208 【突発誰歓】ーClan de Sangー【R18薔薇】
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────はい。
[くっくと喉の奥が揺れる。 薬を飲まなかったことは、簡単にばれていたらしいということよりも 余程あの『薬』が大事なものなのだろうという印象を抱く。 実に、飲みたくなくなってくるものだ。 抗いきれぬ命令に、口は嫌でもYESを吐くが。]
(*31) 2014/12/25(Thu) 05時頃
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やー、『宿題』見てもらお思て来たんじゃけどのぉ。 先に『先生』に見つかってしもたわい。
[軽い比喩。 薬を飲まずにいたことと、それがばれていたという暗示。 直に言葉にしないのは、ないとは思うが仕置きの手がジリヤに向かぬよう。]
あと、そろそろ白雪が運べって呼びよる気もしてのぉ。 すっ飛んで来たんじゃけど、要らんかったか?
[中から聞こえながらも出てくる様子もない。 本当に『お邪魔』というやつだったかと、野暮な詮索も含みつつ**]
(123) 2014/12/25(Thu) 05時半頃
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石工 ボリスは、メモを貼った。
2014/12/25(Thu) 05時半頃
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んお、裸かお前さん!?
[部屋の中から顔を出したのは、布団にくるまった姿。 覗くのは陶磁器のように白い肌。 不躾にもやや大きな声を出して、主と彼とを交互に眺める。 手のクロワッサンに、わざわざ食事を運んだろうことまで推測して。]
お呼びじゃなかったようじゃのぉ。 すまんすまん、はっはっ。
[謝る気など微塵もないような謝り方。 体を滑るような視線に、肩を竦めて。]
わしでよけりゃ、脱衣所までお運びいたしましょーか?
[覚束なさそうな足元に、手を差し出してみる。]
(127) 2014/12/25(Thu) 08時半頃
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[こそり、耳元に唇を寄せて囁く。]
……なんもなかったわけと違うぞ?
[飲まないことで得られただろうことを。 無という有を囁き落とす。]
(*33) 2014/12/25(Thu) 08時半頃
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ボリスは、さてどうするといった顔で首を傾げた**
2014/12/25(Thu) 08時半頃
石工 ボリスは、メモを貼った。
2014/12/25(Thu) 08時半頃
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ほーぉ、一匹の迷子を救うためなら百匹逃げ出しても構わん…と? それこそ羊飼いたぁ、謂い難いのぉ。
[横をすり抜ける主に掛ける言葉。 助けてもらった恩をも仇で返すような。
───恩?]
(違う、わしゃあん時…) (違う、俺はあの時…)
[頭痛が酷く脳を打つ。 眉根にシワを寄せて、男は主に囁いた**]
(133) 2014/12/25(Thu) 09時頃
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長く生きたら忘れっぽくなるんかのぉ。 そういうのを『御執心』っちゅーんじゃで。
羊飼いサン?
[唇の端を吊り上げて笑う**]
(*34) 2014/12/25(Thu) 09時頃
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───俺のことは二度と助けるな。
(*37) 2014/12/25(Thu) 13時頃
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[口から滑り出たのは訛りのない言葉。 写真に映っていたのと変わらない冷めた無表情。 見覚えがあるのは、主だけであろう。 男自身さえ忘れてしまったはずの、昔の自分。]
ん? や、あ、すまん。 お前さんが気色の悪いこと謂うけぇよ、ふはは。
[頭が痛い、靄がまた少し薄くなる。 薬を飲まなかったのと引き換えに。 誤魔化すようにいつもの通りに笑って見せて、厨房へ向かう主の背を叩いた。]
(*38) 2014/12/25(Thu) 13時頃
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石工 ボリスは、メモを貼った。
2014/12/25(Thu) 13時半頃
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さあて、と。 とりあえずなんじゃっけ、風呂か? 運ぶけど文句は聞かんぞー。
[主と交わした言葉とも表情とも違う、いつもの顔で白雪の手をとる。 彼から手が差し出されたかどうかなんて知ったことではない、強引に引き寄せて。 姫抱きはやめろと謂う『命令』通りに、今度は片手で肩に担ぎ上げる。]
しっかり布団巻いとけよー。 尻丸見えになるぞー、ふははっ。
[暴れようが何をしようが、『命令』が飛ばないうちに運んでしまおう。 そのため自然と足は大股に、どたばたと音鳴らすものになる。]
(155) 2014/12/25(Thu) 16時頃
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─大浴場─
[布団まきの美しい白雪を運んで、脱衣所に置いたままの服を見つける。 あれだな、と近場で下ろしてやるとその時ちらりと見えた局部に目を細め。]
おほー…、可愛らしいこと。
[余計なお世話甚だしい独り言が滑り落ちた。 その頃か、不思議に響く鈴の音は脱衣所にまで届いて。 まだ昼なら顔を出さなくてもいいだろう。 正直、腹は減っちゃいるが。]
のぉ、白雪。 お前さんの薬飲むなっつー命令のお陰で わし、相当喉渇いとんじゃけど。
[抑えられぬ吸血衝動なのか、なんなのか。 それこそわかりもしない、どす黒い渦が体内に燻る。]
(167) 2014/12/25(Thu) 17時頃
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上位も下位もなく、命令も聞かずに襲うかもしれん。 薬飲まんだ効果くらいは話しちゃるけ、 聞いたら昼飯食いにお行き。
[少し上がっていた息も、主の前では隠していたのだが 元々隠しきれてもいなかったらしいし、件の彼はもういない。 隠す必要もなく、微かに息を浅くして。]
わしゃ、晩飯の時にしかいかんけ。 よけりゃ、昼飯なんか……
や、ええか。
[頼もうとしたことは、頼む相手が違うと。 そこにない一色が過ったから、苦笑気味に途中で切った。]
(172) 2014/12/25(Thu) 17時半頃
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[いつから、たまに食事を取っておいてくれるように頼むようになったのか定かではない。 人から与えられる食事は嫌いなはずだ。 定時に振る舞われる餌も、誰かと食卓を囲むことも。
愛してると囁くことも。
誰かを抱くことも。]
(*49) 2014/12/25(Thu) 17時半頃
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薬飲め、謂われてしもたわい。 じゃけ今日『は』、飲まないかんじゃろねぇ。
[くっくと喉を鳴らす。 従順でない、群れない羊の一匹は 抗えぬ命令にだけは従うつもりでいる。
仰せつかったのは、『今晩』である。 『毎晩』とは謂われていない。]
(*51) 2014/12/25(Thu) 17時半頃
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[しばらくそうして会話を重ねていたか。 話ながら恥じらいもなく、服を脱ぎ捨てていく。 可愛いと白雪に評したそこが、男はどうなのか…なんてことは 自らで表するものでもないだろう。]
んーならな。 風呂ついてきたら襲うけぇのー。
[全裸でひらりと手を振り、風呂に浸かろうと浴室へ向かった。]
(175) 2014/12/25(Thu) 18時頃
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石工 ボリスは、メモを貼った。
2014/12/25(Thu) 18時頃
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[戸を開ければ浴室に音が響く。 適当に湯で体を流すと、また適当に頭と体を洗って。 そして湯がこぼれることも厭わずに湯に浸かる。]
だあ〜〜〜ぁい……
[オヤジ感全開の声を溢せば、湯船で顔をばちゃばちゃと濡らす。 髭から滴がぴちゃんと落ちた。
風呂の水でも飲み干せば、この渇きは満たされるだろうか。 いや、無理だろうと息を吐く。]
(179) 2014/12/25(Thu) 19時頃
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お前さんも今晩抜いてみればわかるん違う? なんやろな、オススメはせんぞ。
[思い出すのは揺れながらも問い質してくる白雪と それに返した男の声。]
吸われる覚悟でもありゃ 風呂にでも入ってくりゃいーんじゃないかのぉ?
[揶揄交じる、誘い。]
(*54) 2014/12/25(Thu) 19時頃
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石工 ボリスは、メモを貼った。
2014/12/25(Thu) 19時半頃
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挑発しとるつもりはないんじゃけどのぉ? っつか、風呂入るならくりゃいいのに。
[そもそも、入れば襲うと謂ったことは棚にあげている。 が、ふつふつと落ちる言葉を受けて 湯船から流れ出る湯のように、表情は『無』に変わっていく。]
(193) 2014/12/25(Thu) 20時頃
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敬う? 誰をだ?
[無表情という顔に灯る、唇を上げた笑顔。 それは『有』という『無』。]
たかだか先に居るだけの身の何を敬えば?
[喉奥が鳴る音は変わらないのに。]
(*59) 2014/12/25(Thu) 20時半頃
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[ガツンと、頭を殴られるような痛み。 それから腹部に刺すような痛み。
傷口を押さえてみれば、そこには紅い幻想。 傷痕だけが残る、現実。
今の口調は? 刺された記憶は? ───誰のもの?]
(196) 2014/12/25(Thu) 20時半頃
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あ、や、すまん。
[顔色は些か悪い。 ざばっと湯船から上がると、白雪の方を一度見て。]
敬う、敬うよ。 じゃけ下っぱは出てくわ。
[フラりとした足取りで、何事かの呟きを落として。]
(198) 2014/12/25(Thu) 20時半頃
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襲いは、せんよ。 血が欲しかろうが、肉が欲しかろうが。
───約束、したけぇ。
[まだ覚えている。 忘れていない。
恐怖を示していた、あの『赤』と
それだけは絶対に、忘れない。]
(*62) 2014/12/25(Thu) 20時半頃
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─大浴場→図書室─
[バスタオルをひっつかみ、体を乱暴に拭く間も 脳を打つような痛みは引かず。 聞き覚えのない声や、見覚えのない映像が ノイズ混じりで繰り返されている。
腹部に傷痕があったことも、つい今初めて知った。 自分の体であるにも関わらず、だ。
変えなど持ってきていない、シワだらけの服を着て。 髪が濡れっぱなしなのも気にしている余裕はない。 記憶を追うように、その場から逃げるように。 足は図書室へと向かった。]
(200) 2014/12/25(Thu) 21時頃
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石工 ボリスは、メモを貼った。
2014/12/25(Thu) 21時頃
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────仰せの、ままに。
[背に落とされるのは抗えぬ『命令』。 苛立ちの声と、触れるなという言葉。
掠れるような声音で呟いた*]
(*67) 2014/12/25(Thu) 21時半頃
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どうせ誰も、来やせん。 [たまに来るケイイチも、すれ違ったのは昨日だったか。 他に図書室に来るとすれば、命を下した本人か。 傷だらけの灰被り。 昨日包帯を巻き変えたばかりだ、来るはずもない。
そこまで心裡に思ってから、苦笑が漏れた。
いま、どれだけ触れたいと思ったのか──と。]
(*68) 2014/12/25(Thu) 21時半頃
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─図書室─
[本の山、童話の柱、何もかもが昨日のままだった。 肩で息を繰り返す。 見覚えがある、けれどここではない場所で、]
『俺』は…何をしていた…?
[同じように本を積み上げて。 ずきずきと頭痛がして、その場に座り込んだ。 息は荒い。 薬を飲めば少しは落ち着くのだろうが、主の命令は『今晩』。 薬を配布されるのも、晩餐の前。
独り、蹲って。]
(205) 2014/12/25(Thu) 21時半頃
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石工 ボリスは、メモを貼った。
2014/12/25(Thu) 21時半頃
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─作業場─
(こんな風に、カーテンなんて揺れていなかった。 窓はひとつもない、代わりに換気扇が回る音。 あるのは堆く“積まれた”資料。 朝なのか夜なのかもわからない閉ざされた部屋。 充満する、油絵の具のキツい匂い。
綺麗なはずもないシーツ。 組敷くのは男の体。 混ざる、雄の臭い。
俺は男を抱いている。)
(*74) 2014/12/25(Thu) 22時半頃
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「クアトロ、言って?」
嗚呼。
「いつもみたいに、さあ。」
“愛してる”よ。
「フフッ、そうだよ、そう。」
(*75) 2014/12/25(Thu) 22時半頃
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「クアトロ、忘れないで。
キミは、ボクを
────“愛してる” んだ。」
(*76) 2014/12/25(Thu) 22時半頃
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[────バサバサバサッ!!]
ふ、はっ、ははっ。 誰じゃ…『お前』は、誰じゃ。
───ッ!!!
[童話の柱を手で払えば、物音を立てて柱は崩れる。 頭痛と、訳のわからない記憶を追い払うように 本棚に頭を数度打ち付けた。 衝撃に切れた皮膚から、一筋の紅が落ちる。 死にはしまい、それ程度の傷だ。
ずるりと座り込んだ男の息は荒く、暫く立ち上がるつもりも失せて。 ふと、傍に落ちた童話を手繰り寄せる。 『誰にも』触れるなとの命令は背けない。 けれど童話の本なら許されるだろう。
指先が辿る表題は─────]
(209) 2014/12/25(Thu) 22時半頃
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────Cinderella.
(*79) 2014/12/25(Thu) 22時半頃
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