217 【突発誰歓】幸福の壷【十二支騒動記】
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う゛っ…!!
[吐 き そ う …]
ご、ごめ…なさ…。
[それだけ絞り出すのが精いっぱいで。 真っ青な顔で口元を押さえて 手水場に駆けた。]
(6) 2015/02/17(Tue) 01時頃
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―手水場―
[咽かえる。 せりあがる胃液と生唾。
何度かの嗚咽の後に口を漱いで。 嘔吐に伴う涙は、生理現象だけではない。]
(7) 2015/02/17(Tue) 01時半頃
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[送らなきゃよかった…視なきゃよかった…送らなきゃよかった…視なきゃよかった…]
ぃや… ……つらい
[押し寄せる後悔。倒れた者はどちらも、自分が加担した者。 確かに嫌な気は減っていっているのに。 どうしてこんなに苦しいのだろう…。]
おいらの…?
[いや、ショコラなら、そう思いそう…だから? この気持ちは模倣の産物なのだろうか…。鈍く痛む胸を押さえてもう一度口を清めた**]
(13) 2015/02/17(Tue) 01時半頃
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[考えろ、考えろ。思考することをやめるな。 少し前…卯はなんと言ったか…。そう、「かみさまと べにはさんの気が判らなかったのは」]
「……悪い気をもったひとが そう意識を向けたから」
[酉は襲われたのだ。“悪い気”とやらに。 だが、つい先ほど。倒れたのは二人。午が呪だと言った丑と…―― 視る力に免疫がなかったのか『溶けるように意識を手放した』未と。]
…? 襲われたのは誰だ?
[それは再び座敷に戻った時明らかになった。]
(33) 2015/02/17(Tue) 05時頃
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―座敷―
[嗚呼、嫌な…予感がする。]
[耳につくのは櫻を取り巻く喧騒と意識を手放したものを悼む声とそれから荒い己の吐息。]
ここも…大分居心地よくなったな…。
[ぽつりと呟いて、深く息を吐く。 恐らく先程襲われたのは寅のこ。 理由?それは明白。 気を…疑うから…――。あの心地よい気を、疑うから。 ……ならば次は?]
(35) 2015/02/17(Tue) 11時半頃
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螢惑……さん。
[子を避けるように巳の側に腰を下ろすと彼の好かぬ名を呼んで、それから毒気のない愛想笑いをひとつ浮かべてから、そっと耳打ちを試みる。]
(お前の正体、知ってる…。)
(何ならお前が気を向けた相手のことも教えようか? 最初は神様、次に魚の女。その次は…――。)
[口には出さず、視線で訴えて 。]
(それに邪魔な気、ひとつ消えたろ。あれがあったら困るんだろ?)
[耳元から離れて顔を窺う。さて、彼はどんな反応をしただろうか。]
(36) 2015/02/17(Tue) 11時半頃
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お願い…聞いてくれる? 「ショコラ」もう眠いんだよね。 でも「タルト」はまだまだ起きてたいみたい。
[それは暗にショコラには手を出すなと言っていて。誰かに聞こえたとしても確信を得る会話ではなかっただろう。 申が絞り出した知恵ではこの程度のことが精いっぱいだけど。]
守るって…約束したんだ。
[頼む、というと暫し、その大きい上半身に己の身を預けて、心地よさをその身で満喫した。 既に子が彼の正体を見破ったともしらず。]
(37) 2015/02/17(Tue) 11時半頃
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留めるって…。
[既に子は巳を疑っている>>26のに…、一体どうすれば…。 巳に寄り掛かったままで思索に耽っていると、子が巳と自分の元に近づいて>>30]
あ…。
[予感が…高鳴る。]
「南方さん....」 「貴方の、気は....」
[駄目だ…、言ってはいけない…。]
(39) 2015/02/17(Tue) 14時半頃
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わぁーーーーーっ!!!!!
[咄嗟にあげた大声は子の小さな声>>32を掻き消しただろうか。近くの者はその声を拾えただろうが、遠からん者は申の叫びが勝っただろう。]
大丈夫!おいらたち、仲良し仲良し! それより、もんぺにあったんだろ?悪い気。 もしかすっと神様もう起きてるかもよ?
[そういうと子の手を引っ張って、寝間へ行き、勢いよく襖を*閉めた*]
(40) 2015/02/17(Tue) 14時半頃
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させないよ…。
(59) 2015/02/17(Tue) 22時半頃
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視る必要ないって…―― ――…言ったよね…。
何で…?何でショコラはそんなに頑張るの? 櫻、見たでしょ…? あんな風になりたいの…!? あんなに怒らせて…、次はショコラだよ…。絶対そう。 俺は…やだよ。
[あぁ、考えが、まとまらない。]
(61) 2015/02/17(Tue) 22時半頃
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俺はただ…!見たいんだ。ショコラが笑ったとこ。 さっき廊下で見せてくれたみたいな。…あぁいう笑顔。
[始めはただ自分の力を誇示したいだけだった。
うまく「ショコラ」を演れれば…。 周囲に自分が「知恵者」であると知らしめられる。 そう思っていた。
でも、廊下で泣きそうなショコラを見たとき。
笑ってほしい、そう思った。
たとえショコラと居ると、その身が嫌な気に蝕まれようとも、その手を離してはいけない。離したくない…―と。]
(62) 2015/02/17(Tue) 22時半頃
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今からでも、遅くないよ…。皆に勘違いだったとか、自信ないって…。
[我ながら無駄な提案だと思う。子の意思の強さは最初から変わらない。
あんなに引っ込み思案なのに、皆の前で力があると言うなんて。 一人で。たった一人で。 亥や巳に嫌疑をかけた時だって。身の潔白を証明する時とは発言の重みが違う。そのくらい強い意志だったのだ。]
…ッ。
[まとまらない思考に焦りは頭角を出して。昂ぶった感情が表に出る。あぁ、こんなにも必死な時なのに、身体は否応なく子の気を拒む。]
いやだよ…。やだよ…。もうどうすればいいのかわからない…。
[子の両手を強く握ると、そのままへたり込んだ*]
(64) 2015/02/17(Tue) 22時半頃
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―少し前―
[間に合わせの寝間に子を連れ込む前に、ちらり、と子に視線を向けて獣に身を変えた寅>>45を視界に入れる。]
[…よかったね、これで櫻も「助かる」よ…。]
[冷たい夜の湖のような、冷え切った眼差しで、静かに気を送る辰>>51と傍らで見守る亥の奥で横たわる寅を見下ろして。
見送る卯が子の言葉を聞いたこと>>60には気づかず 黍炉とすれ違った>>63のはその後だったと思う。]
(67) 2015/02/17(Tue) 23時頃
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こうなったら…。
[そう呟くと、少し間を置いて。 それから顔を赤らめて子に思いきり顔を近づけて。]
ふ!…服脱いでっ!!
[それだけ言うと、子の髪飾りを外して自分のものと交換して、自らもいそいそと服を脱ぐ。]
交換する! 本当においらがショコラになってみせる。
[弱弱しい声で「じゃあ、猿くんはどうするの」なんて言われても]
(71) 2015/02/18(Wed) 00時頃
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大丈夫!おいらは眠らないよ!
[それを聞いた子はどんな顔をしただろうか。 誤魔化すように視線を座敷の方に向けて。]
それに南方くらい欺いてみせるさ何たって、「おいらの物真似は本物顔負けなんだから」なっ!
[それはいつか南方に言った台詞>>0:139。 半ば無理やり子に自分の服を押し付けて、くるっと背を向けて、着替えを促す。]
(73) 2015/02/18(Wed) 00時頃
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[子が着替え終わると、目を泳がせて、迷いに迷った挙句、同じ背丈の子の額に軽く口づけをして。]
…二人でいれば、大丈夫!
[そう言って、手を取って座敷へ戻った。]
(74) 2015/02/18(Wed) 00時頃
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[ごめん、ショコラ。 おいら…嘘ついちゃった。
その独白は今はまだ胸に秘めて。 “嫌な気”に充てられて青ざめた顔で きししっと笑いかけた。]
―寝間→座敷―
(75) 2015/02/18(Wed) 00時頃
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[座敷に戻ると、南方の声から紡がれる聞いたことのない声>>78 怖い…! 火剋金。頭に浮かんで思わず怯みそうになる。
それでも踏みとどまって、子の…今は申の恰好をした子の手を握りしめて、か細い、けれども芯のある声を張る。]
私…、何度でも言います。
南方さんの気には…。
呪が混じっています。
(81) 2015/02/18(Wed) 00時半頃
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[いつの間にか金色から朱に染まってしまっている双眸から目はそらさずに。 南方には、申は子の説得が叶わなかったと。 目の前の「ショコラ」を眠らせてしまおう、と思わせるように。
“嫌な気を消し去りたい”“ショコラは守りたい”
これがおいらにできる精いっぱい。*]
(82) 2015/02/18(Wed) 00時半頃
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[卯の首に手を伸ばすのはその細い喉元を絞める為なのか。]
ゆ、ゆりさんっ…! だ…、だめ。
南方さん…! もう…やめてください。
[ごめんなさい、ごめんなさい。 代われるものなら代わりたい。
その気、失ってしまうのは恐ろしい…。 抱いたことのない畏怖の念で見つめるが それは単なる恐怖ととられてしまうのだろうか。 震える声で、それだけ絞りあげた。]
(99) 2015/02/18(Wed) 01時頃
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