259 ―シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア―
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[寧ろ何故エリアスが関係あるのかとでも言いたげな顔。
グロリアにとってはエリアスは、あの気の弱さが難なものの、育ちよく礼儀正しい坊やである。 …確かに少しばかり、何処ぞを向いているかわからない時があるが。
歯切れ悪い父親をよそに、そうか、気に入ったか、とくまの鼻先をエイダのそれに擦り付ける、その様子は先程までその赤子をオーブンに放り込もうかと言ったと同じ人物とは思えぬ程。いや。女にとっては喰うも愛でるも、"どちらも同じこと"なのかもしれぬ。人を捕食する身でありながら、滅んでまた生きる、人の営みを愛するように。
寂しい。その言葉で口ごもる様子を、当を得たようににんまり笑って。少しの間。受け取るのを躊躇うような様子に、]
なんじゃ、気に入らぬのか。ややはこんなに気に入っておるのに、気難しい父親じゃのう。
[拗ねる様に言ってみせたが。打って変わって紡がれる言葉。 きょとりと見返し、些かの間を今度は此方が返すと、弾けるように高い笑い声をあげた。]
なんの。主から礼を取ろうなどと、かっての威勢ないとはいえ、そこまで零落れた私でないぞ。礼がないと受け取れぬと言うなら、そうじゃな。
(86) ameya 2016/12/12(Mon) 00時半頃
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あの日のいじらしさを、対価としていただこうか。
[それはあの時の頬の熱さを、けして忘れずに貰い受けるということ。 気に入ったのなら受け取っておけと、赤子の腕に抱かせるように、くまを押し付けて。]
それに、な。懐の元ならディーンであるぞ。それでも気になるのなら、奴に礼を言うがよい。
[片目瞑って二重苦更に押しつける。]
それともまだ足らぬようなら、今度は主の為に何やら連れてきてやろうか。
[ああもうそれは、間に合っておるかのう、と森から引き連れた新参を、好き放題言い散らかし。
言い散らかすと、けらりけらりと楽しげに、その場を後へと。]*
(87) ameya 2016/12/12(Mon) 00時半頃
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[シーシャはグロリア様の前だとよくもごもご野郎になりますね。 手の上でコロコロされてしまうのでしょう、素直にならないから。 これで反省して、次からは素直になれればよいのですけれど、91年、シーシャにも積み重ねたものがありますから。
礼がなくても、なんて言葉に、居住まいをさりげなく正したシーシャですけれど、びっくりするのはその次の言葉、ですよね。二重三重にびっくりです]
はあ、 あ?! 忘れろ、っていうか、人に渡すもんを他人の金で買ってきてんじゃねぇよ!! 絶対嫌だ、あの金髪寝腐れ野郎に 礼なんて言わねぇからな!
[しゃーっ の威嚇の勢いです。 けれど、暖簾に腕押し柳に風、グロリアさまにシーシャの威嚇、でしょうか。 一笑に付されて終わりでしょう。
そして、吸血鬼の城ですから、フィリップが巻き起こす騒動以外にも、これからもずっと、悲鳴は上がっていくはずです。
そして、今日も。悲鳴とはまたちょっと違いますけど。]
(88) ghoti 2016/12/12(Mon) 01時頃
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――〜〜〜 ああもう、
ありがと……ざいました!
これで、もう礼も何もないからな……、 あんたから伝えるくらいなら構わねーけど 俺ァ絶対に言わないからな……!
[これだけ大きな声で言えば、きっとね。 あの金髪の600歳の吸血鬼が眠っていたとしても、きっと、届くはず、ですよね。
やっぱり吸血鬼のお城は毎日、誰かの声が聞こえるのです。 誰かが寝てしまったって、誰かが死んでしまったって、 小さな光が一つ、お城から減ってしまったって。 寂しがっている暇なんて、きっと、ないですよ*]
(89) ghoti 2016/12/12(Mon) 01時頃
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嫌じゃ。もう貰うた。貰うたものは返さぬぞ。
[噛み付くような勢いに、節回しまるで歌うような口調で返す。柳に風どころか、寧ろ延焼を煽っている。
人の財布で何か問題が?との悪びれぬ顔。欲しい物があるなら言えと言われたことだし。最も、自分の為にもストールピンを余分に強請った事まで口にはせぬが。]
ほほ、ほほほ。何故にそうも素直になれぬかのう。赤子に親の面子が立たぬぞ? おうおう、ようわかった。じっくりとっくり、伝えておいてやろうのう。しかと申し受けたぞ。
[絞り出すような礼の言葉に、上機嫌に笑い踵を返す。]
(90) ameya 2016/12/12(Mon) 01時半頃
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[ああ。再び目覚めまだ20年ぽっちであるが、やはりこの世は面白い。夜の眷属が徒党を組んで、この様に騒がしく暮らすなぞと、500年の眠りの前には想像だにしなかったぞ!
気分の良い夜は、凍えた夜空を飛ぶに限る。そうして白い首筋に仄青く輝く首筋から、甘く滴る血をいただこうか。折角であるから、誂えたばかりの髪飾りと揃いのストールピンで装って。
やがてまた世に倦み眠るとしても、暁の光に銀の輝きにこの身が滅ぶとしても、かって愛した都がこの胸に消えぬように、この夜を謳歌し愛さずになんとしようか。
冷たい空気を燃える肺腑に吸い込むと、2000を生きた女吸血鬼は、底の無い紺の闇の中へ、その爪先を踏み出した。]**
(91) ameya 2016/12/12(Mon) 01時半頃
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― 少し先のお話 ―
[では、クリスマスを終えた後のお話をしましょうか。 クリスマス当日のお話はきっともう語られつくした頃でしょう。 だって、あんなに楽しかったんですから。
これから話すのは、 街中にさんさんと輝いていたクリスマスの飾りつけはなくなって、 きらきら小さな雪の欠片が宙を舞っていた日の話です。
古城から、小さな、生まれたばかりの光が姿を消したのは そんな日のお日様の落ちてすぐのことでした。]
(92) ghoti 2016/12/12(Mon) 01時半頃
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[街中にある孤児院では わいわいきゃっきゃ、子供たちの声で建物内がさんざめいています。
そんな孤児院の玄関口にひとつ、影が増えました。 玄関――中には入れないので、外側に、ひとつ、大きめのバスケットがおかれています。
その中には真白い髪の毛がふわふわした赤ん坊と、 少し大柄の、しっぽの途中で曲がった黒猫が寄り添っていました。 黒猫は曲がったしっぽをぴったりと赤ん坊にくっつけて、 外はさむいですからね、赤ん坊をあっためているようです。]
(93) ghoti 2016/12/12(Mon) 01時半頃
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[『あらあらあら、なんたってこんな寒い日に……』 建物の中から女の人がかけてきます。 さっと赤ん坊を抱きあげると、安心したように、息をつきました。 赤ん坊の体温が高いことに安心したのでしょうね。
『せめて泣いてくれれば、もっと早くに気づけたのに…… そうじゃなくとも、親御さんが……いいえ……』
と女の人がため息をつきつつ、バスケットの中を改めました。
バスケットは大きくて、赤ん坊と猫以外に様々なものが押し込まれています。 一番目立つのは、こげ茶色のクラシック・テディベア。首元に添えられたグリーンチェックのリボンがおしゃれです――リボンには小さく、GLORIAと刺繍があります。隣には半透明の袋に入ったクッキー。「SHEESHA & ADA」とタグが付いていますね。それから、それから、個包装された砂糖菓子のそばには、難しそうな本がおいてありますし、おっと、本からは何かの絵ハガキでしょうか、覗いています。ほかにも小さなもの、かわいらしいものが詰め込まれていて、
そして一番下には、「ごめんなさい」と書かれた紙片がくしゃりとあります。]
[『あなたの名前は、……シーシャ?』]
(94) ghoti 2016/12/12(Mon) 01時半頃
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ナァ
[黒猫が鳴きました。 喉のちょっと潰れた、媚びを売ってもお魚を分けてもらえなそうな可愛さの猫です。
女の人は猫をみて、もう一度『シーシャ?』と呼びかけます。 ナァと猫は鳴きます。
女の人は、今度は『エイダ』と呼びました。 猫はつんと鼻をとがらせて、女の人の腕の中を見ました。 黒い首に巻かれた、シルバーのリボンが揺れます。
女の人は『アダ』と最後に呼びました。 黒猫は、ばしん!と地面を叩いて、鼻に皺を寄せました。
『そう、あなたはエイダって言うのね。女の子かしら』 女の人は小さく笑って、それから思い出したように『ごめんなさいね、ここでは猫は飼えないの』と言おうとしました。 いう必要はありません。鍵しっぽのシーシャは、もうとてとて歩き始めていました。]
(95) ghoti 2016/12/12(Mon) 01時半頃
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[女の人は歩いていく猫を少しだけ眺めましたが、 バスケットをもちあげると、建物の中に入っていきました。
突然増えた赤ん坊にわあっとはしゃぐ空気が 閉まりかかった玄関ドアから漏れて、そして閉ざされました。 孤児院の扉は、もうこの夜は開かないでしょう。 けれどきっと、明日の朝、日の高くならないうちから 玄関の扉は開いて、子供たちが駆けていくはずです。
だから、これで、いいのです。 正しいと言ってもらえたではありませんか。]
(96) ghoti 2016/12/12(Mon) 02時頃
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[とてとて歩く猫の足は止まりません。 止まったところで、きらきら瞬き始めた星たちが静かになってくれるわけではありませんし ぽつねんと夜空に浮かぶお月様が、吸血鬼を昼日中まで歩けるようにしてくれるわけではありません。
黒猫の足が止まったところで、91年間積み重なった時間が無くなるわけではありませんし、これからもっと積み重なっていく日々がなくなるわけでもありません。
だから黒猫は、次の路地をついと曲がって路地裏のほうに進んでいくでしょう。 ナァとだみ声の、かわいくない鳴き声が聞こえます。 猫ですからね、涙声とは無縁なのです。 そこで寝ていたホームレスのおじさんは、明日の朝には血の一滴もない体で誰かに見つけられるでしょう。 だってシーシャは、とっても、とても、*お腹がすいていましたから*]
(97) ghoti 2016/12/12(Mon) 02時頃
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