244 とある生徒会長の日常
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さて。
[いつもどおり。 そう、いつもどおりだ。 ほつれ髪のひとつもなくまとめ上げた髪。 きっちり均等に結びあげたリボンキャップ。 首を覆う詰襟に、決して長すぎず短すぎず仕立て上げたオーダーメイドのメイド服。 白い手袋は染みなどなく、革靴も丁寧に磨き上げられている。]
美濃凛、参ります。
(1) 2016/01/15(Fri) 01時頃
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―――清く、凛々しく、美しく。
それが、我が部の理念です。
[その名の通り、凛とした声が静かに響く。 す、と手に持つは一つのモップ。 そして、洗剤。]
いかなる時も決して取り乱さず、優雅に、麗しく。 決して主人の顔に泥を塗ることなく振舞うということは、其れ即ち己の行動をも律するという事です。
(24) 2016/01/15(Fri) 03時半頃
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[そうして、自らに迫る波導に、涼やかな目を向ける。 くるりと回したモップは、洗剤を吸い周囲に虹のアーチを張り、シャボン玉の弾幕を張り巡らす。]
――――美濃式・掃除術 壱の段
(25) 2016/01/15(Fri) 03時半頃
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《ラルク・アン・シエル》 絢爛たる虹の園
(26) 2016/01/15(Fri) 03時半頃
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[ただ虹のアーチを作った―――否。 目にも止まらぬモップ捌きで絶えずそれらを作り出し、清浄なる空間を生み出す。 散らされた波導は、泡に吸い込まれ霧散する。 急激なテロのような攻撃にも咄嗟に対処する。 これは、メイドに課せられる仕事のうちの一つである。]
(27) 2016/01/15(Fri) 03時半頃
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……明鏡止水。 武芸を極めた者が到達する、境地の一つでございます。
ですが、極めれば極地に達するのは家事作法でも同じこと。 己を高め、そして将来への確実な技量全般を学びたければ、是非我が部へと。
[手を止め、一斉に弾けるシャボンの中。 どこまでも優雅に、深く頭を垂れた。**]
(28) 2016/01/15(Fri) 03時半頃
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メイドたるもの、常に平静を保ち美しくあれ。 でなければ、誰が主人を護るというのですか。
[そう、それがいかなものであれ動じるわけにはいかない。 たとえそれが、対処に掃除術の一つを使う必要のあるものだとしてもだ。]
この美濃凛、生中な攻撃では揺るぎませぬ。
(53) 2016/01/15(Fri) 22時頃
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[誰も何も同級生だろう。]
[そのツッコミは、辛うじて飲み込んだ。 そもそもこの聖戦に参加している部長達、本人達に自覚があるのかないのかは不明だが、学年関係なく有名人だ。 いろんな意味で。]
(58) 2016/01/15(Fri) 22時頃
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[一つため息をつき、そっと影のような静けさで彼らから距離を取る。 混戦は好まない。 それに、早期に体力を使ってしまうのもよろしくない。]
(75) 2016/01/15(Fri) 23時半頃
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……というか。
[戦線を離脱し、少々離れたところから喧騒を見やる。 はて、あの白い物体に成り果てた漫研部長はもともと誰だったか。 そして、今年もあの部は同じ穴の狢になりそうだ。]
ご自身がそういう眼で見られることについては、特に何もおっしゃらないのですね……
[ぽつり、と零す。 校内清掃をしていると、かの部が忘れて行った胡乱なあれそれな本が発掘されることは多々ある。(保管していると公言するわけにも行かないので処分している) しかし、彼は記号についての異議を唱える方が重要なようだ。 そのせいで、もはや人相手ですらないあれな本まで作られている事は果たして知っているのだろうか。]
(139) 2016/01/16(Sat) 23時半頃
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