1 とある結社の手記:6
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……逃げ延びても、………ひとり。
でも、しにたく、ない。
いきていても、たぶん、これからも、ずっとひとり。
でも。………でも。
――――――……あぁ。
(*17) 2010/02/25(Thu) 22時頃
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人狼に宛てた手紙は二通。サイモン君の話でも、二人。 結社の読み違え、でしょうか。 この手紙、差出人は書かれていませんが、恐らくは結社のどなたかでしょうね。 私の力を何らかの形で知っていた……。 もしかすると、サイモン君が試したのかも知れません。
[複雑な思いで、胸に手を当てる。 それは死を悼むようであり、決意を新たにするような仕草。]
サイラス君が……人狼に遭遇したことがあるという彼が人狼だった。
[ならば、次に怪しいのはドナルドだ。 深い皺奥の瞳は、自然に隻眼の男を探す。 何と揺らぎ易い疑心暗鬼。]
となると、サイラス君が人間だと言った者も、 はいそうですと信用はできないわけですね。
[メアリーとカルヴィン。奇しくも若者ばかり。 男の表情はますます曇ってゆく。]
(92) 2010/02/25(Thu) 22時頃
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[―――三つの可能性。 自身にとっては、二つ。 サイラスが人狼であったことで、見えてくるものはある。 しかし、今の女にそれは分からない。
ただ、心の中で呟く。叫ぶ。 何故―――此処に居ないのかと。]
(93) 2010/02/25(Thu) 22時頃
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―広間―
[誰も、朝食を摂るような気分ではないだろう。 男は何度も懐の黒封筒を確認しながら、中で一番小柄な姿を探す。]
カルヴィン君、少し席を外しませんか。
[サイラスの判定に信用がなくなった今。 男が一番守りたいのは最年少の少年だった。 キッチンへ、或いは自身の部屋へ。 ぽんと背を叩いて広間からの退室を促す。]
(94) 2010/02/25(Thu) 22時頃
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─…ウェーズリー。
それは、メアリーかカルヴィンを疑うということか?
[近くに寄ってきた郵便屋に振り返って問い掛ける。>>90 くっと、自嘲めいた笑みが口の端に浮かんだ。]
…ピッパの言う通りだ。 今まで人と言われた者、も──…。
[言いかけて、苦い表情を浮かべる。 自分が彼の判定を受けたのは、──あの後の、話だ。]
”占い師”が、人狼になる、なんて…かのう……
[茶番だ。 言いかけて、口元に手を当てる。八つ当たりだろう。]
(95) 2010/02/25(Thu) 22時頃
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───悪い。
[そう、短く謝罪した。]
(96) 2010/02/25(Thu) 22時頃
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そうです。
何のために、人狼であるサイラス君が 占い師のふりをしなければならなかったのでしょう。
……嘘を吐くためです。 そして、彼は「人間を人狼と偽ることはなかった」。 では別のケースが考えられますね。 「人狼を人間と偽る嘘」です。
勿論、私も既に人狼で、同じ嘘を吐いている可能性はあります。 けれど、覚えていますか。
ローズマリーさんの言によれば、人間が勝手に人狼になることはない。 襲われて生き延びる……。 そうして、昨晩は犠牲者がいなかった。 人狼は人喰いの衝動が抑えられないはずなのに、です。
(97) 2010/02/25(Thu) 22時頃
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………………………………。
[郵便屋の男>>94に声をかけられる。 もしかしたら一瞬、不自然な間があいたかもしれない。 けれど仮にそれに気づけたとしても、眼前の彼一人だけ]
はい。構いませんよ。
[緩やかに顔をあげて、彼の提案に頷く。 キッチンは人の出入りがあるかもしれないから、 叶うならばウェーズリーの自室へと。
右足には、メアリーが冷やしてくれたタオルが 当てられていただろうか。 少し足を引き摺るようにしながらも、 痛みは随分良くなったようだった]
(98) 2010/02/25(Thu) 22時頃
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[ベネットの八つ当たりに、いえ、と苦笑で返す。]
みなさん、仲良しでしたからね。 辛い気持ちはわかります。 裏切られた気分になるのも、仕方ありません。
恐ろしいのはきっと、人狼の爪牙でなく、 こうして疑心暗鬼に陥ることなのでしょう。
信じたい、けれど信じきれない。 そうして投票用紙の他人の名を書くという、 人間の醜い一面と否が応にも向かい合わせにならざるを得ない。
[自分もそうだ、と言うように、疲れた顔には笑窪が一つ。]
(99) 2010/02/25(Thu) 22時頃
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[では、とカルヴィンとともに未だざわめきの残る広間を後にする。 惨劇の残滓も生々しい客室の一つ、配達鞄のある質素な部屋へ。]
何のために呼んだかは、 ……分かっていますよね。
[そうして、躊躇い躊躇い、懐から一通の手紙を取り出した。 いつも彼に渡すのは、父からの手紙だった。 けれど今回は違う。不吉な黒塗りの封書。 人狼へ、と宛てられ、封蝋までも血のような真紅の。]
(100) 2010/02/25(Thu) 22時頃
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───ッ
人狼が、生き延びるために嘘をつかなかったのかも知れない。 単純に、人間を人間を判定し続けただけじゃないのか。
────…。ヤニクが。 あいつが、サイラスを信用するのかと俺に言ったことがある。 信用することでメアリーを、追い込むかも知れないと。
…あれは、こんな時のことを言ったんじゃないのか。 サイラスが人狼であると露見したことで、こんなにも──…
[一気に言葉を継いで、ウェーズリーを睨みつける。>>97 自然と表情が険しくなるのを、抑えることは出来なかった。]
……ああ。何が言いたい。
(101) 2010/02/25(Thu) 22時半頃
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どうぞ、お手紙ですよ……カルヴィン君。
[受け取る少年の顔は、笑顔からはほど遠いものだろうと予測しながら。]
(102) 2010/02/25(Thu) 22時半頃
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ウェーズリーさん…
[昨晩、一時ではあったが酒を飲み交わした相手。 不安を吹き飛ばすように、なるべく明るい話題を探し、 若い頃の話を聞いた時には、からかって笑った。 楽しかったそんな時間も、今では遠い出来事に感じられ。
広間から、ウェーズリーがカルヴィンを連れ出すのを、ぼんやりと眺めていた。]
(103) 2010/02/25(Thu) 22時半頃
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………、くそ。
[もうひとつの可能性。 真の占い師であるサイラスが、人狼に『変化』したのだとしたら──?
そんな可能性まで考えたくなっている己を自嘲する。 既に、そんな可能性は──昨日の投票で、捨てたというのに。]
……疑心暗鬼、か。
[そうして、少年と連れ立って立ち去る男の後姿を見送った。>>99]
(104) 2010/02/25(Thu) 22時半頃
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……ベネット、
[怒りの意味に、女が気付けたどうか。 ”占い師”を、”霊能者”に置き換える思考はない。]
マーゴ。 すぐ戻るから。
[傍らの親友に、視線を向けぬまま声を掛ける。 ウェーズリーがカルヴィンを呼び出したことは知らない。]
(105) 2010/02/25(Thu) 22時半頃
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うん…?
[少し低い位置から名を呼ばれ、視線を下げる>>105 僅かに疑問の色を浮かべ、首を傾いだ。]
話か?
[移動したいのだろうと、マーゴへ声をかける様子を見て思う。 問うように、車椅子の後ろへと手を掛けた。]
(106) 2010/02/25(Thu) 22時半頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2010/02/25(Thu) 22時半頃
漂白工 ピッパは、本屋 ベネットがキャサリンの車椅子に手をかけたのを眺め。
2010/02/25(Thu) 22時半頃
病人 キャサリンは、本屋 ベネットに車椅子を押してもらい、廊下へ。
2010/02/25(Thu) 22時半頃
郵便屋 ウェーズリーは、本屋 ベネットの言葉を思い出しつつ、苦い表情。
2010/02/25(Thu) 22時半頃
本屋 ベネットは、メモを貼った。
2010/02/25(Thu) 22時半頃
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カルヴィンは人間だ!
[ウェーズリーの言葉>>90が聞こえると、大きな声でそう言って]
他の誰も信じなくても、俺はカルヴィンを信じる。
[ウェーズリーに呼ばれ、広間を出るカルヴィンの姿を心配そうに見送る]
(107) 2010/02/25(Thu) 22時半頃
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―ウェーズリーの部屋―
わぁ。…何だか、お父さんの部屋みたい。
[数日生活していれば、 ある程度部屋にはその人の色が滲んでくるもの。 簡素な部屋を見渡して、くすりと小さく肩を揺らした。 ウェーズリーを奥へと進めさせ、 少年は室内の扉の前で立ち止まる。 腕を後ろに組みながら、緩やかに相手へと振り返った]
先に、一つ伺っても宜しいですか?
[穏やかな調子で、尋ねて]
………なぜ、場を移したのです。
[猫のような丸い瞳は、真っ直ぐに彼を見つめていた]
(108) 2010/02/25(Thu) 22時半頃
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はい。
[何のために呼んだのか>>100と、問う言葉に素直に頷く。 取り出されたのは黒塗りの手紙。
ちがう。ぼくがほしかったのは、これじゃない。 僕が、ずっとずっと、待っていたのは。待って、いた、のは]
…………………。
[差し出される手紙>>102。静かに手を差し出す。 郵便屋の予測に反して、少年は笑っていた。 ただ、今にも泣きそうな顔で、悲しげに、笑っていた]
(109) 2010/02/25(Thu) 22時半頃
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―廊下―
[広間から少し離れた廊下。 そこでハンドリムに手を掛けて車椅子を止める。 そして、ベネットに背を向けたまま静かに問うのは]
フィリップを殺した人狼、もし見つけることができたら……
―――ベネットはどうしたい?
[人狼の処刑方法。]
(110) 2010/02/25(Thu) 22時半頃
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ヤニクさん、メリクリウスさん。
ごめんなさい。
やっぱり、無理みたいです。
(*18) 2010/02/25(Thu) 22時半頃
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メリクリウスさんが、生きているなら、 戦いましたけど。
……戦えましたけど。
(*19) 2010/02/25(Thu) 22時半頃
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─廊下─
[き、と音を立てて車椅子が止まる。 細い声が問い掛ける。>>110
見えない表情。 その内容は、あまりに──重い。]
───…。 キャサリンはどうしたいんだ?
[逆に返したのは、同じ問い。]
(111) 2010/02/25(Thu) 22時半頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2010/02/25(Thu) 22時半頃
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―自室―
カルヴィン君のお父さんでしたら、 もう少し気の利いた書斎でもお持ちなのではないですか。
[よく分からなかったけれど、適当に答えておく。 加齢臭でもしたかな、などと内心訝しみながら。]
何故、でしょうね。 下は人が多かったから、です。
逼迫したこの状況で、 私の言動が誰かを生かし誰かを殺す。 慎重になりたかったのですよ……。
[違う。本当の理由は。ただ恐かっただけだ。 血統書つきの猫のような少年の瞳を、長い間は直視できなくて、つと逸らした。 ――男は、弱い。女子供に。]
(112) 2010/02/25(Thu) 22時半頃
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[こちらもまた、彼の表情は見えない。 置かれた間は何を意味しているのだろう。]
――――、
たぶん、ベネットと同じ。
[同じ問いには、広間で見た深緑に宿る色を思い出し。 それを察したような答え。]
(113) 2010/02/25(Thu) 22時半頃
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[手紙を渡す。完全に少年の手の内に渡る。 けれど違和感はやってこない。 いつもの「あ、違うぞ」という直感は……祈っても訪れない。 動揺する。自分の感覚は狂ってしまったのだろうか。 待っていたものと違う手紙を受け取った少年の顔は、男からは笑顔に見えなかった。 笑いながら――泣いているようにしか見えなかった。]
何故……?
[カラカラに渇いた喉から呻くような声。 と、カルヴィンが手にした手紙の紅い蝋が自然と煙を上げながら溶け、はらりと封が開いた。 まるで何かの魔法のよう。正しい相手へと渡ったと示すような。 男は思わず、カルヴィンの手から、渡したばかりの手紙を引ったくって奪った。]
……何故、ですか……!
(114) 2010/02/25(Thu) 22時半頃
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今日の犠牲者は……フィリップ君……。 嘘だと言ってください、カルヴィン君。 私の能力など嘘っぱちだと、罵倒してください!!
[今、一番信じられないのは自分だ。 黒い手紙、職務であるそれを握り潰す。 止められなければ読むこともできないようにと千切って捨てるだろう。]
フィリップ君は……アーチ君を使って、 君たちの手紙を、届けて……何故。
[それしか思い浮かばない。 少年に向ける目は、縋る様に。 悪い夢だと、全ては真実ではないと、言って欲しかった。]
(115) 2010/02/25(Thu) 23時頃
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[昨夜、少しだけ言葉を交わした掃除夫。 自分が投票した相手だ。
彼にとって、どうしても殺したくない一人が、 カルヴィンに当たるのか。
叫び声に、彼の方を眺めやる。 フィリップと昨日、何を話したのか…何となく気になった。 話をしようか、少し迷い。>>107]
(116) 2010/02/25(Thu) 23時頃
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―― 回想:フィリップの部屋 ――
……ああ、分かった。
[ どうにか笑みを作る友に、同じように笑みを作ってみせる。 表情を動かせば、内心の感情が溢れそうになるのを堪えた。 そして、その背を見送る。
ピッパが他の者たちに声を掛ければ、皆は部屋を後にしてゆく。マーゴが、心配そうにこちらを覗いていた。]
大丈夫だ。 マーゴも広間にでも行ってろ。
[ 何とか作る笑みには、隠そうとする心情も滲む。 隠しきれるものではない。 振り返りながら、マーゴが部屋を出るのを見送った。 そして、ベッドに近づき、シーツをめくる。]
(117) 2010/02/25(Thu) 23時頃
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─広間、コルクボード前─
[灰色がかった青碧色の瞳を閉じて、 同じ色の眼をした狼の毛皮に指を入れる。 >>77 森の色に似た新緑の視線に、顔をそちらに向けた。]
さぁ。占い師同士の反発があって、 判定がぶれた──なぁんてコトもあるかもしれないけれど。
[ととん、と猟銃の銃身で自分の肩を叩く。 面倒なコトを押し付けていかれた。と、 どこか不満げに──女は、むすくれた表情。]
(@37) 2010/02/25(Thu) 23時頃
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