194 花籠遊里
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狼
墓
少
霊
全
この村にも恐るべき“人狼”の噂が流れてきた。ひそかに人間と入れ替わり、夜になると人間を襲うという魔物。不安に駆られた村人たちは、集会所へと集まるのだった……。
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嗚呼、聞こえる。やつの足音が聞こえる……。
(0) 2014/09/12(Fri) 00時頃
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蒸気、煙突、窪んだ煉瓦。
じわりと淀んだ空気の滲む、息を潜めた霧の街。
月暈、馬車、蝶々の羽音。
闇の帳のそのまた向こう、誘われたのか偶々か。
(#0) 2014/09/12(Fri) 00時半頃
男は黒く長い、リヤサ---司祭などが着る黒色のゆったりとした上着---
に身を包んでいる。
背はひょうろりと高く、肌は死人を思わせるほどに透き通っており
結われることなくばらばらと落ちる髪は、黒とも白とも言えぬ色をしていた。
例えるならばその色は―――宵闇。
古惚けた洋館の前で、ゆっくりとその身を折って見せた男は
やってきた蝶である貴方に告げる。
(#1) 2014/09/12(Fri) 00時半頃
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おうや、おうや、イラッシャイ。
夜に潜む享楽の園、花籠遊里とは此処の事。 刹那の夢と、切なの蜜を、味わう為の暗い場所。
襤褸の花々の掻き集め。 屑の蝶々の羽休め。
現心に格子を見上げ。
(1) 2014/09/12(Fri) 00時半頃
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───さあさ、おひとつ如何かな?
(2) 2014/09/12(Fri) 00時半頃
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男は唇を、撓る弓のよに歪ませた。
にいと笑うその顔は、或る者によっては不気味に思え
或る者によっては妖艶に感じ、或る者によっては不快を覚えよう。
男は名を名乗ることなく、宵闇を翻し貴方を迎え入れた。
此処へやってきた貴方が初めてであろうが、幾度か足を運んでいようが
態度はいつも変わらず、決まり文句を詠って聴かせた。
そしてまた常日頃と変わらず、蝶である貴方を洋館の中へと導くのだ。
重い扉の音が、ぎいぎいと悲鳴を上げる。
その度に扉につけられた西洋の鐘が、からころと音を立てた。
喜びにも満ちたその声で、花は蝶の訪れを知る。
洋館は広く、蝋燭が灯る館の中。
其処にしか咲けない花が、蝶の訪れを待っている。
(#2) 2014/09/12(Fri) 01時頃
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どうぞ、館内をご自由に。 今宵の花は粒揃い、きっと好みがいるだろうよ。
嗚呼、ただし。
いくつか約束をして頂こう。 切なの夢幻を買うには、些か安いくらいのお願い事だ。
(3) 2014/09/12(Fri) 01時頃
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ひとつ、 この館には【鍵】という概念がない。 孤独を得に誘われたわけじゃないはずだが、一応教えておいてあげる。
ひとつ、 【館の地下】にはまだ足を踏み入れぬように。 なあに、時が来れば貴方も其処へ向かうはずさ。
ひとつ、 【蝶】で或る貴方は、花を一晩買うことが出来る。 何をしてもいいけれど、手折ることだけは控えて頂こう。
以上だ。 容易く少ない願いだろう?
(4) 2014/09/12(Fri) 01時頃
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さあさ、引き留めて悪かった。 花達はきっと貴方を待っているよ。
花にも個性があるだろうから、品定めはしっかりとね。
何かあれば呼びつけておくれ。 無ければ、必要な時には現れよう。
(5) 2014/09/12(Fri) 01時頃
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男は唄でも歌うかのように告げた。
そしてまた洋館外へと向かい、新たな蝶が訪れるのを待つ。
「嗚呼、聞こえる。 やつの足音が聞こえる……。」
そう言っては、この館に蝶を招き入れるのだ―――
(#3) 2014/09/12(Fri) 01時頃
―――― 【花籠遊里】 ――――
・『吉原、花魁、遊郭、身売り』などをテーマとしたシリアス、BL村です。
・この村は参加者が予め決まっています。
・参加者様はwikiを再度熟読の上、ご参加下さい。
■wikiページ
http://jsfun525.gamedb.info...
花で参加の方は『囁き狂人』を
蝶で参加の方は『共鳴者』を
お間違えの無いように希望して入村をお願いいたします。
(#4) 2014/09/12(Fri) 01時頃
■メモテンプレート
名前:(蝶の方は綴りこみフルネーム、花は苗字無しのチップ準拠)
年齢:(18歳以上)
外見:(チップ準拠以外にあれば)
接続:
現在地:
禁止:(NGがあれば)
(#5) 2014/09/12(Fri) 01時半頃
■その他
これより入村を解禁いたします。
wikiを更新いたしますので、そちらにてパスワードをご確認下さいませ。
何かありましたら、以降はメモにてお伺い下さい。
(wikiのコメント欄でも構いませんが気付きにくい可能性があります。)
それではどうぞ、切なの幻夢を御愉しみ下さい。
――――――――――――――――――――――――
(#6) 2014/09/12(Fri) 01時半頃
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月に叢雲、花に風 世の中思い通りにはいかないこと那由他の如く……
[手元の琴を
ぴぃん
と爪弾けば、宵闇の静寂を切り裂くように、あるいは包み込むように音が廓の中に響く 藤色の髪留めで一つにまとめた黒髪が、俯き雅楽を奏でる際にはらりとしだれ桜の様に前に垂れる
耳そばだてれば今日も館の主人が初見や常連にいつもと同じようにこの館の『約束』を告げているだろう その声は物静かでありながらもどこか否と言わせぬ雰囲気を帯びている様に常々思う]
(6) 2014/09/12(Fri) 02時頃
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[ここは花籠遊里 自分は花
一夜の夢を売る存在
今宵は誰がこの場所を訪れるのだろうかと、小さく吐息零せば街灯がそろそろ灯ったであろう窓の外を見つめた]
(7) 2014/09/12(Fri) 02時頃
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[不快な笑みを浮かべる男と面を合わせることもはや数度ともなれば、 瞳には色を乗せることもなく―これはもとよりだったが―花畑への門を通り抜け。 一歩先ゆく男の背には機嫌の良いそれが浮かんでいることもあってか尚更言葉は少な、 上着の内ポケットに忍ばせた六面が二つ重なって極小の鳴き声を*上げた*]
(8) 2014/09/12(Fri) 02時頃
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…───寂しい、ですね。
(9) 2014/09/12(Fri) 02時頃
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──中庭──
[それは『花籠遊里』と呼ばれる廓の、一夜の出来事に御座います。 溜息を零したのは、硝子に阻まれた中庭に佇む一輪の『花』でありました。]
もう少し、咲いていてくれると思ったのですが…。
[その『花』は、なにやら枯れてしまった植物を手にとると 細い眉を緩やかに下げ、寂しげな表情を浮かべます。]
もう夏も、終わりなのですね。
[そして困ったような表情をして、それでも微笑を作りました。 『花』の名は、櫻子。 春に咲く花の名を持つ、僕という『花』でありました。]
(10) 2014/09/12(Fri) 02時半頃
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[細い指先で枯れた植物を慈しむように撫で、種を取り出している。 そんな時でした。
ぴぃん
という、一片の雅楽が窓辺から降り注ぐのを聴きました。>>6 僕はその窓辺に瞳を向けて、少し大きめの声を出します。]
とうのすけさーん。
[気付いてはもらえたでしょうか? こちらに向く視線か声があるようなら、僕は微笑んで手を振ります。]
(11) 2014/09/12(Fri) 02時半頃
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看板娘 櫻子は、メモを貼った。
2014/09/12(Fri) 02時半頃
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[自分の名を呼ぶ元気な声>>11に、琴を鳴らす手を休め 琴爪を外した後からり窓を開ければ中庭で手を振る一輪の華]
やぁ、櫻子君。 今日もその子らの世話かい?せいが出るね。
[そっと手を振り返した後]
何か手伝いいるかい?
[もし彼が手伝いが必要であれば、中庭に向かうことだろう]
(12) 2014/09/12(Fri) 02時半頃
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そろそろ季節も移ろう頃ですから。 秋の苗を植えようかと思って。
[琴弾く『花』は、藤之助さんと申します。 彼の部屋にもまた、溜息という調べが落ちていたことは>>7 この時の僕には知れぬことでありました。]
折角の御召し物が汚れてしまいますから、僕一人でも大丈夫ですよ。
[気付いて手を振り返してくれる藤之助さんに>>12 僕はまた少し大きな声でお返しを差し上げるのですが。]
でも…。 もしお暇でしたら、お話相手になってくれませんか? 少し、寂しいのです。
[僕はそう謂って、困ったように笑いました。]
(13) 2014/09/12(Fri) 03時頃
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[手伝いは着物の琴を考えたのだろう櫻子の心遣いで辞退され>>13、窓から彼と話して居ればほんのり秋の気配が薫る風が頬を撫でた 少し寂しい、と云う彼はどこか愁いを帯びた様子で微笑む]
嗚呼、私も暇でね。 では其方に行こう。一寸待っていて呉れるかね?
[話し相手を所望する可憐な花に、そう告げれば中庭へと歩みを進めた]
(14) 2014/09/12(Fri) 03時頃
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ー中庭ー [櫻子の世話する花々が彩るこの花籠の庭 今は丁度入れ換わりの季節だからか深かった緑の葉は様々な色に色づき始めていた]
櫻子君。
[彼の名を呼べばゆぅるりそちらの方へ歩みを進める。懐には包み紙に入った大判焼きが2つ 話をするなら何か食べながらでもと考えてのことである]
(15) 2014/09/12(Fri) 03時頃
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ふふ、有難う御座います。 藤之助さんはお優しいですね?
[僕の我侭にも付き合ってくださる、藤之助さん>>14 お優しいと思っているのは、きっと僕だけではないはずです。 部屋の窓から消えてしまわれた姿に零した言葉なので 僕の声がお耳に届いているかは、やはり判りませんでした。
藤之助さんがこちらへ来られるまでの間。 僕は指先で花の種を取りました。 枯れてしまったそれらをそっと抱えて、別の場所へと運びます。 堆肥にするために葉を集めた所へ、夏の花を寝かせました。 枯れた花は雨風で朽ち、やがて肥料となるでしょう。]
(16) 2014/09/12(Fri) 03時頃
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はい。
[呼ばれれば僕は振り返ります>>15 藤之助さんの傍まで歩み寄れば、深い濡れた夜の色をした髪が 結わえた櫻色のリボンが、風に遊ばれて揺れていました。]
何か、いい匂いがします。
[くんくんと鼻を鳴らして、一歩と藤之助さんに近づきます。 きっとなにか、とても美味しいものをお持ちな気がして 見上げて眸が合えば、ふふっと微笑を見せたことでしょう。]
(17) 2014/09/12(Fri) 03時半頃
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おや、分かるかい? 丁度大判焼きを持っていてね。そこに座って食べないかい?
[鼻を鳴らす仕草>>17は何とも愛らしい 自分より年上の筈であったが、柔らかな頬や長い黒髪、明るい雰囲気の彼に自分は可愛いという印象を抱いていた
ひらり、櫻色のリボンは秋風に揺れる
視線合えば淡く微笑み、懐から包み紙に入った大判焼きを取り出せばさて、彼はどんな反応見せたやら]
(18) 2014/09/12(Fri) 03時半頃
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わかりますともっ。 僕が甘いものに弱いこと、藤之助さんはご存知でしょう?
[こうやって何度か甘味をご馳走になったことがあったと、僕は記憶しています。 実際は七つも僕の方がお兄さんではありますが 藤之助さんの方が幾分か大人の雰囲気を醸し出しておられました。 僕は成人に満たないんじゃないかと、疑われない事の方が少ないくらいです。]
どうぞ、お掛けになって下さいな?
[まるで自分の家へと持て成すように 僕は藤之助さんを、硝子戸を引いた廊下へと促しました。 少し行けば、玄関が見える場所です。 何方かが訪れていたのも>>8その時に見えることでしょう。]
(19) 2014/09/12(Fri) 03時半頃
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今宵も、『蝶』が舞い降りるようですね?
[柔らかな笑顔で、僕は藤之助さんを見ていました。 それはまるで毎夜行われる淫猥な宴のことなど、知らないような無垢な笑顔でした。]
(20) 2014/09/12(Fri) 03時半頃
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ふふ、そうだったね。 じゃあお邪魔します。
[甘味に弱いとの彼の言葉>>19にくすりと笑み零せば、勧められるがままに硝子戸引いた廊下へと腰掛ける。彼も座ったならば]
さぁさ、餡とくりぃむどちらにするかい?
[と、甘味を手渡そうとするだろう 視界の端に見えた『蝶』>>8にはただ、一瞥呉れるだけ]
(21) 2014/09/12(Fri) 04時頃
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[柔らかな声で蝶の話をする彼は、無垢な眼差しで微笑み浮かべている。それはこの館に不釣り合いな様でとてもよく似合っていた 嗚呼、まさに大輪の華]
そうだね。 どの花を買うことになるのやら。
[夜には目の前の華もその名の如く肌を櫻色に染めて艶やかな声で鳴くのだろうか だが今は、とその想像を瞳を一瞬閉じれば振り払い いつものゆるりとした笑みを浮かべ彼に微笑み返しただろう]
(22) 2014/09/12(Fri) 04時頃
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ああ、ええと。
[座ってくれる藤之助さんの姿を見終わってから>>21 冷たい廊下に座らせるなら、座布団かクッションの一つでも敷くべきだったと後悔しました。]
そんなもの! くりーむ、ですっ!
[手渡される二つのうち一つ、どちらかは『くりぃむ』と 香ばしく焼印でも押されているのでしょう。 そちらを頂くように、手を伸ばします。 僕は餡子より、温かなくりぃむの方が数倍大好きなのです。]
…えへへ。
[一瞥呉れている姿も、振り払う前の想像も>>22 甘味を手にした僕の前には、気付けぬ程に小さな動作でありました。 見つめ返せば緩やかな微笑みを浮かべた藤之助さんがいて。 いただきましょう、と小首を傾げて返すのです。]
(23) 2014/09/12(Fri) 04時頃
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[くりぃむの大判焼きを所望する彼>>23に笑み浮かべて差し出して。甘いカスタードの香りがふんわりそれを持った彼の鼻孔を擽ったでしょうか
嬉しそうに笑う彼を微笑みながら眺めつつ、促されるようにそれではと。自分は餡の大判焼きをひと口齧り
よく炒られた小豆の粒が歯に潰されて、香ばしさと甘さを咥内に届けました]
やはり甘味はいいね。 おちつくよ。
(24) 2014/09/12(Fri) 04時頃
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[僕の小首を傾げる作戦は、どうやらうまくいったようでした。 それでは、と大判焼きを齧る姿に僕はふふっと笑います。 目の前に、温かなくりぃむの香りが擽れば。]
いただきます。
[僕もそう謂って、小さく一口齧ります。 程よく冷めた、けれどまだ温かなくりぃむが ゆっくりと咥内へ押し出されていきました。 蕩けるようなとろりとした食感に、濃厚な甘味。]
珈琲なんてあれば、謂うことなしですね?
[甘いものに、みるくたっぷりの珈琲なんて。 ちょっとした贅沢にも思えることを呟いてみたりもするのです。]
(25) 2014/09/12(Fri) 04時頃
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おいしいです。 有難う御座います、藤之助さん。
[枯れた夏の花を見て、僕は寂しく思っていたところでした。 藤之助さんがこんな風に話し相手にもなってくれて おまけに、甘味までご馳走して下さるなんて。 嬉しくて、寂しさなんてすっかり忘れて 僕はそよりと吹いた秋風に、また櫻色のリボンを揺らしていました**]
(26) 2014/09/12(Fri) 04時半頃
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看板娘 櫻子は、メモを貼った。
2014/09/12(Fri) 04時半頃
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[小さく1口、大判焼きを齧る姿は小動物の様>>25 珈琲でもあればとの言葉に、そういえば飲みものを持ってくるのを忘れたなぁと苦笑する
贅沢品の珈琲とまではいかないものの、緑茶ならば部屋にあったのだがと数分前の自分を胸中で詰りました]
どういたしまして。 お口にあったようで、何より。
[秋風にたなびくのは空に浮かぶ鰯雲だけではなく、目の前の彼の櫻色のリボンも 天高く雲は流れ、宵闇が迫ればどこか寒さも感じるこの季節ではありますが、今この瞬間だけはその風も仄かな温かさを孕んでいるかのようでした**]
(27) 2014/09/12(Fri) 04時半頃
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[暮れ始め。時計の短針は7を回った頃であろうか。行く先を照らす朧気な光が、ぼんやりとその内部を照らす。朽ちた洋館の妖しくも美しい雰囲気に導かれて――男は、その洋館の決して綺麗とは言えない鈍色の放つ扉を引いていた。]
「…こ、こは」
ぽつり ぽつり 。
[矢張り何処か老朽として閑散な所が見受けられると伺うようにぱちりと覗いた瞳は細まり、その廊下の先を見詰め。まるで現実世界から1人誘拐されている様だと幼稚な比喩には「笑えない」と口端を下げ、唾は喉に通る]
「…ナニが居るんだろ」
[軈て、伏せ気味にしていた顔を廊下の先を見通す様にゆるりと上げたなら。玄関先に居る――銀月色の髪を揺らがす男の甘毒を耳に受け、小さく頷き。コツ。コツ。靴音を響かせ歩を進めたのなら、その先をゆらゆらと歩める「ダレか」を視界に映すことがあった*だろうか。*]
(28) 2014/09/12(Fri) 04時半頃
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ええ、分かりました…どうもご親切に。
[ひょろりと長い人影がぎこちなく館の主に礼を言った。実際には極めて背が高いというわけでもないが、細い身体と洋館の蝋燭の妖しい明かりがその長さを際立たせていた。 まだ少年から青年へと羽化したばかりといった青春時代の面影をありありと残す若々しい顔はどこか期待と恐れに彩られている。 からんころんと鐘が青年の訪れを告げたその館の入り口で彼は佇んだ。その一歩をどのように踏み出すべきか考えあぐねたように。 そこから見える景色だけでも既に洋館の様相は憂き世離れしており、彼にはまるで此岸と彼岸の境目にすら見えた。 躊躇いを誤魔化す咳払いが小さく響いた。]
……。
[やがて青年は甘い芳香を放つ彼岸へと自らを導く一歩を踏みしめた。]
(29) 2014/09/12(Fri) 09時頃
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許婚 ニコラスは、メモを貼った。
2014/09/12(Fri) 09時頃
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─自室─
[小鉢で舞う梅の花。 時刻は恐らく、蝋燭に灯りが燈る頃だろうか。 曖昧なのは少しばかり居眠りをしていた所為。
意識の半分が微睡む中、揺り籠へと身を委ねつつ 『花』は唇に孤を描く。 今宵も根を下ろしては蕾芽吹かせる一輪であるというのに。]
──…あぁ、アンタは綺麗だね。
[小さく揺れる波紋。 金色の尾びれが作り出す、泡。泡。泡。
ぽっかりと水面に浮かび上がる水沫。 ぶくぶくと膨れては、パチリ。
弾ける。]
(30) 2014/09/12(Fri) 09時頃
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……こんなところに来るなんて、おやまぁ。人好きなモンだ。
[落ちる斜陽。そっと揺り籠から身を起こし、窓辺へと歩み寄る。
ぞろぞろと鱗粉を残しては現れる陽炎を見下ろしつつ。 落ちる視線は橙色に染まる鉢の水へと、一雫。
ぽたり、と。 夕焼けの空と泳ぐ金魚が溶けては混ざる。
日暮れ時に鳴く鴉の声を耳にしながら戸へと肘を付き。 やがて塗り替えられる鴉色に、男は退屈だとばかりに欠伸を咬み殺せば 間延びした声で一言囁く。]
(31) 2014/09/12(Fri) 09時半頃
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………今宵はどんな蝶が蜜を啜りに訪れるのやら。
[目尻に浮かぶ一滴ひとつ。 零す前に拭い取っては唇へ運び。
──くすり。
霞色の髪を緩く結わえた男は、口端上げては目尻を下げて。 ぴぃん、と。静寂を揺らす和楽の旋律に少しだけ。 少しだけ口遊むように声を乗せる。>>6
それは微かなものであったから、部屋の前を通り過ぎる者くらいしか拾えない、そんな音ではあったけれど。
戯れに浸る男の瞳は夢見るような心地で潤みを持ち。 音が鳴り止んでしまっても、暫しの間余韻を愉しむように、吐息を漏らした。
とある夕刻の頃より。]*
(32) 2014/09/12(Fri) 09時半頃
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[示し会わせるでもなく馴染みでも居るのか先生は振り返る事もなく足を進め 反対に取り残されてぽつんと残る一点の沁みの様な存在。 出掛けに郵便屋が渡してきた紙束でもあれば時間潰しにもなるもそうにも行かず 歩みを進めればきゃらきゃらと耳に届くは年若い花の声だろうか? 誘われるでもなく真っ直ぐに進んでいると二輪が戯れているようだった>>19>>21]
(33) 2014/09/12(Fri) 10時頃
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フランクは、一瞥をくれてまた目的なく*歩き出す*
2014/09/12(Fri) 10時頃
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口に合わない甘味なんてありますかっ。
[小動物のように思われる動作で、僕は大判焼きをまた何口か頬張ります>>27 今まで食べてきた甘味の中に、苦手だと思うものはひとつもなく 例えば『ちょこれいと』なんかはそれはそれは美味しいものでありました。 手に握っていると溶けてしまうと知ったのは、どろどろにしてしまってからでした。]
あ…。
[藤之助さんとお話ししていれば、先程視線を向けた何方かが此方へやって来て>>33 僕は見覚えのある顔に、にこりと微笑みを向けました。 あまり機嫌のいいような顔には見られません。 名も知らぬ、けれど幾度かここへ来たことのある彼は そのまま過ぎ去ってしまわれました。]
(34) 2014/09/12(Fri) 10時半頃
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[それからは少しずつ、『蝶』が集まりつつあるようでした。 恐る恐る、というような足音>>28 戸惑う心を誤魔化すような咳払い>>29]
藤之助さん。 ほら、彼処にも『蝶』がまた。
[僕が手を振ったのはどちらへだったでしょう? 明らかに見目の違う、異国を思わせる顔立ちに 僕は細い指先をやわらかく振って見せました。]
よろしければ、お話でもいたしませんか?
[『花』である僕は自然と『蝶』へ手を伸ばします。 僕のお誘いは、何方かの心を揺らしたでしょうか? どこかの部屋では金の魚が、泡沫に水面を揺らしているのでありました。]
(35) 2014/09/12(Fri) 10時半頃
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看板娘 櫻子は、メモを貼った。
2014/09/12(Fri) 10時半頃
座敷守 亀吉は、メモを貼った。
2014/09/12(Fri) 11時頃
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お話…?
[歩み出したところで鈴の鳴るような声がかかる>>35。 少女のように黒く長い髪を垂らし、薄い紅色のリボンが蒼い着物の内側の半襟と合っていて愛らしい。]
君は『花』なの…?
[問うた後で、なんとも馬鹿な質問をしてしまったものだと青年は後悔する。こんな所にいるいかにも異国の情緒溢れる顔立ちと背格好の人間。『花』以外にあり得ない。
それでも青年が思わず尋ねずにはいられなかったのは、目の前にいる『花』が無垢な乙女子のように見えたからだ。ここにいるのは相応しくない…少なくとも一見ではそう感じられて仕方が無かった。
だがそのような戸惑いはこちらの生熟れの経験と初々しさを相手に露呈させただけであったろうか。]
(36) 2014/09/12(Fri) 11時半頃
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―中庭付近―
[暫く薄暗い廊下を進んだならば、その先に視えたのは中庭。否然し中庭と言ども硝子に阻まれた空の下、ぼんやり朧月に照らされてる姿形はまるで箱庭。庭に咲く秋の花、朽ち始めた夏の花には目もくれず、視界に捕らえた人の花――二人の人。]
…、…ふゥん
[その姿形戯れ様にただ瞳を細め掠れた声を出す。中庭に面して各々の部屋でもあるのだろうか、余り詳しくは無いけれど。辿って来た道や現在地を軽く脳に入込んだのならば、その廊下を矢張り何処か真直ぐでない足取りで進み始め]
……ッ、 [道中。空いた襖の隙から見えた人の姿。淡藤色に似た髪色の彼の姿>>32を横目に捉えたのなら小さく肩を揺らし喉を引き攣らせ。軈てそれが人なのだと解れば小さく息を吐き。そうして彼からも届いた吐息にはついに襖に手をかけ、その隙間を広げた]
…ねェ、キミ。今夜は月が、綺麗だけど ――見に行かないの
[襖に片手を掛け中部屋を覗き。その物憂気な姿を視線に捕らえては小さく言葉を紡ぐ。彼から肯定の言葉が帰って来たのなら、ゆるくその手を差し出してみただろうか**]
(37) 2014/09/12(Fri) 11時半頃
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許婚 ニコラスは、メモを貼った。
2014/09/12(Fri) 11時半頃
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─自室─
[一輪の花も集めれば、花束となる。
ここには壁の花も枯れ木も存在せず。 各々が根を下ろしては甘い蜜と引き換えに、一時の夢を与えられる。 何処か朧気な羽休め場所──『花籠遊里』
今宵も香る蜜の甘さに惹かれ足を進める『蝶』の気配に>>37 『花』は首を傾げて目元を和らげてみせる。]
……虫籠は足りるのやら。
[口元に手を添えたのは、緩んだ唇を隠そうと。
“思っていることが顔に出ている”なんて、小言を何時ぞや誰かに吐かれたことがきっかけで。 すっかり習慣づいた癖を行う。]
(38) 2014/09/12(Fri) 12時半頃
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[それも月が昇る頃、着物の裾で頤を隠しつつ、鼻を すん と一度鳴らした後
少し離れた場所から漂う甘い匂い>>18に口元を覆う布はどこへやら、迷子となり。
襖が開けられるその瞬間。 廊下から響く床の軋む音が止まっていたことにようやっと気付くことになる。]
──月?
[唐突に室内を覗き込む顔。 見慣れないその人に強張る肩はそのままに、鸚鵡のように繰り返す。
やがてそれが誘いの言葉だと気付けば少しの躊躇いの後、小さく頷き。]
……可笑しな人ですね、貴方。
[苦笑混じりに差し伸べられた黒い手袋越しの手に、視線を落としつつ。 添えるようにやんわりと重ねては、眉は下げたまま、*はにかんだ*]
(39) 2014/09/12(Fri) 12時半頃
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[僕は一度目をぱちくりとしました。 成年なのか、と問われたことは幾度となくありましたし 本当に男なのかと、疑われることもよくあることでした。 ですが、「君は『花』なの?」>>36 なんて問われたのは、初めての事にございました。]
…っ、ふふ。
[驚いてしまって、僕はくすくすと笑ってしまいました。 口許は袖で隠しますが、笑っていることは隠せはしないでしょう。]
(40) 2014/09/12(Fri) 12時半頃
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座敷守 亀吉は、メモを貼った。
2014/09/12(Fri) 12時半頃
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笑ってしまって、ごめんなさい。 僕に華やかさがないから、迷わせてしまったでしょう。
[それでもまだ少し笑んでしまうのは、きっと話しかけたその人が 初々しくも愛らしげな雰囲気を醸し出していたからでしょう。]
よろしければ、あなたさまのお名前をお伺いしても?
[此方は初めておこしですか、と。 ゆるり、微笑んだまま首を傾げます。]
(41) 2014/09/12(Fri) 12時半頃
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[愛らしい花が可憐に口許を覆いながら密やかな笑みを漏らす>>40と、青年の頬が羞恥ゆえか紅色に染まった。]
あ、いや、そういう意味じゃなくて…
[青年は花の言葉を否定しようとする。彼女…いや彼に華やかさがないと感じているわけではないと青年は伝えたいようだ。 不器用に言葉を選ぼうとしていた口は、続けられた問いに口に運び易い言葉を得たとばかりに反射的に答える。]
ああ、僕はニコラス・ベル。 ベルという姓には美しいとか 美人とかいう意味が合って…
[少し早口に喋ったところで、話題が出来たからといっていらぬ蘊蓄まで披露してしまう自分に気づいて自己を嫌悪したのかニコラスの口がはたと止まる。 不自然に途切れた言葉の行方をどうしようかと彷徨うニコラスの視線はゆるりと微笑む花の顔に。]
(42) 2014/09/12(Fri) 13時頃
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あ、でもベルの姓が似合うのは君の方かもね…
[言って、無意識に口説きの文句のようになってしまったと恥じたのかニコラスの顔はまた赤らむ。]
う、うん、初めてなんだ… 君の名前はなんていうんだい?
[言葉を重ねるほど恥を晒すようでニコラスは臆したのか、ぼそぼそと名を問い返す声を発した。]
(43) 2014/09/12(Fri) 13時頃
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許婚 ニコラスは、メモを貼った。
2014/09/12(Fri) 13時頃
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[どうやら眼鏡をかけた蝶は一瞥呉れた後何処かへと歩き出した様子
『彼処にも蝶が』>>35 櫻子の言葉に大判焼きを頬張っていた顔を上げれば、あちらこちらに蝶の舞う姿 早速櫻子の朗らかな声と眼差しに、寄って来た蝶が1人>>36
これはお邪魔だろうかと着物の裾を手で払ってゆったり立ち上がり 櫻子にまたね、と声掛けてその場を辞したろう]
…さて、どちらに行こうかな。
[このまま部屋へ帰るもよし、当てもなく歩くもよしかとゆったり廊下を歩きだした]
(44) 2014/09/12(Fri) 13時半頃
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[僕が笑ってしまったことで、彼の頬は赤く染まってゆきました>>42 結わえた髪のリボンよりも仄かに紅く 櫻というよりは桃のようなそれであったように思います。 否定の言葉はきっと、気遣っての言葉でしょう。 理解しながらも、彼の続ける言葉を僕は待っておりました。
その頃だったでしょうか。 隣に座って大判焼きを頬張っていらっしゃった藤之助さんが 緩やかに立ち上がり、その名にもある藤色の袖をお振りになられたのは>>44 「またね」と掛かった声には同じように。 やわらかな笑みで、離れ行く『花』へと手を振り返したのでございます。]
(45) 2014/09/12(Fri) 13時半頃
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いいえ、僕よりあなたさまの方がとても似つかわしいお名前です。
[饒舌に語り始めたかと思うと、今度は言葉が止まってしまい。 次には口説くような言葉の後に、また頬を染めていらっしゃいます>>43 初心な御方なのでしょう。 微笑ましいお姿に、僕はそっと微笑みました。]
薄い肌のお色も、月を映したような髪も。 小鳥囀ずる朝のような眸も。 ベルさまは、とてもお美しいですね。
[薄い唇からゆっくりと言葉を紡ぎます。 そして、一度だけ少しその場を離れると 広間から座布団を持ってきて、僕の隣に置きました。]
(46) 2014/09/12(Fri) 14時頃
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[ベルさまがお厭でなければ、座ってくれるでしょうか? 僕はそっと小首を傾げ、背の高い彼の眸を見上げます。]
僕は、櫻子(おうじ)と申します。 さくらの、こ、と書いて『おうじ』です。
[珍しい読み方をさせるでしょうと、ボソボソとした声で話されるベルさまに ゆったりとした音量でお喋りを始めました。 きっと初めての場所で緊張しておられるのだろうと思います。 だから対面するのではなく横に腰掛けて。 それから手に残っていた大判焼きの半分を、更に手で半分に割きました。]
甘いものは、落ち着くのだと 先程ここにいた『花』が申しておりました。 お嫌いでなければ…僕の食べかけで申し訳ありませんが。
[すっと差し出すのは手元ではなく。 薄い肌の微か色付く、口許の方でありました。]
(47) 2014/09/12(Fri) 14時頃
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櫻子は、ベルさまを見詰めて、微笑んでおります**
2014/09/12(Fri) 14時半頃
看板娘 櫻子は、メモを貼った。
2014/09/12(Fri) 14時半頃
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[緊張していたせいかニコラスの目には留まっていなかったが、>>44傍らの着物の人物が目の前の可憐な花に声をかけると席を立った。彼も花の独りなのだろうとニコラスは感想を抱くと、櫻色の花に視線を戻す。]
え、僕の方が…?
[まさかの言葉に目を見開くと花は面映い言葉を重ねる。>>46 その落ち着いた態度と手慣れたように行われた持て成す作法に、「ああ、この子は花なんだな」とニコラスは心の内で実感した。 きっとこの言葉も唇によって紡がれる奉仕の一つなのだろうけど、それでも褒めそやされて悪い気はしなかった。 彼の持ってきた座布団に座るとその言葉に答えた。]
そんなことはないよ。 こんな髪色、目の色なんて有り触れてる。 肌の色なんて貧弱なだけだし… でも、ありがとうね。嬉しいよ。
[にこりと、緊張した面持ちを崩して少しだけ微笑むことができた。 小首を傾げこちらを見上げる彼はなんだか花というよりも品のいい小鳥のように見えた。]
(48) 2014/09/12(Fri) 15時頃
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さくらのこでおうじ?素敵な名前だね。 それでその可愛いリボンを付けてるの? 似合ってると思ってたんだ、一目見たとき。
[彼のゆっくりとした話し声は耳に心地よく、異界かと思われたこの館が緩慢な時の流れる場所へと変わりゆく。 ニコラスの口から出る言葉は自然なものとなる。 ふと可憐な花からなにやら焼き菓子を口許に差し出される。]
え、いいの?
[甘い物に不自由はしていないし、もしかすれば花にとっては甘味は貴重なものなのではないか。 そんな思いがニコラスの頭を掠めるが、鼻をくすぐる独特の異国の菓子の匂いが誘惑する。]
じゃあ、もらおうかな。
[口許を綻ばせて、唇のすぐ近くまですっと差し出されたそれを直接一口頬張った。なんだか温かみのある甘さだなとニコラスは感じた。]
(49) 2014/09/12(Fri) 15時頃
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うん、ほんとだ。落ち着くね。
[彼が先ほど小鳥の囀る朝のようだと 評した双眸を糸のように細めて笑みを形作った。]
(50) 2014/09/12(Fri) 15時頃
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[女の装いをした花の貌は見たことも有るが一夜を供にすることは未だ無くて しかし脳裏を過るのは男を男のまま抱いて愉しいものかと云う悪趣味な先生の言葉。 あの地下でどんな行為をしているかに興味は無いが只女を抱きたいのも違うと云うから何を拗らせているのやら]
白湯を一杯くれ。
[中庭を抜けて廊下の先にある厨房へと顔を覗かせると花では成さそうな男に注文を告げれば 運びますからと追いやられて逆戻りの道。 ソファに身を預ければ渋い湯飲みに熱すぎない温度が運ばれ 遊里へ来る前に悪酔いを引き起こしそうだったアルコールを薄めてゆく。 一心地つけば無表情だった顔にも漸く元の色が*戻ってくるだろう*]
(51) 2014/09/12(Fri) 15時半頃
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―自室― [部屋に漂うは刻み煙草の香り。 それを辿るとたどり着くのは一人の男。 特別愛想が良いわけでもなく――…寧ろ、悪い方かもしれない。――中央で脇息にからだを預けながら、紫煙を燻らせていた。 その瞳に宿るのは、僅かながらの憂いの色。
夜はあまり好きではない、と言った所で朧の心とは関係無しに 火ともし頃はもう直ぐそこまで来ていた。
花主が蝶を誘う声が微かに聞こえれば漸くしっかりと座り、長火鉢に灰を落とす。 煙管には新たな葉を詰め込み、燃やそうとした所で動作を止めた。*]
(52) 2014/09/12(Fri) 16時頃
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懐刀 朧は、メモを貼った。
2014/09/12(Fri) 16時頃
許婚 ニコラスは、メモを貼った。
2014/09/12(Fri) 16時半頃
懐刀 朧は、メモを貼った。
2014/09/12(Fri) 16時半頃
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[廊下を手持無沙汰に歩いていれば、ふんわりと刻み煙草の香りがする>>52 無意識に、いつの間にか年の離れた友人の部屋の前に来ていたようで]
朧、います?
[普段他者に対してはさん、や君付けが多い藤之助には珍しく、名のみを呼ぶ それほどこの友に心を許していたのだった
襖に手をかけすこしばかり顔を覗かせればさらり、と黒髪が首に掛かる はたして彼は部屋にいただろうか]
(53) 2014/09/12(Fri) 16時半頃
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―中庭―
[硝子に仕切られた庭の一角。 二輪の花が去ったのを見計らい、一人で土を踏みしめた。
宵の近づく風の香りに、すん、と鼻を鳴らした。
嗚呼、夜が遣って来る。]
(54) 2014/09/12(Fri) 16時半頃
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[花が花を世話しているその場所。 萎びた土の温度を、どこか落ち着くものだと感じるのは、己の中の何と重ねているためか。
思考の淀みを防ぐように。 軽く、赤みを帯びた髪を揺らす。
人の良い笑みだとも、何処か胡散臭い笑みだとも言われる表情を乗せると、ゆったりとした速度で、館へと歩き始めた。]
(55) 2014/09/12(Fri) 17時頃
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藤之助か、暇してるなら入れ。 茶くらいなら淹れてやろう。
[鮮やかな藤色に艶のある黒髪。 その持ち主が友人……藤之助だと分かれば少しばかり口元を緩め煙管を置く。>>53 ひらり、と手招きすれば彼はどうしただろうか。 入ってきてくれるようならば座布団を用意し、ゆるりと立ち上がり準備を。]
…誰かしら、『蝶』には会ったか?
[そんな、他愛の無い話を藤之助に振っただろうか。]
(56) 2014/09/12(Fri) 17時頃
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[どうやら部屋の主はいたらしい>>56 手招きされれば顔ほころばせながら嬉しそうに彼の部屋へと入る。部屋の中に入ればより刻み煙草の臭いが濃くなって。それが不思議と落ち着いた
お邪魔します、と用意してもらった座布団に座り 蝶について尋ねられれば]
蝶ですか? そういえば白髪の先生と呼ばれた人、眼鏡をかけた人の2人組と櫻子君に見惚れた金色の蝶々が。
[と、告げた]
朧は今日、『蝶』には逢いましたか?
(57) 2014/09/12(Fri) 17時頃
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半の目 丁助は、メモを貼った。
2014/09/12(Fri) 17時半頃
懐刀 朧は、メモを貼った。
2014/09/12(Fri) 18時頃
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へぇ、もうそんなに来てるのか。
[白髪の男と眼鏡をかけた男……もしかしたら、見た事がある蝶かもしれないが。 思い出せないまま藤之助へ茶と兎の形を真似した練りきりの茶菓子を出す。>>57 自分の目の前にも同じ物を置けば、梅が描かれた器に口をつけた。 ほんの僅かにこげ茶の髪と鶯色が揺れる。 ……その姿が美しいと持て囃されたのは、いったいいつ頃の話だったか。 薄ぼんやりと記憶の海を彷徨うが、明確には分からなかった。]
ん?あぁ。今日はまだ部屋の外には一歩も出てないからな。
[会っていても、会っていなくても。呼ばれる事はそう多くは無い。 暇を持て余している自分の話相手になってくれる友人が、どれだけ嬉しいかなんて。 極力表情を動かさないように努力はしたが、僅かに滲み出てしまったかもしれない。]
(58) 2014/09/12(Fri) 18時半頃
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懐刀 朧は、メモを貼った。
2014/09/12(Fri) 18時半頃
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ええ。 もうすぐ宵闇が支配しますけど…こんな夕刻から大勢は珍しいですよね。
[と、朧に語れば>>58茶請けに出てきたのは兎の形の練りきり。そういえば仲秋の名月はついこの間、街灯より美しく輝いていた月を思い出せば目の前の鳶色の瞳の友人を見る
月の名前を冠する彼は、春の夜の月の様にこまかで優しい気配りをする。自分の重苦しい墨色とは違い、柔らかな焦げ茶の髪が艶やかに肩に流れる様は名月に勝るとも劣らない 茶を飲む姿も洗練されており、その所作の美しさは若輩者の自分は友人として尊敬し、憧れてもいた]
そうなんですか。 丁度櫻子君が中庭で秋の苗と植え替えでもしようかとしていましてね。 その際見かけたんです。
[どこか嬉しそうな様子にこちらもへにゃり、と表情緩ませる。 淹れたてなのだろう茶は香り豊かでふんわりとしており、味わえば一言、美味しいと呟いた]
(59) 2014/09/12(Fri) 18時半頃
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座敷守 亀吉は、メモを貼った。
2014/09/12(Fri) 19時頃
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[ふと気配がした気がしたのでそちらを見やると、中庭で赤い髪が夕闇の中に揺れるのが目に入った。>>55
誰かいるようだ。その男は何処かへと歩き去ってしまった。あれも『花』なのだろうか。
ニコラスの目には、その男はいかにも人の好さそうな笑みを浮かべた優しそうな人物に見えた。
またどこかで見かけたら是非声をかけてみたいと心の内で思い、再び櫻子という名の花と対することに意識を戻した。]
(60) 2014/09/12(Fri) 20時頃
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看板娘 櫻子は、メモを貼った。
2014/09/12(Fri) 20時頃
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痘痕はいらねぇ、俺は蜜が欲しいのよ。
[易い文句を奏で、男は薄暗い霧から伸びた生白い腕を抜ける。 躱された娼は不満そうに肩を竦めたが、男は笑って手を振った。
蜜を選ぶは蝶の本懐であり、翅を休める葉に煩い。 娼婦が見送るのは此処数ヶ月程、姿を見せる移り気な蝶。 灯に誘われる夜蛾が、今宵は花籠に活けられた花を求めた。
花を飾り立てるには聊か老朽の目立つ洋館を潜り、 悪辣気な人相は、出迎えた花主へ密やかに笑気を散らし。]
(61) 2014/09/12(Fri) 20時半頃
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[ベルさまは、傍を離れた藤之助さんを一度見ておられたようでした。 視線が戻れば少しの驚きでしょうか。 そのような言葉の後に、続くのはまた否定の言葉でありました>>48 ご用意差し上げた座布団に座って頂けた事はとても、とても嬉しくあったのですが ご自分を否定されるようなお言葉には、僕は緩やかに眉を下げてしまいました。]
僕はこの中庭で、もう長く花のお世話をさせていただいております。 咲いた花は、似たような色をしていても 同じものなんてひとつとしてございません。 たくさんあってありふれていても、弱々しい姿に見えても。 僕はどれも、美しいと思うのです。
[例え話は『花』ではありましたが、僕の伝えたいことは伝わるでしょうか? ありふれた金髪だとしても、よく見る碧眼だとしても。 弱々しさを際立たせてしまうような肌の色だとしても。 僕は、人とは違う魅力なのだとお伝えしたかったのでした。]
(62) 2014/09/12(Fri) 20時半頃
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[花籠を仕立てる主を黒子と称するは、男なりの気安さであった。 此方の粗暴を主人が気に留めるか否かは然程問題ではなく、 余計な詮索はお互いに望むところではない。
つまりは何時もの挨拶と言う訳だ。]
―――藤は咲いたか、櫻は散ったか。 ああ、……此処は随分、喉を干上がらせてくれる。
[独り言のように呟き花を数え。 門扉を潜れば、甘い夢を視るように、茫洋と双眸を細めた。*]
(63) 2014/09/12(Fri) 21時頃
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半の目 丁助は、メモを貼った。
2014/09/12(Fri) 21時頃
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このリボンは少しだけ、ほんの少しだけ特別なのです。 似合いますか? …ふふっ、とても嬉しいです。
[そっと自分の指先で、誉めて頂いたリボンを>>49撫でるのでありました。 どうしてこんな風にリボンをつけているのか、何方かに語って聴かせたことはなかったように思います。 男を男のまま抱いてどうすると仰った『蝶』の一人にさえ>>51 知るのは名も無き、花の主さまくらいのものでしょう。
それから、ベルさまは大判焼きを食べてくださいました>>50 小鳥の囀ずる空が、糸のように、枝のように細くなります。 僕はそれを見て、同じように微笑んでおりました。]
(64) 2014/09/12(Fri) 21時頃
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[その視線が一度離れたのは>>60 中庭の少し遠くから、土を踏む音がしたからでしょう>>54>>55 先程まで近くにいた場所でありましたが、あの『花』は僕にも藤之助さんにも声を掛けてはくれませんでした。 もしかして、嫌われてしまっているのでしょうか。 僕は彼の後ろ姿を見送ると、向き直ってくださるベルさまに 慌てて表情を取り繕ったのでございます。]
彼も『花』のお一人です。 夕焼けのような髪、あの表情もまた彼の魅力のひとつでしょう。 丁助さんとおっしゃいます。
先程僕の隣に居たのは、藤之助さんと申します。 琴をお弾きになられたりして、優雅な『花』なのですよ。
[初めての御方にもたくさんの花が直ぐにわかるよう 僕は他の花たちを紹介し始めたのでありました。]
(65) 2014/09/12(Fri) 21時頃
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[己は、おうじのように可憐ではなく。 おぼろやとうのすけのような美麗さもなく。 かめよしのように大きく毛色変わった目を引く素養もなく。
そんな華のない花であることは、確りと自覚しているつもりだ。 その自覚は、決して口にはしないものだけれど。
中庭の風のように、木の葉を擽る話し声。 邪魔しないようにと、あるいはそれ以外の無意識もあったか、視線さえ向けずに背を向けて。]
――ごきげんよう。
[館を歩き、すれ違う蝶の姿があれば、にこやかに挨拶する。 花籠に在る花らしく振舞うべく、其れが己らしさだと、思う。]
(66) 2014/09/12(Fri) 21時半頃
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なっ…
[櫻子が花に例えて自分のことを言っているのは僕にもすぐに分かった。>>62 重ね重ねはっきりと美しいと伝えられて口許が糸で釣り上げられてるかのようにどうしても口角が上がっていく。 にやけた顔を隠すために握った手を口許にあててごほんと咳払いする。]
いやその、うん。ありがとう。 なんというかそんなこと 言ってもらえるとは夢にも思ってなくて… びっくりしたけど、嬉しいよ。 そういう櫻子さんも魅力的な人だね。
[本当に心からそう思って付け加えた。 最初にその姿を見て思った通り無垢な心を持っているだけでなく、人として素敵な人物であるように感じられた。]
(67) 2014/09/12(Fri) 21時半頃
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特別なものなの? うん、似合ってるよ。
[大切な人からの贈り物などであろうか? なんにせよ、微笑んだ彼は幸せそうに見えた。 なので僕は尋ねてみた。]
櫻子さんは、ここで暮らしてて幸せ?
(68) 2014/09/12(Fri) 21時半頃
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[その後櫻子はここの『花』について説明をしてくれた。]
へえ、あの人丁助さんっていうんだ。 確かに優しそうな笑顔だったね。
藤之助さんっていう人は琴を? それは凄いね。僕楽器なんてからきしで。
[僕は楽しそうに相づちを打って話を聞いた。
彼によって僕のこの館への警戒心や 緊張といったものはすっかり解けていた。 最初に出逢ったのが彼で良かったと思った。]
(69) 2014/09/12(Fri) 21時半頃
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― 洋館廊下 ―
[館に脚を踏み入れると、古びた匂いが鼻先を擽る。 夜の染み付いた香だ、軽く鼻先を指で詰ると、頭を振り。
短い橙灯色の髪に五指を差し入れて掻き混ぜた。 くしゃりと一度潰れるも、直ぐに跳ねて起きる髪質。 指先で毛先を弄んでいる最中、 同じように燈る灯色の毛並みを見つけた。>>55]
―――丁助、あんまり揺ら揺らしてると消えちまうぜ。
夜に盛らにゃならんお前がそれじゃあ、 身を焦がす蝶も、火力不足を嘆くばかりじゃねぇの。
[花主へ向けるそれと同じく選んだ冗句。 洋館の廊下で呼び止めた彼に、一歩一歩と距離を削り。 館外からやってきた蝶は、彼が予感した夜の到来を教えた。]
(70) 2014/09/12(Fri) 21時半頃
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― 洋館廊下 ―
[常連さんがお相手でも、一見さんがお相手でも、己の一言目の挨拶は変わらない。 それは、己と似た髪色の、目の前の彼が相手でも。>>70]
揺らぐモノを好む方も、何処かにはいらっしゃるやも? なんて。
ご安心を。 あの部屋で焔を消すような、そんな野暮は致しませんよ。
[縮む距離に、相変わらずの笑みと共に僅かな会釈。 何処か目的地でも在るならと、行く道を遮らぬように身体をずらす。]
(71) 2014/09/12(Fri) 21時半頃
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[どうやら僕の伝えたいことは、ちゃんと伝わったようでした。 口角の上がる表情は残念ながら隠されてしまいましたが>>67 少しでも気分良くされていたのならば 僕はとても、とても嬉しく思うのです。]
僕が、魅力的ですか? どんなところが、なんて、お伺いしても?
[ほんの少し、この初心な御方に意地悪をしてみたくって。 僕のことをどんなふうに感じておられるのか。 座る距離を緩やかに、握った拳一つ分ほど身を寄せました。 ベルさまは、どんな反応を見せて下さいますでしょう。]
(72) 2014/09/12(Fri) 22時頃
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しあわせ。
[「ここで暮らせて幸せ?」>>68 そんな問いを掛けられた時には ほんの少し表情は、曇ってしまったかもしれません。
僕はとても長く、この廓に暮らしております。 やってきたのは4の頃であったと聞かされております。 故に、この廓の外のことなど何も知らず。 そしてこの世界が、この繰り返される宵が ただ、日常であるとしか判らなかったのです。]
幸せですよ? でなければ、こうしてベルさまに お逢いすることも出来なかったかもしれません。
[その一言に、決して嘘などありませんでした。 ですからその時は、にこりと笑みを浮かべたので御座います。]
(73) 2014/09/12(Fri) 22時頃
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他にも、他にも。 この廓には、素敵な花が数多くおります。 亀吉さんや朧さん、お逢いして頂ければきっと。
[その魅力に取り付かれることでしょう。 僕は、相槌を打ちながら話を聞いてくれるベルさまを見上げて 彼の今宵を彩る『花』は、さて誰になるのかと まるで着物や香を選ぶ感覚で、廓の裡の『花』の顔を 思い出しているのでありました。]
(74) 2014/09/12(Fri) 22時頃
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誘蛾灯気取るか、あくどい花も居たもんだ。
[色街界隈でヘクターとだけ短く名乗り、 素性を有耶無耶にする己が言えた義理では無いが、 彼の物言いに気付け程度の毒を滲ませ、唇を歪めた。>>71]
お前さんが野暮を語るとは、面白い冗談だ。 ちょいと妬いて可愛げ見せりゃ、早々買い手が付こうにな。
[実際、彼の売れ行きは与り知らぬところ。
けれども、パッと遊んで朝には消えるこの男が、 先日彼を買い損ねたのは、この気質の所為だろう。 とある花と両天秤に彼を掛けて遊んでいたが、 媚を身体で覚えた花にその夜はあっさり傾いて。 常変わらぬ淡い灯色の笑みに見送られたのは先日の事。
ツ、と差し出す指先で、彼の前髪を軽く引いた。 またも自身を躱そうとした彼を咎めて繋ぐように。]
(75) 2014/09/12(Fri) 22時頃
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いいえ、僕があくどいならば。 無垢な蝶を夢中にさせる様な花の方が、数段上じゃ御座いませんか? 嗚呼、花を本気にさせる蝶は、更にその上を行きますか。
[紡ぐ冗談は相手を選ぶ。>>75 けれど、根拠も過去も曖昧に、この蝶ならば直ぐに忘れ去るだろうと、言の葉はするりと落ちていく。]
……おや。
[くい、と痛みは感じない程度に髪を引く感触。 己より高い視線をそのままの姿勢で、上目に見詰める。]
機嫌を損ねて仕舞われましたか?
[買われなくてはならぬ身なれど、表情は其の侭。 謝罪は暫し、冗談が塞き止めていた。]
(76) 2014/09/12(Fri) 22時頃
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蜜を捧げる花なら可愛げもあるだろうさ。 空腹を癒しても翅を畳めなんざと言わねぇ。
――…お前さんみたいな翅を焼いて見下す性悪じゃあねぇよ。
[もう一度指先に力を掛けて、毛根に与える圧。>>76 この髪の色が悪い、彼が悪いと言外に滲ませる色は常調子。
ただ、何時もより絡み方が馴れ馴れしくしつこいのは、 前回と同じ顔を彼が作って見せた所為だ。 彼はいつもこの顔をして廓に立つ。]
なんだ、なんだ。 夜を迎える前に呂の字で、慰めてでもくれるのかい?
[ピシと指先で弾いた彼の低い焔色の髪。 眇めた片目で彼を値踏みし、示唆した口唇は弓形へ。 長身を折るようにして、ほんの少し顎を引く。]
(77) 2014/09/12(Fri) 22時半頃
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看板娘 櫻子は、メモを貼った。
2014/09/12(Fri) 22時半頃
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[空になった湯飲みを小姓へ返すと伸ばす手は仕舞っていたパイプへ 丁寧に葉を詰め込んでゆくと火をつけて軽く吸い込む。 何度か吹かすと形を整えてソファから立ち上がりまたふらりと歩き出す]
どこか暇そうな花はいねぇかな。
[独りごちても返事は帰ってこないのも何時もの事と慣れた足取りで向かうのは何処だったか]
(78) 2014/09/12(Fri) 22時半頃
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どんなところがって、えっと…
[まさかそんなことを聞かれるとは。 心の内を自分の口で説明するというのは とても難しいし恥ずかしい。 それでも慌てて頭の中を整理して 伝えることを試みる。]
君はとても可憐で愛らしいし、 けどそれだけじゃなくて実は 他人のことを大切に想うことが出来る人だ。
あの、的外れだったらあれなんだけど、 僕の目からはそういう風に見えたし、 そういうところが魅力的に思えた。
[口下手な僕の言葉は上手く伝わなかったかもしれないと、僅かに距離を詰めてきた櫻子の表情を恐る恐る伺う。 せめて文字でならもう少しマシな表現を出来るものを、もどかしい。]
(79) 2014/09/12(Fri) 22時半頃
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[「しあわせ。」 そう呟いた櫻子の顔は微かに陰ったように見えた。 小鳥の囀る朝はぱちくりとその様子を見つめた。 その曇る表情の裏で彼は何を考えているのだろう。 どんな思いが巡っているのだろうか。 とても興味深かった。
やがて綴られた言葉は僕には 真実味が感じられなかった。]
僕に逢えて幸せなの?ふうん。
[僕が彼に何をしてやったわけでもないのに。 その言葉の内容は不可思議さを覚える。
彼が何を考え生きているのかもっと知りたい…。 まったく好奇心をそそられる花だこと。]
(80) 2014/09/12(Fri) 22時半頃
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へえ、そりゃ楽しみだね。
[櫻子の口から語られると、いかにも魅力溢れる花々がこの館にひしめいている様に感じられる。 それは彼が人のことが好きで実際に魅力的だと思ってるからではないか…と考えてるのだが実際のところはどうだろう。 櫻子が自分の思う通りの人物であったとしても、そうでなかったとしてもそれはそれで面白そうであった。]
じゃあ、僕はもうちょっと館の中を探索して その素敵な花々とやらに実際に会ってみるよ。 お菓子、ご馳走様でした。
[にこりと笑って座布団から立ち上がる。]
ああ、それとも。 僕ともっと一緒にいたい…?
[立ち上がって見下ろす櫻子は一層小さく見えた。]
(81) 2014/09/12(Fri) 22時半頃
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[まるで皮肉とは到底思えず、素直にも刺さる言の葉>>39を甘受しながらも軟らかに乗せられた手を握り返す。憂いさえ感じ得る雰囲気に混ざる微笑には、少しだけ目を細め、安心させるようにまた自分も小さく微笑んで見せた。 鸚鵡のように返された事には少しだけ焦りを覚えてしまったけれど、今やそれも宵闇に霧散]
部屋に篭ってるキミの方が、…変だ。
[その視線は小さく伺うように部屋に泳ぐ金魚へと。時折水の跳ねる音が聴こえたのならば、寸時その瞼を下ろしてみただろうか。
軈て重なり合った手を引いたならば、その腰を立たせ、誘う様に籠の外の箱庭へと連れ出したことだろう。]
…キミ、花、だよね。 名前、教えてくれる。
[庭に面した硝子戸の側。 朧に地上を見下ろす月を眺めた視線を彼へと移したのならば、その横顔を意味無く見詰め。淡藤色の髪が月光に透ける様をただ眺めていたことだろう。]
(82) 2014/09/12(Fri) 23時頃
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[意外な事に、と謂ってしまっては失礼でしょう。 返って来るのはふわふわとしているものの それでもきちんと、僕という『花』を見ての言の葉でありました>>79]
ふふっ。 褒められると、やっぱり恥ずかしいものですね。 ベルさまの先程のお気持ちが、判ったように思います。
[長く咲いている花である僕は 『蝶』から数多、褒められるお言葉も頂きました。 幾千、詰られる言葉も掛けられました。 お陰でと謂って善いのか悪いのか、頬を染めることなどはありませんでしたが 照れくさいと示唆するように 僕の表情を伺うベルさまへと、微笑み返したのでありました。
指先を、その薄い色の肌に伸ばしてみましょう。 触れるのは、不器用にも言葉を下さった その唇の僅か数ミリ上、吐息をただ撫でただけにございます。]
(83) 2014/09/12(Fri) 23時頃
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[幸せについては、微笑んで返すのみでありました>>80
こうして出逢わなければ、こうしてお話しすることも無かったでしょう。 初めて此処へ来られた方でも、何気ない会話を楽しんでくださる。
『僕』を一時でも感じてくださる。
そのことが、僕の中での『しあわせ』だと。 今この時は、そう、思っていたのです。
普通とは違う考え方だと、どこかで自覚していたのです。 だからそれ以上、言葉にすることはありませんでした。]
(84) 2014/09/12(Fri) 23時頃
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ふ、ふふ。 そうで御座いますか、其れは失礼を致しました。
[髪を引く力を強めた、性悪ではないと主張する蝶。>>77 思わず洩れた、笑い声。
姿勢を変え、絡む視線の色が変わっても、此方は常の侭。]
其れを蝶が御所望で在れば。 此方は、其れを拒む花では御座いませんが。
[己の唇をぺろりと舐める。 挑発のような、仕草。]
(85) 2014/09/12(Fri) 23時頃
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半の目 丁助は、メモを貼った。
2014/09/12(Fri) 23時頃
懐刀 朧は、メモを貼った。
2014/09/12(Fri) 23時頃
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楽しみにされている出逢いを、お留めするわけに参りません。 僕は──、僕たちは。 佳くも悪くも『花』にございます。
『花』に、蝶を引き止める術などございません。 『僕』に、ベルさまを引き留める手などございません。
[それに、この廓に多様で魅惑的な花がいくつも咲いているのは本当ですから。 僕は立ち上がるベルさまに合わせて、立ち上がり 此処を去るそのお姿を、微笑で見送るしか出来ないのでございます。]
今宵は佳き花に、出逢われることをお祈りしております。
[小柄な身体は長身を見上げます。 そして小さく、お辞儀をして見せたのでありました。]
(86) 2014/09/12(Fri) 23時頃
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[不可侵は花の纏う萼片。蜜を零さぬように被って囲う。>>85 性質の悪い花だと今一度口腔で詰り、梳いて影を重ねた。 触れ合うのは黄昏時より短い刹那の間。
彼の唇を掬うようにして互いの凹凸兼ね合せ、 甘く喰む所作は下唇にささやかな刺激を撒き。]
―――胡散臭ぇ…、
[笑うように囁く声が近く、彼だけに届く。 掠める唇は彼の体温に馴染みを覚えて租借の仕草。 ささやかな水音を立てて顎を引くと、不意に顔を持ち上げた。]
(87) 2014/09/12(Fri) 23時頃
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―――…摘み食いは旦那の本分。 されど、俺も蜜には目がなくていけねぇ。
……なぁ、 味を見るのも余興の一つだと、そうは思わねぇか? フランクの旦那。
[微かな体温残る己の唇に触れながら、 視線をやったのは同じく常連であろう男。>>78
相変わらず手癖の悪い男は、口も悪く。 廊下を歩む彼を見つけた傍から揶揄を飛ばしたのだった。]
(88) 2014/09/12(Fri) 23時頃
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蝶様は余程暇なのか、余程俺達花が珍しいのか。 なんにせよ蝶が多く訪れるのは、悪い事ではないな。
[いつもなら、蝶が増え始めるのは明かりが灯るような闇が広がりきるかきらないかの頃。 珍しい事もあるものだと、兎を一口。 程よい甘さが広がり、それがまた茶の香を引き立てる。]
あぁ、もう植え替えの時期か。季節が過ぎるのは早いな…… [藤之助と初めて顔を合わせてからどのくらい経っただろうか。 自分がこの花籠へと入れられたのは。櫻子と、他の花達と顔を合わせたのは。 随分と昔の事のように思える。そんな月日に思いを巡らせていれば 美味しい、と音が聞こえてきて。>>59]
それは良かった。俺には茶を入れる程度しか芸が無いからな。 藤之助とのんびり過ごすのも良いが、お前の仕事の邪魔をするのもなぁ…
[もう少しのんびりしたら、たまには廊下にでも出てみようか。]
(89) 2014/09/12(Fri) 23時半頃
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へえ、櫻子さんでも恥ずかしいんだ。
[てっきり『花』である彼は褒められ慣れてて、たどたどしい自分ごときの言葉など届かないかと思ったが。 彼の返す微笑みに嬉しくなった。>>83]
ふふ、おあいこさまだね。 …ん?どうしたの?
[>>83彼が自分の唇に指を伸ばしてくる 不思議な所作に問う。]
あ、食べかすでもついてた?
[先の菓子でも口許に付着していたかと、 ごしごしと手で拭ってみせた。]
(90) 2014/09/12(Fri) 23時半頃
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んふふ、なんだかそれ「本当なら引き留めたい」 って言ってるようなものだけどね。
[櫻子が物哀しく紡いだ言葉に思わず笑った。 そうやって蝶の気を引くのが 彼の手口なのであろうか。]
櫻子さんは僕と一緒にいたいと思ってる。 そんな都合の良い解釈をしちゃってもいい?
[ぺこりと頭を下げる櫻子にくすりと笑いかける。]
大丈夫、またいつか会いにいくから。ね?
[慰めるような言葉をかけると、 中庭前の回廊を後にした。]
(91) 2014/09/12(Fri) 23時半頃
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[女の柔らかさとは程遠い唇。 求められれば、触れ合わせ。>>87 重なる間際、ほんの微かな戸惑いは、さて、相手に感付かれたか。
性質が悪いと、胡散臭いと、罵る声には反論せず笑顔で受け取るも。]
識っていたでしょう、物好き、ですね。
[その一言だけは、水音の去る隙間に囁いて。 小さな痛みを味わうように、始まる前を真似て下唇を舐める。]
(92) 2014/09/12(Fri) 23時半頃
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許婚 ニコラスは、メモを貼った。
2014/09/12(Fri) 23時半頃
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どうなんだろう。 もしかしたら毎夜訪れたいと思うほど惹かれる花があったのかもしれないし。 悪い事、ではないかもだけど……。
[それでも買われた花達の体調等を慮れば毎夜啼くのは必ずしも良いことばかりではない とはいえ求められるうちが花であることは、十分わかっていたのだけれど ほろりと口内で溶ける練りきりが、どんな不安な気持ちを和らげた]
ですねぇ…もう涼しい季節になりました。 夜になれば鈴虫もなくでしょうね。
[過ぎ去った年月に思いを馳せているのか、どこか遠い目をした朧>>89をのんびり眺めていれば]
そんなことはないですよ。 こうやって僕を気遣う優しさや所作の美しさは朧の魅力です。 私、朧とのんびりすごすの好きですよ。 というか私が朧の仕事を邪魔してる気も……
[もし朧が廊下にでようとするなら、その隣についていって共に歩むだろう]
(93) 2014/09/12(Fri) 23時半頃
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[ふはりと吐き出した息は宙に消えて香りだけをその場に残し声の方に視線を流す>>88 幾度もすれ違うその姿はもう見慣れたもので驚くというよりは呆けかけていた意識を戻すのに役立った]
お前さんそれは味見で済むのかねェ。
[もう一人向こうに花の姿がいることに気づけばそう揶揄して返すばかり]
(94) 2014/09/12(Fri) 23時半頃
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[其処に新たな蝶の姿が見えたならば、ごきげんよう、と挨拶ひとつ、頭を下げる。>>78>>88
蝶同士の話には、振られれば応えるも、基本的には口を挟まぬ性分で。]
(95) 2014/09/12(Fri) 23時半頃
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あぁ。 ここでおっ始めるのを見られたいんなら遠慮はいらん。
[それで興奮する質でも無いけれどヘクターかその花の刺激ぐらいにはなるだろうと真面目に提案するが、 本来は摘む花を決めてからではなければならないことも重々承知の上]
(96) 2014/09/12(Fri) 23時半頃
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[「おあいこさまだね。」>>90 そう笑うベルさまに、また僕も笑って返しました。 僕の指が空を撫でた時も、不思議そうな顔を向け 口許を拭っていらっしゃる姿は、とても愛らしいものにさえ感じます。]
ふふっ。
[彼を引き留めたいのでしょうか? そういった、僕の手口なのでしょうか?>>91 答えを明白にするには些か無粋な気がして 僕は、笑みを返すのみでありました。]
此処では『蝶』の決定が全て。 都合の良い解釈で、誰も文句など付けはしませんよ。
[慰めるような言葉に返したのは、そんな言葉でありました。 有難うございますと告げれば、姿が消えてしまうまでを見送りましょう。]
(97) 2014/09/12(Fri) 23時半頃
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[微かな変化に気付くのは、案外聡い自身の特技。>>92 得体も素性も知らせはしないが、双眸は常に他者を覗く。
此度もまた彼の揺れた意識に無音の笑みを敷き、瞳だけで揶揄って見せた。]
お前さんをこうして構う時点で物好きだ。 ―――いや、それより美食家と云って欲しいね。
見目だけ愛でたきゃ、別籠より贖うさ。
[花に対して奏でる言葉は容赦を知らない。 けれども、今一度閃いた舌に小さく笑い、彼の顎に手を掛け、 半ば強引に、通り掛りのフランクへ丁助の顔を向けさせようか。 ついでに空の左腕も、彼の腰へと回す性質の悪さを露呈。]
(98) 2014/09/12(Fri) 23時半頃
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看板娘 櫻子は、メモを貼った。
2014/09/12(Fri) 23時半頃
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[『ここから早く出るためには』悪い事では無いだろう? そう口にはせずにごくりと器の中を空にして。>>93 軽く器の雫を払ってから静かに置いて、癖のように煙管に手を伸ばす。]
ふふ、そんなに俺を褒めても何も出ないぞ。 藤之助が良いのなら、もう少しのんびりするか。 お前は俺の邪魔なんてしてないよ、そもそも俺が誘ったわけだしな。 お茶と菓子のおかわりは?多めに用意してるから、遠慮しなくていいぞ。
[機嫌が良さそうに口元を緩めて、藤之助の器が空になっていたのなら、それを満たそうと手を伸ばしただろう。>>93 要らないようならば、一言断ってから刻み煙草に火を灯そうとするだろう。 一応誰が通っても分かるように、襖を少し開けておいた。]
(99) 2014/09/12(Fri) 23時半頃
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[旦那と距離感無く呼ぶくせに、彼の素性は一切知らない。>>94 興味がない訳ではなかったが、男にとって彼の秘匿気質は都合が良かった。
故に遠慮なく、丁助を見せびらかすようにして彼に向ける。 稚気を晒す振りをして、腕の中の花を伺い悪趣味を満喫。>>96]
それで、この鉄面皮が剥げるなら考えようがな。 良い顔をしそうに見えるかい、旦那。
[戯言に付き合わせ、彼が連れる洋煙の香りに鼻を鳴らした。
鼻の利く自身は彼の来館をこの香りで知る。 互いに経歴知らぬ他人であるが、馥郁を覚える程度には馴染んだ香りであった。]
(100) 2014/09/13(Sat) 00時頃
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[ベルさまの姿を見送れば、残っていた大判焼きを食べ。 甘さに一人、幸せそうに頬を緩めている時でした。
中庭の方へと舞い降りる『蝶』は あの時>>37に見ていた御方でありました。 『花』と手を取り合っているようにお見受けします>>82 それは月光にも負けず劣らない輝きを見せる 亀吉さんの、髪の色でありました。
水面以外に触れる亀吉さんの手を。 その手をとる蝶の黒い手袋を眺め。 僕は静かに、中庭を後にすることに致します。
『蝶』を惹きつける『花』の傍で 僕が在るのは無粋でしょう。 絵画のような情景には目を細め、廊下を少し歩きます。]
(101) 2014/09/13(Sat) 00時頃
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[鈍い相手ではない事を悔やむのは一瞬。>>98 触れる唇に集中し、思考を止め。]
美食、ではなく悪食でしょうに。 ……まあ、別籠で、のお気持ちは何となく分かりますが。
[己に課された大金は、枷。 此の場所の外を思い描けぬほどの。
腕を回され逃げられぬ身体。 抵抗などしないのに、強引な蝶だと思う。 もう一羽の蝶へ視線は無理矢理に。
微か困惑を混ぜながらも、笑みはやはり、顔を覆う。]
(102) 2014/09/13(Sat) 00時頃
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[煙草に手を伸ばす>>99のを見れば、その優雅な仕草に目を細める 何も出ないぞ?と言っているものの、いつもお茶とお菓子のお代りを用意してくれている優しい友人 のんびりするかとの誘いには満面の笑みで頷きました]
ええ、私ものんびりしたいと思っていました。 朧の邪魔になっていないなら良かった。 …あ、ありがとうございます。
[器にはまだ僅かに茶は残っていて 彼の手もとの刻み煙草にほんのり橙の火が灯る 少しばかり開いた襖の外には、ゆるり刻み煙草の香りが漂った事だろう]
…何だか不思議な香りですよね。
[それ、と 刻み煙草の香りを嗅ぎつつそう呟いた]
(103) 2014/09/13(Sat) 00時頃
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どうだろうね。 そこを乱すのもお前さんの腕の見せ所ってな。
[振り回される方に配慮をしないのは此処が遊郭で蝶と花は対等では無いと理解しているからのこと。 そうして実際にはその乱痴気に簡単に乗らない男であろうとこの距離感の取り方が上手い男に向けて眼鏡の奥で笑って見せた]
花は咲かせて楽しむもんだ。 逃げられて後ろ足で蹴られるような趣味じゃあ無いのだろう?
[程よい会話の応酬を楽しめる良い蝶であるけれど素性も外の顔も詮索は一切しない。 それくらいが丁度良い遊び場なのだろうと勝手に思ってはいるのだけど]
(104) 2014/09/13(Sat) 00時頃
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[重なる手は幾分か自身の物より大きく感じられた。>>82 伝わる人の温かみ。何処か慣れぬ感覚に、求めたのは自分の方だというのに、少し顔を逸らしてしまう。
だが蝋に翳り差すことで増される『蝶』の鮮やかさに。浮かべられた笑みに。握る手にほんのりと力を加えては口元を緩めてみせて。]
…人前はあまり得意ではないのです。
[なんて。 殊勝なことを口遊みながら、鉢の中の金魚が小さく音を立てて舞い踊る。蝶が暫し瞼を下ろしていたのなら、薄明かりの中でも一際映えるその横顔に一瞥しただろうか。
手を引かれるまま、廊下へと足を踏み入れる。 青年の言葉を辿らせるのならば、向かう先は玄関付近の中庭だろうか。
先程耳にした床の軋む音は、何処かあやふやなリズムを奏でていたように思えたけれど。>>37 同じ人であるようには思えず。
連れられる道中、歩を進めながら思案していれば、甘い匂い>>101が鼻を掠めたような気がして。 ちらりと視線を向けた先、柔らかそうな笑みを零す『花』を見つけられたのなら、曖昧に笑みを向けてみただろうか。]
(105) 2014/09/13(Sat) 00時頃
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─廊下→中庭─
[硝子戸を開けた先の中庭へと訪れる頃、誰かと擦れ違ったかどうだったか。
それもまぁるいお天道様を眺めていれば、闇夜に飲まれるように視線を向けて。
思い出したかのように、隣に立つ青年へと視線を向けて。]
亀に吉でかめよし。…です。
……そういう貴方は蝶、ですよね? 初めてお会いする気がするのですが、…よくこういった場所で休まれるのでしょうか?
[名を名乗る時は少しだけ、重たく唇を開いて。それでも何とか向き直ろうと。その時になり、横顔を見られていたことに気付けば、首を傾げる仕草を一つ。]
──…貴方のお名前を、お聞きしても?
[手がまだ重なったままであったのなら、少しばかり指先を絡めようと伸ばしながら、そう『蝶』に『花』は小さく揺れる。]
(106) 2014/09/13(Sat) 00時頃
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座敷守 亀吉は、メモを貼った。
2014/09/13(Sat) 00時頃
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──館内、廊下──
………!
[足音も静かに出くわしたのは、『蝶』と『花』の唇重ね合わせるところでしたでしょうか。 『花』は自由を奪われ、まるで見世物の如く>>100 捕らわれた方も、顔には笑みを貼り付けて>>102 見せられているのか、もう片方の『蝶』はどうしていたでしょう?>>104
差し出がましいようではございますが あまりご無体なことは…。
そう告げた方がいいのでしょうが、うまく言葉になりません。 此処へ数度訪れた事のある彼の『蝶』が そういった悪趣味をお持ちだということは知っていましたし 僕という『花』にも、丁助さんという『花』にも 拒否権などは概ね無いと謂うことを、知るが故にでもありました。]
(107) 2014/09/13(Sat) 00時頃
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毒があるなら、事前申告しておけ。 お前さんの肝から喰らってやるよ。
[高い金子を支払い、好き好きに花を贖う男。>>102 食指が動けば、傲慢に振舞い花を寝所に並べる。 道楽的に金を使い、夜に彩を添える享楽者。
彼の背負う咎と反して、余りに易い金貨の重み。 男にとっては、一時を慰めるだけの黄金色に過ぎず。
花の扱い知らぬ無粋を気取り、彼の腰へと五指を立てた。 彼の身に、また金が動くと、教えるように。]
お前さんも旦那に媚くらい売ったらどうだい。 案外、優しく振舞ってくれるかも知れないぜ?
(108) 2014/09/13(Sat) 00時半頃
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[ふぅ……とゆっくり煙を体外へと出せば真新しい畳の匂いが微かに広がる。 あまり彼の前では吸わないせいか、藤之助は珍しそうに見ていたかもしれないが。]
嫌いか?この香。 それとも興味がある、とか?
[ゆらりと煙管を揺らせば、それに合わせて煙も動く。 上手い具合に煙を吸ってから、輪の形を作って見せれば面白がってくれただろうか。
藤之助と過ごす、このゆったりとした時間の流れ。 その中で他愛の無い言葉を交わしたり、茶を飲んだり、そんな過ごし方を朧は気に入っていた。>>103]
(109) 2014/09/13(Sat) 00時半頃
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体よく見捨てる旦那も心得て。 ―――…俺が花に溺れて、奉仕する手合にでも見えるかい。
[彼の湾曲を態と下卑た直裁に変え、丁助の肩に顎を乗せた。 鮮橙と淡赤の灯が並び、彼に向けて瞳を細め。>>104]
足癖の悪いのは嫌いじゃねぇよ。 ちと刃向かうくらいが愛いじゃねぇか。
―――それとも、従順無垢がお好みかね。
そいつは意外だ。 興が向けば旦那の腕って奴を見せて貰いたい所。
[性質の悪い男は、悪びれもせず、火遊びの種を撒く。 色街界隈で派手と云われる道楽の真髄を垣間見せながら。]
(110) 2014/09/13(Sat) 00時半頃
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はは、毒なんて持つ筈が。 まさか、今宵の蝶は毒があるものを食したいと?
[冗談こそが淡い毒とも言えるのだろうか。 好きに振舞う男の指に、反射で小さく身を縮め。>>108 何事も無かったかのように話を続ける。]
媚、で御座いますか。 さあ、花である己の顔を見知って頂ければとは思いますが、僕に似合うような媚となると。
[笑顔のまま、思いつかないと惚けて見せる。]
(111) 2014/09/13(Sat) 00時半頃
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看板娘 櫻子は、メモを貼った。
2014/09/13(Sat) 00時半頃
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[藺草の香りと煙草の香りが混ざり合い、得もしれぬ不思議な匂いとなる 嫌いか?>>109と聞かれればふるり首を振り]
興味あります。 だって不思議な香りが…わぁ。
[煙管の煙が彼の手の動きに合わせゆらり、ゆらり ゆるやかに天井まで細く棚引くのを面白そうに眺めていれば、輪の形になった煙まで飛び出して 思わず童心に還ったみたいに目を輝かせたろう
彼と過ごすのはとても楽しく時の経つのを忘れてしまいそう 柔らかな、だが不思議な香りに包まれたこの部屋は、何処か落ち着く]
それ、その輪にするもの。 どうやるのですか?
[不思議そうに尋ねれば果たして彼は答えてくれたろうか]
(112) 2014/09/13(Sat) 00時半頃
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看板娘 櫻子は、メモを貼った。
2014/09/13(Sat) 00時半頃
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案外ってね。
[花に無理強いをしたことは無いつもりだったが其れを口にする道理もなく 叩き返される軽口に深まるのは目元の皺と笑みの色に揺れる肩。 このやりとりを覗き見する花はどう思うかは当然知る由もない]
おやおやそれなら少しばかり跳ねっ返りを乗りこなしてくれよ。 俺だって一晩夢を見れればいいのさ。 其れが素直だろうと無垢だろうとじゃじゃ馬だろうとすることは同じ。
[啜れるのが旨い蜜になるか否かは己の手腕に掛かっている。 唯それだけだと理解っているから見物がいても恐らくすることに変わりは無い]
(113) 2014/09/13(Sat) 00時半頃
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座敷守 亀吉は、メモを貼った。
2014/09/13(Sat) 01時頃
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―――…、
[視線に気付くはやはり、聡い男。>>107 楼歴の長い花が行儀の良い客しか知らぬわけは在るまい、 それでも彼に走った驚きは見逃さず。]
……櫻は散ったか、まだ梢。 ――…口寂しいかい、櫻子よ。
[彼の思惑に無いだろう一番ふざけた言葉を吐き出し、 見せ付けるよう、傍らの丁助の口角を突いた。
謳うように吐き出したのは、まるで幼子に聞かせるが如く。]
(114) 2014/09/13(Sat) 01時頃
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懐刀 朧は、メモを貼った。
2014/09/13(Sat) 01時頃
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――…そんな胡散臭ぇ笑い方じゃ信憑性ねぇよ。 雑草気取りが云うじゃねぇか。
[ぴしゃりと言い放てば、戻ってしまった彼の表情に逡巡数秒。 一瞬、彼に勁い眼差しの色を投げかけ。>>111]
―――…嘘吐きめ。
[詰る声と所作が同時。彼の唇を再び塞ぐ接触。 されども今度は彼の尾骶骨を悪戯に押し上げた。 口付けと、夜の戯れを、見えない糸で繋げるように。
ぬるりと口唇を這った軟体は、彼の口内まで攫う算段。 噛み切られればそれもまた良しと、焔を舐めた。
接吻を奪った男は、執着を見せずに、別離と解放を選択。 舌を彼に向けてベ、と出して笑うのは、年に似合わぬ揶揄い故。]
(115) 2014/09/13(Sat) 01時頃
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可憐が好みなら、アレもよかろうよ。旦那。
[フランクの呆れに構わず、声で巻き込むは櫻の花。>>113 抜き差しならぬ彼も、気付いていただろう気配を指摘すると、 丁助より距離をとって、早い手は櫻へ伸びる。]
―――そいつこそ、意外だ。旦那。 お前さんは温い夢じゃ、目覚めちまうと思っていたよ。
[喉を軽く震わせると、気まぐれな蝶は花を変え。 今度は散らぬ櫻の枝へと*止まった。*]
(116) 2014/09/13(Sat) 01時頃
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座敷守 亀吉は、メモを貼った。
2014/09/13(Sat) 01時頃
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[目を輝かせ作り方を聞いてくる彼に和んだような笑みを浮かべ。>>112 おまけにもう一つ、輪っかを作って見せただろう。 一度長火鉢灰を落としてから引出を一つ開ける。 愛用している山吹色の煙管に葉を詰め火を落とすとゆっくりと息を吸い。]
ほら、口元よく見てな。 丸く窄めて息をはく。それだけだ。
[説明し終わると同時に輪を一つ。 簡単だろ?と笑いながら灰を落とした。 葉の香、味共に味わえる時間は意外に短い。]
(117) 2014/09/13(Sat) 01時頃
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[乱す、乱さない、其の様な言葉の遣り取りを、花は唯笑んで耳にする。 面白いからではなく、そう在るのが癖であるために。]
……おうじ?
[蝶が指摘する、おうじの視線。>>107 動揺は思わず言葉になり、其れを笑みの奥に閉じ込めようと思ったのに。
声が唇の内側に篭る。>>115 言いたかったのが抗議かそれ以外か、自分自身でもわからなかった。 身体が跳ねたのは驚き以外の感触で。 無防備故に軽く歯を立ててしまい、慌て舌を受け入れる。
花として、あるまじき失態だと、思った。
唇が離れ、悪戯をする子供のように笑う顔を見て、困惑の表情は数秒。 その後何事も無かったかのように、また何時もの顔を貼り付ける。**]
(118) 2014/09/13(Sat) 01時頃
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半の目 丁助は、メモを貼った。
2014/09/13(Sat) 01時頃
懐刀 朧は、メモを貼った。
2014/09/13(Sat) 01時頃
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[暫くははらはらと様子を見守っていた僕で在りました。 見せ付けられている側は、揶揄にも揶揄を返し>>113 まるで言葉遊びでもあるかのように 余裕、という態度で愉しんでおられるようにも思えます。 言葉の内容は、些か褒められたものではないでしょうが それでも『蝶』同士の戯れなれば、僕たち『花』に それを咎める事も、制止することも、叶わないのです。]
───…っ、!
[ですが、僕の耳へと届くのは幼子に聴かせるような 思いもよらぬ、唄でした>>114
「櫻は散ったか」
彼の『蝶』は僕を見る度、そんな風な言葉を 口に零しているように思います。]
(119) 2014/09/13(Sat) 01時頃
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看板娘 櫻子は、メモを貼った。
2014/09/13(Sat) 01時頃
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アレ・・・?
[目の前で蝶が花の蜜を味見するのを眺めつつも話を投げられた花へ視線をやると、 先に見た女と見紛うような可憐な花が一輪揺れている]
今いる花全部の味見をするってのなら俺は今お前さんを止めるがね。
[例え過去に同じ花の相手をしたことがあったとしても其れは過去のこと。 今目の前でという趣向は持ちあわせて居らず当然気分も良くは無いと笑みは消え失せる]
俺を眠らせていいのは蝶じゃ無しに花だけだからな。
(120) 2014/09/13(Sat) 01時頃
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ー中庭/硝子戸の廊下ー
[――淡藤を泡色を纏う彼の向こうに見えた姿は>>54>>55だったか。一角でゆぅらりゆらりその身体を動かす様を、廊下の闇へと消えて行く姿は視界の隅にて捉えよう。 また玄関の空いた隙間から吹かれた温風に乗って来た煙草の香には顔を歪めてはみたけれど。]
…かめよし、亀吉。…珍しいよな、キミの姿形もその名前も。
[そうして紡がれた言葉に、重い声を聊か怪訝に思へども。されとてその声色はどこか心地が良いと暫く沈黙に身を委ね。言葉が全身に伝ったのならば、確認するように反覆し、軈て伺う様にその姿を爪先まで視線を伸ばしてみたことだろう。 そうして問われた言の葉を返そうと、薄い唇を開き、少しだけ勿体ぶる様に咳をした]
(121) 2014/09/13(Sat) 01時半頃
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――…トレイル、ペティンガー。 …こういうトコロで休むのは始めてだよ。
[その内に背後から誰かの足音が鼓膜を叩いたのなら>>101、首を傾げる目前の御人から視線を逸らし其方へ顔を向けたことだろう。そうしてその姿が先や手を拱いていた人と知れば、また直ぐに”淡藤”へと視線を戻し。
疑問符と共に自分の指先に触れた彼の手には、勝手ながらも強請りの色を感じ得て。また彼の名を口内で繰り返したならば、”はじめて”だと言う緊張感を、戸惑を紛らわせる為にも揺れた指の先を布の上から控え目に握ってみたことだろう]
勝手が良く、分かんないんだよね。 …ねェ、花って…キミは、どこまでしてくれるんだい。
[其れからその指先を伝い、手の平を通り。つつつ、とその肘に腕に、肩に指先を這わせ、首元へと辿り着いたのなら。何を思うでも無くただ無機質にその首に、決して温かくは無い手の体温を重ねてみたことだろう。]
(122) 2014/09/13(Sat) 01時半頃
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[見せ付けるような行為がそうさせたのでしょうか>>114>>115 微か、僕の名を紡いだ音がそうさせたのでしょうか>>118
目前で繰り広げられる、乱暴な接吻。 僕はそれを黙って見つめながら──いえ、見詰めながら。 見えぬ奥歯を、ぐっと 一人噛み締めておりました。
『アレ』と。 人でもなく『花』でもなく、僕を言葉だけで指し示す彼は 羽を広げて枝葉に止まろうと致しました>>116 本来ならば、どんなことでも受け入れるべきでありましょう。
その蝶の『羽』が、彼の手が、 桜の枝葉へ伸びた時。]
(123) 2014/09/13(Sat) 01時半頃
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[ふぅわりふわり、空に浮かんだ輪っかにもひとつそれが加わり>>117幼子の様に楽しげに瞳はそれを追う 口元をよく見ろ、という言葉にじっと見つめていたけれど。嗜んでいた琴以外には存外不器用な己である。説明されたり見たりはしたけどあまり出来そうな気はせず]
器用ですね、朧。
[簡単だろうといいながら笑う彼に、暗に難しそうだと告げる 煙草の香、沁み込むように天井へと消えたろうか そんな幻想的な光景を眺めていればああもう煙草の煙は姿を消す。刹那にもにた短い時間しか味わえないそれは、朧月夜の満月にも似ていた]
(124) 2014/09/13(Sat) 01時半頃
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───いけません。
櫻の枝葉には棘持つ虫が寄るのを御存知ですか? あなたさまの手が、怪我をされてはなりません。
[僕は触れようとした彼の手を取ると、そっと両手で包み込み ふわりと『作り笑い』をして見せました。]
櫻は、それこそ 散り行く姿を愛でるのみで十分でございましょう。
[優しく柔らかく告げる声には きっと優しさも柔らかさも在りはしなかったのでございます。 僕はゆるゆると首を振り、もう一度だけ微笑みました。 それは丁助さんの貼り付けた笑みとはまた違うものでありました。]
(125) 2014/09/13(Sat) 01時半頃
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[制止の手を伸ばす間もなく花の声と慣れた動きで躱される姿を見て動きかけたその意味も無いと知り。 今一度有れの何処が可憐な花なのかを問うても良かったのだけども、 其処まで意地も悪くは無い性分ということになっているから口を噤む事にする]
(126) 2014/09/13(Sat) 01時半頃
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大変な失礼を致しました。
[そういって僕は、夜を遊び歩く『蝶』から身を離しました。 彼は気付いているでしょうか? 僕が名を知る『蝶』の中、唯一彼の名は呼ばないと謂うことを。 苦手、と謂う一言で片付けるのとはまた違う。 けれど僕は確実に、彼をとても、苦手に思っておりました。
もう一人の『蝶』の顔からは、笑みも消え失せておりました>>120 それを見れば眉を下げ、申し訳御座いませんと頭を下げたことでしょう。 彼も幾度、此処へ訪れる『蝶』では在りましたが いつも共にいらっしゃる御方しか、一夜を過ごしたことは無かったように記憶しています。]
あなたさまを眠らせてくれる『花』に 出逢えるとよろしいですね。
[申し訳なさそうに眉を下げていた顔もこの時ばかりは 漸く、作り笑いではない笑みを向けたのでございます。]
(127) 2014/09/13(Sat) 01時半頃
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そうか? 琴が出来る藤之助の方が、俺は器用だと思うが。
[琴に華道、茶道にと芸事は一通り仕込まれたものの。 どれも得意だと胸を張れる物は無く――唯一茶を入れる事だけ他人に見せられる程度にはなったが。―― 華やかに唄うのも、三味線を弾くのも、美しく舞うのも朧は苦手としていた。
……故に、他の花達を羨む事も多かったのだが。 数少ない友人が喜んでくれのなら、煙管<これ>を趣味として嗜んでいて良かった、のかもしれない。>>124]
今度聞かせてくれ、お前の琴。
[山吹色を懐へと仕舞えば長火鉢を退かし。 独特の香りが辺りに融けるのをぼんやりと眺めると、名残惜しそうにゆるりと立ち上がり。]
藤之助、少し歩かないか?
[蝶を見に行くために、彼を*誘ったかもしれない。*]
(128) 2014/09/13(Sat) 02時頃
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懐刀 朧は、メモを貼った。
2014/09/13(Sat) 02時頃
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─中庭/硝子戸の廊下─
[宵闇の宴は静かに幕を上げている。 足を進める中、見知った紅色の一輪の花>>54>>55を見つけられたのなら、寸時の間見咎めて。
もうすっかり覚えてしまった、漂う紫煙のにおいには、顔を歪める彼とは裏腹に常通りの面持ちで構えて。]
…貴方達からしたら、珍しい響きを持ったもの……なのでしょうか。
[名について触れられたのなら、やんわりと返して。 つま先から辿られる視線には、少しばかり居心地が悪そうに瞳を泳がせつつ、言葉を濁そうとにっこり。 果たして彼に通じたのやら。それは分からぬところであり。]
…ぺ、…ペティンガー…様。
[咳払いを一つして告げられた蝶の名を。 常はあまり使わぬ横文字に拙くも名を紡ごうと唇動かしては、呟きを。
名乗られる際に勿体付けられたことには気付かず、馴染みのない音を数度小さく繰り返すように、彼の名を何度か呟きを落として。]
(129) 2014/09/13(Sat) 02時頃
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[散るのをただぼけっと見るだけでいいのも悪趣味な話。 その謝罪の理由は何なのか考える事も無いままに頭を下げて流れる黒を見て口に出かけたのはそんな言葉。 この遊郭の花たちは積極性が無いように感じ始めていた矢先の出来事故か尚更]
お前も花なのに? 枕でも抱いて寝ろってか。
[折角の綺麗な貌に笑みが浮かんでいても手折りたいとすら思えなくてぷかりと煙を吐き出し。 毒も牙も抜けた味の臍を噛みながら*その場を後にする*]
(130) 2014/09/13(Sat) 02時頃
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懐刀 朧は、メモを貼った。
2014/09/13(Sat) 02時頃
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…やっぱり、可笑しな人だ。 わざわざ花籠にて休まれるなんて。
[一見さんだとお聞きすれば、花にあるまじき言葉遣いで、目元を和らげてみせる。 それも一輪の麗しい花>>101を見咎めれば成りを潜め。慌てたように唇を引き結び。]
櫻子さんと仰るんです。
[それはそれは大事そうにゆっくりと名を紡いでみせただろう。]
(131) 2014/09/13(Sat) 02時頃
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[目の前に佇む男性から名を呼ばれれば、反射的に視線を絡ませ。 控え目に握られた指先に瞬きを数度繰り返す。
そこから微かに緊張の色を感じ取った花は、静かに耳を傾け。
触れ合った繋がりから流れるように首元へと伸ばされる、指先に。 喉仏をこくりと嚥下させた後、真っ直ぐと相手を見つめ。]
──…貴方の望むままに。
[なんて陳腐な言葉をお行儀良く並べては、二人の先生の顔を思い浮かばせ。
僅か強張った自身の指先に気付かぬまま、口端を上げてみせれば、その人はどのようなお顔をされたのだったか。]
(132) 2014/09/13(Sat) 02時頃
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座敷守 亀吉は、メモを貼った。
2014/09/13(Sat) 02時頃
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[不意な言葉に、僕は一度きょとりとしてしまいました。 このような不躾な姿をお見せしたこともありましたし 今まで通われた中で、僕を買っていただいたことが無かったものですから てっきり、好みの色ではないのだろうと どこかで決め付けていた節があったのです。]
あ…。
[吐き出された煙を見詰め、眉は緩やかにしな垂れて。 追いかけようかとも思いましたが 足を踏み出す勇気と謂うものは この時の僕には、まだ無かったのでございます。]
失礼、致します。
[丁助さんには、俯いたしょんぼりとした顔を見せたでしょう。 乱暴な『蝶』には、眸さえ合わせることなく。 僕は廊下を進んでいきました。]
(133) 2014/09/13(Sat) 02時頃
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そうでもないですよ。 琴と手何度も反復練習をしてやっとこさ形になった代物で。
[花魁の様に客を魅了するような琴の音ではないですしと苦笑する。普段の所作が綺麗な朧が羨ましいと常々感じていて でもそんな朧から琴を聞かせてと云われれば、蕾が綻ぶような笑みを見せて]
はい。 僕の拙い腕のもので良ければ、是非。
[そう彼に告げる。 コンと灰落として煙管を懐に仕舞った朧>>128 あのどぉなつ型の煙がもう見られないのは少しばかり惜しいな、と小さく呟いて ゆるやかに立ち上がった彼に散策を誘われれば]
ええ、歩きましょうか。
[ひとつ頷いて廊下へと歩みを*進めました*]
(134) 2014/09/13(Sat) 02時半頃
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── 書斎 ──
[訪れたのは書物の保管された場所でありました。 この廓には鍵と謂うものがありません。 故に、扉は誰でも開けることが出来ますし 何方かが僕の後を追うのなら、すぐに追いつくことでしょう。
僕は二つの本を手にとり、ソファーへ腰を下ろしました。 一つは亀吉さんへ、横文字の読み書きを教えて差し上げるためのものです。 先程、中庭におられた時には笑顔らしきを返してくださいました>>105 大事そうに紡がれた名までは>>131聞き取れはしなかったのですが 僕はその本を手に取ると、傍らへとそっと置き もう一冊の本のページを、はらりと捲りました。
判りやすく、櫻色の栞がずっと挟んであるそれは 何の変哲も無い、古い植物図鑑でありました。
色褪せたページを見詰め。 僕は溜息を、吐き出したのでございます**]
(135) 2014/09/13(Sat) 02時半頃
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看板娘 櫻子は、メモを貼った。
2014/09/13(Sat) 02時半頃
看板娘 櫻子は、メモを貼った。
2014/09/13(Sat) 02時半頃
座敷守 亀吉は、メモを貼った。
2014/09/13(Sat) 03時頃
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ー中庭/硝子戸の廊下ー
[よもや先の自分の視線に居心地の悪そうにされているとは梅雨知らず。 拙くもしかりと耳に届いた音の色>>129に、やんわりと口端を上げ。 それが何度か繰り返されるようものならば、小さく「…そんなに呼ばずとも、俺はココに。」と 先の微笑みも面映い表情へと変わっただろうか]
――櫻子サン、ね。 …キレイな黒髪をしているね
[ちらり。其れから告げられた彼の方の名前には、否名前の紡がれ方には何を訝しんでか彼の瞳をちらりと見遣り。 ただ言葉を並べただけとも取れる世辞を口先から流したならば、一体どんな反応をその端麗な顔に浮かばせただろうか――なんて。
緩んだ言葉遣いは如何にとも取らずに。自分は淡藤色を宵闇に咲かすこの儚くも月下に居る花としか会話をしたこともなければ。只々気さくな花なのだろうと柔らかなその言葉を甘受し。]
(136) 2014/09/13(Sat) 05時半頃
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俺の望むままに、…か。 ――じゃあこういうコトも、…してイイのかい
[その喉を通った感覚を手に通し。真直ぐに此方を見つめる瞳には、見透かしの念さえ錯覚して少し、少しだけ居た堪れなかったけれど。 その指先が、否動きが何の所以か強張ったことを知りながら、首元へと当てがった手を更に上へと向わせその唇の下へと置いたならば。――やがてゆるりと、その唇へと自分のそれを近付けて――]
……なんて、ね。
[――触れる寸前で止めてみたりもしただろう。 緊張の色さえ窺えたその動きと、勝気とさえ見えたその笑みと。 アンバランスなその二つにちいさく喉を鳴らしながら、そうして近付いた顔を離し。 慣れないコトをしてしまった、そんな言葉を脳裏に浮かばせながら、その硝子戸を引き夜風を頬に当ててみたこと*だろう*]
(137) 2014/09/13(Sat) 05時半頃
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あ、さっきの。
[廊下を歩いていると、ちょうど部屋から出てきたらしき二人の花>>128>>134と遭遇した。 片方は先ほど見かけた琴が上手らしい籐之助という花だ確か。 もう一方は初めて見かけるが、なんだか品の良さそうな雰囲気が漂っている。研ぎ澄まされた鋼のような凛とした美しさだ。]
えっと、籐之助さんですよね? 先ほど櫻子さんに教えてもらいました。 お琴が上手だって。
そちらの方も、始めまして。
[にこりと微笑んで二人の花に挨拶をした。 果たして二人の目には僕はどのように写るのやら。]
(138) 2014/09/13(Sat) 08時頃
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許婚 ニコラスは、メモを貼った。
2014/09/13(Sat) 08時頃
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─中庭/硝子戸の廊下─
[横文字が余り得意でないことから、どうしても繰り返し呟いてしまうのは、きっと櫻子から教わっている時の習慣でいて。 そのために意図せず柔らかく微笑を湛えた相貌が、くるりと変わってしまったようならば、指先をピクリと跳ねさせる。]
…存じ上げております。
[なんて、可愛げのない言葉で相手に恨めしいような視線を向けていた瞳は僅か揺れていて。 そのことに気を取られていたからか、彼の唇から紡がれる先生の名に。汲まれた心情には気付けず。]
………綺麗、でしょう。
[ふふ、と漏れる声は柔らかいまま。ただ刹那の間だけ、睫毛が震えてしまったこと。そのことに青年は気付いただろうか。 指を絡ませていたのなら、キュッと力を入れてしまっていることにも。
その当の花は自身の顔付きなど知らぬ様子で、二対の相貌を揺らすだけ。 少しずつ崩れる言葉遣いを責められなかったのなら、見るからに安心した顔付きへ。そのことは自覚していたけれど。]
(139) 2014/09/13(Sat) 11時頃
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[「こういうコト」 許可を得ながら唇掠める指先と、薄い唇。 濃くなる影と仄かに香る気配に。]
──…ッ!
[見開く瞳はそのままに、息をするのも忘れたかのように硬直。 やがてぎゅぅ、と伏せた睫毛が開かれるのは、困惑の色を滲ませた後で。]
………。してくれても、…構いやしなかった、のに。
[つい、お門違いな呟きを零してしまう。 ハッとしたように口元を隠してお客人の顔を窺った頃か、どうだったか。 ガラリ、と。引き戸が音を立て開かれたのは。 ふわりと頬を撫でる夜の風。夏の花の香りはあまりせずとも、凪いだ空気に触れたからか。 僅か早鐘を立てていた左胸は穏やかさを取り戻し。 一歩、踏み込んではそっと囁いた。]
(140) 2014/09/13(Sat) 11時頃
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──…連れ出して下さって、ありがとうございました。 ………、良い、夢をいただきました。
[“また、腕を引いてくれますか?”なんて。流石に過ぎた願いかもしれないと。 音にするのは躊躇われて、それでも零れた言の葉は囁きとなり。 僅か空気を震わせたけれど、伝わってしまったのかどうか。]
…有難う。
[少しの躊躇いの後。全ての感情に蓋をして、きちんと音にしたのは、そのひとこと。
蝶は新たな蜜を求めて移ろうものではないだろうか。 そう考えればこれ以上引き止めてしまうのも、申し訳なく。]
──貴方に相応しい花が見つかりますように。
[踏み込んだ言葉を囁いていることを自覚しつつも、身を離しては出会った頃と同じ笑みを浮かべて。 佇むその人の邪魔をしないよう、背を向けては遅れて赤らむ頬を隠すよう、早足で月に背を向け中庭から身を翻し。
あてもなくふらりと、蝋の灯る箱の中へと戻ろうと足を踏み入れただろう。]**
(141) 2014/09/13(Sat) 11時頃
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座敷守 亀吉は、メモを貼った。
2014/09/13(Sat) 11時頃
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ああ、貴方は確か櫻子さんとお喋りされていた。 こんにちは。
[声の主>>138に気づけば会釈する。さらりとひとくくりにした黒の髪が肩を流れた 名乗る前から自分の名を知られているというのも気恥かしいもので。琴を嗜んでいる事を指摘されれば自分はまだまだで、と笑うだろう
柔らかな金色の髪が黄昏映して淡く橙色の燐光を帯びており、それは蝶の鱗粉が煌めく様によく似ていた]
隣は朧、所作がとても美しく気品ある方ですよ。
[と、隣にいる友人を紹介するがさて目の前の蝶はどう反応するやらと]
(142) 2014/09/13(Sat) 12時頃
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朧さんかあ。 確かに見てるだけでその気品というか、 凛々しさが伝わってくる人ですね。
[藤之助の紹介ににこにこと同意する。>>142 藤之助の遠慮深い謙遜の笑みも愛らしく、 二人とも素敵な人物だなと僕はすぐに思った。]
あ、僕はニコラス。ニコラス・ベルと言います。 ベルの姓には美しいという意味があるんだけど…
[そういえば自分は名を名乗っていないと気づき、 先ほどと同じく姓の意味を説明してから櫻子との会話を思い出す。]
僕にぴったりの名前でしょう?
[胸を張って笑った。]
(143) 2014/09/13(Sat) 12時半頃
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ええ、そうなんですよ。 それに気配りもできて優しい人なんです。
[金糸を靡かせる綺麗な蝶々、彼に友人を褒められれば>>143嬉しそうに笑みを零す それは普段の客へ向けてのものではなく心底嬉しそうに 同意を得られたことでその瞳は輝く]
ニコラスさんですか。 ベル、というと私は鈴を思い出します。 凛と美しく鳴る金色の。 貴方は華がありますので、お似合いの名だと私は思いますよ。
[そう同意してのんびりと笑みを浮かべた]
(144) 2014/09/13(Sat) 13時半頃
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[風に吹かれ、雨に打たれても、この花は落弁を知らない。>>118 されど、櫻の眼差しに彼の弦が揺れた。 呼気を吐き出す形で、傲慢に笑みを作る唇。
嘘吐きと詰った悪辣な男は、彼の動揺を接吻で丸呑みし。 貞淑と平静に隠した牙に、滲ませるは鉄錆の味。 触れた軟体で拭う微かな出血は、彼に蝶の毒を垂らした。]
お前さんは本当に物騒な花よ。 嘘吐きの顔め、嘘吐きの唇め、――今宵も俺を袖にするかい。
[最後は彼に向ける挑発の語。 彼に選択権など無く、いつも己が他華に留まるだけ。 それでも、からからと笑う呼気を語尾に絡めた。
底の知れない沼も、沈溺を知らぬ男は怖気ない。 無聊を慰める小火は、いつも彼の髪のように赤く淡い色。]
(145) 2014/09/13(Sat) 13時半頃
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[そうして眼を向けるのは、この花籠に長く在る櫻の子。
歪な日常を受け入れてきた彼に逢う度、 悪趣味な男は成長を忘れたような幼さを揶揄った。>>119
無論やたら滅多に手が早く、口の軽い男は、 彼にも誘いを掛けたことが無い訳ではない。
だが、実質彼を買ったことは一夜も無かった。]
(146) 2014/09/13(Sat) 13時半頃
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アレ、コレ、ソレ。 旦那、華の蜜に誘われるのは性分よ。 それとも何かい、旦那はヒトを金で買っている心算かね。 ―――そいつぁ、剛毅だ。罪深い。
[ひらりと舞わせた掌が、彼の逆鱗の傍をチラチラ飛び交い、 双眸は彼の値すら計るように撓んだ。>>120]
旦那が自ら止めてくれるってぇなら、 提言通り賞味に浮つくのも吝かじゃねぇな。
[フランクの下降する機嫌に構わず、 口から生まれた男は言葉を操り屁理屈を捏ね、 彼の気を一層損ねるように、桜の枝へと肢を伸ばした。>>123]
(147) 2014/09/13(Sat) 13時半頃
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――――…、
[しかし、翅を休める直前に、零れる桜花が己の手を包んだ。 花弁を思わせる爪の形に視線を落とし、彼の紡ぐ拒否を聞く。 いやらしく歪んだままの唇は、不変のまま。>>125]
―――いいや、櫻子よ。
中庭の木々に虫が付くのは、密植栽が過ぎるからよ。 籠に囲われる櫻に毒虫が群がるもの、――…まぁ、
[彼の五指を握りこんで、美しい爪先に触れた。 こうして、いつも彼に手を伸ばし、言葉で遊ぶのに、 一度も買ったことのない、性質の悪い蝶が嗤う。]
そんな、“外”のこと。 お前さんは知りもしないか。
[愛想笑いですらない彼の微笑みに、 此方は心底楽しげに微笑んで、籠花に自覚を促した。]
(148) 2014/09/13(Sat) 14時頃
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ー中庭/硝子戸の廊下ー
―――か、
[彼の瞳を見遣った頃>>136に 揺れる睫毛>>139が目に映り、何故だか良からぬ事を言ってしまったかと不安を胸に、その淡藤を認めたなら再度唇を開こうとして――そうして間も無く安堵の表情を浮かべられたのを見たなら、その唇もしじまに呑まれてしまった]
(149) 2014/09/13(Sat) 14時頃
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……いつか、ね。
[表情とは以って似付かぬ矢張り強気な言葉>>140には、唇のみを笑ませ、意味深に返し。 口元を隠す仕草さえ視界の隅に止めたのなら、その言葉が素であったなら、なんて妙な期待も抱いたことだろう。
夜風は未だ肌には優しく。 夏の残り香が鼻を擽り、懐古に耽ったなら。目を細め夕闇に浮かぶ月を眺めて見たことだろう。 隣に銀月。前に金月。 ならば黒を纏う自分は夜なのだろうか。ふと黒に包まれ夕闇と同化する手の平を見下ろしたのならば、やがてはぎゅうと握り締め。 然しされとてこのふた月を占めているのは玄関先にただずんで居た宵闇なのだろうと、少しだけ妬みの念さえ覚えてしまったところで。
きしり。小さく歪んだ廊下の底に。近付いた銀月を感じて、ゆるりと其方へ向いた。]
(150) 2014/09/13(Sat) 14時頃
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眼は口ほどにものを言うぜ。旦那。 ゴロツキに精一杯返す世間知らずが可愛いじゃねぇか。 これでソレは一端気取りなのよ、旦那。
[沈黙を選んだ彼の目は雄弁で、 密やかに送る小声は、目先の桜花を計る声。>>126>>130
櫻子の別離に合わせ、自身も手を払うと、 彼の不興を嬉々として買う性質の悪さを露呈。>>127 男は廓に長く在る彼の日常を乱し、 惑わす行為を殊更好く悪辣な夜蛾であった。]
(151) 2014/09/13(Sat) 14時頃
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……こちらこそ。
[告げられた言葉>>141には、緩く会釈を返し。 その間にちいさくちいさく。まるで雪解け水のように途中で姿を消してしまいそうな言の葉は、静かなこの場でさえ聞き取るのはやっとのことで。 然し耳に触れたのならば、「まさかそんなことを言われるとは」なんて、予想外にひとつふたつ、目を瞬いたりしたけれども。]
――喜んで。
[――驚嘆に呑まれてその音は掠れてしまったけれど、彼には伝わっただろうか。 礼と、そうしてその後を追った言葉には。また困惑し眉を寄せてしまったけれど、やがては黒の手をその淡藤色の髪先へと置いて、ふんわり軽く撫でようし――] ……、うん。
……亀吉。今夜は月がキレイだったね。 ――そうして、キミも。
[――伸ばした手は空を切り。暫く宙に滞在したなら、軈て指先を畳み引き戻され。 薄暗い廊下の方へと顔を背けてしまった彼の赤らむ頬は、残念ながらも視線さえ向けずに。淋し気に自分の手を見つめてはいたけれど、背を向けた彼にはきっと、同じように自分のことも見えなかっただろうか。
そうしてまた空に笑う月を見上げたならば、ゆっくりとその背に届くよう、言の葉を紡いだ。*]
(152) 2014/09/13(Sat) 14時頃
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[唇に残る疼痛を指で拭い、櫻子より視線送られた丁助を見、 最後には口角を持ち上げ、苛烈な蜜を飲み干した。]
―――…さぁて、丁助。 夜までには媚びのひとつも覚えておけよ。
[行儀も悪く、粗暴で乱雑な男の向ける余計な助言。 トンと床を靴裏で弾き、宵帳を彷徨うが為の一歩を踏み出し。 移り気な蝶如く、灯火から別離を選んで。**]
(153) 2014/09/13(Sat) 14時頃
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―中庭/硝子戸の廊下→中庭―
[まだ頭に残る暖かな音を持つ彼>>141と別れたのなら、今度は引いた硝子戸の隙間に身体を滑り込ませ、その庭へと足を付けてみたことだろう。 庭に坐る花々は未だ咲き誇ってはおらず。 ただ時折目に入る朽ちた夏の花に近付いたのならば、しゃがみその茎を手折り、その枯れた体を持ち上げ月に晒す]
…月の光を浴びたら若返るなんて、ウソじゃないか。
[幼少の頃に聞いたその話。ちいさく舌を打てば、軈てはその朽ち花を地面へと棄て。 そうして腰を上げたならば、夜空に向かって伸びをして、またゆるり月をただ*見上げる。*]
(154) 2014/09/13(Sat) 14時半頃
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―廊下―
[己を庇う様な言葉を蝶へと告げるおうじ。 蝶たちに悪感情を抱かせることに何のメリットも無いというのに、彼は一体何をしているのだろう。
一羽の蝶に、思わぬ反応を貰い。>>130 もう一羽の蝶はまた、意地の悪い素振り。>>148
他人の為に傷ついてどうする。 傷ついた顔を見、>>133 言いたい台詞は、溜息を吐かないようにと堪える肺の奥へ。]
(155) 2014/09/13(Sat) 18時頃
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[小さな嵐の去り際の、助言という名のお節介。>>153]
気に留めておきましょう。
[心にもない言葉と共に、揺られ焔を離れる赤を見送ると。
さて此処から己はどうすべきか、と。 考え歩むのは、おうじの去った方向。 小さく開いたままだった書庫の戸を見つけ、中へと。]
何してんだ。
[本を見詰めるおうじへと声をかける。>>135]
(156) 2014/09/13(Sat) 18時頃
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[いつもの笑みは癖。 少しぶっきらぼうになった言葉に理由は無い。 強いて言えば、蝶相手ではないから出る、言葉遣い。]
僕は、ああいうのは気にしてない。 だから、おうじ、お前は。
他人の為に傷つかなくて、良いんだよ。
[面倒見がいい心算も無いが、放って置くという気分にもなれなかった。]
お前が勝手にむかっ腹立てて突っかかっただけ、ってんなら、この言葉は要らないだろうけれど。
嗚呼……ごめんな、優しくすんの、苦手で。
[どう慰めればいいのかと、迷う。 言うべきでは無かったかもしれないと、言った後に後悔する。
どうにも、年上には見えない年上の、純な振る舞いをするおうじを相手にすると、調子が狂う。 言うだけ言ってしまえば、書斎に他の用は無く、踵を返し。**]
(157) 2014/09/13(Sat) 18時半頃
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優しい人かあ。 それは是非…
[言いかけた言葉を途切れさせる。 朧を褒められた藤之助の笑顔が心の底からのものに見えたからだ。>>144 二人は仲がいいのかしら。禁じられた花同士の……という下賤な想像が僕の頭を過ぎらなかったわけではない。]
…是非、仲良くなりたいです。
[なんだかそのまま言うのが憚られてやや遠回しな言い方をした。 そもそも婉曲な言い回しを楽しむのもここでの掟なのかもしれぬが、自分にはそんな口の上手さも度胸もなかった。 どちらかというと優しい人が相手だといいなとは思ってるのは確かだけれど。]
鈴かあ。 綴りが違うけど、 それはそれで素敵だね。うん。
[似合うとの言葉には礼を言って、「櫻子さんにもそう言われたんだ」と微笑んで付けたした。]
(158) 2014/09/13(Sat) 18時半頃
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半の目 丁助は、メモを貼った。
2014/09/13(Sat) 18時半頃
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[友人の良さを肯定してくれる蝶々>>158、嗚呼いい人だなとほっこりとする。まさか下賤な想像を過らせていたなんて思いもせずに]
きっと朧も君と仲良くしたいと思うと、私は思うよ。話せばきっと楽しいひと時を過ごせる筈。
[自分の事を話すよりも、他の花を褒められる方がずっと嬉しい。彼らの様に凛として美しく咲き誇る姿を見るのは、憧れると同時に尊敬の念を抱く]
櫻子君にも。彼はとても博識で慈しみ深い性格をしているから。 庭の植物はみた?彼がずっと世話しているのだけれど。ああ言った植物は育てる人の気性を反映する。夏はそりゃあ見事だった。朝顔、昼顔、夕顔、向日葵と夏の華が日の光を浴びて輝いていて。
やはり櫻子君は凄いよ。 [と、この花には珍しく饒舌に語った 綴りが違う、と言われれば不勉強ですみませんと頭を掻いただろうか]
(159) 2014/09/13(Sat) 18時半頃
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座敷守 亀吉は、メモを貼った。
2014/09/13(Sat) 18時半頃
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[洋館が面する通り。 羽虫が集う館の、一本、二本前の曲がり角で男と女が唇を重ね合わせていた。 互いに微笑みながら何事か言葉を交わす。その後手を振りながら女は横道の奥へ。 男は女の後ろ姿に手を振り返す。
笑顔が消える、少し前までは。
その場の地面を苛立ったように踏みしめる。足早に向かった洋館の主の手前。 男は、煙草に火を付けた。]
(「おうや、おうや」、……)
[すっかり覚えた常套句を、相手の口上に合わせて頭の中で反芻。 大きく煙を吸い込めば、持ち手のみを残して灰になる。]
はいはい、いつもありがとよ。
[吸い殻を踏み、踏み。館の中へ。**]
(160) 2014/09/13(Sat) 19時頃
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─中庭/硝子戸の廊下─
[夜空に映えるまぁるい月。 蝋の他に月明かりが照らすその場所で、憎まれ口に対して返ってきたのは“いつか”なんて不確かで不明瞭なもの。>>150
途端、力が抜けてしまう。 気取られないように注意を払ってはいたけれど、落胆の色は隠せなかったかもしれない。
それでも、少しばかり胸に微かに灯る感情に。 馬鹿らしいと自傷的に笑って。]
…蛍は朝になると命を落としてしまうだとか。
[なんて言葉遊びを一つ、嗜んでみようとしたのだか。 風が頬を撫でたのならば、結局“忘れて下さい”と一言付け足し。 それ以降は口を噤むことにしたのだったか。]
(161) 2014/09/13(Sat) 19時半頃
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朧さん、どうです? 僕と話したい、かな?
[籐之助の勧め>>159を受けて直接本人に尋ねてみた。彼は僕のことをどう思っているのか気になる。]
へええ庭の植物を? それは凄いなあ。
[庭といえば先ほど見た中庭のことだろうか。あまり注意して見たわけではないが、確かになにかしらの植物が植わっていたような気もする。 この花はきっと櫻子のことも慕っているのであろう。口ぶりから伺えた。
櫻子はこの館にいてもなお美しいものをその胸に抱いているというのか。一目見たときに感じた純粋無垢な彼の輝きはどこから来るものなのであろう。
出来れば櫻子のその清純な微笑み以外の表情を浮かべた姿を見てみたいものだ…と密かに欲を胸に抱いた。]
(162) 2014/09/13(Sat) 19時半頃
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ああ、綴りのことはいいよ。 ほんの一文字違うだけだし。
[でも一文字違うだけで意味が大きく 変わることもあるよな、と笑みの裏で思う。 魚を意味する単語を書こうとして一文字 抜けるだけで毒という単語になってしまったり。 人の感情もささいな掛け違いで 美しいそれも毒と化してしまうものなのかも。
…僕はそういう劇的なものが見てみたかった。]
(163) 2014/09/13(Sat) 19時半頃
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[革が擦れる音を耳が拾えば、緊張が走る。 ああ、今更の話。 確かこのお人曰く、此処へ訪れるのは初めてだと。
自身の身のことばかりで察せられなかった。少しの後悔も滲ませつつ歩を進めれば、瞳がかち合ったようで。
ホロリと、捨てきれなかった期待を胸に口遊めば、掠れた男の声が鼓膜に触れて。 ちいさくちいさく唇に歯を立てる。
そのような無様な姿を晒すのは良しとはせず。 良い出会いを願うようなお節介をかけて誤魔化しつつ、逃げるよう背を向けたのだったか。
それが結果として自身を外へ導いてくれた手を見逃していたなんてことは露程にも知らず。
紡がれた言の葉は、星を覆う夜の闇に溶けて込んでしまったようで。 花は知らぬまま、甘い夢に別れを告げたのだった。*]
(164) 2014/09/13(Sat) 19時半頃
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─廊下─
[硝子戸から玄関は然程距離は離れておらず。 鈴の音と共に現れる『蝶』の姿に双眸を眇めて息を吐く。>>160 何度か顔を合わせたその人を横目で認めつつ、擦れ違うようなら一言かけようと歩み寄り]
…またいらしたんですか。
[なんて、珍しいものをみるような顔を態とらしく浮かべては小さく笑みを送っただろう。
月見を共にしたあの人も。 いずれは顔馴染みの一人となるのだろうか。 顎に指をやり、想像しては。 やがて髪を散らし、薄暗い廊下の先を見渡す。]
…あぁ、そう言えば。皆は何処へいるのやら。
[先程擦れ違った櫻子と、姿を掠めたような気がした…丁助と。 他にも日頃世話になっている朧や、藤之助とまだ一言もまともに声を交わしていない気がして。 胸に僅か積もる寂寥感を抱きながら、お客人に会釈しつつ遊郭の奥へと歩を進めようとしただろう。]
(165) 2014/09/13(Sat) 19時半頃
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― 洋館廊下 ―
[さて、悪趣味の限りを尽くし、早速傍若無人に振舞った男は、夜が更けるまでの僅かな時間を持て余す。 最後に聞こえた焔の声は、気のないものだったが、十分だ。 彼は自分自身の誹りに酷く強いのだから、贅沢は興を削ぐ。
散策はゆっくりとした足取りなれど、背は伸びやか。 歩みは確かなもので、刻む姿だけは色街にそぐわぬ代物。
しかし、首から上はだらしなく欠伸を一つ噛み殺し、 開いた口元を掌中に隠して闊歩。
そうして、緩々と視線を持ち上げた先には、華を侍らす背の高い蝶が一頭在った。柳のようにしなやかなれど、彼も金子で花を購う蝶。>>163 男はニィと唇を歪め、歩みを重ねて朧藤に舞う蝶の傍へと距離を削ったのだった。]
(166) 2014/09/13(Sat) 19時半頃
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座敷守 亀吉は、メモを貼った。
2014/09/13(Sat) 19時半頃
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[僕は書斎で、植物図鑑の頁をぼんやりと眺めておりました。 その頁は謂わずもがな、咲き誇る櫻の樹木が写し出されておりました。 色は褪せていましたが美しい櫻の咲き誇るそれに、僕はそっと指を這わせます。 淡く色付いた爪が、本当の櫻の色を思わせます。]
……、っ。
[『蝶』の触れたその爪を>>148 剥いでしまおうかと、爪に爪をかけました。 ですが、力を入れることも僕にはできないのです。
何時の時も可憐であれ。 微笑みを絶やさず、咲き誇る花であれ。 そんな誰ぞかの言葉が頭を過ります。
優美な月思わす『花』と、可憐に花弁舞い落ちつる『花』と そんな風に似た歳の『花』と共に並べられたこともありました。 花、故に。 自らの価値を下げるような行いは、決して出来なかったのでございます。]
(167) 2014/09/13(Sat) 19時半頃
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でしょう? 櫻子君は凄いんです。文字の読み書きを亀吉君という淡藤色の髪の綺麗な髪の花に教えなさるほど面倒見もいいですし。
[櫻子の事を語れば>>162彼の瞳に仄かに色が宿ったのがわかる。商売柄そう言ったことには敏い 今度櫻子君に庭を案内してもらっては如何ですか?なんて勧めてみた
綴りに関してはいいよと言われても平謝り 何せ一文字違うだけで大きく意味が変わるものは山ほどある 無論、異国の文字で読みは同じでも漢字が違うだけで全く違う意味になるものもある そんな事を脳裏に描きながら会話をつづけていればもう一人、廊下から此方にやってくる蝶を見て>>166 自分は壁の花になったほうがいいだろうとそっと視界から外れようとした]
(168) 2014/09/13(Sat) 19時半頃
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[この廓でも若いながら、気立てが良さで名高い藤花が 微笑ましくも蝶を接遇している場に乱入。>>168 伴う朧の姿にも視線を留めて、一瞥を送り。]
―――そう邪険にするな。藤の字。 まだ、お前さんの可愛い櫻子は苛めちゃねぇよ。
[ひら、と片手を振って嘯く低音。 男が来館する度に、櫻子なり丁助なりに絡むのは日常茶飯事。 態々まだ、と前に置いたが、先ほどの一悶着は挨拶程度だ。 当て付けられた当人にとっては、挨拶などと言えぬだろうが。
ともあれ、彼から視線を剥がすと、甘い金髪の優男に眼を配る。]
また、随分と育ちの良さそうな揚羽じゃねぇか。 お前さんの懇意かね。
(169) 2014/09/13(Sat) 20時頃
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───では、ありません。
[苦々しい顔で紡いだところでしょう。 書斎へとやって来る足音に、ぱと顔を上げました。]
丁助さん…。 先程は、失礼いたしました。
[「何してんだ」と>>156 紡がれる言葉と共に、僕は本を隠すように閉じました。 僕にかけられる声は、いつもの笑みを張り付かせたもので けれど『蝶』相手にはしない口調で 僕へと幾つかの言葉をかけてくださいます。 僕はそれを聞きながら、また、緩やかに眉を下げたのでありました。]
(170) 2014/09/13(Sat) 20時頃
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看板娘 櫻子は、メモを貼った。
2014/09/13(Sat) 20時頃
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いえ、邪険にはしておりませぬ。 蝶同士のお話や、朧と話したいなら私がいたなら無粋になってしまうかもと思いまして。
それに櫻子君は誰のものでもありませぬ。 花は蝶を選べぬものです。とはいえ…苛めなさるのは程々に。嫌われても知りませんよ?
[凪いだ瞳で浮世名高い蝶>>169にそう告げれば、人形の様な笑みを見せて会釈した 鳳蝶にたとえられたニコラスが懇意かと問われれば]
いえ、私に懇意はいませんよ。 新しくやってこられた方みたいですので櫻子君や朧を紹介しておりました所でして。
[それに鏡を再び愛でたいと思う輩はいまいしと小さく呟いて、笑みの形に口角筋を形作った]
(171) 2014/09/13(Sat) 20時頃
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[そういえば櫻子は花の世話をしていると言っていたが、それは二重の意味の花だったのだろうか。
なんて籐之助の説明を聞きながら考えていると、廊下の向こうから近づいてくる大男が。>>166 もしかすれば自分とさほど背丈は変わらないのかもしれないが、相手の体つきはがっしりと大木のようにしっかりしているために大きく見えた。 如何見ても蝶の側だ。失礼にはならない程度に自分とは何もかもが違う彼の姿を見やる。 太い手首に巻かれた装飾品、衣服の間からちらりと顔を覗かせる刺青、無精髭…僕にとって未知の類である人間への興味に胸が高鳴った。 育ちが良さそう、などと言われたので微笑んで答える。]
いえいえ育ちがいいだなんてまさか。 ただの成金の息子ですよ。 ニコラスと申します。
[そして櫻子がどうのと聞こえたので 彼との関係を尋ねてみることに。]
失礼ですが、櫻子さんと仲がよろしいので?
(172) 2014/09/13(Sat) 20時半頃
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花の言の葉は薫香、花の実は愉悦。 無聊を粋に変えるくらい、お前さんの御得意だろう。
[言葉も身も、蝶寄る一因であると、男は内まで値踏みする。 ゆえに、彼を侍らすのは必定と語り、碌でもない遊び人の矛先がちらりと彼を舐めた。>>171]
嫌悪で逃げる素人なら、苛めちゃねぇよ。 アレが啖呵切ってくるなら、興もそれまで。
[彼の言葉に主張の激しい喉仏を上下に揺らし、 この花籠に活けられた全ての花を、上等と前提する。 それは稚児と揶揄う櫻の花にも同じことで、試す素振りで愉しんでいた。]
へぇ、相変わらず花主は目が高ぇな。 誰も彼も招いている訳じゃああるまい。
藤の字が蝶にも花にも甘ぇのはいつものことだが、 お前さんがそこまで世話するなら、さぞや愛い蝶か。
[藤之助に示唆され、ニコラスを見やる視線は露骨に転じ、芝居がかった調子で軽い会釈を向けて見せた。]
(173) 2014/09/13(Sat) 20時半頃
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[丁助さんの言葉に、眉は下がってしまうばかりでありました。 慰めようとしてくださっておられるのでしょう。 そのお気持ちがあるからこそ、僕は少し寂しげな表情で首を振りました。 櫻色のリボンと射干玉色の髪の束が、はらりはらりと揺れました。]
何方かの為に傷付く程、きっと僕は優しくなどありません。 こうして慰めてくださる丁助さんの方が、余程お優しい心の持ち主でしょう。
………、…苦手なのです。
[僕は苦笑いを溢しました。 告げる中に『あの御方が』、と。 それだけは口に出しませんでした。]
ご迷惑をお掛けしてしまって、ごめんなさい。 慰めに来てくださって、有り難うございます。
[「優しくすんの、苦手で。」>>157 そう言葉にした『蝶』に柔らかく頭を下げて見せます。]
(174) 2014/09/13(Sat) 21時頃
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[広い肩幅に太い二の腕。 それだけでなく滲み出る傲慢な態度が、図体を割増しで見せる。 彼のようなしなやかな勁さはなく、在るのは武骨さだ。]
親父が成金なら、お前さんは天性のブルーブラッドだろうよ。 ――…ヘクターだ、花撰びの伊呂波も教えてやろうか?
[覗かせる悪趣味は性分の領域。>>172 若い蝶を見れば、嬉々と構う悪癖を晒し、白歯を見せて笑む。]
睦まじいかって意味ならNOだ、 奴と懇ろかってなら、それもNOだな。 どうやら、櫻子には毒蛾だとバレちまっているらしいが――…、
アレに愛着があるかと言えば、YESだな。
[廓の出入りを果たしたばかりなのだろう彼に向ける難解な語。 反応愉しむように、双眸を歪めて喜色を滲ませ。]
(175) 2014/09/13(Sat) 21時頃
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丁助さん。
[書斎を離れ行くその背に、僕は声を掛けていました。 尋ねたいことが幾つもありました。
僕のこと、嫌いではないのですか? 彼の蝶のこと、どう思ってらっしゃいますか? あなたは、なぜいつも笑ってらっしゃるのですか? どうしてさっき、表情をお変えになられたのですか?
───あなたは、しあわせですか?
僕は彼の背に、こう告げました。]
どうか、あなたも傷付かないでください。
[浮かんだ言葉はどれも訊けやしませんでした。 僕は彼の背を見送って、またひとつだけ小さく息を吐いたのです。]
(176) 2014/09/13(Sat) 21時頃
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霞草が薔薇や胡蝶蘭よりも目立ってはその様な花束誰も買おうとはしないでしょう
[遊び人の矛先>>173をまるで鏡面が陽光を反射する様にいなせばさて悪辣な蝶はどのような反応をしたものか]
その啖呵を楽しみなさっているのでしょう? 花とて朝露に濡れて咲き誇ろうとする花もあれば虫に喰われてしばし英気を養う花もあります。 喰いすぎは根腐れ引き起こすこともございますゆえ、程々に。
[柔らかく釘を刺して牽制した後、愛らしい蝶という言葉には頷きを返す]
清廉な可愛い蝶ですよ。 ――はて、そこまでというのは。私は誰にでも平等ですので。
[ごく僅かを覗いてと。それが鏡の由来でもあった]
(177) 2014/09/13(Sat) 21時頃
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ヘクターさんですか。 是非よろしくお願いします。
[名を名乗ってくれた彼>>175ににこやかに右手を差し出した。握手を求めるためだ。彼は応じてくれるだろうか。
それにしても天性のブルーブラッドとは…貴族かどうかで言えば自分は天然ではなく養殖なのだが。]
愛着がある…えーとつまり、 櫻子さんのことが好きなのに 嫌われてしまってるんですか?
[あまりにも直裁な言い方になってしまい、失礼だったかもしれない。 それでもいとも簡単に自分に微笑みを見せてくれた櫻子と仲良くなれないなんて、なんだか不思議で口にしてしまった。 このヘクターという人物はとても楽しそうな人なのに。流暢に流れ出る言葉はまるで芝居の台詞のようで惚れ惚れとしてしまう。]
櫻子さんと仲良くなれるといいですね。
[きゅっと口端を吊り上げて笑いかけ、 彼らの仲が懇意になることを祈った。]
(178) 2014/09/13(Sat) 21時半頃
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[その横で清廉で可愛いなどと、女性にでもかけるような言葉>>177で籐之助に例えられ、気恥ずかしさにまた咳払いをした。
根腐れがどうのという話は自分には何のことを話してるのやらさっぱりだが、何がしかの言葉遊びなのであろう。 通い続ければこういった話も理解できるようになるのだろうか?]
(179) 2014/09/13(Sat) 21時半頃
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花に格はあるが、貴賎はねぇと思うがねぇ。 それに、よう言うだろう。霞の華は夢心地と。
[泡沫の夢心地、華胥の国に咲く小さな花。 慎ましい彼に切り返しながらも、鏡面的な彼は己の深層など容易く照らす。>>177
己の悦の在り処を指摘されれば、聡い彼に肩を揺らし、 御小言は払うように指先揺らしつつも頂戴した。]
生憎、花の世話は門外漢だ。 馬に念仏―――とまではいかねぇが、性分はやはり手折る側。 精々、その鏡硝子の目玉を光らせ、止めてくれや。 ―――…俺の加減知らずも知っているだろう?
[太い釘を刺されても、向ける言葉は性悪さが消えず。 最後は瞳を光らせ、彼に後始末を押し付ける悪辣振り。 奔放さを隠しもせず、自身の顎をザラリと撫で。]
まぁ、こっちの坊やを悪いようにはしねぇよ。 お前さんの逆鱗は踏みぬくと後々まで祟れそうだしな。
(180) 2014/09/13(Sat) 21時半頃
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……そりゃ、僕らだって感情のある生き物だし。 好きも嫌いも、苦手もあるだろう。
[溢された、恐らく本音に、赤みを帯びる髪を軽く掻く。>>174 苦手、少し考えると、誰を指しているのかの見当はついた。]
迷惑だったら追いかけて着てない。 だから、あー……
[何時もの顔のつもりだけれど、きっと笑みはおうじの苦笑に近いように崩れて。 逆に気遣われた感覚に、居辛さを感じて背を向けて。]
(181) 2014/09/13(Sat) 21時半頃
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[戸に手をかけた所で名を呼ばれる。>>176 続いたおうじの言葉は、予想もしないものだった。]
……へいきだよ。
[何に対してだと、彼は言うのか。 分からないまま勝手な解釈で答え、普段の笑みを浮かべる。
振り返る。 今こそは、苦味のない。 何の変わりもない笑顔になった。
小さな溜息に押されるように、書庫を後にする。]
(182) 2014/09/13(Sat) 21時半頃
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半の目 丁助は、メモを貼った。
2014/09/13(Sat) 21時半頃
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――――……お前さん、 二世にしとくにゃ勿体ねぇほど賢いな。 [一瞬の間を挟んでから、貫く真髄に柔い彼の豪胆を見る。 本来、握手などと格式ばった挨拶は色街で避ける性質だが、 彼の言葉を肯定する意味も込めて、五指を握った。
節の目立つ武骨な指は、存外、傷もなく、 荒くれ者に在りがちな強張った関節癖もない。 芝居役者と過ぎった彼を肯定する手の造形。 無論、頗る悪人面が舞台での脚光を否定するが。]
おう、その口振りじゃあ、ニコラスよ。 お前さんが櫻子と懇ろになりたいように聞こえるぜ。 俺は好かれたいなんざ、毛ほども思わねぇよ。
[あっさりと彼の祈りを自らへし折り、 また、廓遊びに慣れぬ彼を惑わすだろうか。 そうして、最後に片目を眇めて、口角を引き上げ。>>178]
(183) 2014/09/13(Sat) 21時半頃
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―――まぁ、もっと可愛げのねぇ悪どい花も居るがよ。
[文句めいて吐き出すも、口元から笑みは消えず。 傍らの二輪にも、呆れを誘う様な声として響いただろうか。]
(184) 2014/09/13(Sat) 21時半頃
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貴賎は…ふふ、それこそ夢幻の如き理想論でしょうに。とはいえ手枕で聞きながらの睦言には最適かもしれませんね。浅い夢しか運べない霞草としてはそう思う次第でございます。
[と、彼>>180に告げれば藤色の髪飾りが窓の外の秋風に少しだけ揺れる。肩を揺らしながら小言をいなす彼に微笑み浮かべながらも]
完膚なきまでに手折るならば無論止めに入りましょう。それが役目ですので。
[笑わぬ瞳と口角だけ挙げた能面の様な微笑み宿せば、新しい蝶にはどうやら悪辣は披露しない様だと再び元の穏やかな表情を見せ]
それは重畳。流石でございますね。
[咳払い>>179した揚羽蝶を視界の端に捕えながらそう告げた]
(185) 2014/09/13(Sat) 21時半頃
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[続くとある花を示唆する言葉>>184には片眉上げて 口角は上がったままであったが少しばかり瞳に批難の色を浮かべただろうか]
(186) 2014/09/13(Sat) 21時半頃
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懐刀 朧は、メモを貼った。
2014/09/13(Sat) 21時半頃
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─廊下─
[擦れ違った御人>>160とは、少し言葉を交えただろうか。互いに踏みとどまることがあれば、会話を嗜もうと口を開き、笑み浮かべたか。
はてさて。闇も濃くなりつつある中。 こうしている間も刻一刻と迫る宴の時間。 今夜、地下室の格子に足を踏み入れるのは誰となるのやら。
少しの間逡巡しては、ため息を吐く。
ここに根を下ろす花は、夜に沿うような容貌の持ち主ばかり。 緩く結えた髪くらいしか際立ったことのない己にとっては、花籠にて束ねられた花々が織り成す艶やかな色は、見惚れてしまう程に美しく思えて。
特に木で出来た檻の中で咲き誇る姿は、同じ花だというのに感嘆してしまうばかり。 また、鼻先掠める芳香は胸の内を燻る匂いで。]
……本当に、綺麗だ。
[月夜の下でないことが少し残念だけれど。 胸中の戯言を誰にともなく呟きつつ、歩を進んだ先に映る姿に陶酔し切った顔を初めて強張らせた。]
(187) 2014/09/13(Sat) 22時頃
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看板娘 櫻子は、メモを貼った。
2014/09/13(Sat) 22時頃
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[金糸雀を思わせる髪の人>138は紛うことなく…蝶として。 そこに御座す二輪の花>>128>>134の一房に思わず後退る足。
急ぎ襟元正せど奇妙な格好で寝入ったせいか、所々皺が目立ち。 今が夜で良かったと心底思いつつ、隠れるように聞き耳を立てて話を窺おうと。
さすれば、花を褒める蝶の声>>143が何処からか届き。 思わず頬が緩んでいたのも束の間。 その場に加わる聲一つ>>169]
(188) 2014/09/13(Sat) 22時頃
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[頬が引き攣るのを袖口で隠せば、盗み聞きなどやめようと廊下へ足を伸ばす。
目当ての人。今日目覚めてから顔を合わせたのは、中庭でのほんの少し。 物書きが出来ないと口にしてから教わるようになり、幾ばくか。
常は本を通して学んでいたことが多かったために、書斎にでもいるのかもしれない。 なら会いに行こうかと思えば、この廊下を突っ切るしかなく。
眉を下げるのはいつものこと。 どうしようか。迷うは数秒。]
………。
[口許に袖口添えつつ、足早に彼らの横を素通りしようとしたのだった。]
(189) 2014/09/13(Sat) 22時頃
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え、あ、ありがとうございます。
[何か己の賢さを示すようなことを言った覚えはない。間抜けなことを言ってしまったことに対する皮肉ではないかとビクビクしながらも、応じた手の感触に強く握り返した。>>183 その感触は存外滑らかなものだった。筆を握り続けてきたことにより胼胝の出来た自分の指の方が不恰好なくらいかもしれない。 とにもかくにも彼と友誼を結んだ感覚に僕は綻んだ。]
僕と櫻子さんがですか…? いえ、そんなことは。
[それとも櫻子のことをもっと知りたい、興味があると思うこの気持ちは彼の言う「懇ろになりたい」と同じ類の感情なのだろうか?]
可愛げのない花ですか。 それはそれで面白そうですね。
[その花は愛想がないのであろうか? このような場所で愛想がなくてどうやって生きていくのだろうかと僕は関心を持った。]
(190) 2014/09/13(Sat) 22時頃
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浅き夢見し酔ひもせず、だ。
朧、霞とお前さん方も何時までもつるまず、 そろそろ深い夢も迫る頃合よ。 幾ら藤の字が世話女房と云え、褥でも混ざる訳でなかろうよ。
[下卑た冗句を扱い、傍らの朧ごと揶揄に巻き込み、 それとも、そういった趣向を好む蝶も居るかと、 目で語ると、つい他意なく見やるは傍らの白金の君。>>185]
お前さんが早々売れちまうことを願えってぇ訳だな。 ―――…若い身空で大年増なんて笑えねぇぞ。 [実際、彼が売れ残る所は見たこと無いが。 それは自身が早々花を購う気質である為。
彼の制止は一興であるが、それはそれ。 享楽と愉悦の事情違いを飲み込んでから言いつけた。]
(191) 2014/09/13(Sat) 22時頃
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座敷守 亀吉は、メモを貼った。
2014/09/13(Sat) 22時頃
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── 書斎 ──
『感情』なぞ、持ち合わせてはならないのだと…。
[それはもう、丁助さんが去ってしまった後に僕が零した 細い細い、一言でありました。 好きも、嫌いも、苦手も、何も>>181 覚えてはならぬ『感情』なのだと 僕は梢の時分より、そう教わってきたのでございます。
「……へいきだよ」>>182 そう落とされた丁助さんの声に、僕は複雑な笑みを向けて居りました。 いつも通りの笑みが僕に向かった後は 踵を返され、どのような表情をされているのか知れません。 僕には、まだ許されざる距離や はたまた壁なるを感じて。]
……、…。
[ただ押し黙り、その背を見送ったのでございます。]
(192) 2014/09/13(Sat) 22時頃
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酔いたいのならいくらでも酒をついで酔い潰させてしまいましょうかね。……ですので朧を下卑た冗談に巻き込むのはおやめ下さい。
[と、雰囲気一転絶対零度を纏わせる 自分であれば幾ら卑下されようと構わないが友人やであれば話は別と鏡は鋭さを増した>>191]
売れる売れぬは蝶の望む花次第でございますゆえ。 ――おや?亀吉君ではありませぬか。 [尚も口を開きかけるが、ふと淡藤を視界の端に捕えれば>>189他意なく呼びとめたのであった]
(193) 2014/09/13(Sat) 22時頃
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[慎重である癖、思い切りの良い気質は明確で好ましい。>>190 水面下の駆引きは色に限ると真情を貫き、真白の蝶を歓迎。 藤之助が両手離しで褒めるよう、確かに清廉で愛い蝶であった。]
何を怖気付くかい、好色なのは美徳だぜ。 可愛げのないのも居るが、毛色違いも居る。 興味が手広いなら―――…、
[そこで言葉を切ると、顔を挙げ、トン、と脚を踏み出した。 徐に伸ばした腕で捕まえるのは毛色の違う花。>>189 五指で二の腕を掴んで、ニコラスに示すように強引に引く算段。]
この色も中々だと思わねぇか?
(194) 2014/09/13(Sat) 22時頃
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[有無を言わさぬ強引さは常のこと。 反抗すれば振り払える程度の圧しか掛けぬが、 呼び止めた藤之助の声に重なり、隙をつけたか。]
お前さんが朧を侮ちゃあ、いけねぇ。 真に厭うなら、冗句と蝶を跳ね除けるだけの口くらい、 揺ら揺らしい朧にもあるだろうよ。
[冷えた声に掛ける一声。>>193 朧を如何と言うよりも、彼の過保護を茶化す色強くにじませて。]
(195) 2014/09/13(Sat) 22時半頃
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[ふと、書斎の窓を僕は見上げておりました。 浮かぶ月の色は、先程お話したベルさまの ありふれたとおっしゃる色に似て、柔らかく浮かんでおりました。 藤之助さんに頂いた、大判焼きのくりぃむにも似ています。
思えば、漣立つ胸の裡も どこか穏やかに凪いでいくようでもありました。
僕は浅く息を吐き、植物図鑑を元の場所へと片付けます。]
お約束を、しているわけではありませんから。 ここにいるとも、お伝えしておりませんしね。
[ソファの上、僕はもう一冊の本を手に取りました。 読み書きを教えている亀吉さんが、こちらに来られるかは判りません。 中庭で『蝶』と佳きお時間の中にあられたようでしたから 呼びつけることも、敢えてしなかったのでは在りますが。]
(196) 2014/09/13(Sat) 22時半頃
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[亀吉の腕を強引に掴んだのだろうか>>194、その一連の行動に対して笑みを浮かべたままに瞳には益々非難の色を浮かべる 続き、かけられた一声に苦虫噛みつぶしたかの様な忸怩たる思いを抱く]
……それは、そうですが。
[それでも年離れた友人が下卑た話に巻き込まれるのは嫌なのだと声音は語る>>195 自分の良くない部分ではあるとわかっていても今更かえられぬ性分であった 少しばかり鏡面は揺らぐが、そういったのを楽しみにしているのだろう目の前の男の思惑乗るのは癪とばかりに吐息をひとつ、零した]
(197) 2014/09/13(Sat) 22時半頃
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[ふいに視界の端に白い物が写ったかと思うと、その髪色の持ち主が太い腕に捕らえられた。>>189>>194 その憂いを帯びた表情は驚きに目を見開いたろうか。どこか儚げな雰囲気を纏った花だと瞬間的に思った。]
わあ、綺麗な色ですね…!
[感嘆の声を思わず漏らした。 白銀色と言うのか。薄い菫色とでも表現すればいいか。ともかく見たこともない髪色にぱちぱちと双眸を瞬かせた。]
名前、なんていうの?
[捕らえられた花ににっこりと問いかけた。]
(198) 2014/09/13(Sat) 22時半頃
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看板娘 櫻子がいたような気がしたが、気のせいだったようだ……(看板娘 櫻子は村を出ました)
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【 し─あわせ (幸せ/仕合わせ/倖せ) 】
運がよいこと、そのさま。 運がよくなること。 物事のやり方、事の次第。
めぐり合わせ。
───運命。
[亀吉さんを待ちながら、僕は一つの単語の意味を引いておりました。 『しあわせ』とは、一体何なのでしょう? 判らぬ語を、ただ知る為に引いたそこには 思わぬ言の葉が一枚、落ちていたのでございます。]
(199) 2014/09/13(Sat) 22時半頃
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看板娘 櫻子は、メモを貼った。
2014/09/13(Sat) 22時半頃
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[花籠で遊び始めて数ヶ月。 通いの歴は浅い癖、好き勝手に振舞う蝶である。 非難がましい瞳もなんのその、知らぬ振りする面の皮。>>197]
おっと、歯切れが悪いな。 それでもと噛み付いてくりゃ、手荒くしてやったものをな。
まぁ、花同士で妬くな。妬くな。 それは蝶に焦がれるより根を灼くぜ。
[彼の歪む顔に見せる上機嫌。 底意地の悪い男は、鏡面も歪めて遊ぶ上々の態。
しかし、直ぐに取り繕ってしまう彼には、静かに呼気を散らした。]
(200) 2014/09/13(Sat) 22時半頃
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[歩を進める度に耳に届く会話は、何やら小難しいように思えて。 櫻子から習っているにしても、元より大した学のない自分からすれば、頭に浮かべたところで理解しようという心そのものを霧散させる。
ある種の現実逃避なのかもしれない。 事実袖口の下の唇は硬く引き結ばれていたし、それが露わになってしまうのは、年下と言えど鮮やかな花の聲を耳にしてしまったから。>>193]
──っ!
[だからこそ反応が遅れ、捉えられるは男の腕>>194 “興味”だと蝶が口にすれば、顔を反射的に顔を背けて。 惑うまま、弁舌する花と蝶を眺めていたのだけれど。]
………。…変わったご趣味でいらっしゃる。
[見開いた目を数度瞬きさせたのなら、声の主、柔らかい色調の蝶に視線を向けて。>>198]
亀吉です。……あの、助けて下さい。
[状況に追いつけず、取り敢えずもう一匹の蝶に請うてみようと。]
(201) 2014/09/13(Sat) 22時半頃
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―廊下―
[からん。ころん。 籠の入り口の鐘が鳴く。
嘆息>>165に誘われて顔を向ける。こちらに態々近付いて来ては、繕った笑みをひけらかす馴染みの顔があって。眉尻を下げてそれに応えた。]
よぅ、随分……嬉しそうな顔で迎えてくれるじゃねぇか。 でもな、「またきたんですか」よりも「きてくれたんですか」の方が正解だろ。
[捻くれた花は何と答えたか。それとも何も話すことはなかったか。
いずれにせよ、男は洋館の廊下を当てもなく彷徨うだろうが。*]
(202) 2014/09/13(Sat) 23時頃
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[徒花にすらこうして煽る此の蝶>>200に、苦笑すれども自分に対して向けられたなら咎める言葉は出せはしない 鏡面揺らされるは根底揺るがされそうな恐怖は抱いたものの、顔には出さずただ笑むばかり]
そういったのは丁助君や櫻子君でお楽しみでしょう?貴方は関わった花全てに噛みつかれたいとおおせで。 妬きはしませぬ。恋に焦がれて鳴く蝉では在りませぬ故。
[めったに見せぬ怒気を暴かれる苛立ちを吐息に全て宿して押し出した後は元の凪いだ湖面 静かに呼気を散らした彼に再び人形の様な笑み張り付けて対峙した]
(203) 2014/09/13(Sat) 23時頃
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[にしても先ほどからヘクターと 籐之助は何の話をしているのであろうか。
なんだか籐之助は不機嫌そうである。>>>193 ヘクターは籐之助とも仲が悪いのか。 だとしたらヘクターには何か嫌われ易い 気質があるのかもしれない。
あまり人に嫌われることのない自分には、 彼が捕らえた花と同じく ヘクター自身が珍しいものに見えた。
そう思って聞けば彼の花に向ける言葉には 揶揄いの意が込められているように思われた。 そのことによって彼はどのような 愉楽を得ているのだろうか。]
(204) 2014/09/13(Sat) 23時頃
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やはり、お前さんは良い蝶よ。 次から次に貪欲で、清廉なるまま夜を飛ぼうや。
[捕まえた花を、新入りの蝶に見せてその反応に満足げ。>>198 引力で引き寄せた彼の視線が逸れてしまうと、 少しだけ銀色に鼻先を寄せて花の香を嗅ぐ。>>201 まるで店先で一本、花を桶より掬うような気軽さで。]
おいおい、亀吉。 頼む相手が違いやしないか。
[ほくそ笑めば、一度、ニコラスに視線をやり、眼差しを繋げると、 花の腕を緩やかに押して、蝶に向かって踏ませる踏鞴。
悪趣味な男の瞳は、やはり笑っている。]
(205) 2014/09/13(Sat) 23時頃
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[おうじのいる書斎を後に。 何処へと向かうべきか、決めあぐねつつ廊下を歩く。
花として、買われるべき己の立場。 もしもこの花籠に初めて訪れる蝶が居たならば、顔を覚えて貰う方が都合が良い、そんな理由で。
新たに館を訪れる物好きな――見覚え在る蝶をもし見かけるならば、ごきげんよう、と声をかけ、軽く頭を下げる。>>202]
(206) 2014/09/13(Sat) 23時頃
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半の目 丁助は、メモを貼った。
2014/09/13(Sat) 23時頃
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─回想・玄関付近廊下─
[軽やかな鈴の音と共に現れた黒を身に纏う男>>202 ふと思い浮かぶは月夜の蝶であったけれど、それも揶揄るような言葉を耳にしたのなら、首を傾げてみせて。]
…そうですか。何分貴方のように口がお上手ではないのです。
[などと、捻じ曲がった根を隠すことなく零しては笑みをひとつ。]
…ですから、是非とも言わせてみてください。 貴方がいらして良かったと思えるように。
──土産話とか。
[人差し指で示しながら、促してはこれは良い考えかもしれないと頷き。 赤く熟れた頬は、新たな蝶により、凪いだものへと移ろうて。
伏せた瞳を僅かあげては笑みひとつ。背を向けたのだったか*]
(207) 2014/09/13(Sat) 23時頃
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[此処に『花』としてあることが運命だと謳うのならば 僕はきっとしあわせであると謂えるでしょう。
謂えなくては、なりません。
狭く囲われた櫻には虫が付き、外の櫻はそうではないと つい先刻はじめて知るほどに僕は此処での生活しか知りません。 知識は『蝶』とのお喋りか、或いは本から得たもののみ。 『花』として咲き誇り、『蝶』へと甘い蜜(ゆめ)を魅せる。
それが全てであり、
それが『しあわせ』なのです。]
(208) 2014/09/13(Sat) 23時頃
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花質に誘われるのは蝶の本懐よ。 蝶に見向きされぬ花など籠に収まる意味があるってぇのかい。
[普段は温厚な彼を煽る事は少ないが、 鏡たる彼が怒気を孕むほどに、此方の口弁も緩くなる。>>203 仕様と云って差し支えない皮肉を向ければ、両手を開いて亀吉の解放を見せた。]
まぁま、そう怒るな。 そうも別嬪上げちまうと、買い手も裁ききれんぜ。
[肩を竦めて見せてから、ひらりと翻す長躯。 ツ、と藤之助の眦を示唆するように己の目端を指で突き。]
そちらよりも、人間らしい顔を好むは性分よ。藤の字。
[最後の最後まで凪いだ顔に対し、余計な言葉を足して。 ニコラスにのみ、緩く手を振り、その場より離れようか。 ひらりひらりと留まるを知らぬは、夜蛾如く。*]
(209) 2014/09/13(Sat) 23時頃
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え?「助けて」?なんで?
[捕らえられた花からの救いを求める言葉>>201に目を見開く。助けが必要そうな状況に見えないからだ。 急いでいるから離して欲しいということならヘクターにそうと言えばいいだろう。]
亀吉さんだね。よろしくね。 僕はニコラス。
[名を名乗ってくれた彼に呑気に自分も名乗る。
何故か僕の反応にヘクターが「良い蝶」だと褒めてくれた。>>205何が彼の気に入ったのか分からないが、悪い気はしなかった。]
おっと、大丈夫?
[腕が離されよろけた亀吉に 微笑ましいなあとばかりに笑いかけた。]
(210) 2014/09/13(Sat) 23時頃
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[腕を捉えられていたのなら、否が応でも二人のやり取りが鼓膜を揺らす。
聞きたくないと顔を背けていても、鈍いながらも、徐々に現状を把握しようと動く脳に舌を軽く打ちたくなるのを抑えつつ。]
…ああ勿体無い、本当に。
[花籠にて咲き乱れる花のことを揶揄っているのだと気付けば、そのこと自体が理解出来やしないと。
一度に怜悧さを瞳に滲ませたのなら、髪を擽る感覚に鼻を鳴らし>>205
悪趣味な悪戯に足をつんのめるまで、不機嫌に毛を逆立てていたか。]
(211) 2014/09/13(Sat) 23時頃
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懐刀 朧は、メモを貼った。
2014/09/13(Sat) 23時頃
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[『花』は『蝶』を選んではなりません。 それぞれの色で、それぞれの香で、『蝶』を誘わなければなりません。 離れ行くのなら、それを止める手立てはありません。 他の『花』に『蝶』がとまるのならば、それを妬いてはなりません。 『蝶』のように、翅が欲しいと願ってはなりません。
どなたの事も、好いてはなりません。 どなたの事も、嫌ってはいけません。
何時の時も、笑顔でありなさい。 何時の時も、可憐でありなさい。
お前の枝にとまる『蝶』を毎夜、毎宵 癒し、励まし、艶やかに その色香で、満たして差し上げなさい。
そんなふうに僕を育てた『花』は───…]
(212) 2014/09/13(Sat) 23時頃
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[自身の非力さに嫌気が差していた頃。
目の前に佇む陽射しを思わせる髪の人が唇動かし紡いだ言葉>>210に呆気に取られたかのように双眸を開けば、目を見開いた青年を移し。]
……、ニコラスさんは、櫻子さんと仲が宜しいのですか?
[よろめきつつも、足を踏ん張れば、先程隠れて掻い摘んだ会話を口にし。 挨拶もそこそこに問いかける。
微笑みには何か近寄り難いものを感じたのか、さり気なく距離を置こうとして。
逸らした視線の先に二輪の花がいたのなら、憂慮な色で見つめたか。]
(213) 2014/09/13(Sat) 23時半頃
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…───『しあわせ』、だったのでしょうか?
[僕を育ててくれた『花』。 彼を最期に見たその時、その眸には朝露が光っていたように思います。 少し、ほんの少し昔の、思い出話でございます。
僕は開いたページを指でなぞりました。 そして、ぺちと自分の頬を叩きます。 こんな顔をしていては、今宵はどんな『蝶』も 僕という『花』には見向きもしてくれないでしょう。
気を引き締め直すと共に、射干玉の髪を結う櫻色に 一度だけそうっと触れました。
特別なリボンは、するりふわりとただ揺れているだけでありました。]
(214) 2014/09/13(Sat) 23時半頃
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座敷守 亀吉は、メモを貼った。
2014/09/13(Sat) 23時半頃
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蝶の本懐なればもう少し蜜を多く出される様な音を奏でなさいませ。 ――とはいえそうではありますが、かの花なれば蝶が無体を強いれば可憐に咲いた花が花が散ってしまうでしょう 長く蜜吸えるか否かも蝶次第でございますよ。
[何処か呆れた様な口調で言えば亀吉を解放するのを見て>>209ほっと胸をなでおろす]
おや心外。怒ったつもりはありませぬしそもそも別嬪に数えられる用紙をしているとも思いませぬので。
[長躯が翻されるのをいつもの冷静な瞳で見つめていれば彼が瞼を指で突く仕草 告げられた言葉に一瞬だけ瞳は満月の形になる]
……私は。人らしい顔は苦手でして。
[そう告げるのが精一杯とばかりにまた元の表情に戻せばさりゆく夜蛾を見送った]
(215) 2014/09/13(Sat) 23時半頃
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[憂慮な色で見つめられた>>213なら、そっと彼の近くによって、口を挟む必要はあるか?と蝶には聞こえぬ程度の声量で声をかけたろうか]
(216) 2014/09/13(Sat) 23時半頃
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あ、さようなら…。
[ひらりと手を振って場を離れていくヘクターに>>209自分も手を振り返す。 花たちとは険悪な雰囲気だったようだが、自分にとっては愉快で親切な人物であった。
少し名残惜しい気持ちでその背を見ていると、 亀吉から唐突な問いを投げられた。>>213]
え?仲がいい…のかな? 多分。
[先ほど自分がヘクターにした質問を思い出し既視感を覚えた。そんなことが気になるということは、この花も櫻子と親密なのであろうか。 僅か一度会話を交わしただけではあるが、仲がいいということにしておいた。]
(217) 2014/09/13(Sat) 23時半頃
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―回想・廊下―
[自分の店の新入りに教授するような口振りをしてしまったのは、ただの職業病。最も男が扱うのは花ではなく、花を纏いたがる女の方なのだが。
口をついた言葉を皮肉ると、白粉花は首を傾げて>>207見せる。 口がお上手、なぁんて嘯きやがって。それとも本心から言っているのだとしたら]
………知らぬ内が花、ってな。
[床の上にこっそり吐き捨てて]
へぇ、花が蝶に催促すんのか。 可愛くねぇ事よ、可愛いねぇ。
[土産話。館の外で別れた女が思い浮かぶ。 不味い土産だ、やめておこう。
言うや否や、白粉花は背中を向けただろうか。物足りなさを感じつつ、またいずれと手を振った。 無表情ではあるが、廊下から見えなくなるまで背中を見送る。*]
(218) 2014/09/13(Sat) 23時半頃
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[幻想の中に酔おうと、ボンヤリと余韻に浸っていた。 そんな所に"御機嫌よう">>206。 声を掛けられれば何とも言えない相手の笑みにつられて微笑む。]
おうおう、ご機嫌だよ。 お前はご機嫌かよ、珍妙な笑い顔しやがって。
[相手に何かしらの>>181>>182心揺さぶられる出来事があったなんて男は知る由もない。
手前の花には見覚えがある。 話し掛けようと何度か機を伺っていたが、他の蝶に先を越されて掴みあぐねていた蒲公英だ。 まぁ大体此処で顔を合わせる人の悪そうな叔父様のせい。]
(219) 2014/09/13(Sat) 23時半頃
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―回想・廊下― [丁度部屋を一歩出れば、金色の羽の一匹の蝶が。 あぁ、もしかして櫻子と共に居た蝶とはこの方の事か。 藤之助が己の事を紹介すれば>>142、頭を下げ音を紡いだだろう。]
お初にお目にかかります。朧と申します、お見知りおきを。
[張り付けた笑みを浮かべ……それでも他の可憐な花達と比べてしまえば大分無愛想に映っただろう……初見客への挨拶を。 蝶の名前を知れば頭の中で反復したものの、特に声を出すことは無く。 隣の藤色がほっこりとしたなら、それに吊られて顔を緩めるがそれもほんの僅かな時間。金色の蝶に問われれば>>162]
花には拒否権も選択権もありませぬ。どうぞ、ニコラス様のお好きに。
[そう返しただろうか。 櫻子に興味がある様子のこの蝶、気にならないわけでは無いが。 自分でも音にしたように、俺には選択する権利は無いのだ。]
(220) 2014/09/13(Sat) 23時半頃
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[ひらりひらりと、もう一匹の蝶が舞い踊れば>>169小さく頭を下げ口を結ぶ。 藤之助と蝶達の会話にはあまり口を挟む気にもなれずに、視線を彷徨わせれば。]
……挨拶くらいしたらどうだ?亀吉。
[些か鋭い音で花の名を紡ぐ。 所々皺が目立つ着物に目は行ったが、蝶達の手前何も言う事は無い。 ……目は、口以上に言いたいことを伝えていたかもしれないが。それとは別に、藤之助の黒髪に手を伸ばし。>>193 そろそろ止めておけとでも言いたげに撫でようとしたか。*]
(221) 2014/09/13(Sat) 23時半頃
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看板娘 櫻子は、メモを貼った。
2014/09/13(Sat) 23時半頃
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―現在―
[櫻子の名を聞かない日は無いに等しいが、それにしても今日は随分と多くその音を聞く。 年とつり合いが取れていない見た目――といったら怒られそうではあるが。――が蝶を引き寄せるのか、それとも櫻子の賢さに惹かれてか。 どちらにしろ、魅力的な花である事には間違い無いのだが。 そんな事を思い浮かべながら気紛れな蝶を失礼の無いように見送った。]
(222) 2014/09/13(Sat) 23時半頃
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ご機嫌だとお返事なさる方は珍しい気が致しますね。
僕、ですか。 ええ、程々には。 お気遣いありがとうございます。
[此れまでの接触は記憶に無く、見覚えだけは確かな蝶。 この蝶もまた、癖の強い気配を投げかける。>>219
真正面から受け取るようで、はぐらかす様に声を返すと、珍妙だと言われた笑みはそのままに。]
今宵の蝶は、随分と不思議な集まりのようですね。 花である僕が意見する所では御座いませぬが。
[全員に逢ったとは言えないだろうと推測しつつも、ふと、そんな感想を溢す。]
(223) 2014/09/13(Sat) 23時半頃
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― 廊下→ ―
[ギィ、と古びた床板を踏んで鳴らした。 賑やかしい場所から離れてしまえば、夜の深さを思い出す。
宵口に訪れる蝶は幾らもあれど、夜更けに訪れるのは限りある。 褪せた白金色を思い出したのは、先ほどまで言葉を交わしていたニコラスの毛並みと似ていたからか。
シーシャと名乗る男とは、その実、縁薄い間柄ではない。 色街界隈に限るが、彼の商品を数度購った事がある。 やはり、其方も此処数ヶ月のこと。 不意に現れ、享楽に男も女も買い付ける悪辣。
趣味と手癖の悪さを、娼婦の口から聞いているかも知れぬが、 そんな事でくしゃみ一つ零す可愛げもなく。 ただ、月明かりの照らす廊下を踏んで、 這うような足音はゆっくりと書斎に近づいていく。]
(224) 2014/09/14(Sun) 00時頃
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― 書斎 ―
[少し開いた書斎の扉、常ならば通り過ぎてしまう場所。 可憐な一輪が頭を垂れているとも知らず、そっと抜けかけ、
されど、ささやかなる、問いを聞いた。>>214]
――――…、
[自然と脚を止めると、零れる声に耳を澄ませ。 双眸は僅かに人の気配を滲ませる隙間へ。
この男、口も回るがそれ以上に、人の気配に過敏であった。]
(225) 2014/09/14(Sun) 00時頃
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許婚 ニコラスは、メモを貼った。
2014/09/14(Sun) 00時頃
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[飄々と移ろい行く蝶の姿は見咎めることなく>>209 問いかけに対する答えを得たのなら、一度目尻を下げて笑みを浮かべようと。]
……櫻子さんはとても愛らしい花なんです。その辺りに飛び交う蛾とは不釣り合いな。…そうは思いませんか?
[つらつらと言葉を並べつつ首を傾げてみせる。
何処か甘い匂いと共に落ちる囁きには>>216一度迷う素振りを見せたものの]
藤之助さんのお手を煩わせるなんて、勿体無いじゃないですか。
[などと宣い唇尖らせたものの、先程耳にした鋭い音>>221を思い出したのか、襟を正して今は一匹しかおらぬ蝶に視線を向け。]
…改めまして亀吉です。 ……ご縁がありましたら、宜しくお願い致します。ニコラスさん。
[ちらりと朧に視線を向けつつ。恭しく倣った通りに頭をして。 廊下の先、書斎への道を眺めれば一足先に蝶の元から離れようと。妙な胸騒ぎを感じたために。 縋るように瞳を泳がした先は、何故だか目の前に織り成す一匹の蝶へと。]
(226) 2014/09/14(Sun) 00時頃
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ー少し前ー
[黒髪を朧に撫でられれば>>221気分がすっと軽くなり、穏やかな表情を浮かべる 撫でてくれた彼を見れば蝶達に見せる様な笑みではない、心の底から嬉しがる柔らかな笑みをみせたろう]
(227) 2014/09/14(Sun) 00時頃
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僕は────……
[言葉を紡ぎかけ、紡ぎかけたところで僅かながら 揺らいだような空気に、視線を向けました。]
どなたか、居られるのですか?
[奥めいた場所に腰掛けていたからでしょう。 どなたがやってこられたのかまでは 殊更、苦手とする『蝶』がやってきたなんて>>225 僕には知れなかったのでございます。
ですから僕はお声をお掛けいたしました。 返る声は、あったでしょうか?]
(228) 2014/09/14(Sun) 00時頃
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座敷守 亀吉は、メモを貼った。
2014/09/14(Sun) 00時頃
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[程々に……程々に>>223。 笑みの形に弧を描いていた眉を、口元はそのままに潜めてみる。 目線は、無意識に品物を定めるように相手の脳天から爪先をじ、と焼く。その間は、少し真面目な顔をして。 煮え切らない口調、純粋な笑顔ならぬ笑顔もあいまって、何処か緩く、まるで……]
蒲公英……かな。
[評価を、ポツリ。]
不思議な集まりってのは褒めてんのかね。 遠慮しねぇで言ってみりゃいい、怒らねぇ保証はしねぇけど。
[肩をすくめてから感想の詳細を促した。]
(229) 2014/09/14(Sun) 00時頃
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――…欲しい答えは決まっている癖、愚問だな。
[唐突に彼の憂いに介入する無遠慮な声。>>228 彼が己を忌避しているならば、声だけで正体が知れるだろう。
ほんの少し開いた箱の扉を押して、放ち。 背を縦枠へと預けて見せる夜蛾の姿。 軽薄そうな笑みは標準装備、茶化す言葉も同伴。]
―――よう、櫻子。 蝶に苛められてめそめそと泣いてる最中だったか?
[苛めたのは紛れもなく己。落涙を認めていないのも事実。 されど、態とらしく彼の神経を弾いて遊んだ。]
(230) 2014/09/14(Sun) 00時頃
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[品定めされながら、深く気にはしていないと視線を遮り隠すことはせず。>>229]
……蒲公英?
[言われた単語に、意味を見つけられずに首を傾げる。 春に野を飾る黄色い花、風で飛ばす真っ白の綿毛。 その物を想像してみるも、やはり分からない。]
ふふ、怒らない保証が無いのであれば言い難くて仕方がありませんね。 ……褒めているとも貶しているとも言えません。 個人的な、とても素直な感想ですよ。
[にっこりと。 肩を竦める蝶に促されるまま、言葉を続けた。]
(231) 2014/09/14(Sun) 00時半頃
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[全く、どの花も身内にには甘いなと一つ息を落としながら黒髪から手を引く。>>227 特にこの藤之助と何処かには居るであろう同い年の花はそうだ。 ……自由気ままという言葉がピッタリの蝶が零した言葉を思い出し>>191 俺も他人の事は言えない立場かと、微かに息をはく。
そうしていると、感じる視線>>226。 自分が「仕込んだ」花の言の葉達に良くできましたと一つ頷いて見せたが。 なんせ動作が小さかったために見えなかったかもしれない。 急いで走る、なんて振る舞いをしよう物なら流石に一言言わねばならないと考えていたが、恐らくそれも無かっただろう。]
(232) 2014/09/14(Sun) 00時半頃
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っ 、……。
[その声はきっと、今一番避けたい相手でありました>>230 いえ、常日頃避けている相手とも謂えるでしょう。 その姿を一度、射干玉のまあるい眸で捉えてしまってからは 短く息を吸い込み、そして彼を見据えていました。]
酷く意地悪な『蝶』がいるのです。
[縦枠に背を預ける姿。 背後の廊下からはゆらりとした蝋燭の灯が、彼の『蝶』を照らしておりました。 少しの距離があるからと、後ろ灯のおかげでしょう。 軽薄そうな常の笑みはあまり判断がつきませんでしたが わざとらしい言葉に、見えずともその表情は見えておりました。]
僕が泣いていたならば、あなたさまは慰めて下さいましたか?
[僕の表情はどうだったでしょう。 笑もうとして、緩やかに眉は下がっていたように思います。]
(233) 2014/09/14(Sun) 00時半頃
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僕は可愛い花と一緒にいれば 蛾も可愛く見えてきそうでいいと思うけれど。
[蛾とはヘクターのことであろうか?>>226 先ほど彼が毒蛾を自称していたのを思い出して口許が綻んだ。露骨に嫌悪を露わにする亀吉の言葉がなんだか子供じみて聞こえたのだ。]
よろしくね。 ん、どうしたの?
[恭しく礼をした後、ヘクターの去った方向を見やりこちらに何故か視線を向ける亀吉に首を傾げる。 彼は一体自分に何を求めているのであろうか。]
(234) 2014/09/14(Sun) 00時半頃
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[花籠に蜜を求めるよう舞い降りて数ヶ月。 彼とは最初からこんな調子で付き合い続けている。 彼の心を引っ掻いては遊び、不興を五万と買ってゆく。 花としての彼を、ただの一度も購った事がない癖。>>233]
そいつはお門違いよ。 金でお前さん買い付ける男は皆、意地が悪い。
ただ、俺よりちと口が甘いだけよ。
[あっさりと返す言葉は、またきっと彼を傷つけよう。 長く廓に在って、過ぎ去っていった男は星の数。 夢の底に設けられた花籠に、現を注いで満たす。]
(235) 2014/09/14(Sun) 00時半頃
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そうさな、お前さんに一時涙を忘れさせるこたぁ、出来るがよ。 お前さんの苦労なんざ、 俺が一朝一夕で知った振りするもんじゃねぇ。
―――…それとも、可愛そうに可愛そうにと、 同情されて毒虫に身を預けるが好きかい。
[堪える微笑から、ツイと視線を逸らし、窓の向こうに投げる。
閉じ込められた内の世界、彼の知らない外の世界。 その境界線に沈む櫻花の二十余年に、瞳を細めた。]
(236) 2014/09/14(Sun) 00時半頃
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[蝶へと助けを求めるような仕草をしている亀吉に何を勘違いしたのか。 己が居るのが亀吉にとって不味いのだと取ると、口を小さくひらく。]
……あまりニコラス様を困らせるなよ、亀吉。 ニコラス様、俺は少し失礼させて頂いても? 少し厳しく躾けすぎたせいで、どうも俺の事が怖いようです。
[苦い顔に無理やり笑みを混ぜ恭しく頭を下げ蝶の許しを請おうと、 そこでようやく彼の瞳とかっちり視線を合わた。 瞳も、言葉の物腰や立ち振る舞い、雰囲気に至るまでどこか他者を安心させるような色がにじみ出ている、気がした。]
(237) 2014/09/14(Sun) 01時頃
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[「蒲公英」の評価は聞こえていたらしいが、特に弁明するでもなく首を傾げさせたままにしておいた>>231。
素直な感想を述べているその顔は、珍妙とは言い難く、それこそ花ではないだろうか。 男は満足そうな面持ちで指を鳴らした。]
ふ、嘘でも怒らねぇと言っておくべきだったな。迂闊だった。
もうちょっとお前の事教えてくれ。 次の質問は「不思議な蝶の中で抱かれたい奴がいたか、否か」
[明確な答えは期待していない。 ただ、ほんの少し蒲公英が揺れる姿が見られればいいと、あわよくば零れ落ちた種の一欠片でもくすねようと。 ただ、それだけの為の意地の悪い質問。
答えを待つ間、男はおもむろに火種の無い煙草を咥える。]
(238) 2014/09/14(Sun) 01時頃
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[廓に彼の『蝶』が誘われ来て数ヶ月。 出逢ってからこんな風に向き合うことばかりに思います。 僕の心に確りと爪痕を残しては、ひらひら飛んでいかれるのです。 その毒牙に、かかったことなど終ぞ在りません。]
そう、ですね。 『蝶』のみなさまのお優しさは、きっと一夜の甘い幻でしょう。
それでも『花(ぼく)』は、その甘さに花を咲かせるのです。
[返される言葉に、傷付かないはずなどありません。 ですがその注がれる現は、きっと歪みない真実>>235 長く咲くからこそ、僕も判っていることでありました。 移ろう『蝶』が休む為だけの櫻の枝葉。 それが夢の底の花籠での、僕の『しあわせ』であるはずなのです。]
(239) 2014/09/14(Sun) 01時頃
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僕のことを、ですか。 確かに、僕は貴方に選ばれた事は在りませんでしたが……識りたい、とは。
[一夜を共に過ごす以上の何を、と疑問に思えば、次の問いは其れに近い内容で。>>238]
そうですね、抱かれても構わないと思うお相手ならば、でしょうか。
[迂闊だったと冗談めかす相手だ、この位のあやふやな回答は許されるように思えた。]
しかし、その問い。 花は選ぶことは出来ない、識っておいででしょうに、意地悪な方だ。
[火種の無い煙草を見やり。 着物の懐から古びたアンティーク調のライターを取り出すと、小さな焔を差し出した。]
(240) 2014/09/14(Sun) 01時頃
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うん?そうなんだ。
[花同士にもさまざまな関係があるんだなと朧と目を合わせた。>>237 彼がどう思っているかは分からぬが、にこりと微笑んでおいた。 凛とした彼が僕につられて笑んでくれるとも思えぬが、それでも僕は慇懃な彼の態度が好きだった。 彼を見ているとこちらも背筋がしゃんと正されるようだ。]
うん、好きにどこに行ってもいいよ。
[亀吉の不可思議な様子が朧によるものであるかは定かではなかったが、特に朧を縛り付けたい理由もないので快く許可を出した。]
(241) 2014/09/14(Sun) 01時頃
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[ただ、逸らされた視線と続く言葉とは 僕にはとても、それはとても意外なものでありました。 「一朝一夕で知った振りするもんじゃねぇ」>>236 以降続く揶揄さえも霞ませてしまう一言に、僕は ふうわりと、笑ってしまったのでございます。]
…―――ふ、ふふっ。
あなたさまは、『櫻の花』を知りませんものね? きっと買っていただけることなどないのでしょうから 特別に教えて差し上げます。
[窓の向こうを見ているお姿をくすくすと眺め。 口許を袖で隠しながら、僕は言の葉を紡ぎました。 細められたように思う眸に、つられるように射干玉を細めます。 それは作り笑顔でもなんでもなく、自然と浮かんだ笑みでした。]
(242) 2014/09/14(Sun) 01時頃
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…蝶と蛾は目的が異なるでしょう? 蝶は蜜を。蛾は光を。蝶は私達に夢を見させてくれますが、光を請う蛾は何を見せてくれるのでしょうか。
[異端の組み合わせを可愛く見えそうだなんて。このお方は随分と変わり者に思え、口許を緩ます様には不可解だとばかりに唇を曲げる。
だが今は二輪の花の前。 早々に引き上げ礼をすれば、微かに揺れる高く結えた髪>>232を視界に認められて。 ホッとしたように息を吐き。]
いえ…、気の所為です。きっと。 それより皆様はどう過ごされるのでしょう?
[緩く首を振り考えを断ち切れば、そばから聞こえる声に口許を引き攣らせ。>>237]
(243) 2014/09/14(Sun) 01時頃
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……困らせてしまったようで、すいません。 貴方のような方は、あまりお会いしたことが無くて。
[目の前におられる蝶に、何処か気まずそうに銀糸を垂らしたのなら頭を下げつつ]
今夜は月が綺麗でしたよ。…ニコラスさんの髪色と随分似ていました。
[などと世辞の言葉を紡ぐも了承の意>>241が下りれば、それこそ顔を曇らせて。]
…貴方は此処に何を求めて来られたのですか?
[朧に告げた言葉が何処か軽く思え、思わず一歩踏み寄りながら問いかけを。]
(244) 2014/09/14(Sun) 01時頃
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[朧はどうやら彼の蝶から立ち去る様子>>241 さて、このまま朧について行くもよしそのままふらり何処かへ歩むもよしだが 一人で歩くも所在なく、どうしようかと暫し考えた
どう過ごされるのか>>243と亀吉に問われれば珍しく困った様な笑みを見せたろう]
そうだね、どうするか考えていて。 部屋に戻って琴でも弾いていようかもう少し散歩しようか思案している所なんだ。
(245) 2014/09/14(Sun) 01時頃
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僕は此処へ来て一度も、泣いた事などないのですよ。 ただの一度も。
[どんなに酷い仕打ちを受けようと、どんなに辛い事があろうと。 僕は僕の覚えうる限り、涙を零したことはありません。 何時の時も、何時の時も。 笑顔を絶やさず、可憐であれと。 そんな風に育てられてきた『花』にございます。
宵の夢には毎夜啼けども。 蕾が蜜に濡れようとも。
射干玉が滴を零した事など、一度たりとてありません。]
…ですから、忘れる涙など在りはしないのです。
[泣いていれば可愛げのひとつもあったでしょうか? 毒虫とて、同情に寄り添ってくれたでしょうか? 僕はソファから立ち上がり、彼の『蝶』へと近づいたのでございます。]
(246) 2014/09/14(Sun) 01時頃
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[彼が己に何かをした訳ではない。>>239 それでも非の無いままに責められる花にとっては辛かろう。 その理不尽に、淡く珍しい毛色の花など、噛み付かんばかりだ。]
―――…その幻は、
[揺れる喉は、密やかに。甘露を与えぬ唇が笑み。]
本当に、甘いかね。
[夜にしか咲かぬ櫻の見せる夢。 甘い甘いと奏でる声に溺れる男は絶えず。 それでも、彼の言い聞かせる響きに、また言の刃を閃かせた。]
(247) 2014/09/14(Sun) 01時半頃
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半の目 丁助は、メモを貼った。
2014/09/14(Sun) 01時半頃
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はい。礼儀作法は俺が、読み書きは櫻子が。
[泣きそうになりながらも、確りと蕾から花を咲かせる事ができた姿を間近で見れたのは良い体験だったのを覚えている。 が、まだ五分から八分咲き程度の花、これからどう変化していくかを見るのは叶わないのかも、しれない。]
ありがとうございます、それでは失礼します。 ニコラス様の御眼鏡にかなう花と巡り合えますよう。
[一礼した拍子に首にかかったこげ茶を煩わしく思いながらも払う事無く表情に出す事なく。>>234 普段なら藤之助にも声をかけ……無意識の行動なのだが。……行くなりどうする?と首を傾げるなりするのだが。 亀吉一人にこの蝶の相手をさせるのも些か不安があるのか、此処に留まる選択をしても、一つ頷いただけだろう。 ……俺の世話女房だなんて他の蝶にも囁かれなぞしたら。 藤之助もいい迷惑だろう。]
(248) 2014/09/14(Sun) 01時半頃
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……やらしい顔して笑うんじゃねぇよ、世間知らず。 [男にしては珍しく直接的に彼を詰る。>>242 彼の希少なる微笑は、誰に振りまこうと己からは遠い。 二の腕を掌で擦りつつ、文句を垂れて鼻を鳴らした。]
俺は苦労話なんて、湿気たもの聞きに来たんじゃねぇぜ。 寝物語なら寄り添う蝶にしな。甘やかしてくれんだろうよ。
[視線を引き戻して、瞳を眇めて眉間に浅い皺を刻む。>>246 派手と粋を好む男は、桜花の微笑みに目が眩む。所詮夜蛾だ。]
………、
[されど、続く言葉を聞いて、緩やかに脚を持ち上げた。 縦枠を塞ぐように長い脚を渡し、彼の歩を阻み。]
(249) 2014/09/14(Sun) 01時半頃
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ー中庭→ー
[暫く雲に紛れる月をその瞳に映した>>154のならば、不意に届いた鈴の音>>160に鈍く沈んでいた意識を思考の水面へと浮上させただろうか。 ゆぅるり。そちらに顔を向け。ちいさくちいさく息を吐き、やがて肩の力を下ろし。 何を名残惜しむのか、空の飾りをちらと一瞥すれば、漸く再びその足先を廊下へと乗せ、軋む音には目淵を細め。 そうして硝子戸を引き空を遮ったならば、仄暗い廊下へと足先を進めた 。]
…、――
[――ひとこと。 何を呟くでもないけれど薄く唇を開き、空気を吐いた。 暫くその横頭に手を当て薄明りの灯る廊下の先を見たならば。話声の僅かに反響する中、先に居た場所に戻っていることに気が付き。 どうにも可笑しいと横道に逸れたのならば、その先で>>222の姿を見付け、その動きを止めただろうか]
(250) 2014/09/14(Sun) 01時半頃
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[浮かべられた笑み>>245に困惑が滲んでいるように思えて、思わず眉尻を下げる。]
…先程中庭にて蝶がいらっしゃいましたよ。 まだいらっしゃるのかは分からないのですが、素敵な方でした。
せっかく月が見えているのだから、部屋に籠るのも、勿体無いじゃないですか。 藤之助さんのお琴の音色は繊細でいて、心が籠っているのです。 …私にも芸の才があれば教わりたいくらい。
[部屋を連れ出してくれたあの方を思い出しながら、中庭で見た月の様子を掻い摘み知らせて。
けれど、琴を弾こうか悩んでいると聞いたのなら羨望にも似た眼差しを注ぎつつ。]
…月見をしながらお琴を奏でるのも素敵かもしれませんね。
[なんて声をおかけすれば、どのようなお顔をなさったか。]
(251) 2014/09/14(Sun) 01時半頃
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うーん、つまり亀吉さんは心配してるのかな? 櫻子さんとヘクターさんのことを。
[二人の人間の関係を横から推し量ろうというのは無粋なように思われる。>>243 仮令二人の関係が険悪なものだったとして一人の花に過ぎない彼が思い入れしても辛いだけではないだろうか…?]
亀吉さんは櫻子さんのことが好きなの?
[花としてはあまりにも露骨な気のする彼の態度に、彼が櫻子に対して抱いている感情や絆が気になった。]
ううん、困ってなんかないよ。 僕も初めての体験ばかりではしゃいでるんだ。
[言葉とは裏腹に落ち着き払って頭を下げる亀吉に笑いかける。世辞には「ありがとう」と軽く礼を。]
此処に何をしに来たかって?
[その問いには己の唇に一指し指をあてしばし考えた後、答える。]
…色々なことを知りに。
(252) 2014/09/14(Sun) 01時半頃
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中庭ですか。 …宵闇迫ってきましたし、お風邪を召さなければいいのですが。 琴は手ずさびですので…亀吉さんも習えばすぐできる様になりますよ。
[音は人の心を映すという。繊細で心が籠っているというのは果たしてできていたのかどうかわからないが――羨望にも似た眼差しを受ければ少し気恥ずかしそうにした>>251 どうやら先に歩き出したらしい朧を見染めた蝶がいるらしい>>250
中庭で月を見るというのにも心惹かれるが、今日は少しばかり夜風が身にしみる]
月を見るなら、部屋の方がいいかもしれませんね。
[と、穏やかに亀吉や朧に微笑めば、先に部屋に戻らせて頂きますと会釈して部屋の方へと歩みを進めたろうか]
(253) 2014/09/14(Sun) 01時半頃
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識りたい理由なんてな、言わせるモンじゃねぇよ。
[そう言えば、言外に含まれた「お前>>240の事が気になるからだ」という言葉が伝わるだろうか。
まぁ、表向きは。
知りたいと、男が言えば目の前の花は疑問に思ったようだが–––––––言う言葉全ての理由が甘美な物とは限らないのに。 ただの戯れかもしれない問答を考えて、考えて……
差し出される品の良いライター。自分から頭を動かす事はせず、火種を持つ相手の手を掴んで男の咥える煙草に火を灯す。 人差し指と親指で白い筒を挟んで静かに煙を吐き出した口は、 "意地悪な方だ"その言葉通り、意地の悪い笑み。]
気がついちまったか。 聡いっつーのも難儀なもんだな。
……愛想振る舞う蝶は選んどけよ、悪い虫にもヘラヘラしてると……気がつきゃ穴だらけだぞ。
[相手の手首を掴んだまま、もう一度煙草を吸い込む。 燃えカスがハラリと、音もなく落ちた。]
(254) 2014/09/14(Sun) 01時半頃
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許婚 ニコラスは、メモを貼った。
2014/09/14(Sun) 01時半頃
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[廊下を歩きつつ、ふと窓の外見れば入日薄れ、街灯の明かりが濃さを増してきただろうか 秋風が夜風の冷たさを孕んできた頃。窓の下、中庭をちらとのぞくも亀吉が言っていた蝶の姿は見えず。それに少し安堵する]
――今宵も寒くなりそうですね。
[まるで鏡の様と言われた花は静かにそう呟いて、自室へと歩みを進めた]
(255) 2014/09/14(Sun) 02時頃
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[花達にはまた、と小さく呟いてから書斎とはまた別の方へと歩き出す。 その姿は蝶の元から去っても崩れる事無く、しかし少し憂いを孕んだ息をはいた。 そんな所を、見られてしまったかもしれない。>>250 気づいて動きを止めたのも僅か、瞼が閉じ、上がった頃には口元は弧を描くよう努力して。]
……こんばんは、蝶様。 花の蜜を求めひらり、ふわりですか?
[やがて足先は誘われるように新しい蝶の元へ。]
(256) 2014/09/14(Sun) 02時頃
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[問われた言葉に視線は泳がせつつも、誘われるかのように頷きを。 好きかと問われればそれこそ戸惑う色を滲ませつつも、やっと落ち着き計らったかのように、強張らせた顔を緩ませた。]
……好きというよりは、憧れているのです。 好意を持つなんて差し出がましく疚しいこと、決してしませんよ。
[言葉尻に空気を掠めながら囁き。 初めての体験には意外そうに瞳をまぁるくしたものの、はしゃいでいると言えば思い浮かぶのは、先程腕を絡め取られていた際に耳にした言葉>>198]
……貴方も可笑しな人ですね。
[漏らした呟きは蝶に告げるには大層失礼なそれ。 朧がいたのならお小言を頂戴したか、どうか。
彼が来た理由を知れば]
(257) 2014/09/14(Sun) 02時頃
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[喉が揺れておられるのを、僕はちゃんと見ていました>>247 甘きを囁かぬその唇が、また刃を形作ります。 その刃を身に受けて、僕は言葉を返さずに居りました。]
僕はそんなに、お気に召されませんか?
[世間知らずと罵られ、挙句「やらしい顔」とまで謂われます>>249 それでもこんなに直接的な口撃は、此処数ヶ月で初めてに思います。]
苦労話も、寝物語も。 僕たち『花』は聞かせていただく立場です。
[緩やかに首を振れば、淡い色の櫻が揺れたことでしょう。 眉間に刻まれた皺を見て、僕は小首を傾げます。 自分が眩いなどとは思ってもおりません。 なぜなら僕は『花』ですから。]
(258) 2014/09/14(Sun) 02時頃
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……そうですか。 知らぬが花、なんてこともあるかもしれないのに。 物好きな人。
[少しばかり憂いたように蝶が舞うその場所の水は、甘いのだろうか。苦いのだろうかなんて、野暮なことを考えて。
腕を伸ばしてみたのはきっと、迷い込んだ蝶を歓迎する花の真似事をしてみようか。少しの興味。
この蝶の知りたいことが何なのか。 触れればわかるのだろうか。
安直に辿り着いた答えを試してみようと思ってのこと。
触れられたのかは先のみが知ることではあるけれど。]
(259) 2014/09/14(Sun) 02時頃
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地下鉄道 フランクがいたような気がしたが、気のせいだったようだ……(地下鉄道 フランクは村を出ました)
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…こんばんは。 ひらり、ふわりだなんて、随分優雅な表現してくれるね。
[自分の数歩先へ姿を留めるのは一輪の花>>256。 その風貌は花独特の、そして紡がれた言葉は花の詩なのだろうか。 先程垣間見得た憂はとうに姿を消し、耽美な花の表情がそこには在った]
…――喉が渇いて仕方が無い、だけだよ。
[自分に近付く姿を視界に認め。瞼を下ろし言の葉を空気に乗せる。 こくり。鳴った喉は、動きは花に見られてしまっただろうか。 そうして閉じた瞳を覗かせたなら、「美味しい花の在処を知っているかい」、なんて声色低く言ってみせたことであろう]
(260) 2014/09/14(Sun) 02時頃
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…そんなに柔じゃありませんよ。 なら、その時は藤之助さんに教わりたいと願うのは過ぎたもの…でしょうか?
[相手の機微>>253を受け取ることが出来たのなら、やんわりと目元は緩み、少し軽い調子で言葉を。
半分は軽口ではあるけれど、もう半分は、本心もある。そんなおねだりをすれば花はどのような香りを漂わせただろうか。]
……そう、ですか。
[月は部屋で見る。そう告げた花に息を小さく漏らして。 会釈する彼にかける言葉は見当たらず。
伸ばしかけた手は空を切って。 やがては地に落ち着くのだった。]
(261) 2014/09/14(Sun) 02時頃
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[彼の『蝶』の足が、僕の歩みを妨げたのでしょうか。 僕は緩やかに立ち止まり、ふと彼を見上げます。 幾分身長差があるのです。]
可哀想、可哀想と同情して下さいますか? それとも、僕と一夜お戯れになられますか?
[僕はこの身を彼に寄せました。 苦手だと意識していました、その『蝶』へ その逞しい胸板に手を添えて。 そっと、温度を仄かに移すのです。
緩やかに見上げて、甘く囁きましょう。]
(262) 2014/09/14(Sun) 02時頃
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座敷守 亀吉は、メモを貼った。
2014/09/14(Sun) 02時頃
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ー少し前ー そうならばいいのですが…くれぐれも体調にだけは気をつけて。 ええ、私でよければいつでもお待ちしておりますよ。
[亀吉の言葉>>261に微笑んで、琴の教えを請うのならいつでもと快諾する ふわりと同じ花に見せる笑みは柔らかなもの 此方に手を伸ばしたのを見れば少し罪悪感が去来したものの、少しばかり今日は夜風が身にしみる、と告げてすまなそうにしたろうか
淡藤の花と金色の揚羽蝶に会釈すればくるりと背を向け廊下を歩きだしたろう]
(263) 2014/09/14(Sun) 02時頃
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看板娘 櫻子は、メモを貼った。
2014/09/14(Sun) 02時半頃
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いいや、お前さんを購う蝶より性質が悪いだけよ。 [耐える彼に、さらりと返す手の内。>>258 性質ではなく、性格ではないか、と言葉を挟むものも居らず。 ただ、湾曲を好む口から出た直裁を自ら咎めて、口唇に掌の封。 縦枠を靴裏で詰って数秒。]
―――…俺は摘んで、蜜が啜れりゃそれで良いのよ。 [僅か首を傾け彼に伸ばす指先。 武骨な五指が掬うは彼の顎、顔の稜線を辿って戯れ。 彼の上に落とす自身の影、宵口の様に避けるなら何時ものこと。 彼が不意打ちに隙を作れば―――。
淡く、額に唇を捺し当てようか。
瞼も下ろさず覗く瞳は、微かな揺らぎを笑気で埋めた。]
(264) 2014/09/14(Sun) 02時半頃
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乾きを潤すための花をご所望ですか。 それとも舌が麻痺してしまう程の甘い蜜ですか? 俺達『花』は互いの味は知らぬのです。 故に『美しい花の在処』ならお答えできますが、『美味』な花は蝶様自身に探して貰わねば。
[色香を纏ったような低い音に目を細めながらも歩みを止めずに。 蝶の姿がハッキリと認識できる場所まで、しかし失礼にはならない距離まで詰めると一つ二つと音を落とす。>>260]
此処は美しい花ばかりを集めた『花籠』 少しずつ味を確かめながらお気に入りが見つかるまで舞ってみては? 飽きはしないかと。
[普段の音より意識して低めに出してみたが。 感情を含まない冷たい物になってしまったかもしれない。 それのフォローの為に口元に緩く引いた弧を三日月の形に変えてみたが、果たして。]
(265) 2014/09/14(Sun) 02時半頃
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懐刀 朧は、メモを貼った。
2014/09/14(Sun) 02時半頃
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ええ。 だから酷く意地悪な『蝶』、と。
[謂ったではありませんかと見上げて思う。 毒蛾とご自身を差す彼に、それでも僕は『蝶』と謂います。 蝶と蛾では、目的が違うではありませんか。 光にだけ集まる蛾なら、きっと───…
不意に落ちるのは影と、戯れの指先>>264 顎を掬われ、高い彼を見上げる首は少しだけ痛く。 何に気を取られていたのでしょう。
刃ばかりを差し向ける唇が 柔らかに額へと舞い降りたのです。
驚きに長い睫はきゅうと閉じ。 ふるりと身を震わせておりました。]
(266) 2014/09/14(Sun) 02時半頃
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───それでも買ってなど、くださらないくせに。
[この『蝶』は、今宵も別の花を買うのでしょう。 一夜の戯れをどの花とされるのか。 妬きなどしません、そんな風に育てられた『花』なのですから。 判っております。 彼の求める『花』の中に、きっと僕が居ないことなど。 額に舞い降りた蝶はまた、気ままに別へと移ろうのでしょう。 僕は甘やかに囁いて、ふっと笑んで返しました。
彼の覗く眸を、射干玉の眸が見詰めます。
そして殊更甘く、甘く微笑んだなら。 距離を詰め、背を懸命に伸ばし。 唇に唇を、ただの一瞬触れ合わせたのでございます。]
…幻だからこそ、甘いのですよ。
[刹那と離れた唇は、そんな言の葉を紡ぎました。]
(267) 2014/09/14(Sun) 02時半頃
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[彼がこうして己に囀るは珍しい事。 常ならば、色めく以前に彼の神経を逆撫でる。>>262]
―――…お前さんとの同衾ねぇ。 そうさなぁ……、
[彼の額に唇を預けたまま、言の葉を注げば、 吐息が秀でた額を降りていく。 案外高い体温も、乾いた唇も、何も教えたことのない彼を伝う。]
(268) 2014/09/14(Sun) 03時頃
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―――……、
[ちゅ、と淡く肌理に音を預けるは唯の気まぐれ。>>266 小動物のように驚いた桜花に感化されたのではないと弁明して。
なにせ、送られる文句は耳に心地良く響いた。>>267 鬱屈と抑圧の中で搾り出される声は甘く蕩け。
花を手折らず留まる悪辣さを発揮し、 噴出しそうになる声を堪えて、顎を引いた。 彼の齎す刹那の接吻を、恭しく授かるように。]
(269) 2014/09/14(Sun) 03時頃
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ー廊下ー
[部屋に帰る途中ふと見えたのは白銀の髪の蝶と赤い髪の花の戯れる姿>>254。手首を掴みながら煙草に火をつける姿は手慣れており、どこか楽しげであった 焔を差し出す緋色の花は優しげな笑顔が魅力的な丁助だろう。 二人の雰囲気をじゃましないようにと一度迂回して部屋に戻ろうとそっと踵を返した
ひらり、と藤色の着物が風に揺れた]
(270) 2014/09/14(Sun) 03時頃
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しかし、その顔はちとそそるな。 お前さん、ガキ以外にもなれるのかい。
[一瞬噛んで潰した言葉を飲み干し。
代わりに揶揄を送って、ぺろりと撫で上げる彼の臀部。 丸みを掬う五指は布地に双丘通る皺を寄せ。
そうして、彼の先行きを塞いでいた脚を下ろした。]
……ああ、だが。 小振りな尻は嫌いじゃないぜ。
[ひらり振って見せる指先で、生娘に掛けるような揶揄を選択。 口を開く端から茶化し、夜蛾はまた、翅を開く。**]
(271) 2014/09/14(Sun) 03時頃
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─少し前─
…幼子ではないのですから。 それに私の方が年も上じゃあないですか。
[指折数えて四つ目か。 それを示すように手を翳したものの、気遣いを無碍には出来ず]
…藤之助さんも、お身体にはお気を付けて。特に指先を冷やさぬよう。 ……ふふ、なら機会がありましたら改めて。 …朧さんには内密にして下さいね?
[と口にしたものの、藤之助と朧が懇意であることは知っていたから無駄かもしれないが。 ふわりとした笑みが浮かべられたのなら、やはり綺麗だなと見惚れて。 触れることは出来ずとも、何処か憂いた顔を見てしまったのなら寧ろ此方の方が胸を締め付けられるよう。]
…お休みなさい。
[もう宴までの時間は限られているけれど。背を向けては薄れゆく甘い匂いに何と声をかけようか。迷った挙句、呟いた言葉は。 彼に伝わったのかは定かではない。*]
(272) 2014/09/14(Sun) 03時頃
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[何か濁すような口振りでした>>268 いえ、僕がそう感じただけなのかもしれません。 額に置かれたままの唇が動く度、無精髭がちくちくと 肌に刺さって、なんとも謂えない感触を伝えていました。
僕よりも高い体温は、体つきのお陰でしょうか。 乾いた唇は、愛に飢えているからだと書物で読んだ事があります。 間近にある眸は、そんな色をしていたのかと。 耳に揺れる金属は、痛くないものなのでしょうか。
知らぬ事ばかりがこの刹那の間に、僕の肌を眸を、裡を 緩やかに伝って行ったのでございます。]
(273) 2014/09/14(Sun) 03時半頃
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[耳に届く微かな音は、唇が肌を愛でる音でしょう>>269 聞き慣れたそれに、しかし初めての行為に 着物に隠れた首筋が仄かな櫻の色を差しました。
気取られてはなりません。 隠すように、敢えて接吻を微か交わしたのでございます。 丁助さんとなさっていたような、それこそ『交わす』ような接吻ではなく 音もなければ、ただ唇が触れ合うだけのそれでした。
少しでも、少しでも僕の言葉が厭味に聞こえるよう。 顎を引いてもらわなければ、きっと上手くいかなかったことなど 判ってはいても、認めたくなどありません。
きっと文句も、接吻も。 羽ばたく『蝶』には無意味なのでしょうから。]
(274) 2014/09/14(Sun) 03時半頃
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梢などでは、ありません。
[書斎に来て、苦々しい表情で呟いた一言を>>170 今はこうして、彼を間近に謂ってのけます。 飲み下された言葉なぞ知りもしないまま 撫で上げられる丸みに、ぴくと肩を揺らしてしまいました。]
でしたら今日から沢山ご飯を食べて 大きく成長させておく事にいたします。
[いつものように茶化す言葉に敢えて告げます。 一度は不機嫌な顔をしようかとも思いました。 降りた足から一歩進み、そして振り返り。 いつもの様に睨み付けてしまおうかと思い。
振られた指先を見て、何も出来ないまま 僕はその場を後にしたのでございます*]
(275) 2014/09/14(Sun) 03時半頃
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── 廊下 ──
[僕が足を向けた時は、朧さんとも藤之助さんとも 残念ながら行き違ってしまった頃合でしょう。
廊下を行けば、淡藤の色が目に留まったでしょう。 傍にはくりぃむ色もお見受けすることが出来ました。]
亀吉さん、ベルさま。 お話の途中を、失礼いたします。
[少しだけ小走りになってしまいました。 朧さんに見つかれば、僕も叱られてしまうかもしれません。 僕は傍らに一冊の本を持ち、胸に掲げ お二方に見えるように致しました。 けれどそれで何をするのかまでは、口には出さずに居りました。 読み書きが出来ぬことを、亀吉さんが恥ずかしがるかもしれない。 単純に、そんなお節介を焼いただけにございます。]
(276) 2014/09/14(Sun) 04時頃
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亀吉さん、広間でお待ちしておりますので。 お暇があれば、お越し下さい。
[僕は亀吉さんにそっと耳打ちを致しました。 御用があれば、或いは今宵の何方かの花に選ばれてしまったなら そちらを優先して下さいとは、謂わずとも判ってくれるでしょう。 ベルさんには笑顔を向けて、人差し指を口許に添えて謂います。]
花同士の秘め事です。 ねっ、亀吉さん?
[幼きこの顔では、まるで悪戯を計画しているように見えたかもしれません。 ましてや憧れの的など>>257思ってもおりません。 無垢な笑みを晒すと僕は早々に廊下を抜けていきます。 勿論、ベルさまに対しての礼は忘れることなどございませんでした。]
(277) 2014/09/14(Sun) 04時頃
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── 広間 ──
[広間に着いたら、まずはお茶を準備いたします。 僕は珈琲が飲みたいのですが、そんな我侭も謂ってられません。
書くものと、書かれるものを準備しましょう。 それから今日はどんな言葉を覚えましょうか。 はらりはらりと捲る本は 隅から隅まで異国の言葉で彩られたものでした。]
‘Tis better to have loved and lost than never to have loved at all.
[一つ読み、それから少し眉を下げ。 悲しげな表情のまま、暫くその頁を見詰めていたのでありました**]
(278) 2014/09/14(Sun) 04時半頃
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看板娘 櫻子は、メモを貼った。
2014/09/14(Sun) 04時半頃
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─廊下─
[一輪、二輪と。花が離れたその先でどのような会話を交えただろうか。
それも廊下を駆ける軽やかな音が聞こえてしまえば、視線は逸れて>>276]
──…櫻子さん。
[無礼なことは承知の上で、耐え切れず花へと踏み出した一歩。 目元緩めて顔を傾ければ、視界に入るは一冊の本。 その本が何を示すのか、緩く右に頭を傾けつつも、察せば心に滲む優しさに、ついには唇には三日月をそっと描いてみせる。]
(279) 2014/09/14(Sun) 05時頃
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[弧を描きつつ、鼓膜を揺らす声色から内緒話。
掠める声と、内緒という響きに擽ったさに緩んだ頬は憂いなど感じさせぬ柔らかさを備えており]
ええ、…行きます。貴方にお会いしたい。
[なんて。こんな物好きを選ぶ蝶などいまいと信じ切っているこの花はいとも簡単に頷いてみせる。
けれども、傍に揺れる可憐な一輪はそうでもあるまいと考えが行きつけば睫毛を僅かに伏せて。
唇は何かを紡ごうとすれど、眼下に存在する無垢な笑みを見れば、口元を袖口で隠しながら]
…そうですね、内緒です。
[くすりと笑みを零しつつ、揺れる櫻色のボタンを眺めては*一息吐いたのだったか。*]
(280) 2014/09/14(Sun) 05時頃
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座敷守 亀吉は、メモを貼った。
2014/09/14(Sun) 05時頃
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…そう…なんだ。 でも、美しいだけの花なら、確かに――
[仄暗い其処、唯声を空気に馴染ませ姿を近付かせて来る彼>>265を一瞥し。 美味な花は知らぬと告げられたのならば、少しだけ残念そうに息を吐き、自分の首元へと手を置いてみただろうか。
そうして思い浮かべたのは、硝子戸に囲まれた廊下での出来事。 淡藤を頭に飾った彼をぼんやり脳裏に浮かべ、思いを馳せ。確かに美しかったと、今一度彼の夢に寸分溺れる]
…それ、蜜をゆらりゆうらり食べ歩けってコトかい。 こういう場所だし、悪くない案だ――そう、例えばキミとかね。
[軈て耳を貫くのは、冷淡とさえ錯覚する程の、声色。 先聴いた割合温かな音よりも、幾度か低いその音色には僅少肩を揺らしてはみたけれど。――そうして後付のような微笑に、妖艶な気さえ思い起こしそうにはなったけれど。 ふらりふらり。ただ確実に蝶を手招く花に、興味を示したかのように。腰を僅かに折り曲げ、近くなったその顔間近に囁いて見せた]
質問を変えよう。 …キミはさ、どんな味がするのだろうね。 俺の飢えを、乾かしてはくれそうかい?**
(281) 2014/09/14(Sun) 07時半頃
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ふうん、そうなんだ。憧れね。
[本人との会話や花々たちから聞く話を総合するに、確かに櫻子は憧れるに値する人物であるように推測された。 それにしても好意を持つことが疚しいとは不思議なことを言う。>>257憧れも好意の一つであろうに。]
ははは、僕なんて凡夫だよ。 これまで山も谷も無く 平原のような人生を歩んできたのだから。
[まさかこんな珍しい髪色をした人間に可笑しいなどと評価されるとは。僕は声を出して笑ってその言葉を否定した。 僕は山あり谷ありな人生を送ってきたであろう花たちのことこそ知りたかった。]
物好きだの可笑しいだの、さっきから酷いなあ。
[それでもからからと笑っていると、彼が腕を伸ばしてくる。なんであろうか。首を傾げて成り行きを見守る。 そういえば櫻子さんもさっきこんな風に指を僕に向かって伸ばしてきたっけ。触れて欲しかったのかな、あれは。
しかし籐之助がこの場を去るのに合わせて伸ばされた彼の手は下ろされてしまった。]
(282) 2014/09/14(Sun) 10時頃
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あ、櫻子さん。
[噂の人物、といっても過言ではないだろう。 可憐な櫻色のリボンを揺らしたその花が通りかかると、僕の顔は自然と綻んだ。>>276 一冊の本を持っている。櫻子は読書が好きなのだろうか?それならば今度是非好きな書物について語り合いたいものだ。]
ええ、秘め事ってなあに? 教えてよ。
[悪戯でもするみたいな櫻子の表情が可愛らしくて、くすくすと内容の吐露を請う。勿論本気ではない。僕に知られたくないことなら無闇に頭を突っ込むこともない。
礼をしてから去っていく櫻子の背を見て一言。]
櫻子さんっていつも幸せそうだなあ。
(283) 2014/09/14(Sun) 10時半頃
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[そして亀吉という淡藤色の花に向き直る。]
ね、さっきこうしてたのはなんで?
[そう問いかけて彼の手をとり、先ほど彼がしていたように自分に向かって手を伸ばさせる。]
僕と…お喋りする以外のことがしたい?
[薄い色の虹彩が飾る瞳で彼を真っ直ぐに見つめた。]
(284) 2014/09/14(Sun) 10時半頃
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[櫻子の話になれば、素直に頷いてみせる。>>282 好意などこの場で抱くことが無謀であると誰からか教わった。 雁字搦めに縛られるその感情を知ってしまえば見えない楔を打たれ苦しんでしまうのだと。
そのため好きという心に負のイメージがつき纏い、あまり口にすることも無ければ、その根本さえも理解は出来ておらず。 憧憬であると誤魔化しているのだが自覚ないままただ銀糸を垂らすのみであったが]
…凡夫?貴方が?
[声を上げて笑うその人に瞬きをして。それは無いと口端を上げてみせる。]
……隣の芝生は青い、とも言うのでしょうか。 貴方が花に対してどのようなお考えがあるのかは存じ得ませんが。此処にお尋ねされる貴方も“変わり者”に思えます。
[双眸眇めつつ、舌を動かし告げてみて。 知りたいから。 その理由でこの花籠に立ち寄った鮮やかな蝶。 少しの会話の後残る心象としては、微笑みは穏やかではあれど、何処か腑に落ちない人で。
触れてみれば分かるのではないだろうか。赤ん坊が何彼構わず腕を伸ばし存在を確かめるそれと似通った意図。 それも、花の香りが薄れてしまえば自然と下がってしまったのだけれど。]
(285) 2014/09/14(Sun) 11時半頃
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[その名に相応しく、優美な見目に似合った櫻色の髪飾りを身に付ける御人に綻んだのは花のみではなかったようで>>283
何処か誇らしく思いながら成り行きを見守る。
傍にて行われた内緒話に対して蝶はくすくすと上品に舞っているようであるけれど、厭らしい気はせず。
何と無くついぞ感じた苦手意識は杞憂なのだと思っていたのだが、去りゆく儚げな後ろ姿へかけられた呟きには音もなく笑みを。]
……ええ、ですからあのようにお美しいのでしょうね。
[甘やかな青年にはそう映ったのだろう。ならばかける言葉はそれで十分であろうと。どう足掻いたところで蝶と花は別のもので。 やはり理解など到底出来そうにもない。引いた足はそのまま距離を取ろうとしたところで、腕を取られたのだったか>>284]
(286) 2014/09/14(Sun) 11時半頃
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[先程まで共に一輪の花を見送っていた不思議な色合いの瞳が此方に向けられる。>>284
同時に取られた腕で先程の真似事をされれば、寸秒動きに固まってしまったものの。]
──…茨の道に足を踏み入れたことの無い御人が、棘に触れてしまうのはお勧めしませんよ。
[呼応するように瞳を覗かせ、じぃっと絡めたのならば]
……それを花である私が望んで良いことなのかは、分からないのだけど。
そうですね、いつか私も知りたいものです。 ──貴方が何を知りたいのか。
[つらつらと台詞を並べては音にしては微笑んでみようと。 したい、なんて。花である以上決定権も無いというのに。可笑しなことを仰られる。 嗚呼、けれどきっとこの御人は自分などに見向きなどしない。 だからこそ常套句はするりと口先から零れて。
花らしく媚を売れば、飽いてくれるのではないか。その口元に笑み以外の何かを見られはしないだろうか。 一抹の意地悪い期待を胸にくすりと花弁を揺らした。]
(287) 2014/09/14(Sun) 11時半頃
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変わり者?そうなのかもね。
[隣の芝生は青い。そんなつもりはない。>>285 花たちのことを羨んではいないし、 自分の環境が恵まれていることは知っている。 ただ、僕はその青くない芝生を見てみたかった。
花である当人たちにとっては悪趣味な知識欲に写るだろうか。 だから僕はそれを表に出すつもりは無かった。 少なくとも花たちの前では。]
…だから美しい、ね。 それは逆かも。櫻子さんの心が美しいから常に幸せそうに見えるんじゃないかな。僕は櫻子さんのこと殆ど知らないけれど。
[廓の中にいるのだから、櫻子の生活が幸せなものばかりではないことは薄々分かっていた。だからこそ、その無垢な輝きを絶やさぬ後ろ姿が目に焼き付いたのだった。]
(288) 2014/09/14(Sun) 13時半頃
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[腕を取り伏せられがちだった瞳と目が合うと、 小難しい台詞が流れ出した。]
僕には茨の道はお勧めしない? 棘にも触ってみないと慣れることはないと思うのだけれど。
[「私も知りたい」 それは真実ではないかもしれない。 言の葉による媚態の一つ。
それでも、知るつもりで来た自分が関心の対象になるとは、 とぞくりと悦にも似た驚きが背筋を這い上がる。]
(289) 2014/09/14(Sun) 13時半頃
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僕が何を知りたくて。 何のために知りたくて。 何をなす為に生きているのか。
それを知ったら僕は失望されるかもしれないけれど。 識る、というのは大切なことだよ。
[口許を笑みの形に歪めると、掴んだその手を口許に引き寄せ、その指に軽い口付けを落とした。細長く筆胼胝の目立つ僕の指とは違うその感触は、僕の唇に優しい温かみを齎した。]
…ね、もし僕が君に抱かれたいと言ったら抱いてくれる?
[そして手を放すと、曖昧に笑みながら問いを投げかけた。]
(290) 2014/09/14(Sun) 13時半頃
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[この悪辣なる男より香るは何時だって、外の匂い。 境界線の引かれぬ夜を飛び、朝靄に消える渡世人。
己の唇をするりと指腹で撫で、洋館の窓から遊楽夜を望む。
夜はつくづく――――…]
口寂しいもんだ。
[独り言を笑いもせずに口腔で嬲り。 光に惹かれる夜蛾は蝶の振りして、蜜が足りねぇ。と呟いた。*]
(291) 2014/09/14(Sun) 15時頃
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半の目 丁助は、メモを貼った。
2014/09/14(Sun) 15時頃
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蝶集めはこのくらいにでもしよう。 一匹逃げたか、まあよし。 蝶が多くても蜜が涸れるからね。
今宵も愉しい宴がはじまりそうだ。
そろそろ門を閉めようか。
(292) 2014/09/14(Sun) 15時頃
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男は唇を、再び弓矢の如く歪ませた。
或る者には不気味で、或る者には妖艶で、或る者には不快な笑みを浮かべ
誰に告げるともない独り言を呟き落とす。
宵闇の声は、深まる闇に消え。
――――――ギィ、ィィ ィ 。
重い扉は閉ざされた。
(#7) 2014/09/14(Sun) 15時頃
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