65 In Vitro Veritas
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2011/10/01(Sat) 21時半頃
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>>158 [君は俺、イワセを殺したのは、俺、というセシルに、顔をあげる。]
――…違う。 自分は、貴方じゃない…。
[それはきっぱりと、 あえてきっぱりすぎるほどきっぱりと言った。]
それとも、貴方も、殺しますか? 貴方も、誰かを、殺しますか?
[そのとき、 その同じ瞳はすうっと細まり、掠れ声は、そのあと
小さな笑い声をたてる。]
(162) 2011/10/01(Sat) 21時半頃
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>>161 [具合悪げに壁に手をつく姿。 その姿に瞬きをして、なお、観察するように…。]
――…どうしました?
[そして顔を覗き込むように…。]
貴方が壊れかけると、自分も壊されるんですよね。 つまり、貴方は自分を殺すんだ。
自分を殺しますか?
[問答のように、それは問われる。]
(163) 2011/10/01(Sat) 21時半頃
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[ガーゼなんて、勿論無いから。 目に入ったうちで一番柔らかそうな布を彼の眼窩に詰めてゆく。 時折彼の洩らす呻き声が聞こえれば、唇を噛んで処置を続けた。
きつく岩瀬の眼帯を巻けば、彼はまるで、岩瀬本人の様で。]
ごめんなさい…。
[子供の様に無く彼に、言わなければよかったのだろうか、と罪悪感を感じてしまう。]
岩瀬さんは、きっと喜んでる。 貴方が、眼をくれたから。
[彼の背を撫でて、そう声を掛けたけれど。 何だかとても寂しくて、心が苦しい。]
(164) 2011/10/01(Sat) 21時半頃
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ちるはなは私のおりじなるだから。 なにかするなら、私がしないとだめ。
だって、いやでしょう?自分を好きにしていいのは自分だけ。
[発熱による汗が額に浮かぶ、意識がゆらゆらと揺れる。 ニックの声が聞こえ動く視線を向ける。 意思は通じるだろうか、理解されるだろうか、この執着心が]
(165) 2011/10/01(Sat) 22時頃
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[どうしてって聞かれた。>>114 わたしにもわからないから、ただ首を振るだけ。 疲れたのかな、クロダフランシスカは座っちゃった。]
赤毛……。
[わたしたちにも、気づいてないみたい。 その内、リーネのそっくりさんが来て、目のところに布を入れる。>>164布が目になるの?]
こわすひとは、こわすひとなのに、なおすの? なんで?
[このひとは「なおす」からばつが来ないのかな。 ここに来てからわからないことばかり。]
(166) 2011/10/01(Sat) 22時頃
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イワセ?赤毛のそっくりさん? 赤毛は痛いのに。 泣いてるのに。 それがうれしいの? ――ひどい。
[クロダフランシスカを見下ろした。 このひとも、わたしが目をあげたらよろこぶの?]
(167) 2011/10/01(Sat) 22時頃
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>>162 [息苦しさに似た感覚を抑えながら、顔を上げる。]
……君が否定しても、 俺と君とは同じもので出来ている、 それは変えようのない 事実 だ。
実際に、殺すかはわからない。 でも、君がしたのだから、俺もそれは出来るんだろう。
[クローンが違う断言するのは無知ゆえなのか。 わからない、向けた視線の先、同じ色の瞳が狭まった。 “自分”は、こんな表情をするのだろうか]
何故、違うといえる。 ――……何故、笑う?
[わからない、その表情の意味も、笑う意味もわからない。 壁に着いた掌の中、じわり汗が滲む
(168) 2011/10/01(Sat) 22時頃
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[>>163 覗きこむ眼差しから、 ゆるく首を振って逃れようとして、1歩退く。
繰り返される“自分”という言葉、 一人称としてのそれなのか、己の存在をさす言葉なのか。 両方なのか、禅問答に飽和する]
放っておいてくれ……! 俺がどうしようと、君には――…、
[関係ない] [そのようには言えない]
[息苦しい、喘ぐように開いたくちびるは、 続く言葉を失って、ただ重苦しい息を吐いた、だけだった]
(169) 2011/10/01(Sat) 22時頃
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……ネク……
[彼女の執着は理解出来ない。 けれど、手を出すな。そう言いたいのだということだけは理解して]
うん、わかったから…… 今は安静にしてよう? ね?
[労わるように、そっと撫でた]
(170) 2011/10/01(Sat) 22時頃
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[>>143クロの微笑みが、いつも通りではない 何かに耐え切れずに、歪んでいくのが見て取れた。 自分を安心させるためにしてくれたそれは、 一層不安をかきたてたかもしれない。]
わたし
こわく な い
[思い浮かんだのは、“彼女”が初めて見せた笑顔で。 言葉を詰まらせながらも、こわくない、と言い切った。]
……いたい だめ
[しかし、想いは揺れる。 隣にいるネクをちらりと見やりながら、 その痛々しそうな赤が視界の端で主張する。]
(171) 2011/10/01(Sat) 22時頃
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>>168 [同じものでできている。同じ、という言葉。 その言葉にまた、口端をあげた。]
同じものできているから、同じですか?
[彼の、コーダの思考は同じの認識に、 同じものを作り続けた自身の仕事を思う。]
同じものを作るには、同じようにしないと同じにはならない。 自分はそれを知っている。
[同じグラスを作るには、同じ工程を踏まなければならない、そんな、思考。]
だから、貴方と自分は同じじゃない。
自分が殺したから貴方も殺せる? でも、自分には、貴方のヴァイオリンですること、できない。
(172) 2011/10/01(Sat) 22時頃
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>>160 >>165 [自分を好きにしていいのは自分だけ…そう言うネクを、それを聞いて戸惑った様子のニックを交互に見比べる]
…きっと、ちるはなも何かあったんだよ。 だから、まずは話を聞いてみよう?
[子供たちの喧嘩もそうだ。 話を聞けば、必ず原因が出てくる。 だから今回も、話を聞けば原因がわかるはずだと思った]
ネクも…。 …ネクがそう言うなら、私は口を出さないけど…何か手伝えることがあれば言ってね?
[ネクのオリジナルへ対する執着。 ソレを察することはできなかったけれど、彼女の思いはなんとなく理解できる。 ならば、自分の出る幕ではないと、大人しく彼女の言に従った]
(173) 2011/10/01(Sat) 22時頃
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>>169 貴方と同じなら、自分はこんな気持ちにはならない。
[遠のく瞳になお、迫る。 そして、まっすぐに青灰は青灰をみつめ…。]
放っておく? 無理だ。
貴方が同じというなら、同じでありたかった。 だけど同じじゃない、それを、自分は知っている。
[その手を掴む。引き寄せはしない、でも、離れさせもしない。]
なぜ、自分は貴方と同じになれなかった?
[湧き上がるのは、醜い、嫉妬。そして同じくらいの、憧憬。]
(174) 2011/10/01(Sat) 22時頃
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[>>154意識が戻ったネクの第一声。 それには、少し目を見開いて]
だめ
ねく いたいの だめ
[皆に怪我をして欲しくない、ならばネク自身は? 頭に過ぎった疑問は、心配となって口をついて出た。]
あ……
[肩にかかっていた体重がふっと消える。 そして、クロと協力して、ネクを運ぼうとした時 >>146ニックが姿を現して。 先程の心境の揺れは、まだその眸にあっただろうか。 ネクを運ぶ姿を、見守るように眺めていて。]
(175) 2011/10/01(Sat) 22時頃
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[泣きながら名を呼ぶ。戻らぬもう一人の自分の名を呼ぶ。 もっと、もっと話しを聞きたかったのに。いろいろ、イワセの事を教えてもらいたかったのに。
怖かったのは、永遠に、眠る事。 目を取られる事では、ない。
寧ろ、こんな自分が誰かの役に立てるのであれば、目の一つや二つくらい、安い位で。 だから、だから、だから ―――――]
……喜ん、……で……?
でも、イワセ、起きない、……イワセは、もう、…… ねぇ、イワセ、は、 なおらないんですか。壊れた部分、 ……俺、の、あげるから。 俺、……俺、おれ、 おれ……
[かくり、布の詰められた眼窩は重く、自然と左に頭は傾いだ。右の瞳からは、とめどなく涙が流れ、血濡れた頬を洗い流していく。]
……あぁ、あ、ぁ……、ぁ 、ッ、 ……―――ッ!!!
[響くのは、叫びにも似た、泣き声。]
(176) 2011/10/01(Sat) 22時半頃
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…、むずかしいね。
[泣き叫ぶ彼。 自分が治療を施す姿を見て肌の黒いクローンが言った言葉。
お互いに理解し合う事はとても難しくて。]
…、 ごめんなさい。
[彼の背を撫でる手は、そのままに。 ボロボロと涙が落ちた。]
(177) 2011/10/01(Sat) 22時半頃
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赤毛……こわれちゃう、の……?
[こわい。 こんな赤毛、見たことない。 わたしたちは、しごとはちがうけど、とても長く一緒に食べたり運動したりしていた。 赤毛はよく目から液を出していて、あれは「涙」って言うんだよって、教えてもらった。 かなしかったり、いたかったり、くるしかったら出るんだって。 わたしはよくわからなかったけど、今ならわかる。 こわれてしまいそうな赤毛を見るのは、とても、くるしい。 あつい。 目の奥があつい。 ぶわっと何かが上がってきて、あっという間に目の前がゆれた。 ほっぺたにあつい感触。]
なかないで、赤毛。 なかないで……。 こわれないで。ね……?
[届く気はしなくて、それがかなしくて、声がふるえた。]
(178) 2011/10/01(Sat) 22時半頃
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―クローン待機室・Room C―
[此処にも居ない。 チッ、と舌打ちをして不快感を顕にした。
壁にところどころ残る、クローンたちの悲痛の残滓も今の青年には何の憐れみも恐怖も齎さなかった。
寧ろ浮かぶのはヨーランダと同じ思考。 "役に立ててよかったね" "存在意義を果たせて幸せだね"]
――は、
[自分のクローンには、生まれた意味など与えない。 殺してやる。 何回目かの同じ言葉を呟いて、その次の部屋――空き部屋へと重い足を動かし始めた]
(179) 2011/10/01(Sat) 22時半頃
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[ニックが既に二人殺していることは知らないし、もしかしたら他のオリジナルも殺すつもりなのかもしれない。 それでも撫でられる手の感触は優しくて、また意識がふっと落ちそうになる]
……うん。 ありがと、う。ニック、やさし――
[うつらうつら、それでも声は聞こえているので寝言のように返事を返す]
みんなに、いって。ちるはなきけん。 はなしあいきっとムリ、すごく怒ってる。
(180) 2011/10/01(Sat) 22時半頃
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― 当直室 ―
[ネクが喉が渇いたというのなら、 スタッフルームの水道を捻り、 持っていたセシルのハンカチを濡らしたものを、 ネクのところまで持っていき、唇を潤していっただろうか。]
………
[>>165それから、額に滲む汗もハンカチで拭いていって。 “自分を好きにしていいのは自分だけ”そんな呟きに 頷けなかった自分がいた。何事も受け入れるだけの自分。 地下で、他人の言いように扱われていたこともある。
そもそも、自分というのは何だろうか。 ここにきて、オリジナルとクローンの違いをひしひしと感じていた。 “彼女”は自分と同一ではない、つまり“自分”ではないということ。]
(181) 2011/10/01(Sat) 22時半頃
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[素材を見て同じだといい、結果を見て違うという。 見ているものが違うのだから、答えが違うのは当然だ。
同じだけど異なる。 異なるけど同じの堂々巡り。
本質をもって同じだという自分に、 クローンが訴えた言葉は]
――……、ヴァイオリン?
[与えられた社会と環境と経験に根ざすもの、 口元を押さえていた手がずるりと下がる。 重くまたたく間に迫る、同じだけど異なる色]
(182) 2011/10/01(Sat) 23時頃
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[怪訝に寄せられた眉根、わからない。 クローンの“彼”の考えていることは全くわからない。
雨宮セシルはずっと音を奏で続けてきたのだから。 弾けなくなったことなどないのだから、 弾けないものの気持ちなどわからない。]
こんな気持ち……?
[――捕まれた腕、引き寄せず離れず。 何故同じになれなかった、その言葉に、 瞬時に湧き上がる恐怖があった]
――……ッ、離せ ッ!
[クローンが同じであることを望むのなら、 “同じ”にされるのではないか、という恐怖だ]
(183) 2011/10/01(Sat) 23時頃
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……うん。 クロ。リーネ。 二人とも、ネクのオリジナルに…… いや。“オリジナル”近付いてはいけないよ。 ……“オリジナル”は“クローン”を犠牲にするのは、平気な奴らなんだ。 本当は、食べ物も貰えない所だった。 僕達がお腹すかせてても。自分達の分だけに、しようとしてた。 危険な奴ら。 酷い奴ら。
[本当なら、ネクを傷つけた相手を壊してやりたいところだけれど。 ネクは、それを望んでいないようだから。 堪えて。 ただ、警戒を促す言葉を他の二人に]
(184) 2011/10/01(Sat) 23時頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2011/10/01(Sat) 23時頃
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→空き部屋―
[声が聞こえた気がして>>183、扉の前に立つ。自動扉は手を掛けなくても開くだろう。 メスは手に持ったまま]
誰かいるの……?
[中を覗き込む]
(185) 2011/10/01(Sat) 23時頃
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[離せというセシルに、顎をしゃくった。]
ほら、同じならば、怖がる必要はない。 貴方は本当はわかっている。 貴方と自分は、
違う…。
[離せというセシルの力にそのまま、放さず、 同じ距離のまま、扉に寄る。
その声は扉の外にも聞こえたかもしれない。]
(186) 2011/10/01(Sat) 23時頃
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セシルは、コーダは扉が開いたのには驚いて、手を放す。
2011/10/01(Sat) 23時頃
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[捕まれたままの腕を、壊される恐れを感じている]
どうするつもりだ……
[>>186 違う存在だ、とクローンは執拗に伝えてくる。 困惑と恐れの混ざる眼差しを、向けたまま。
>>185 そのとき、聞こえた声に、ふと迷ったのは、 その声がクローンの方のようにも聞こえたからだろう]
……散花くん?
[コーダに掴まれていた腕が、離れた。 安堵を覚える前に、反射的に向けた眼差しは、 散花の手元のメスと、その胸部にもむいたか。 常とは異なる様相に、見開き瞬く]
(187) 2011/10/01(Sat) 23時半頃
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[丁度見えたのは、コーダがセシルの腕を掴んでいるところだろうか。 先程ネクに腕を掴まれ引っ張られたことを思い出して、手の中のメスをぎゅっと握った]
雨宮セシルのクローン。 雨宮セシルに、なに、してるの?
クローンの分際で、 オリジナルを傷つけるつもりなら、
今ここで僕が君を殺すよ。
[半分はただの警告だ。 だけど半分、そう、半分くらいはネク以外のクローンを手にかけることも厭わない気持ちもあった]
(188) 2011/10/01(Sat) 23時半頃
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ベネットは、セシルに名を呼ばれて、薄笑いを浮かべた。「よかった、まだ無事だね」。
2011/10/01(Sat) 23時半頃
セシルは、コーダは、「クローンの分際」という言葉に瞳は揺れる。
2011/10/01(Sat) 23時半頃
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[散花の口から零れた言葉と、浮かべられた薄い笑み、 今感じていた恐怖とは違う、別の危うさがふつりと湧き上がる。 クローンを貶める言葉を堂々と告げる姿は、 つい先ほどまでの散花とはまったく印象が異なる。] ……どうしたんだ、何かあったのか?
そんなものこれ見よがしに持ってたら、危ないだろう。 護身用なら、せめて見えないように仕舞っておくんだ。
――…俺は、特に問題ないから。
[岩瀬を手にかけたという、 クローンが――コーダが、どう反応するかわからない。 散花の言葉に反応して瞳が揺れるのが視界にはいった]
(189) 2011/10/01(Sat) 23時半頃
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[子供の様な泣き声は、叫び声は、コントロールセンターに響く。]
[其処に] [ふわりと]
[赤い色]
[――― 泣き声は、途切れる。]
………イワセ?
[眼帯で塞がれた、もう、光など通さぬ左の眼窩に。 同じ、違う、赤銅色が見えた気がして。]
………
[子供の様に、嬉しそうに顔を綻ばせ、どこか虚空に手を伸ばし ――― はたり、と、その手は落ちる。
其れは痛みからか、泣き疲れたからか。 血塗れた顔に浮かぶのは、ひどく穏やかな、寝顔。]
(190) 2011/10/01(Sat) 23時半頃
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―コントロールルーム―
[16番が首を振る。それを見つめる顔は酷く悲しげに歪んでいる。 女医が入ってきて赤毛に手当をした]
なんで、そんなに尽くせるの。
[ドナルドの目元をきつく見つめ、搾り出すような声を漏らした]
(191) 2011/10/01(Sat) 23時半頃
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