257 【突発連鎖村】恋は三日で終わる
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20時のニュースです。
非認可の組織が親愛なるコンピューター・アシモフを破壊するたくらみを持っていると、さきほどIntSecが明らかにしました。善良な市民はすみやかに所定の緊急避難場所へ集まりましょう。
大変な事態ですね。秘密結社というと、屋外を散歩したり、Powerを拒否するといった奇行が知られていますが……
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とたたたたんっ。
めざましい速さで木の洞に駆け込むと、じっと潜んだ暗闇に瞳がふたつ。
いちど大好きな閉所に収まると、そうかんたんに出てはこないのだ。
(0) 2016/11/12(Sat) 20時半頃
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こちらステーション内公共放送です。
Ｎｅｗｓの続報です。
先ほど93号ステーション内にて、
特殊感染微生物、通称「恋の病」が確認されました。
管理部は今回の対策として、第11区画に
感染の疑いがある対象を集めることを決定いたしました。
端末に通知のあった方は可及的速やかに、
第11区画まで集合くださいますようお願い申し上げます。
(#0) 2016/11/12(Sat) 21時頃
隔離区画内には生活用品はもちろん
嗜好品なども取り揃えてございます。
管理部は快適な隔離ライフをお届けできるように
環境を整えることをお約束いたします。
ご要望や質問などございましたら、
端末よりお気軽に管理部までご連絡ください。
(#1) 2016/11/12(Sat) 21時頃
どうか、市民らが平和理にこの問題を解決できるよう
みなさまご協力くださいますよう、
管理部より、重ねて重ねてお願い申し上げます──
[ * Ｐi * ]
(#2) 2016/11/12(Sat) 21時頃
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ナンだぁ？
よーくわからねーが、こっち行けばいいのかぁ？
(1) 2016/11/12(Sat) 21時頃
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o0(よっ！ 俺はライジ＝イナズマ。
かれこれ1年くらい保険調査をやっている気ままなフリーダムマンだ。
まー、仕事はゆるゆるとやってたんだが、こーなちまったらしょうがねえ。
いっちょやってやりますか！
・・・と、意気込んでみたのはいいけれど、まだ他には人が来てねえみたいだ。
ちっと大人しくしてるかな)
(2) 2016/11/12(Sat) 21時半頃
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[瞳の中にある端末が告げる
『感染の可能性あり、第11区画』に行けと]
恋の病だって、何の冗談？
へっ、感染の可能性があるって、バカバカしい
第11区画に行けって、隔離とかうっといな
合成ドラッグあるなら行ってやってもいいぜ
[投げやりで無茶な要望を脳から繋げられたジャックから端末に送る
その要望に対しての答えは『Yes、用意しましょう』]
チッ、本気かよ
[立ち上がると第11区画へ]
(3) 2016/11/12(Sat) 21時半頃
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マジでー？恋の病とかちょーウケるんですけどー↓
[つまらなそうに端末をいじりながら、第11区画のゲートへと]
はぁい、キャンディでーす↓
えー、フルネームとかいーじゃん、データ行ってんでしょー↓
えー……キャンディ＝サトウでーす↓
ファッションデザイナーでーす↓
……これでいいー？↓
(4) 2016/11/12(Sat) 21時半頃
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かいてきなかくりらいふをー、だってマジだるいんですけどー↓
[隔離区画へ通されると、ぐるりと辺りを見回して、また端末をいじり始めた]
マジだるいわー、とりあえず何か飲もー↓
[カフェマシンを見つけ、飲み物を取ってそこらの椅子に腰を下ろした**]
(5) 2016/11/12(Sat) 21時半頃
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・・・・・・。
[頭の上のひらひらしたものが右に左に揺れている]
・・・・・・。
[上を向いた。案内板を確認しているようだ]
(6) 2016/11/12(Sat) 22時頃
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・・・・・・。
[方向が定まったようだ]
・・・・・・。
[11区画と書かれた案内板の下を、ゆっくりと通り過ぎて行った……**]
(7) 2016/11/12(Sat) 22時頃
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フフ……
[半重力式の車椅子が、中空を見上げ笑う男を乗せたまま、
11区画へ向かう通路を滑るように移動していた。]
(8) 2016/11/12(Sat) 22時半頃
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クク…… ふ、はは
はは は
[点滴につるされた赤と黄色の薬液が、
移動のためにわずかに斜めに傾ぐ。
前方に見えたひらひらと動いている透けたものの>>6
その隣を不気味な含み笑いが通り過ぎていった。]
(9) 2016/11/12(Sat) 22時半頃
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[外を回らせる通路には外の星海が映し出されていた。
湾曲した強化ガラス越しに、
数えきれない光点が映し出されている。]
いや、
実に、美しい……
[それらを仰ぎ、車椅子に乗った男は
深い感慨を持って声を発した。]
(10) 2016/11/12(Sat) 22時半頃
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はるか昔の科学者は、
星が誰にも聞こえない声で歌っているのを
発見することができたそうだ
誰にも届かずとも歌うその心も
自らの耳で聞けぬ音を知ることも
そう、これほど美しいことはない……
そうは思わないかね
(11) 2016/11/12(Sat) 22時半頃
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はい？
第11区画ですか？
先々週に終わりましたけど。
え？
仕事じゃぁない？
はぁ、行きますけど…
管理部からの指示ですし、勿論有給扱いですよね？
(12) 2016/11/12(Sat) 23時頃
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[フフフ。と男のツギハギされた喉が笑った。
カフェマシン傍で休憩中と思しき彼女に声をかけながらも>>5、
特に答えを求める風ではなく、どことなく楽し気な──怪しさが大爆発している含み笑いを漏らすと、ふぃんと車椅子を発進させた。]
(13) 2016/11/12(Sat) 23時頃
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[区画内に用意された広めの休憩スペースの中ほどで、男が操る車椅子は止まった。]
このような姿で失礼をしているよ
見ての通りの病人でね
ダガー・ルシフェル・ダガーという。
以前は研究者などをしていたのだが
今はすっかり病院暮らしで、外は久しぶりだ
気楽に仲良くしてくれると嬉しく思う
とても
(14) 2016/11/12(Sat) 23時頃
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[そう軽めの挨拶を述べ、やってきたモノに会釈をして、
男はにんまりと唇を横に引き延ばして見せた*。]
(15) 2016/11/12(Sat) 23時頃
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えぇ！？
手当てにすると67%ですって！？
[はぁ、と深長いため息]
…いいです、後でボスに自分で事情話します。
有給まだあったはずですし。
[気も腰も重いけれど]
(16) 2016/11/12(Sat) 23時頃
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なんだね、往診の依頼かね。
E.D.D.I そんなものは断ってしまえと言ってるだろう。
標準時間18時以降の往診依頼は全てお断り！
えぇ？違うって？
［端末からの知らせに語尾を跳ね上げ、男はくるりとそちらを向いた。身体に似合わぬ大きさの眼鏡はプライベートでも外されぬまま、ただ口元のマスクはずるりと下に下げられてある。］
じゃあ、なんだね。
は？隔離だって？はァ？このボクがかい？
あっはっは！
そりゃァ愉快だ。なんだ「恋の病」か？
ほうううう。今話題の特殊感染微生物かね。
その感染候補者と！隔離！！
(17) 2016/11/13(Sun) 00時頃
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─── 素晴らしい！
そりゃァ素晴らしい。
観察にもってこいじゃないか、そいつはいい。
いつからだって？あァ、今からか？今からだな？
よしすぐ行こう。
E.D.D.I 明日以降の予定はキャンセルだ。
そうだすべてキャンセルだ。
こんな面白い話を放って他に何が出来るもんか。
恋か…………ふふふふふ、そうか恋か。
(18) 2016/11/13(Sun) 00時頃
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[心中に不満があるなしに関わらず
従わないという選択肢は浮かぶ筈もない。
引き継ぎの連絡をきちんと終えたのち
隔離区域の扉をくぐったのだった]
[旧式のゴツいスーツの胸元には
「測量のサンカク屋
チーフ ティソ=ミナミ」
と書かれている＊]
(19) 2016/11/13(Sun) 00時頃
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そりゃァもう、微生物のあの細やかに幾何学的かつ論理的に、しかして時に思わぬ変化を見せる永遠の美しき生物体に恋しているといえば確かにそうさ。ぶつぶつと貪欲に静かに増殖していく様、環境に応じて自らを変え生き延びるあの力強さ、あァ、彼らを見つけ彼らと対し彼らのなせる業を目の当たりにせんがために医師をしていると言っても過言ではないのだから…
あァ、知ってる知ってる。そう「恋の病」が別物だってことくらいはね。だがボクの恋だって本物だってことは知っているあろう？なぁ、E.D.D.I
(20) 2016/11/13(Sun) 00時頃
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［男は含み笑いでぶつぶつと端末に向け語りかけながら部屋を動き回り、ぶかぶかの白衣（仕事着だ）を羽織ると、いつもの小さな鞄を往診用の小型カプセルに放り込んだ。
白い卵型のそれは、男の愛用の移動用カプセルだ。口頭で行先を伝えれば、間違いなくそこまで運んでくれる優れものである。］
(21) 2016/11/13(Sun) 00時頃
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あー、カクリの人いた↑
てかすでに病人っぽいんですけどー↓
[点滴つきの車いすに乗った男が近づいてくるのが、視界に入る。
何事か話しかけてくるようだ>>11]
は？歌？↓
……あー、星の歌……↓
……きれーっすよね↑
[ちらり、ガラスの外へ目をやる間に、アヤシイ含み笑いを残して男は通り過ぎた>>13]
(22) 2016/11/13(Sun) 00時頃
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いざ、11区画・隔離区画内へ！
［意気揚々、高らかに宣言する。］
出 発 ！
［こうして小さな男を乗せた小さな白いカプセルは、ゆるやかに11区画への廊下を*動き始めた*］
(23) 2016/11/13(Sun) 00時頃
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測量士 ティソは、メモを貼った。
2016/11/13(Sun) 00時頃
好奇診 キカは、メモを貼った。
2016/11/13(Sun) 00時頃
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はっはーん！ つまり私の出番ですね！
［端末からのメッセージに、ぐっ、拳を握る。］
特殊っ！ 感染っ！ 微生物っ！ ふざけた名前の奇病っ！！
それはつまり……なにか、こう、良くない企みとか危険な組織とか……そういうやつの気配！
隔離区画内に侵入して重要っぽさ気な情報を掴んで来いと！
それで秘密警察所属の潜入捜査官な私に声がかかったと！
そういう事ですね！ オーケー任せろ任された！！
三ツ星スパイの私、ミツボシ様の活躍に乞うご期待！
奇病、隔離区域、謎の秘密結社、なんか爆発、これでもかって程の爆発、そして美人スパイ！
ふっふーん、映像作品化待ったナシですね！
(24) 2016/11/13(Sun) 00時頃
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［などと、勝手に盛り上がりながら第11区画へと向かう。］
〜♪
［なお、ミツボシに第11区画行きが指示されたのは、決して本人が言ったような理由ではなく、単純に感染の疑いが認められたためである。
秘密警察的に20段階評価中の★3であることや、映像化されれば潜入捜査官など即効クビだという事にツッコミを入れてくれる者は、残念ながら近くに居なかった。］
［残念な勘違いをしたまま、彼女はこの後『ふふふ……私はミツボシ。謎多き女……』と第11区画のゲートで主張し続ける。
やがて涙目で本名を名乗るまでは足止めされるため、ゲート内に入れるのは暫く先になるだろう。**］
(25) 2016/11/13(Sun) 00時頃
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俺、隔離みたいだぜ
後の仕事はよろ
何？ 隔離のレポよろだと、しょうがねぇな
[手の平をヒラヒラさせて、仲間に一時の別れの言葉を言いながら歩く]
さてと、タブロイド誌記者のパラチーノ アルドロヴァンディーニ ヴュイエルモーズを名指しで呼び出すんだから、面白いネタないと承知しねぇぞ
[滅多に言わないフルネームを呟く]
(26) 2016/11/13(Sun) 00時頃
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93号宇宙ステーション 11番区画、
隔離壁の起動準備整いました。
ブザーの後、30秒以内に白線より3ｍ以上
離れるように勧告いたします。
起動後に接合部は急速に圧着されます
近くに残られた方の安全は保証できかねます。
繰り返します。
ブザーの後30秒以内に白線より3ｍ以上離れるように──
(#3) 2016/11/13(Sun) 01時頃
[ ヴィ ィ イ イイ イイイイイイイイイイイイイイ ]
(#4) 2016/11/13(Sun) 01時頃
[濁音で大音量のブザーが区画と通路に鳴り響いた。
ゆっくりと左右から、分厚い扉がガゴン、と音を立てて
互いの距離を縮めていく。
やがて、熱気を吹き出しながら互いに
相手の伸ばした鉄棒をのみこむと、
隙間もなく一枚の鉄板のように
二つはがっちりと組み合わせられた。*]
(#5) 2016/11/13(Sun) 01時頃
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