104 路地裏の因果律
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―― ああ。俺も久々だった。
[こんな、いい女は。 コリーンの言葉に応えながら歩き、壁にかかるシャツを取る。 それに腕を通しながら肩越しに振り向き、にやりと笑って見せる。]
送ってやるよ。 送って欲しいならな。
[コリーンに、血の色を見られていたかどうかは分からない。 ただ目の前の彼女には、怯えや疑う様子は欠片も見当たらない。 冗談を口にしながら見上げる目に、何が映っているのかまでは気付かない。
ふと、何故か彼女に聞かれた時に去来した過去の幾つかが頭に過ったが。 それを打ち消すと笑みを浮かべたまま、コリーンの元に戻る。
―― 見覚えがあると。 俺は、どこかでこの女に、会ったんだろうか。]
(22) 2012/10/20(Sat) 23時頃
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…なんでそんな割り切れるんだ。 俺には無理だよ。
[抱きしめられ、温もりが身体を包み込み。 泣きたい気持ちに顔が歪む。 抱きしめているヨーランダからはきっと顔は見えない事に内心で感謝した。
生きてこの街を出ると決めた。 目の前にいる彼女への情は本物で、それが恋なのかどうかは分からないけど。]
好きってそんな事で? 俺みたいなのに騙されたらダメだよ、ヨーランダ。
[ポケットを探りナイフを手に取る。 昨日に鞘から抜いて、右手に握ったナイフが目に入る。 いっそ抵抗してくれたら躊躇いなく刺す事が出来るのに。 無抵抗で、こちらを信用して、好意を投げかけるなんて。 今までにない状況にナイフを持つ手が震えて、動かない。]
(23) 2012/10/20(Sat) 23時頃
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ああ、でも繁華街まででいいわ。 買い物して帰らなきゃ。
[送り狼に期待しなかったわけではない、けれど もしも彼がそうならば、 驚きはせずとも命の危険度は上がるわけで。]
行きましょう。
[ヘクターと共に彼の家を後にすると、 道すがらふと、言葉を切り出した]
メリッサって名前。聞いたことがない? 私の親友でね、六年前に死んだ子。 あなたともし顔を合わせていたならば あの子の繋がりの可能性もあるような気がして。
[期待はしていなかったが、そう問うてみた。]
(24) 2012/10/20(Sat) 23時頃
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死に多く触れてるせいかもしれない 割り切ってるわけじゃなくて死が怖いと思わないだけ
[恐怖を感じる事が出来ないせいもあるのだろうかと思うけれど、グレッグを殺人犯と知って二人きりでいてもやっぱり怖いという気持ちにはなれなかった]
本当に自分でも不思議 でも、私に興味を持ってくれたし可愛いってほめてくれたから それが凄く嬉しかった
……グレッグ、そろそろ朝食とらない?
[抱きしめたまま、彼の鼓動に耳を澄ませて、鼓動が落ち着くのを待ってからそう切り出す]
(25) 2012/10/20(Sat) 23時半頃
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[途中まででいい、というコリーンの言葉には肩をすくめて応える。 まぁ、一晩を共にしはしたがそこまで心を許しはしないという辺りか。
共に歩きながら、路地裏の道の途中で切り出された話に男は微かに顔を顰めた。]
…メリッサね。知らねぇな。
[よくあるような名前だ。 知っていても記憶の片隅に追いやられているだけかも知れないが。]
…ま、何か関わりはあるかもな。 俺もダチを6年前に死なせた。
[この数年、誰にも言った事の無かったような話が、何故かするりと口から洩れる。 それに少し戸惑いつつも、取ってつけたように問いをコリーンに返した。]
友達は、なんで死んだ?
(26) 2012/10/20(Sat) 23時半頃
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知らないか、そっか、残念……。
[返答にはしょんぼりするものの、 彼が関わり、という言葉を口に出せば視線を向け]
六年前に? ……同じ時期ね。
[メリッサの死因を聞かれれば]
病死ね。流行病だったの。 殺人とか、そういうのじゃないわ。 あなたのご友人は?
[問いかけ、繁華街に出ればここまででいいと告げ ヘクターの返答を聞いた後に、一度この場で別れ、帰路につくつもりで**]
(27) 2012/10/20(Sat) 23時半頃
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[残念そうに呟く横顔には、少し不思議そうに片眉を上げたが。 すぐに見上げてくる目には、戸惑いを隠せずに僅かに首を引く。]
ああ。…そうだな。 流行病があったのは、覚えてる。
[死んだこちらの友人の事を問い返されれば。 乗りかかった船で、下手に誤魔化す事も出来なくなっていた。]
―― 殺されたって、あん時来た警官が言った。 犯人は捕まってない。
[コリーンが、どんな顔をしたかはわからない。 繁華街近くまで来ていた事に先に気付けば、じゃあここで。と別れを告げる。
その場から去る脚は、いつもより少しばかり速く。]
(28) 2012/10/20(Sat) 23時半頃
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[死に触れているというのなら、自分もそうだ。 幾人もの人間を死に追いやったのだから。 だからこそ死ぬ事が怖い。 人は簡単に死ぬ事を知ってしまったから。]
分かった、食べる。
[ナイフを握った右手はだらりと垂れ下がったまま。 逡巡を繰り返すが、実行するには至らず気持ちが徐々に冷えてきて。 それに伴って鼓動も落ち着きを取り戻す。 ヨーランダが離れた事を確認すればテーブルへとつき、ナイフをテーブルの上へと置いて。
先程までいい匂いを漂わせていた物はすでに冷えていた。 味気ない食事を口に運び、ナイフをチラ見する。]
なあ、いっそ一緒に死なねぇ?
[彼女を心から信用は出来ない、でも殺す事も難しい。 ならば、と努めて軽い口調で言葉を紡いだ**]
(29) 2012/10/20(Sat) 23時半頃
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徒弟 グレッグは、メモを貼った。
2012/10/20(Sat) 23時半頃
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……今日は、グレッグお仕事どうするの?
[食事をしながらそんな他愛もない事を聞いてみる]
一緒に? 私は嬉しいけど…… でも、グレッグのお母さんは悲しむと思う それに、出来ればあなたには生きて欲しい
[例えそれが彼が罪を重ねる事になろうとも、と思って冷めた食事と冷めた紅茶を胃に収めた**]
(30) 2012/10/21(Sun) 00時頃
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[戻るのは、何も無い家。 ただ、眠りにつくだけの。 だが、捨てられなかった過去を幾つかしまい込んだ家。
部屋に入り、真っ直ぐに向かうのは長い間開く事もなかったクローゼット。 その前に立ち、呟く。]
…メリッサ。
[その名前を聞いても応える声はあるはずもなく。 クローゼットの扉を開く。 6年前、死んだ男の僅かばかりの遺品を詰め込んだ箱。]
(31) 2012/10/21(Sun) 00時頃
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[その中を、よく確かめた事は無い。 自分の浅はかさで、殺してしまった仕事仲間の遺品など。
あいつは、焦っていた。 あの時、何かに追われるように兎に角、金を欲しがった。 理由は、聞かなかった。 だが、そのために何かが食い違い、口論は殴り合いとなり。 はずみだった。
殺すつもりは、なかった──。
暫くそれを見下ろしていたが。 今更のようにまた胸内に浮かぶ言い訳のような邂逅に顔を歪める。
──知った事か。 死んだ奴の事など。 今、生きているのは、俺だ。]
(32) 2012/10/21(Sun) 00時半頃
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[クローゼットの扉を押しやるようにして閉める。
暫く、扉の前に身動きせず立っていたが。 ふと、時間を思いだす。 そろそろ、金貸しの元に顔を出さないとまずい頃だ。
やるべき事が、沢山ある。 踵を返し、男は部屋を出て行った。**]
(33) 2012/10/21(Sun) 00時半頃
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風来坊 ヴェラは、メモを貼った。
2012/10/21(Sun) 20時半頃
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[たいていの死者の声は形にならない。 けれど、人が静かだ、という場所でも彼の耳にはうるさすぎた。
時折、意味をなした言葉が飛びこむ。 幼い日、ひとりだけ、やけに鮮明に飛び込んできた、こえ。
彼女も、もう、いない。 彼の顔に傷跡だけをのこして―――。]
(34) 2012/10/21(Sun) 20時半頃
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[テーブルに置かれたナイフと、テーブル越しにいるヨーランダとをちらちらと見比べる。 生きて欲しいと言うのなら、やはりここで口封じに殺しておくべきなのだろうと思う。
殺人鬼の噂は思った以上に広がっている。 彼女が誰かに言わずとも、近いうちに犯人だとバレる可能性は高い。 それでも、この街から逃げ出せるだけの金を貯める期間は稼がねばならない。]
…せめて一緒にって思ったけど、それもダメなら一人で死んでくれる?
[どこかで野垂れ死ぬくらいなら、好いてくれている女と一緒に死ぬ。 それもいいかと思ったが、ただの感傷だったようで。 生きていて欲しいと言われれば、生存欲が上回り。 ナイフを手に取り、ヨーランダの側へと近寄った。]
(35) 2012/10/21(Sun) 20時半頃
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[ナイフを細い首へと向けて突きつけ。]
やっぱさ、放置出来ないよ。 ずっと目に付くとこに置いておけるならいいんだけどね、現実的じゃないだろそれ。
[親密さを増す程に長く時間が経っていれば、見逃すという選択肢もあったのかもしれない。 でも所詮は一晩の関係、昨日まで名前も知らなかったのだから。]
ごめんね、ヨーランダ。
[必死に言い訳を内心で叫ぶ。 目の前がぐらつくような不快感に吐き気を堪えながら、ナイフを振りかざした。]
(36) 2012/10/21(Sun) 20時半頃
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徒弟 グレッグは、メモを貼った。
2012/10/21(Sun) 20時半頃
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―― 翌朝・自宅 ――
ん―――
[結局、昨日は空腹に耐えているうちに いつの間にか眠りにおちていたようだ 霞む目を指先で擦って辺りを見回す 窓の外は何時ものように仄暗い]
うりにいかなきゃ
[恐怖は未だ残るが昨日に比べれば随分マシになった なによりこれ以上の空腹には耐えられそうにない]
(37) 2012/10/21(Sun) 21時半頃
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分かった
[死んでくれと言われれば小さく頷いて、ナイフを手に近づいてくるグレッグを見つめる]
グレッグ、最後に一つだけ、お願い 戸棚にある、赤い靴 誰のかわからないのだけれど、返してあげて欲しい
[戸棚を指刺してそれだけ告げると観念したように目を閉じる]
(38) 2012/10/21(Sun) 21時半頃
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水商売 タバサは、メモを貼った。
2012/10/21(Sun) 21時半頃
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おかあさん
[花籠を掴みふらつきながらも母の遺品に視線をやり 薄く微笑みながら]
いってきます
[よろよろと足を引き摺り、家を後にする]
(39) 2012/10/21(Sun) 22時頃
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─ 路地裏・バー ─
[客の姿は、まだまばらな店内。 時間が早いせいなのか、昨夜のような歌声は聞こえて来なかった。 ドアを開けて入ってきた男の左手には、小さな布袋が握られている。
ぐるりと店の中を見渡すが、目当ての男の姿はすぐには見つからず。 咥えていた煙草を手にとり、煙を吐き出しながらボーイに手招きして呼ぶ。]
ヴェラは──、顔に傷のある男だ。 来ているか?
(40) 2012/10/21(Sun) 22時頃
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―― 路地裏 ――
[造花を売る場所は決まっていた 路地裏でも割と人が通る場所で、 人が一人くらいすっぽりと収まりそうな 建物にできたくぼみに、丸まるように腰を降ろす]
おはな
[ほぼ一日、空腹に耐えているせいか 体に力が入らず声もいつもより小さい]
おはなかってください
[それでも必死に声を絞り出す 花籠から造花を一本手にとって空に掲げながら]
(41) 2012/10/21(Sun) 22時頃
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[また、新たな死者が出た、と。 ひそやかに、すばやく広がる。
知らぬこと、はたやすく死につながりかねなかった。 この場所では。]
また、か。
[ふと頭上を仰ぎみれば、今にも泣き出しそうな曇り空。
バーへの道を歩む。 うつむき加減に、足早に。]
(42) 2012/10/21(Sun) 22時頃
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[ヨーランダは抵抗するでもなく、目を閉じた。 ナイフを握った手に汗が滲み、震える。 それでも。]
…最後の言葉がそれかよ。
[無抵抗の女を殺すのはやりきれない。 顔が苦しげに歪み、せめて苦しまないようにと頚動脈を狙ってナイフを振るった。]
(43) 2012/10/21(Sun) 22時頃
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あ、
[其処へ丁度、深紅の靴をくれた女性が通りがかる 足を隠すように身構えて苦笑いを向けるが そんな事をしても足元を既に見られた後だった]
靴は―――
[頭がぐるぐると廻る 母の教えと罪悪感と悔しさが ぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐる、廻る 嘘をついてはいけないのに、嘘をつくべきか]
なく、…して ごめんなさい
[視線を下に落とし、ぼそぼそと告げる 謝罪の言葉だけは幾らか大きいが その言葉を聞き、女性は眉を顰め黙り込んだ]
(44) 2012/10/21(Sun) 22時頃
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―――
[沈黙はどれほど続いたろうか 実際は然程時間も無かったかもしれないが タバサにとっては強い焦燥感にかられ 叫び出したくなる程の辛く長い時間だった]
っ
[それでも必死で叫びを我慢し、 よろよろと立ち上がりながら造花を手放すと 服の裾を掴み微笑を浮かべながら]
探して、来る ジェニーさん、ごめんなさい
[もう一度、確りと謝罪した]
(45) 2012/10/21(Sun) 22時頃
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[女性は路地裏の治安の悪さを知っているから 幾らか考えてくれてはいたようだが、]
ううん
[また買ってあげるから、としか言えず 女性が決して裕福ではない事も知っているから]
探してくる
[よたよたと足を引き摺り、 ぺたんぺたんと足音を鳴らしながら 在り処の分からぬ深紅の靴を探し歩き始めた]
(46) 2012/10/21(Sun) 22時頃
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[まだ来ていないというボーイの返事に頷けば、昨夜ヴェラが座っていたカウンター席に向かう。 椅子を引き腰を下ろすと、短くなった煙草を灰皿に押し付けた。]
ウイスキーなら何でもいい。ロックで。
[ボーイに注文を告げながら、手にしていた袋をカウンターの上に置く。 約束を交わした相手を待つ男は。
“仲間”の身の上に今、何が起きているかなど知る由もなく。]
(47) 2012/10/21(Sun) 22時頃
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[バーの扉を細く開くと、静かに身を滑り込ませる。 見渡した店内に目当ての男をみつければ、隣へと腰をおろす。]
待たせたな。
[こちらに気づいた顔なじみのバーテンには、いつものを、と視線で告げて。]
それが?
[昨日言っていた鍵型かと、袋に視線を向けた。]
(48) 2012/10/21(Sun) 22時半頃
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[足音は静かに、だが傍らに近づく気配に気づき顔を上げる。 肩越しに振り向くと、待ち人の姿がそこにあった。]
いや。俺も来たとこだ。
[挨拶代りの言葉に愛想笑いで返す。 隣の椅子に座りながらヴェラの目が、カウンターの上にある袋に止まるのを眺めながら頷く。]
そうだ。いつまでに出来そうだ? 礼は…、こっちも金が入るのが後なんで今すぐって訳にゃ行かねぇが。
[グラスを持ってきたボーイにヴェラの分の酒も頼むと、その横顔を一時無言で伺った後。 低く声を落として問う。]
引き受けてくれるか。
(49) 2012/10/21(Sun) 22時半頃
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[路地裏を彷徨い続ける 男に盗られているのだからこんな行為は 徒労に終わるかもしれないと思っていても そうする以外の方法は思いつかなかった]
……
[丁度、路地裏の井戸周辺を通りがかった時だ。 >>1:33 掲示板を見ていた複数の男達が 俺のものだ、俺のものだ、と軽い言い争いをしている 訝しげな視線を其方へ向け、 遠巻きに会話を聞いていると]
……靴?
[紅い靴がどうの、と何やら靴の話をしているらしい 一歩、また一歩と近づいていく。]
(50) 2012/10/21(Sun) 22時半頃
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[袋の中を確認してひとつうなずく。]
2、3日あれば。
[それで間に合うか、と男に首をかしげてみせた。]
後払い、か。 前金くらいは払ってくれるんだろうな。
[その程度の用心は働くようになった。 なにもかも周りがそろえてくれた昔とは違って、ここには自分しか、いない。]
よりごのみもしてられないんでね。
[条件があえば、引き受けたろう。
強い酒が舌をやく。]
(51) 2012/10/21(Sun) 23時頃
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