56 いつか、どこかで――狼と弓のワルツ――
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[赤軍の兵士に連れられて行くメディに駆け寄る。 手を掴む。]
先輩! そのパーティ、ケーキも出る?
[真剣な顔で間の抜けたようなことを言う。 しかし、それは開戦を回避させたい、という強い願い、意志]
僕、頑張るから…だから 待ってて下さい。
[そう告げると手を離し、心中で敬礼をして遠のいていくメディと赤国軍の背を見送った]
(212) hinaki 2011/07/07(Thu) 23時半頃
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[メディは逃がす訳にいかないので捕縛するつもりだ。 としても、その場合、捕虜の待遇改善が急務で、 セディーとフィリスには早く緑国に帰して、 開戦の回避にも協力して欲しい。 しかしセディーもフィリスも文無し、急ぎの馬車など、 フィリスの招待人であるフリーダム公子殿下に頼……]
……そうでもないか。
[鼻血を拭いてやっているフィリスを見て頷いた。 この兵士にしては珍しく、 ちょっと無茶な事務手続きを考案しつつあった]
(213) snow03 2011/07/07(Thu) 23時半頃
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[緑国からの返書には、一体どんな事が記されているだろうと想いながら、遠く国境の方へと目を向ける。
弟、そしてイアンと共に過ごす日々は、彼女を不思議と安心させるものであったけれど、それと同時に時々血が騒ぐような感覚を覚えて。]
…っ。
[ずき、と殆ど動かない左手に痛みを覚えて、右手で左手を押さえた。]
(214) みう 2011/07/07(Thu) 23時半頃
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[涙と鼻血を拭かれながら、昔のことを思い出す。何度も見た悪夢の話は、村の皆が笑い飛ばす中で、フィリスだけが真摯に耳を傾けてくれた。 じっと、その瞳を見て。]
そうか、「思い出してる」のか……。
俺にも何が起きてるのかさっぱりわからねーんだけど、 ……でも。 後で聞かせてくれるか、この街で何があったか。
[背中を撫でられながら、にかっと笑いかけた]
(215) camellia 2011/07/07(Thu) 23時半頃
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……ああ。パウンドケーキでよけりゃ、作ってやるよ。
揚げパンも用意しようぜ。
でも、あんまり無茶はするなよ、くれぐれも。
[果たせなかった約束を、もう一度。 微笑して後輩の手を握り返し、そして離した。>>212]
(216) mikanseijin 2011/07/07(Thu) 23時半頃
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[彼女は、思い出す事はあるのだろうか。 遥か昔に、自分の主だとして、最後まで傍に、と誓った男が傍にいる事に。 そして、自分の事を良く知り、慕ってくれた男もまた、自分の近しい存在として傍にいる事に。
もう、彼女には誰かを守る力なんて、これっぽっちも無かったけれど。]
(217) みう 2011/07/07(Thu) 23時半頃
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―― 砦の丘 ――
もう親書が戻ってきたのですか? ずいぶんと早かったのですね。
[王都からの急使が、うやうやしくその書簡を差し出す。ソフィアは軍が用意した天幕の中でそれを座しながら読んでいく]
……なるほど。愚かな事をしたものですね。 大公の代弁でも、大公の名を使うのがよろしいでしょうに。 これでは、国同士の話には公的にはならないということを、まだ学んではおりませんか。
[やれやれと書簡を置く。だが、口の端には笑みを浮かべていた]
(218) marimo 2011/07/07(Thu) 23時半頃
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今の俺だって真面目でかっこいいぜ! そのうち世界に名を轟かす、セディー・ヴェスパタイン様だ! 覚えておけよ! らぶあんどぴーすっ!
[指を突きだして、ヤニク>>211に向けてびしーっと決めポーズ。 3秒ほどポーズを決めた後。 ふっと力が抜けたように指を下ろし、彼の所まで戻った]
―――ごめんな……、ありがとう。
[手をぐっと握る。 その顔には、穏やかな微笑みを浮かべて。]
(219) camellia 2011/07/08(Fri) 00時頃
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― 親書の返答が返されるまでの日 ―
[今日も相変わらず、男にとっては呪文のような 姉弟の会話を聞きながら、彼と彼女についていた。]
ほい、お疲れさん。
[呪文詠唱中に、割り込んで口が出せるほど器用じゃない代わり 何とか行動で示したいと、ティーポットをテーブルへと置いて。 そうすれば、お礼と共に口に焼き菓子を放り込まれ]
…むぐ、ぐ。
[甘いものは嫌いじゃなかったから、 良い報酬だなあなんて思いながら。]
(220) よつば 2011/07/08(Fri) 00時頃
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[程なく、仲間の兵士が来て、メディを捕らえる]
手荒な扱いは控えて下さい、お願いします。 もう彼は抵抗していませんから。
[先輩兵達に頭を下げて頼むと、変な奴だな、 まあ仕方ない、と言われ。 連行される後ろ姿を見送った]
(221) snow03 2011/07/08(Fri) 00時頃
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はは、良いんだよ。 仕事…や、俺が好きでやってんだし。
[労いの言葉をかけてきた>>195公女にそう返して。 自分が近衛兵である以前に、彼と彼女の傍に居たいという 気持ちの表れだったのだろうか。]
待て待て、俺は一人しかいねーんだぞ。 …じゃなきゃ、一緒の部屋に固まってろー。
[僕の、私のと交互に言われれば流石に苦い顔になるけれど。 それさえも平和すぎて、不思議と心が安らいでいく気がした。]
(222) よつば 2011/07/08(Fri) 00時頃
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おー、揚げパン? 美味いモンなら食わせてもらうぜー。
[ご機嫌な様子で、ベネットに近づいていく。 しかし、揚げパンを前に悩んでいる公女>>196には、緩く首を傾げて。 左手を右手で押さえる動作>>214を見れば、 男の記憶の中の何かが――― ]
……大丈夫か?
[す、とその腕に手を添えるように。]
(223) よつば 2011/07/08(Fri) 00時頃
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―――― …今度は、俺が守ってやるから。
(*20) よつば 2011/07/08(Fri) 00時頃
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[アルクが懐いている様子>>210に、目を細めながらにやりと笑う。]
そいつ、意外と人見知りすんだ。 俺以外の奴だと引っ掛かれたりしてる。
[こちらを見て聞いてくる彼女に肩を竦めて。]
今時弓を使うことはないけどな。
でもそいつの名前、俺の地方の言葉で『弓』っていうんだ。 よく分かったな。
(224) okomekome 2011/07/08(Fri) 00時頃
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[連行されていくメディの背にぶんぶん、と手を振る]
メディ、約束だぞー! 揚げパンなー!! あとあれだ、柘榴も頼んだ!
[赤国軍の兵士が奇妙そうな顔をして振り返っても、その姿が見えなくなるまで思い切り腕を振り続けた。]
(225) camellia 2011/07/08(Fri) 00時頃
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[そうしている内、やがて花屋の片付けを終えたらしい兵士たちがやってくる。
両手を挙げる彼の言葉に軽く笑って。>>209]
強いってなら、会いたくないな。 パーティの方が魅力的だ。
[パーティー、祝勝会。 彼――彼女の料理。
夢で叶わなかった約束を思い出す。]
そいつ、俺の知り合い。 何やったか知らないけど。 手荒な真似をしたら許さない。
[連行する兵に向かってそんなことを投げかけた。]
(226) okomekome 2011/07/08(Fri) 00時頃
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ええ、大丈夫です…。
[イアンに、動かない左手に手を添えられて驚いてその緋色の目を見開いて。]
今度は…? それはどういう…。
[頭の中に響くような、彼の声に不思議に思うが、次の瞬間彼の姿が赤い甲冑を纏う姿に見えて。]
(227) みう 2011/07/08(Fri) 00時頃
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済まない―――…
[そう漏れた呟きは、かつての自分が最後まで傍に居られなかったことへの懺悔か。 其れとも、何の力も持たずに生まれ変わったことへの懺悔か。]
(*21) みう 2011/07/08(Fri) 00時頃
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…手加減しない、って言ったのに。相変わらずお人好しだなあ。
[どこか呆れたように。しかし親しみを篭めた目でムパムピスを振り返り。>>221]
おー、柘榴な、用意しよう。
[セディーの声に答え。>>225 その後聞こえてきたヤニクの「知り合い」という言葉には、少し驚いた表情になって。>>226]
………ありがと、な。
[ぽつりと漏らし、微笑んで背を向けた。*]
(228) mikanseijin 2011/07/08(Fri) 00時頃
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辰(ドラゴン)。紙を。
[羊皮紙を受け取り、さらさらと書き付けていく]
こんなところでしょうね。 これを急ぎ赤国へ届けなさい。…そういえばローズマリーは? …あら、そうですか、それは予想外な…。あの人らしいといえばらしいですね。
[それ自体はさほど大きな問題ではないといわんばかりに、くるりとまとめた紙を特使に渡す]
頼みましたよ。 さて。元帥。王都へ連絡を。円卓会議をこの砦で開催します。 今書いた事を、議決しないといけませんからね。 安全地帯に居る者たちにも肝を冷やしてもらいましょう。
[ぱたん、扇を閉じた]
(229) marimo 2011/07/08(Fri) 00時頃
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[びしーっとポーズを決めたセディー>>219に少し呆れたような顔をし……直ぐに笑みに変わる。]
何謝ってんだよ。 謝られることないだろ。
[穏やかな微笑みに、そう返した。]
(230) okomekome 2011/07/08(Fri) 00時頃
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―― 親書内容 ――
前略。前置きは不要にて略式礼を持って以下を返ず。 提示の内容重畳なれど下記改変を本国より提示する事で合意の条件と成す。
1.両国捕虜の相互返還 緑国人はアメルンへの返還。赤国人はララントへの返還を持って成す 2、3.砦一帯は両軍兵数100による共同統治を成すべし 4.赤国は紡績繊維輸出額を提示どおり半額になす 5.緑国は鉱石額を半額になす
付記 ・砦は遡れば双方の共有物である。何故ぬしらはこぬのかや。 ・国家の元首を差し置く事は道義として成してはならぬことでありんす。公子の本意は汲むがゆえ、本状は確かに元首殿に届けること。団長への報告は欠くでないぞよ
ソフィア・エカテリンブルグ・ビリジアーナ
(231) marimo 2011/07/08(Fri) 00時頃
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…これくらい弱ってた方が、可愛げあんじゃねーの。
[零れた呟きに反応するように、 彼女の左手に、自分の手を重ねて。]
(232) よつば 2011/07/08(Fri) 00時頃
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最期まで、傍にいる。 お前らの傍に、ずっと――――― **
(*22) よつば 2011/07/08(Fri) 00時頃
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[>>224 肩をすくめるヤニクに、何故か弓を引く彼の姿がだぶるように見えた。 目を細めて笑む]
へえ、知らなかった。 そう、弓って意味なの…ぴったりな名前を貰ったね。
[猫のしなやかな体を撫でる。]
僕は歴史にはあまり詳しくないけれど。 緑国には、弓の名手の英雄の言い伝えが残ってるんだ。 そのもの緑の衣を纏い、褐色の肌に、白金の髪をもち…
服の色意外は、そっくりだ。 あんた、ご先祖様は?
[なんとなく縁を感じて、主人の元に帰ろうとする猫を離してやりながら微笑んだ]
(233) hinaki 2011/07/08(Fri) 00時頃
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[その後、どんな会議が繰り広げられたかは定かでない 事実として残っている記録によれば、より女王の悪名は高まった。 独裁者だのなんだのと呼ばれながら、和平が成るまでは円卓会議議長の座に居座ったのである。 それはさておき、もっと重要なこととしては、親書の赤国への到着から一週間後。その返答を待たずして、ララントに帰還者が一斉に現れたことである]
(234) marimo 2011/07/08(Fri) 00時頃
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…有難う。
[彼の言葉に返す彼女の声は、今までに無い程、穏やかなもので。]
(*23) みう 2011/07/08(Fri) 00時頃
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― 自宅の庭 ―
…っていう話だったのだよ。 おお、もうこんな時間か今日はおしまいだ。
[子供達に聞かせるのは、自身が勤務していたときのこと―。]
文句を言いなさんな。 また今度聞かせてやるからさあ早くお家にお帰り。 あまりわがまま言うと次は―そうそう、それでいい。
[まだ聞かせろという子供達を宥めれば、元気な姿で帰っていく。その姿が心地よい眩しさを放っていて目を細めた。]
―子供の相手は楽しいが疲れるわい。 やれやれ、よっこらしょっと。
(235) 10347 2011/07/08(Fri) 00時半頃
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[子供に話をするのは、唯の昔話に多少―いや多々―脚色をしてあるもの。]
英雄というのものに、子供は何時の時代だろうと憧れるものだろうな。おいぼれには、たとえ何があろうと、若者には前を向いていってほしいものじゃよ…。
[現場たたき上げの一般兵卒では、長年勤めても国を救うような活躍などはそうそう出来ない。民にまで名が残るのは将校などであり、例え兵卒が英雄たる結果を残せばその時点で将校などとして迎えられるのもある種流れである。]
さすればこそ、夢を壊すような真似を老いぼれがしちゃいかんのだよ。其れが例え、華やかな裏ではどんな苦労や現実が待ちうけていようと、の。
(236) 10347 2011/07/08(Fri) 00時半頃
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明日を担う彼らなら、それを見たとて、それでも前に進めるじゃろ。何時の時代も憧憬に勝る意欲は無かろうに。
…老いぼれも嘗てそうじゃったからの。
[椅子を揺らしながら、遠い空を見る。今は有事一歩手前と見るが自身は既に蚊帳の外。折角の英雄になりそこねたかな残念な思いをすることもあった。しかし、確かに何事も無かったが―無事に役目を果たした事を今は誇りに思っていた。
それは正式な手順での入隊、下とはいえ並ぶ立場、勤勉な勤務、家庭、巣立ち、引継ぎ、退職。 何時か手にいられなかった、小さな小さなもの―]**
(237) 10347 2011/07/08(Fri) 00時半頃
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