197 獣ノ國
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― 回想、3日目午前:本屋前 ―
――別に、好きなだけ。
[柔らかな囁きは鳶色に乗り、傾き落ちた暗灰色>>4:172を追いかけた。
それも、どこか決まり事のような視線の交わりで以って、距離が消えてしまえば。緩く持ち上げられた口角の意味へ、意識は歩を変えて。 行きついた答えには、僅かに口を尖らせて見せたのだったか。
――だが、それにも"また"はないのだろう。頬を小さく緩め、静かな胸に耳を澄ませながら。柔く、瞳を細める。]
痛くないよ、――切られでもしない限りは、ね。 …あまりにも馴染みすぎて、物に散々引っかけたし。
[薄い興味のままに、傾げられる首の線を視線がなぞり、僅かに顰められた表情へと移ろう。
それを滑稽だ、と抱く胸に一かけらの自嘲を篭めながら。 鹿角が纏い始める悪寒へ、微動する気配へ、次の繕いを探し。他愛ない話の引用で、その動きを制した。]
(50) siras_rc 2014/10/12(Sun) 01時半頃
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……あぁ。少なくとも、シメオンは嫌だね。
[マフラーに埋めた鼻先を少し持ち上げて。顔を反らしながら、"冗談じゃない"と苦笑と共に付け足す。
――案外、それは大袈裟でもないのだろう。 子供染みた夢を脳裏に過らせれば、得体のしれない苦味が足跡を残す。
顔を寄せていた相手>>4:173を、思わず見遣ってしまえば。その苦味は、薄っすらとした現実感と共に、想像に色を足して行き。
…その最中、地面へと落ちた言葉には。苦味から逃げようと半歩身体を引きながら、どこか不満げな表情で頷くのだった。]
[――行き場を無くした手は、自ずと解けた。 浅い溜息を吐きつつ、キャスケットを被り直しては。首を傾げ、薄く笑いかける。 それに向こうが深く迷う事は無いだろう、と思いながらも。
…そうして、消えてしまった予定を埋めに、どちらからともなく、付近の店へと二つの影が揺れ動くのだったか。*]
(51) siras_rc 2014/10/12(Sun) 01時半頃
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― 回想、4日目:本屋 ―
……そういう所に惜しむほど、困窮してないから。 食事も少しは向上させてるし――受け取って。
[睫の影を落としながら。細めた瞳は、微笑む相手>>28を見据えた。 その口元は自然と涼しく閉まり。数拍置いて、小さな息を漏らしながら、合わせるように小さく微笑む。
封筒を微動させては、相手の手にその端を掠めさせて。 それでも受け取るような気配が無ければ、無理にでも封筒を離し、手を抜き去ろうとしただろうか。]
(57) siras_rc 2014/10/12(Sun) 02時半頃
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[…そうして、封筒を手放した後。伝言と問いかけにカウンターを往復しては、便箋を綴り始める。 間を置いて帰って来た返事>>29には、視線を持ち上げ、大きく頷いて見せた。
――ふと、ここが図書館でない事に気づいたのは、相手が本棚の影へと姿を隠した頃だったか。
見通しが悪い事を幸いに、ボールペンを握ったまま、マフラーの上端を頬まで上げて。緩く浮かべた弧から、震えの混じった息をこぼし、小さく項垂れた。]
――…あ、 うん。書きながらで良いなら、
[再び声を掛けられれば、咄嗟に上げていたマフラーを慌てて顎まで下ろし、大きく首を持ち上げた。 その拍子に薄く開いた唇は、浅い思考が漏らした言葉を反復しつつ、静かに閉ざされて。
せめて、と瞳はそわりと便箋から離れると、俯かれ、自然と影の落ちる表情へと向いた。 浅い言葉とは裏腹に、筆先はゆるりと静かに止まり。どこか滲む暗色を探す事に、意識は動き始める。]
(58) siras_rc 2014/10/12(Sun) 02時半頃
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― 回想、4日目:本屋 ―
[終わりが遠い、と思ったのは息を止めていたからか。 言葉を投げかけられた所>>83で、漸く。唇を開き、吐き出す。]
……、 …どうして、その話をしたの。
眉間に寄せられた薄い皺に合わせて、目元が歪む。 温くも冷えた息を落としながら、強張り閉じようとする唇を押し上げて。奥歯を、短く噛み締めた。]
――それが忠告してまで伏せたかった、理由?
[見えない相手の気配を鳶色が射る。 巡る思考が、想像が、先へ先へと急く言葉を喉へと詰め込み。唇の端を僅かに噛み堪えながら、目を伏せた。
静かに置いた筈のボールペンはカウンターを叩き。どこか張り詰めたような空気を、短く揺らす。 それでも、冷気を内包した熱は胸をじりじりと萎ませ、圧し潰した。]
(87) siras_rc 2014/10/12(Sun) 21時頃
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…… …もし。俺を殺すように依頼されたとして、
[細く細く、息が抜け落ちる。]
――それで、殺そうと思うのなら。少しは怖いかもね。
[せめて、言葉を潰して、弧を描いてみせた唇の苦さぐらいは。相手に届けばいいと、届いても罰にはならないと、思った。]
(88) siras_rc 2014/10/12(Sun) 21時頃
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― ???:本屋 ―
[――秋風が、文字を攫った。
恨めし気な視線を開け放られた窓の先へと送り。項垂れたい気持ちを吐きながら、席を立った。 かつり、と膝を下ろしては、ひらりひらりと床へと広がり落ちる便箋を拾い、集める。
外にも紅葉柄が広がるのはもう少し先かな、と漏らすのは独り言。 そろそろ戸締りをして帰ろう、と漏らすのも、また。]
(…疲れた)
[コートの中でもだつく赤いフードを外に出し。椅子にかけていたベージュのキャスケットを、角に引っかけるように被り、帰り支度を一つ、一つと済ませて行く。 紅葉柄の便箋は、封を忘れた封筒の中へ。
そうして、カウベルのまだ新鮮な音を背に、仕事場を後にした。
注がれる朱に慣れようと、細めた鳶色は、ぼんやりと行き交う人と人の影を追いかけて。 やがて、本当の主を待っているであろう看板へと、向き直る。]
(172) siras_rc 2014/10/14(Tue) 01時頃
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[マフラーを掻き上げ、頬を埋めた。篭る吐息は温かく、温く。 ゆるゆると長い息を零しながら、光の無い店内を見遣り、秋を胸へと注ぐ。]
(――手紙が返る前に、帰って来て下さい)
[溜息を交えていた筈の口元は、静かに弧を浮かべる。はた、と地に視線を一瞬。 そういえば、夢を見なくなったのは何時からだったか――。 はた、と黒い道の果てへと瞬く瞳を戻して。かつ、かつ、蹄の軽い音を踏み鳴らす。
怪訝な表情の配達員が、夢に浸った春を。 近頃、すっかり開きの悪くなった郵便受けに、持ち返って来るのは。
――きっと、そう遠くない日の事。
秋を描いた便箋は、常識に沿って机の中でその日を待つのだろう。そうしていつか、冬が来るのだろうか。
存在した筈の"同僚"に思いを馳せながら。狭まる胸の隙間で、くるりくるりと曖昧な文字列を描き。 細い息が、くすりと鼻から抜ける。]
(173) siras_rc 2014/10/14(Tue) 01時頃
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……手紙を欲しがらない "あしながおじさん"ばかりが増えても、困るのにね。
[朱を乗せた鳶色が柔く笑み、薄曇りの藍を映す。
かつり、かつり、落ちる影を踏み鳴らしながら。 向かう足は朱の向こうへ、藍の向こうへ。*]
(174) siras_rc 2014/10/14(Tue) 01時頃
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