194 花籠遊里
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[ごめんなさい、と 唇は涙浮かべた子供の様に震えながら言葉を紡いだ]
(*41) 2014/09/16(Tue) 02時頃
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[やがて自身を犯していた物が引き抜かれれば、とろりと秘所から零れる、内へ放たれた白が一筋、腿を伝い濡らして。割れた鏡は今だ火照り上気した肌に珠の様な汗を滲ませながら喘いでいた
寝台へうち捨てられれば抵抗もせず其の身を白の布団に沈ませて、友が腕掴まれて彼と主人が口吸いする様子>>179をいまだ冷めやらぬ余韻の中、蕩けた瞳で見つめる。視線を逸らすことも忘れ、惚けたままに]
……――
[縹緲たる視界の中、耳に届いたのは友が己の名を呼ぶ声 目を伏せつつ蝶の接吻に応える友の目が伏せられる様子を唯見つめていた]
(191) 2014/09/16(Tue) 02時頃
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[呼気が口から吐かれる毎に中に呑み込んだ白がこぷり、と音をたてて居るかの様な錯覚を齎す>>229 上気する肌も、吐息までもが目の前の蝶の欲に呼応するかのように熱く躯を蝕む。 と、見つめた先の蝶が艶然と微笑むのを見れば今だ霞がかる黒瞳を瞬かせた 気怠気な笑みは、一体何を腹の内に飼ったのだろうか。そう思っていれば自分の上に友の身体が倒れ伏せる]
……なっ、朧っ!?
[一気に意識が覚醒し、罅割れた鏡が欠片同士が擦れ合い奏でる音がする 人の部分を曝け出したとは気づかぬまま、驚愕の目で蝶を見つめれば目を逸らすなとのお達しが]
目を逸らすつもりはありませぬよ。 蝶の命に花は、逆らうことはありませぬ…
[時雨の様に流れ落ちる朧の髪が頬を撫でる その時の彼の顔はどんな様子だったろう これほどまで近くで、顔を見るのは久しいなと考えながらもどうしてこのようなことを、と困惑し 揺れる視線は眼前の友と、それを齎した蝶へと注がれた]
(234) 2014/09/16(Tue) 22時頃
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[虚勢を張っているのだろうか、それとも凛と雲の無効で輝いているのだろうか>>235 この状態を崩さない様にと腕に力を入れる友へ向ける視線は不安と心配が混じったものだったろう 蝶と己の物とで化粧された白を拭おうかと手を伸ばそうとするが、その前に遠ざけるようにと弧を描いて顔は蝶の方へと向けられる
それに戸惑っていればぽたり、髪を掴まれ顎を逸らした彼の顔を彩る白が頬に落ち同時に蝶の声が響く>>240>>241
朋の顔はどんな顔か そう聞かれれば困った様に友を見る 戦慄く唇、揺れる瞳。日常が還ってくる そんな表情を荒々しい光宿した瞳で、蝶は捕えていたろうか]
(247) 2014/09/16(Tue) 23時半頃
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[やがて、少しだけ震える唇が紡ぐは友の痴態]
朧の雲が撮りさられた顔は色を帯びて御座います。 与えられる熱に潤んだ瞳、吾亦紅色に染まる頬、そして張り詰めた弓の様にぴぃんと鳴る艶やかな声
煽情的ともいえましょう。 白い夜露に濡れた大輪の華にてございます。
[淡々と述べる。どこか哀願するような許しを請う様な声音になってしまったのには気づかれない様に願いながら
腹の上では友が言葉通りの痴態を見せる>>246 褥を掴み皺が出来るのも構わず喘ぐ様はまさに花が咲き乱れる様であった]
(248) 2014/09/16(Tue) 23時半頃
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――……
[ごめんなさい、朧
と。蝶の言葉により友の貌を伝える際に小さく告げる 命によりその怜悧な顔を穢し、なおも言葉で責めねばならぬ事への謝罪と、それでも目を逸らせぬことへの懺悔であった]
(*52) 2014/09/16(Tue) 23時半頃
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[腹上で睦みあう朧月と山繭。その大きな翅は月を覆い隠す>>251 色を匂いたたせる朧月、吐息、水音、肌が交わりうちつけ合う音、温度を感じればきゅ、と困ったかのように眉を垂らした]
……そ、れは
[蝶に告げられた言葉>>252、鏡の欠片は更に軋む ブルームーンよりも今や輝く月は、蝶の前でその美しさを際立たせ、悦ぶかの様なその声を聞きたくない、とばかりに緩く首を振る その様な事は許されないとわかっていたけれど
友の視線が此方へと蝶により向けられる そこに映る自分の顔は泣きそうな子供の様で
自分は花だ、華であると胸中で戒めなければ今にも崩れてしまいそうだった]
(260) 2014/09/17(Wed) 00時半頃
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[悦い夜と、告げる主の声は威厳に満ちていた>>266 鏡を割り、朧月を隠す雲を取り去って、男は満足げに息を吐いた様子で。こちらへ押しやられた友を抱き、迸りを受け止めた躯を褥へと横たわらせる
色に溺れた自分の貌を見られたくなかった、と藤の華は花房を垂らした それは友も同じだっただろうか
その顔の白濁拭いさり、ちらり主を見ればどうやら今宵の蝶は朧藤に満足した様子 明日はどの花愛でるのやらと乱れた黒髪を掻き上げて、拾い集め取り繕った鏡でその姿を見つめた それが、自分の花としての最後の行司だった
艶然とした微笑み湛え、如何でしたと笑う藤 外はもう、暁迫っていたろうか*]
(274) 2014/09/17(Wed) 01時半頃
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[――朧、朧
声ならぬ声で彼を呼ぶ そんな顔をしないでと虚空を見つめる彼の頬>>277から白を拭う 友にだけは、こんなに泣き濡れた姿を見せたくなかった 失望されたくないんだ、と]
(*55) 2014/09/17(Wed) 02時頃
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[鏡であれば何があっても耐えられると思っていた 鏡の様に全て相手を映し委ねれば、この狂乱にも順応できると
剥がさないで、中を見ないで そして失望しないでと、藤の花は静かに夜露を零すのでした]
(*60) 2014/09/17(Wed) 02時頃
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