。 間も無くふたつ、花の惑いを視界に認め。
己の紺瑠璃の瞳を目縁が細め、蒼然たる視界に浮かび上がるのは白の柔肌に浮いた紅。 何に惑うのか揺らめく花の瞳に、先を欲するかのような口先に、歓喜に咽喉を引き攣らせてはぺろりと口端に舌を這わせ、焦らすようにその口先へ人差し指を立て当てがう。]
(91) 2014/09/15(Mon) 03時頃
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――” まだ ”、ダメだ。 ほら、おいでよ。
[少なからずも同様に、唇に物足りなさを覚え衝動に駆られる躰を耐え、自身もまた布団へ膝付け腰を据えたならば、軈て胡座をかいて。 ぽんぽんと片手で腿を叩き、片手は白無垢の上から脚を撫でてはその裾を僅かに捲り。自分の足を跨ぐように誘導したならば、一体淡藤はどのように揺らいだだろうか]
来ればキス、…接吻って言った方が良いかな。 それ、”してイイ”から。
[浮かべる表情はあくまでも清爽としたもの。但し瞳は笑わなければ、それどんな圧になるのだろうか。 奏でる声色は淡々と受身に回り、彼の自発を強請った。]
(92) 2014/09/15(Mon) 03時頃
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[随分と色をころころ変える花だと、思った。 勝気に言葉を紡いだり、かと言えば反対には従順な色>>96を覗かせたり。
然しそれでもその唇は固く結ばれ、触れることさえ無かったのだから、やはり何処か芯は根強くあるのだろうか。 ――そんなこと、花の稟性など知った事は無いけれど。
その淡藤色の髪が暗晦の中に揺れ、軈て彼と距離が縮まったのならば。唯特別強く反応することもなく、その頬に口付。]
嗚呼…花は、何でもしてくれるんだったっけな。
[さあ何処か動きの固いこの花に、するならば何と命令しようか。 そんな気は在らずとも彼が命令しろと言うならば、寧ろ仰せのままにと命を繰り出して遣ろうではないかと。
脚を撫ぜる手をゆぅるり上へと持ち上げ、二山の御居処を柔らかに揉み始める。女性の其れより幾ばくか固いそこを解すように。ひとつ、ふたつ。時折割れ目をなぞっては布上のもどかしさに眉を動かす。]
取り敢えず、自分でその服、肌蹴させてみてよ。 …俺が調子付くようにさ。
[言葉の裏腹その白い首元に唇を動かし。甘噛みとは言い難くも、首の付け根を甘く挟んでは、ねとりと舌を這わせたことだろう。]
(99) 2014/09/15(Mon) 09時半頃
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トレイルは、シーシャに話の続きを促した。
2014/09/15(Mon) 09時半頃
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――初めてだけど、…何。 キミだって…ほうら、肩を揺らしてるくせに。
[くつくつと、咽喉から漏れた笑声は、彼の口から流れる勝気な詩>>105に負けじと口惜しさを、自尊心を滲ませたものであっただろうか。
そうして着物を脱いだ事により、先より緩く外気に曝された柔肌には息を呑み、ぱちりと瞼を瞬かせた後には目を細めちいさく舌舐めずりを。 「もうちょっとなのに」なんて、その長襦袢の裾を片指先で引っ張って。
シーツに散らばる紐には目もくれず、舌を隠したならば、夜に揺蕩う花を安心させる様に淡麗に微笑んでみせる]
…なら、教えてよ、
[一拍。 闇の中近付いて来た影に、下りて来た銀月には少しだけ首を傾げ。耳を吐息が掠めたならば、その擽ったさに思わず身動ぎ位はしただろうか。
じとり。間近の澄んだ瞳を横目に睨み、軈ては肩の力を抜いての”一拍” 口端を上げ寸分犬歯を見せたならば、ゆるりと言葉を紡ぎ始めた――]
(125) 2014/09/15(Mon) 21時頃
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…―キミへの触れ方を、さ。 キミが教えて。…俺の手、使って良いからさ。
[――震える躰を、蝶はとうに知っている。 花の魅せる姿形が今にも消え入りそうに、ただ緊の糸を走らせているということも。
それを知り尚煽り上げ、彼の顔を伺い見る。上目遣いなど可愛いものはなく、ただ真っ直ぐその澄んだ瞳を捕らえ。 紡がれた言葉は暗に自発を示したもの。
御居処を弄る手の平は、彼の身体の線をなぞり上げては肩口に触れ。また腕からゆるゆる下り行ったら、淡藤の手に触れてみたことだろう。]
…――返事は
[そうして近くのその耳元にそっと囁き返した]
(127) 2014/09/15(Mon) 21時頃
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〜…っ…!
[「嫌なのかい」と、問うことさえ赦されず。 その瞳に浮上しては泡沫のやうに消えた寂寥を薄暗い室内にて捕らえたのならば、罪悪感か――はたまた、嗜虐心か。
如何にしろ悪質に疼く腹部を其の儘に。 胸が打ち震えては昂奮が喉を伝い、薄く開かれた唇からは驚嘆の息のみが宵闇に融ける]
イヤなら、言いなよ。
[其れは其れは、また花には厭な命であっただろうか。 蝶とは異なり抵抗為る為の、逃げる為の翅も、手段もなく。 ただ植えられた苗床に咲く花には、厭らしい言葉だと。
――其れでもその後には直ぐ、潔い肯定…とは俄かに言い難いそれ>>134が、何の感情かに揺れる声が酸素を揺らしたのならば、こくりと期待に咽を鳴らし。 ――脳裏に顔を見せる寂寥には、唯蓋をして。
ゆるりゆるりと自分の意思に反して謙虚に躯を伝う指先には、もどかしさすら感じ得たけれど。その表情が恥か何か、ほんのり薄紅を乗せて居たのを見上げると、矢張りにやりと唇を歪める。]
(162) 2014/09/15(Mon) 23時半頃
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恥ずかしいの、亀吉サン。 …顔、赤いよ。 ――それとも、怒ってるのかな
[くつりくつり性悪くも笑声絶やさず。寧ろ嗤い声とさえ取れるそれは室内にちいさく反響し。 最後の言葉を投げたならば、ふるりと首を振り、「怒るのは、有り得ないか?」なんて挑発で言葉尻を飾り。
何か反抗が見えたのならば、その手が彼の下部へと触れた頃に、強く力を込めて添えてみただろうか。 ――見えなくとも、同じことはやっていただろうけど。
持て余したもう片手は彼の首元の裾を割り、鎖骨を撫ぜ。 退かすように長襦袢を肌から動かし、柔肌に直接触れたならば、その感触を手の内に残すように、胸へと下りて行くまでに掌を遅遅と擦り*合わせた*]
(163) 2014/09/16(Tue) 00時頃
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[ ――何故、そんな色を見せるのか。と。 >>169
仄かに宿るは寂寥と、何か。 風に揺らいでるでもなく、戸惑いに揺れるでも無く。芯から魅せる色には窮屈な心持さえ覚え、されど唇は殊更に歪み。
嗚呼、彼が優しく抱いてくれと、 自分に淡藤の花頭を垂れ乞うたのならば。 その花を胸に抱き寄せ、 己が両翅で緩々とその躰を撫でてやったのに――
邪な思いとさえ切り捨てられるかもしれない、純粋過ぎるその気持ちにはただ青臭いと心の奥底で嘲笑い。
軈て慣れて来た視界の中、美麗なその顔に笑みが花咲いたのならば、「は、」なんて莫迦にした様な、惚けた様な息を吐く]
(183) 2014/09/16(Tue) 01時半頃
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なんだい、ソレ。 ――ならさァ、もっと。…悦んでよ。
[言葉を彼に流したならば、次は自発的に数度摩り入れ。 告げられた状態>>170には、込められた力には、また一つ笑みを零し、燻りを上げ始めた熱を飲み下して耐えては、確かめる様に指先を熱先に食い込ませる。 そうしてソレが確かであったならば、今度はクスクス声を響かせ嗤ったことだろう。
しこうして耳を掠めた嘲笑には、僅少狂の気の滲む嗤声を打ち消し、眉を釣り上げあからさまにも美しい笑みを貼り付けて魅せ。]
…俺はさ。やっぱり、「花を愛でる」のが好きかな。
[――そんな嘘を、花に綴った。
胸元に掛かる体重には、応えるように頭を傾げて擦り寄り。 只己が胸先に違和感を感じ得たならば、一拍動きを止め、唇を引き締め。 仕返す様に、掴まれたままの手を手早く衿下から滑り込ませ、直に熱に触れては手の内の中心、中指を軸に添えてまた擦り入れ、先の液を混ぜる。]
キミは案外、蝶を喰らう花に成りそうだよね。
[そうして預けていた頭を上げ、彼を見上げて。彼の胸元に滞在する黒衣の手はその胸の飾りを弾くようにはじいた]
(184) 2014/09/16(Tue) 01時半頃
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[各所から届く甘い音色が、厭らしい音が鼓膜を叩く。 漏れる甘美な嬌声は、どれも腹底に来るものなのだろうけれど。]
――キミのように、ワガママな方が。
[届く宴の音色を耳に通して、尚。 目前に揺蕩う銀月の、劣情の滲んだその顔に、ただ掠り声でそう告げた。 悪趣味だと今一度嘲笑が降って来るだろうか。然しそれも、また一興。
夜空に朧に、然し気品高く咲く銀月が情け無くも乱れる姿を、この目でしかと、見届けたいと。
宙に馴染んだ嘆息に>>192は思わずその胸に置いた手に力を込め、誤魔化す様に下から上へと二三揉み上げたのだったか]
[そうして紡がれた誘い言葉に、誘き寄せられた花蜜の香には、こくりと咽を鳴らし。 その唇が自分の名を形作った事を暗闇の中に知れば、胸を満たすのは征服感とはまた別の、耽美な情。 まるでむずかゆい其れが衝動として競り上がって来たならば、自身もまた花の名を――ちいさく、形作ってみせたことだろう。
花の躰に動きが在った>>194ならば、ぱちりぱちりと目を瞬き、睫を揺らしてその様子を見届け。 手を黒く飾る布越しにその胸先が膨れたのを感じ得れば、親指と人差指に挟めて擦り、偶にはゆるうく引っ張り。]
(198) 2014/09/16(Tue) 09時頃
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…キミ、優しくしてくれなさそうなんだもん
[まるで拗ねた口振りだと、誰かが嗤うだろうか。 熱を孕んだ瞳を別方へと投げ、眉を寄せ。 口端を掠めた感触には唯睫を揺らし。 彼の口がまた距離を置こうと遠退くものなら、強請る様にその顎横へと口付け、唇にて柔やわと挟んだだろうか。
闇に吐息を漏らしながら、されども彼の口先には決して触れてやらずに。 つつ、と下に辿ったのならば、首筋にリップ音を立てながら接吻を落とす。
その間に矢張り疼く腹下と、帯びる熱が辛くない訳ではないけれど。 自身の慾情を隠すかのように、花の熱を強く握り締めては上下に手を揺らした]
(199) 2014/09/16(Tue) 09時半頃
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…脱がせてくれるの?
[言の葉には茶々を飾り。 「然しそうだ、身体に張り付くシャツが居心地悪い」と、花に添えて居た手を外し上衣を脱ぐ事位は甘受して。
放り投げた衣はそのままに、がしがしと一度頭を掻いたならば。 軈ては彼の首元に片手を回し、有無を言わさず自分がシーツに沈むのに巻き込ませ、その銀月が上に覆い被さる様な形を取って見せ。 ぺろりと舌を覗かせ唇を舐めたなら、首元にかけて居た手を下へ下へと回り込ませて、反り立つ熱を手の内にて弄び始めたことだろう。]
ほうら、キミも好きに動いて魅せてよ。**
(200) 2014/09/16(Tue) 09時半頃
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[彼の視線>>204を追いながら、打ち震える脚にはただ悦を。 何を映すこともない丸窓には拡がる孤独のみさえ憶え。 ただ何処か物寂しさを感じ得たならば、己の頭上に揺蕩う銀月に視線を戻し、揺れる淡藤を目を細め睫をちいさく震わせて、眺め入り。
その色に先夜の金月を意識の底から浮上させたのならば、今や片銀月は自分の手の内に在ることにただただ歓喜。 恍惚とその淡藤に視線を釘付けては、もう片手にて絹の様な髪に触れ、手櫛を通し。――まるで愛玩を愛でる様に厭らしく。 そうして他の物に意識を回すことを忘れ掛けて居たならば、突如として来たる胸先の違和感には呻きにも似た嬌声を漏らし。]
〜…っの、
[引き戻された現実に、喘ぎ掛けた事実に、己が自尊心の砕かれる音を聴く。 きゅうと唇を噛み締めては面白く無いと云ったような表情を銀月の元に曝し。 ――それでも身体は熱を帯びたままで居るものだから、果たして本心は。]
(210) 2014/09/16(Tue) 15時半頃
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…嗚呼、そうだ、
[軈て紡がれた言葉>>205にはこくりと一つ、咽を鳴らして。 窄まりへと誘われた指先は、悪戯にその入り口を丸く弧を描き走る。
「月光が届かなくなる前に、キミの歪むカオが見たいから」
なんて。矢張り真面目な形に成ることを忘れた唇は、形と同じく瑜伽んだ言葉を吐いては花頭に口付けを落とし。
指先が弧を描く事に飽いたならば、その腹で窪を二三撫で付け、早々と中へ侵入したことだろう。
そうして銀月の声が、表情が歪んだなら。 遠慮がちに指を引き戻し、前に立つ硬い熱に辿り。手の中心でその先を押し潰しては擦り付け、滴る透明の汁を手土産に再度窄まりへと食指を埋めたことだろう。]
亀吉、
[吐息は先よりも早く、温く。その耳元にて聲を出すと、耳朶を舐り始め。水音を立てることも遠慮せずに、ただ銀月の意識を自分へと当てさせようと、蝶は必死に触覚を揺らし。
痛みは覚えているのか、否か。考える暇も無く、ただ窪へと沈んだ指先は緩々と出入りを繰り返した]
(212) 2014/09/16(Tue) 15時半頃
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ーー…ッ…!
[下腹部に与えられる痛みに、否快楽に、咽喉から小さく嗚咽が漏れる。 それは空気に融けただ銀月に届いたかは定かでは無いけれど。
己の肩口に沈む花頭には自分の蝶頭さえも寄せ。擦り寄るようにただ耳元に唇を寄せ吐息を吹き掛けて。]
仕方無いなァ、
[ただ紡いだ言の葉。余裕ぶって挑発を、自尊心を着飾る為に聲に芯を這わせた筈なのに。 自分に反響したその声色は何処か打ち震え、まるで自分こそが耐えられないとでも言うように、ただただ焦りの色が混ざる。
そうして気付いてしまった己の”我慢の糸”に思わず花の躰に優しく触れる翅を休めては、暫くの思案の内に強くその肩口を押し。
ぐるりと景色が一転したならば、花の色はどのように揺らいだだろうか。 布団に花が沈む感覚を膝から知り得つつ、花の上に蝶が躍り腰を据えたならば。窪みに嵌めて居た指先を緩々と動かし退かせ、履くベルトを解き始めた]
(268) 2014/09/17(Wed) 01時頃
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ーー待った、ナシね。 急かしたキミなら、きっと大丈夫だろうけど。
[最早余裕の欠片など見せることもせずに。 脳裏に誘い>>233を反響させては、笑みは冷ややかに、蝶は花に唄う。
ただ丸窓の無い月から降る光を身体に当て、紺瑠璃は鋭く淡藤を射抜いて。
言葉尻を待つ間も無く翅が彼の膝裏に差し込まれたならば、ゆうるりとそこを広げ。 常闇の中目を細め、だらしなく垂れる透明の汁にぺろりと唇は潤いを欲して。 余興だと言わんばかりにその先端へと口付けを落としては、一回。 喉奥までその熱を咥え込み、舌にて弄ぶ。
其れから先端の液をこくりと喉に通したならば、蜜を吸う口先を離し、漸く後ろ孔へと熱を当てがいーー花の身を案ずる間も無く、一気に熱を深めた。]
(269) 2014/09/17(Wed) 01時頃
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[ーー嗚呼、花はまた、次の夜が来たるならば、また翅を休める蝶にその蜜を与えのだろうか。 嬌声、水音。鼓膜を敲くのはまだ慣れぬ厭らしい音。 いつの間にか己をもその舞台に舞い降りては、花の蜜を咽に通し花の唄に胸を昂らせているのだから、全く持って解らないと今更に瞳を揺らし。
床に敷かれた白に広がる淡藤は、起こす揺れに淫らに咲く。 咽喉から零れる花の唄は、酷く心地が良くーー何故か切なく。 何時ぞや彼の手を引く前、本の僅かに聴こえた歌とは異なる其れに、目蓋を伏せては睫毛を揺らし。
思い馳せるのは硝子戸の向こう側。 まだ夕闇が空に滲み始めた頃。 金月が朧気に自分達を照らしては、隣に銀月は気高に在った。 箱から飛び立つ為に自分の翅に触れたその手は案外小さくーーその銀を手中にと、二欲に塗れた結果が、これだと。]
(284) 2014/09/17(Wed) 02時頃
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ーー…き、…だよ。
[花に滲む汗を肌に感じながら、その肩を掴み彼を抱き。 口先にて愛撫するようにその首筋に接吻を捧げては、少しずつ上へと唇を掠めて、花が唄うその唇に、己のそれを重ね。
重ねる前に囁いた音色は、酷く掠れていたけれど。 ただ其れで満足だと目元を緩め、唇を割り舌を突つく。
そうして唇が物惜し気に離された時に、彼の唇から自分の名が唄われたのならばーーどくりと熱は脈を打ち、心中には喜のみが広がり。 ほんの少しの照れ臭さを表情に出しては、眉を下げ、真似るようにぎこちなく、はにかみ笑い。
ただその躰の中へと、腰を押しては引き、やがては夜に融けただろうか。
握られた手を、強く握り返して。*]
(285) 2014/09/17(Wed) 02時頃
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