8 DOREI品評会
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[向いていないのは、自分で分かっている。痛感しているからこそ。 はたり、また雫が落ちて、青年の汗と混ざる。 まるで自分がそうして欲しいとねだるように、青年の乾いた眦に唇を落とした。]
…………ぅ、……んっ ひっ ……く、ぅ
[嗚咽を堪えて、激しく上下する華奢な肩。]
(86) 2010/04/10(Sat) 23時頃
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[そのまま、誰かの動きをトレースするように、頬に、首筋に、鎖骨の窪みに、時には琥珀色した液体を掬いながら、唇と舌を滑らせていく。張り型にはなかった汗の香が、少女の正直過ぎる身体を熱くさせた。]
……ここ、……? んっ……。
[何度か試みても、解していない入り口には硬さの足りない剣は刺さることがない。 ぬるぬると、無駄に滑って、その衝撃は破れた処女膜まで伝わり、少女は呻く。 生理的な涙と悔し涙が混ざって、味蕾に塩辛い苦悩をが残った。]
(91) 2010/04/10(Sat) 23時半頃
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小僧 カルヴィンは、分娩台に拘束された男性の身体に跨がって四苦八苦している自分が、惨めで惨めでたまらなかった。
2010/04/10(Sat) 23時半頃
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やりたく、なくても やらなきゃいけないことが、あるし。
[噛んでしまったことには、済まなそうに眉がハの字になった。 けれど、それもすぐに堪えるような泣き顔にとってかわる。 まるで、客席には見せまいとするように。青年を見詰めながら、涙を零した。]
やめたら、もっと酷いことされるかも、知れない。
[嫌ならやめるけど、と。問う眼差しは未だ真摯な理性を残していて、青年を真正面から見詰める。]
(93) 2010/04/11(Sun) 00時頃
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だっ――て、
[欠陥品。割と、イアンのことを根に持っていた。 そして浴びせられる、性奴にもビジネスパートナーにも向かないという言葉も。確実に少女の矜持を切りつけるナイフになる。 男にも女にもなれない、コンプレックスが疼いた。 慰めのような言葉には、ぱちりと涙を散らしながら瞬いて。 今だけは、黄金の眼差しに囚われるように儚く頬笑む。]
上手く、できないや……。 ――ぁ、っ
[それでも彼が声をあげた、乳首の周囲に執拗に舌を這わせ、何度も凶器の切っ先を自らの下の口に導こうと奮闘した。 時折花芽を擦る感触に、そこが熱を持ち始め喘ぎが漏れることを知ると、「自分だけ悦くならないように」と釘指された理由に漸く気付く。]
悦くしてあげたいと、思わないとダメって。言われたんだった。 泣き顔見せられてたら……冷めるよね。
[それでも、視界は滲んでどうにもクリアにならない。]
(96) 2010/04/11(Sun) 00時頃
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[涙を拭うものが何もなかったから。甘えるように一度だけ、青年の肩口に顔を埋めて、冷たい頬を擦りつけた。]
その強さ、僕にちょっと分けて。それから――、
[短い前髪が、青年の逞しい肌を擽っていく。 張り詰めた胸の尖りを優しく唇で包みこんで、不器用な舌先で転がした。ひちゃり、樹液を刮げ取る。]
悦いところ、教えて……? 僕まだ、誰もイカせられたこと、ないんだ。
[恥ずかしそうに、彼の胸の上に小さな顎をのせて告白した。]
(99) 2010/04/11(Sun) 00時半頃
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だって、買って貰えなかったら、 この先の願いも何も、ないじゃない。
[誰か、なんて贅沢は言っていられない。 こんな時まで優しい青年に申し訳なく思いながらも、手は彼の陰嚢をまさぐり、ぬめる花弁全体で竿を上下にと擦っていく。その動きは自然と素股のようになり、かくんと腰が動く都度、少女も小さな声を抑えきれなくなった。]
ぁっ……ん……っ、っ、
[次第に熱を帯びて質量の増してくる器官に、いっそ愛おしさが募ってきた。ふるふる、何かを堪えるように目蓋を伏せ頭を振ると、銀糸が乱れる様が、飛び散る汗と涙が、水晶のように綺羅綺羅と鮮明に映える。]
(101) 2010/04/11(Sun) 00時半頃
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下手なお世辞はいいよ、 僕にそういう魅力がないのは、僕が一番知ってるし。
僕は、自分を買って貰うために、キミを利用している。
[それだけなのだと、腰を淫らにくねらせながら、色を失った唇で呟いた。]
あは、少しでも……感じてくれているなら、嬉し――っ、ん、
[こっそり、小さな身体で隠すようにして、彼の片手の拘束を緩める。 濡れ潤い綻びかけた入り口に、漸く先端が触れるけれど、埋まるほどの硬度は保てていただろうか。]
(103) 2010/04/11(Sun) 00時半頃
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そういう、顔してる。正直なんだね。僕と一緒、だ。 ……それに結構、可愛い。声。
[思い当たるのは、ルーカスの部屋の前を通った時に漏れ聞こえていたそれ。グロリアの寝台で聞いたかも知れない、中継されたそれ。 とぷりと裡から塊のように押し出されてきた濃密な愛液は、未だ破瓜の血を混ぜて淡いピンク色。]
ぞくってしちゃう。 ね、 ――イイ、の? ぁ……っ
[制止されて、きょとりと大きな瞳を瞬かせた。 蜂蜜やら樹液やらで上と下の唇がてらてらといやらしくぬめっている。]
……そっか、あのゴム、被せないと……。
(105) 2010/04/11(Sun) 01時頃
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じゃあ……色っぽい、声。 もっと聞かせてよ。 ……っふふ。
[格好イイ、という形容詞はどうしてもしっくりこなくて、悪戯に胸の先を甘噛みした。 その使用用途をイマイチ理解していないまま、パトリシアの手つきを思い出しつつ、使用人から受け取った避妊具をたどたどしい手つきで、角度をつけ始めた熱棒に装着する。]
これ、取ってもいい?
[根元を戒めるゴムのチューブを取り去ると、手の内でぶるんと弾けるそこを、僅か緊張した指先で優しく撫でる。薄い被膜を破らない程度に、鈴口に優しく爪を立て、]
悪いね、聞こえてたんだ、その声。 あの時の相手は、やっぱり……No.6の彼女?
[小さく首を傾げてから、腰を落としていく。二、三度また失敗しながらも、正しい場所に突き立つ凶器。]
(110) 2010/04/11(Sun) 01時頃
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無理、じゃな ン った……ぃた、
[羞恥よりも先に痛みのせいで、理性のブレーカーが弾け飛んだ。 一度規格外を受け入れた裡は、青年の先端部分こそ引っかかっても、新たな傷を広げることはない。 少女にとって性行為は最早、嫌悪する相手以外であれば身体の方が従順に反応するから、青年が心で誰を想っていようと関係なかった。 自重に任せてあえかな息を吐きながら、楔を受け入れる。こぷり、押し出される淡紅の蜜が青年の棒の下の袋を伝い、引き締まった尻まで汚していった。]
入っ……まだ? ……ん、――ッ
[ただ、最奥まで到達したことのない道は、ぎゅうぎゅうと痛いほどに彼自身を締め付けながら、余計にどこまでも誘う襞の動きまでダイレクトに伝える。 ――熱で、溢れる。 そう思っても、少女の想像の及ばないほど、奥へ奥へと埋まってゆく灼熱。]
(113) 2010/04/11(Sun) 01時半頃
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[最初は痛みに引き攣っていた表情は、次第に悦楽に蕩然と崩れ、小悪魔めいた淫靡さを湛える。腰が落ちると同時に、官能に堕ちてゆく身体。開発されずとも、処女だったにしては感度のよすぎるきらいのあるのが、いっそ忌まわしい。 見下ろした先、鋭い金色の光に、まるでそれが貴重な宝石であるかのように手を伸ばした。まさか眼球を刳るわけにもいかないので、誤魔化すように汗でぐっしょりした髪を、端整な頬骨のラインを、愛撫する。]
(114) 2010/04/11(Sun) 01時半頃
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っは、はぁ、これから……?
[全てをおさめきると、少女は一時途方に暮れる。未開発の裡は青年の熱芯を締め上げ、未だ性感より痛みの方をより多く与えているだろう。 初心者マークが二人、しかも片方は身動きが取れない。グロリアが懸念するのも尤もだった。 けれど知識では知らなくても、身体は知っている。楽になる方法も、快感のポイントも。 パトリシアに教わったディープスロートを思い出し、少女は両膝に力をこめて腰を浮かせた。]
(115) 2010/04/11(Sun) 02時頃
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[高い矜持と頑な心根とは裏腹に、貪欲な身体は次第に適応し、奥のとある一点を突き易いようにと自然腰がうねり始め。最初は抽送とも呼べぬゆっくりとした動き、浮かせて落としてを繰返すが、次第に滑りがよくなってきた。男に跨がったまま声音に確実に甘さがのり、甘美な調べとなる。それは開ききった花が、最も美しい刻を迎えるまでの序曲。]
――ぁっ、やっ、あ、あ、……ぁっ ふ、
[夢中で腰を跳ねさせる少女の痴態に、青年も自然助長するように腰を打ちつけてくることはあるだろうか。理性はとっくに本能と欲望に押し流されて、少女にできるのは溺れかけた身で酸素を求め、愉悦のままに狂った旋律で歌うことだけ。ヴェスパタインの言葉も忘れてはいなかったが、薬を含んで以降達していない身体が、先に捌け口を求めて体内を暴れるのだ。]
(116) 2010/04/11(Sun) 02時頃
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[円運動や捻りを加えた挙動まで、少女の身体は一つ一つ覚えていく。 自分のキモチがイイトコロ。彼の声があがるトコロ。 その都度、視線を浴びていることを意識すればするほど、理性が、自我が、乖離していく。 狭く緊く絡みつくナカが、熱芯に擦られ突かれ快楽を覚え込んでいく。飲み込みの良過ぎる身体は、青年の意志や心持とは裏腹に、強制的に性感を高めさせる。]
くん、ンん――ゃだ、なに、か……なに……ッ
〜〜〜〜〜〜〜〜 あぁ――ッッッ
[飛来する稲妻に背筋が撃たれたよう。全身が張りつめ、これでもかというほどの力が身体の中心に集結し、瞬時に拡散していく。一際高い啼き声をあげて、果てると同時に満ちた潮が噴出した。 破瓜間もない痛みの奥に、初めて膣でのオーガズムに投げ出された少女は、虚ろな瞳を涙や何やでぐちゃぐちゃにしたまま、青年の身体にくたりと全身を投げ出す。 それでも、彼が達していないことが知れたなら、倦怠感の残る華奢な身体を鼓舞して、何度でも彼の上で踊り狂う、それは最早拷問のような刻。少女が意識を飛ばすまでに、果たして青年が四度目の絶頂を迎えられるのか。**]
(117) 2010/04/11(Sun) 03時頃
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んっ…… らいじょう、ぶ。 ヨくない?
[臍のあたりまで、圧迫感。内臓まで押し上げられている錯覚。実際下腹は、平素より僅か膨らんで見えた。 咥え込んだ熱芯のカタチが、包む襞を通して伝わってくるよう。全て埋め込むと、ぶるりと背が孤に撓った。]
動……ぅん。
[ずきずきと鈍い痛みが引くまで、しばらくは呼吸を整えるに専念する。 その間も、息を吸って吐いての間に、裡も強張ると緩むを繰返した。 少しでも快楽をと思えば彼の眼前で膣口の上の真珠を、弄ってみたりもする。 つん、と弾く都度、膣内が収縮して、中に収まる彼自身を絞りあげる。]
ぁっ……は、はぁ。は、ん、
[同じようにして、彼の乳首もくにと押し潰す。悦がり声を聞きつけると、淫蕩に翳った葡萄酒色の瞳がにんまりとさも嬉しそうに笑うのだ。 彼の、あの鋭い金色の瞳と、声は――好ましいと思った。]
(120) 2010/04/11(Sun) 13時頃
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小僧 カルヴィンは、若者 テッドの苦悩が垣間見える貌を、優しく両手で包み込んだ。
2010/04/11(Sun) 13時頃
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―― んッ
[こういう時に呼ぶ名前を、少女は知らない。 自分の身体の仕組みもまだ分からなくて、漏れ出た液体が何なのか分からないまま、身を屈めて彼の腹筋の上を舌で舐め取り清めていく。 俯いて垂れ下がる前髪の合間から、彼の金眼とかちあって、これ以上ないくらい頬が真っ赤になった。]
お、ねが …… イケない?
[彼の腰の動きにあわせて、グラインドを深くする。ぱちゅ、と腰骨が当たる都度、卑猥な水音が淫れた歌の伴奏になった。小さな漣のような快感は、何度も押し寄せ少女は細い喉を曝して仰け反る。]
また、僕 ――……っちゃう、 ん――
(124) 2010/04/11(Sun) 13時半頃
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小僧 カルヴィンは、若者 テッドに、「やっぱり彼女の方が ヨかった?」と不安げに問う。
2010/04/11(Sun) 13時半頃
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[何度でも高みに追い詰められていくのはこちらばかり。果てる様子のない彼に、だんだん焦れてくる。こんなにしているのに、何故、と。自分が奴隷として欠陥品なのではないかと。瞳が潤むのはきっと生理的なものだけど。割れた腹筋の溝まで丁寧に舌を這わせて、何度目かの絶頂に行き着く。同時に、痙攣する胎が容赦なく質量を増した肉棒を蠱惑的に刺激した。 その際に、少女は必死に拘束具に固定された青年の手に指を絡める。毎回、飛んでいってしまいそうな気がする。このまま気を失えたら、どんなに楽か。]
〜〜〜〜 っんんんゃ
[びりびりと全身を震わせても、未だ鞘におさまったままの剛直は力を失っておらず。]
…… ってくれない、と。 キスしちゃうよ。
[変な脅し文句を紡いで、青年の唇をつぅっと指先でなぞった。荒い吐息がかかる距離まで、顔を近づける。]
(127) 2010/04/11(Sun) 14時頃
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小僧 カルヴィンは、良家の息子 ルーカスが青年に何事か囁くのを、蕩けた瞳で見詰めている。内容は聞き取れなかった。
2010/04/11(Sun) 14時頃
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[腕を差し伸べ、甘い闇で彼の視界を覆う。]
好きな ひとの顔、……身体、思い出して。 僕でイけないのなら。
[上半身を完全に彼の身体に添わせ、下肢は引き締まった腰に絡める。 青年の濡れた下唇に、何度も指の腹を往復させて。ふに、と押したりしながら舌を探して指先で擽る。8の字を描くように、肉の剣をおさめたままの腰を淫らに振って。 と、横から伸びてきた手袋に包まれた指先が、悪戯に小さな乳輪の真ん中を刺激する。]
―― っぁん
[鋭く高い声が漏れた。じんじんと熱を含んだそこが紛れもない性感を伝えてくる。今の少女には、その刺激すら酷く甘美に感じられた。]
僕 ……はっ ぅん
(129) 2010/04/11(Sun) 14時頃
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ぃ、んだ……
何を想ってても、僕のカラダで、
キモチヨクなってくれ、たら、……
[欠陥品ではないと思えるから。今だけは、誰かの代用品でいい。 彼がそこで彼女の名前を知ってしまったのは偶然か、仕組まれた茶番か。 裡の熱塊が、一回り膨張したように感じられた。少女の狭い内部は、内側から破られそうなほどにいっぱいで、苦しく切ない。]
――ゃあん ッ
[少年のような胸元の先で、赤く赤く色付いた果実が、また緩やかな先を促す。感じすぎて身体中の神経が侵される、バラバラになってしまいそう。既に痴態に耐え切れず心は乖離して、最早少女は壊れた人形のように、ただ腰を動かした。]
(133) 2010/04/11(Sun) 14時半頃
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あぁあ…… はぁ……っ
[耳孔をに侵入してくる生暖かなものは、蟲を髣髴とさせるのに。その動きを求めるように、腿が、腰が、怪しくうねる。逃れようとするものでなく、もっと奥へと、誘うように。 ざらりとした感触と音で封じられた片耳は、体内を伝わる振動まで脳髄に直接送り込んでくる。開きっぱなしの口の端から、だらだらと涎が溢れて、顎先から少女の浮き出た鎖骨の窪みに溜まっていった。]
(134) 2010/04/11(Sun) 14時半頃
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[足腰の力はほとんど抜けきったところに、下から突き上げるような動き。必死でそれに合わせる。]
僕、は――欠陥品、なん ……かじゃっ
[ぼろぼろ、零れるのは唾液だけでなくて涙。 ただ、あの時イアンから受けた屈辱だけが、少女を動かしていた。 悔しさと切なさと愛しさが綯交ぜになって、またも上りつめていく。 乳白色の肌は既に全身薔薇色に火照って、熱に浮かされている。 青年の腰骨にぶつけるように身体を落とせば、最奥を刳るように突かれて、]
―――― っも、 ああぁ
[さんざん嬌声を上げ続けて嗄れた喉から、またも高い高い音が迸る。意識も白濁して、ふらりと傾いだ上半身は傍らに立つ紳士の方に重心を揺らがせる。 精も根も尽き果てた。心の離れた葡萄酒色の瞳は焦点を結ばず、ここではないどこかを見詰めている。]
(136) 2010/04/11(Sun) 15時頃
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[双眸が捕えるのは、射抜くような金の眼差しでなく、グロリアとよく似た見下ろす青灰。 最早小さな痛みは情欲に支配された身体には、快感に変換されてしまう。飛んでいた意識が、耳朶への鋭い刺激に瞬時に舞い戻り、蛞蝓に這われるような、鼓膜まで到達しそうな生暖かく湿った感触に、ぴくりぴくりと肩と言わず全身が痙攣した。]
ぼく……んんっ……、
[続きに何を言いたかったかなんて、靄がかった思考では思い出せない。 ただ、認めたくないと否定する言葉だったのだろう。 情動に浅ましく揺れる躯も、欠陥品のレッテルも、男を咥えこんで快楽を得ていることも、全て全て――心は否定したくて。]
(138) 2010/04/11(Sun) 15時頃
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小僧 カルヴィンは、若者 テッドの手を握っていたが、達すると引き剥がして宙を掴む。そのまま、ルーカスの腕へ。
2010/04/11(Sun) 15時頃
小僧 カルヴィンは、良家の息子 ルーカスの手があてられた肉の薄い胸は、絶頂の余韻に激しく撓って上下を繰返す。
2010/04/11(Sun) 15時半頃
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[まだ、青年の律動が止まらない。少女にとっても限界を越えた酷使に、悲鳴も嬌声も音にはならず、ただ荒れた吐息が弾むだけ。]
――っ、はっ、っ、……っ、
[もう無理だと、これ以上は勘弁してと、泣き言を垂れ流しそうになるのすら、舌を突き出したままの口では自由にならず。ただ我武者羅なピストン運動に翻弄されながら、脱力した躯はくらりと青年の上に覆い被さる。 虚脱した葡萄酒色の眼差しが、光る金を見つけた。]
れしぃ……。
[声にならぬ声で、頬笑む。彼の心が、自分にないのは知っていたけれど。 鋭く強い、見守るようなあの視線を、いつの間にか好きになっていた。 彼の瞳が語ることを聞き入れて、もう一度柔らかく激しく、腰を使う。]
(142) 2010/04/11(Sun) 15時半頃
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小僧 カルヴィンは、若者 テッドの汗ばんだ自分より大きな手に手を重ねて、溶けそうな体温を分かち合う。
2010/04/11(Sun) 15時半頃
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[享楽と狂乱の調べの終焉。 熱い、熱い何か――自分の愛液ではないものが、びくびくと痙攣する剛直から伝わってきた。声もなくただ、受け留める、受け入れる。そうして、漸く拷問の終わりがきたのだと悟った。]
………… ぁ りがと。
[感謝も謝罪も、悩み葛藤しなければ口にできない少女が、自然とそれを口にした。 自分の我侭で、彼を苦しめたことが分かっていたから。 自分のものにはならない黄金色の瞳の端に、唇を落として、しばし二人の荒い呼吸と身体が重なる。汗ばむ青年の皮膚を擽るように、銀鼠の髪ごと伏せられる頭。吐息で産毛が揺れるのが、近すぎてぼやけた視界に映っている。]
(144) 2010/04/11(Sun) 16時半頃
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僕の二人目。王子様じゃないけれど。 よかったら、名前を教えて?
[小さくそれだけ囁いて。身を起こすのも気怠く、ルーカスの手を借りることになるだろうか。充足感と疲労で、少女はもう指一本すら自らの意志では動かせないような有様だった。 ずるりと身体を長いこと埋めていた芯が抜かれると、痛みと圧迫から解放されて安堵の溜息が出るけれど、同時に何か足りないと欠乏感も齎される。快楽に飼い慣らされた躰が、厭わしくてたまらない。 少女は最後の力を振り絞って、ゴムの先端に溜まったツンと青臭い液体の始末を*するのだった。*]
(145) 2010/04/11(Sun) 16時半頃
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[てっど。唇の動きだけで、呼ぶ。ありがとう、ともう一度、声にならない感謝を告げて。自分を見失わない青年の強さに感服しながら、後押しされるように身を起こす。唇に刷くのは、気丈で無理矢理な笑み。]
無理、は……そっちだったね。
[二人目、とは言われたけれど。くたりと力を失った男性器に手を添え、薄い精液を一舐めしてしまった。それも――ショウだから。想像していた通りの微妙な味に、顔を一瞬顰める。]
そん、な……!
[紳士から投げつけられる冷たい言葉に、道化の声が重なって、少女は快楽の余韻から絶望の淵に叩き落された。縋るように眺める先は、尤も苦手としている――ヴェスパタイン。この命令を下した主だった。]
(153) 2010/04/11(Sun) 20時半頃
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[ダヴィド。その名を聞いただけでは、出自が独逸であろうことしか思い至らないが。もしかしたら、父親が取引先としていた銘柄に鉄鋼所や鉱山も含まれていたかも知れない。 同じものを背負っている。そういう空気が彼からはしていた。 かたや、場に呑まれて痴態を曝す苦渋を受け入れた自分と、どんな辛苦にも堪えて志を曲げぬ彼と。 ――やっぱり敵わない、と思った矢先の入札だった。]
…………。っ……。
[悔し涙が浮かび、力の入らない手の内にぎりりと爪を立てて下唇を噛む。利用していたはずだったのに、と。]
優しい誰かだと、いいね。
[買われることすら、彼にとっては甚だ不本意だろうに。それでも、ここで犬死にするよりはマシだと少女は考えていて。ガラにも台詞がするりと滑り出た。]
(154) 2010/04/11(Sun) 21時頃
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小僧 カルヴィンは、一気に冷めた悦楽の後に残ったものは、ただただ身体の中心の疼痛だけだった。
2010/04/11(Sun) 21時頃
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それ、僕に……聞いてるの?
[感想、と呟いて。]
わけがわからなくなるくらい、ヨかったよ。 しんどかったけど。
[呼吸を整えながら、正直に答えた。自分だけ悦くなっていたと言われれば、そうなのだろう。最初に注意されたというのに。]
(156) 2010/04/11(Sun) 21時半頃
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[パトリシアにあれこれ助言は貰っても、結局は最後に無防備に丸裸になった少女は、足音をたてて迫る死に怯えるしかない。 失望に光を失いかけた瞳を彷徨わせ、舞台の上を、客席を、他人事のように眺めている。]
(157) 2010/04/11(Sun) 21時半頃
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小僧 カルヴィンは、使用人の手を借りて、分娩台に凭れかかるように床にへたりこむ。座る姿勢を維持するのも大変なほどくたくただ。
2010/04/11(Sun) 21時半頃
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死と隣り合わせだから、スリルはあった、かな……はぁ。
[舌まで回らなくなりそうだが、少女は身体が動かずとも口だけは達者だった。 道化の声に、信じられないと謂う風に目を丸くする。 誰が自分に入札したのか分からない恐怖も伴うが。]
……向いてる、のかな。 向いてないって言われるのと、どっちがいいの、か
分から な ……、
(162) 2010/04/11(Sun) 22時頃
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