204 Rosey Snow-蟹薔薇村
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ん……? あぁ、トレイル。
これ、底の方が焦げてる、よねぇ。
[苦く笑いながら、それでも器に元ポトフを入れていく。>>205 1、2、3、4杯…… 終わった。
器と匙をセットにして、まずは目の前のトレイルに差し出した。]
(208) 2014/11/19(Wed) 23時半頃
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[居間に近付いたバーナバスにも、焦げの混じった臭いが届いただろうか。
水を加えてかさ増ししたけれど、4杯が限界。 トレイルにも確かめたが、やはり焦がしてしまった。]
……ニコラ。ニコラの分もよそったから、早く着替えるんだよ。
[毛布を纏ったままの彼に声をかける。 視線はすぐに逸らされて。手の内に卵を収めて。
昔の自分と不意に重なり、それもまた胸を締め付けるのだ。]
(224) 2014/11/20(Thu) 00時頃
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[同じ場所にいるのに、ラルフの分だけよそわないのは実に大人げない。それに、約束もある。 ……元々あったものに肉を入れただけだが。
焦がした鍋をペチカから降ろし、床に置いた瞬間。 悲鳴がした。
何事かと立ち上がる。ぐきと腰が痛みを訴えたが。 目の前の光景に、まず目を疑った。]
トレイル!? ラルフっ!
(230) 2014/11/20(Thu) 00時頃
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[床に転がる器。ノックスの側からはトレイルの背しか見えないが、どんな事態が起きたのかは分かる。
咄嗟に服を脱いで水桶に浸す。 それを持って、トレイルとラルフに駆け寄った。]
二人とも、無事――… ラルフ!
トレイルは離れて! 君まで火傷してしまうっ
[無事には見えず、トレイルの肩を掴み、離そうと試みる。濡らした服でラルフの頭を覆うために。]
(244) 2014/11/20(Thu) 00時半頃
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[居間に姿を見せたのはフィリップだった。>>240 彼には言いたいことが沢山あったが、今はその時ではない。
抵抗するトレイルの名を強く呼ぶ。 彼の手にも熱い液体がかかっているから。
肩口に噛み付いてるから。]
トレイル! いい子だから、離れるんだ!
[悲鳴に混じる懇願。引き剥がされたその身を受け止めて抱き締める。]
(257) 2014/11/20(Thu) 00時半頃
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[目の前で散る赤の雫。ラルフの血が香り立つ。 悲鳴を辛うじて飲み込んだ。]
ラルフ、ごめん。うちのトレイルが……いや、それよりもフィリップ、その濡れた服で拭ってやってくれ。
早く!それと雪はニコラのとこに、あるからっ。
[良いね?と確かめる声をかけ、ノックスはトレイルの軽い身を抱え上げ、炊事場の水瓶の方へ運ぶ。
トレイルは笑っていた。だからノックスの混乱が増す。]
(268) 2014/11/20(Thu) 00時半頃
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[噛み付いたのが衝動故か。
つまりそれは、トレイルまで別の男に奪われてしまうことを意味して。 けれど、笑うから――…衝動とは別のものかと、考えが追い付かない。
この場で動かないニコラを見て、今日初めて笑っているニコラを見て。
何となく、噛み付いた理由に、器を傾けた理由に思い至り。すぅと静かな風が吹くように感じた。
水桶の水を赤くなった手の甲にかけて、 口元を拭ってやって、ぎうと抱き締めた。]
……トレイル。トレイル
[いけない。此処から移動させる方が、先だ。>>271]
(276) 2014/11/20(Thu) 01時頃
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[声が増える。炊事場からトレイルを抱えて姿を見せた。
ラルフは愛おしい子だ。それは血の匂いからも分かる。 けれど、どうしたって比重は2人に傾く。 あの日、ニコラを鞭から庇った時から。トレイルを拾った時から。傍にいた。
だから、腕に抱えるのは……]
ラルフ、痛いよね? ごめん、後で薬を持っていく。
[この場は3人に任せれば良いと顔を見て頷いて、ニコラを伴い1階へと急ぐ。トレイルの指差す通りに。]
(285) 2014/11/20(Thu) 01時頃
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―アッシュローズ/1階―
[階段を下り、貯蔵庫とは別の――温泉のある扉の方へと向かった。 何せニコラは着替えていない。ノックスも随分薄着になった。
トレイルを藁の上に置いて、髪を撫でる。 落ち着いたかどうか、顔を覗きこんで。]
……ここなら、静かだ。
[うるさい音は遠くにある。>>290]
(293) 2014/11/20(Thu) 01時半頃
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ノックスは、トレイルの髪は、スープと血の匂いが混ざっていた。
2014/11/20(Thu) 01時半頃
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[二人に断って貯蔵庫に向かう。 防寒用にはなるだろうと布を持ってすぐに出るが、 湯場の扉が開いていくのが見えた。>>303
2階に居なかったのは誰だ? は、と息を飲み。見えた赤髪の少年に安堵した。
あの子は無害だと、思うからだ。]
プリシラ。……おや、1人かい?
[名を呼びながら傍に寄る。]
(306) 2014/11/20(Thu) 02時頃
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[目を逸らされた。その理由が分からないから苦笑する。>>312]
そう、バーニィは居ないのか。なら、もう少しここでゆっくりした方が良いかもね。2階も3階も血の匂いがするから……。
[生成りの布の1枚は毛布を剥いだニコルの体に巻き付け、1枚は自分に羽織り、1枚はナイフを使って引き裂いて、包帯を作る。]
ほら……二人とも、火傷した方の手を出して。 トレイルは昨日のも、取り換えた方が良いかな……。
(316) 2014/11/20(Thu) 02時半頃
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[何があったのか、気にするのは当然だろう。 血の匂いの原因は愛し子達。だから答えは簡潔に。]
うちのトレイルがラルフに怪我を負わせてしまってね。 それで、どたばたさせてる。
火傷は――…鍋のせいだね。 元はと言えば、あぁ……全部、僕のせい、か。
[困り顔。フィリップの視線の険、正しすぎて可笑しくなる。]
(330) 2014/11/20(Thu) 03時頃
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[ただ包帯を巻いただけなのに。布を1枚で傷口を守る。そんな存在にずっとなりたかった。今もなれているのだろうか。
手当てが終わると当たり前のように、2人を後ろから抱きしめた。膝に乗ってと頼んだら、きいてくれるだろうか。]
ねぇ、トレイル? もしかして――…僕のせい、かな。 ラルフの分も用意したから、怒ってしまった?
[起因はそれしか思い当たらない。それなら珍しい怒り方をする。愛しい温もりを静かに受け入れていた。**]
(337) 2014/11/20(Thu) 03時頃
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―アッシュローズ/1階中央湯殿寄り―
[プリシラの差し出す指輪に片眉をあげた。風呂で拾ったものといえば1つしかない。ノックスが棄てたものだ。>>343 『可哀想』という言葉に、家具職人としてのノックスが口元を緩ませる。
彼のささやかな声は聴こえなかったが。作られた指輪自体に罪はない。けれど想いが残る。そう、いつまでも。]
……プリシラ。
[立ち去ろうとする背に、名を呼びかけた。]
(405) 2014/11/20(Thu) 19時頃
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……プリシラ。プリ、シラ。
[音を確かめるように繰り返す。 目の前の少年に似合わない、女の名を。]
ねぇ、プリシラ。例えばだよ。
君に『プリシラ』という姉が居るとしよう。美人で聡明で、とびきり歌の上手な両親自慢の姉。 けれど事故で死んでしまった。
両親は嘆き悲しみ、良く似た君を『プリシラ』と呼ぶようになる。愛しい娘に指輪を贈る。
それでも君は、姉として微笑んで、指輪を嵌め続けるかい?
君を君として見ていない両親の為に? それとも、死んでしまった姉の為に?
[姉の、妻の――…代わり、なのに?*]
(406) 2014/11/20(Thu) 19時頃
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―ローズブラウン/1階―
[そう、忘れて良いんだ。指輪のこと。大事に下げていたもの。君は代わりじゃないんだから。>>338
ぺとぺと触る手に「こーら、ニコラ?」と甘く叱り、膝の上の重みと温もりに甘える。>>340>>361
トレイルの唇にニコラの指が触れている。昔なら、喉の奥まで突き入れそうで二人を引き剥がしたけれど。 時折笑い合う姿。]
……おにーちゃんはー?
[混ぜて欲しいのに。天使のように微笑まれて誤魔化された。
(424) 2014/11/20(Thu) 20時半頃
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[居間でのことは――…煩いと癇癪を起こした時とはまた違う行動だった。 驚かせた事に謝る気配はない。寧ろ、得意気な。
泥炭のようなどろりとした感情が見え隠れする。己以外の歌を認めなかった頃の、彼に。
怒りのせいではないと分かった。眉を下げて穏やかに笑む様はノックスの真似だろう。 伝わって欲しいのに、分かって欲しいのに。困ったね、と。>>383
転がる卵を慌てて抱えるニコラを見遣ってから。>>398 ノックスは、選んだ言葉を並べ出す。]
僕はね、トレイル。 君の歌声を――知っている。聞いたことがあるんだ。きっとニコラも欲しがるくらい、綺麗な声だった……。
今も、覚えている。
[退屈だった歌を。
亡くなった母親の歌も素敵だった。そういえば良く似ていると、バートン家を知る者は教えてくれた。 声を変えない為にと施されたものと、指輪とを結びつけて出した結論は1つ。]
(427) 2014/11/20(Thu) 20時半頃
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取り戻したいのも分かってる。でもね、トレイル。
僕は、今のトレイルの歌を聞いてみたいんだよ。僕とニコラの為に歌ってくれるなら、それは幸せな音になる。どんな音でもね。
[新しい望みを。 こんな風に考えるのはダメかい? と首を傾げた。]
昔の君達も、今の君達も――…きっと明日の君達も。僕にとっては変わらない、一番大事で大好きな2人だよ。
[ぎゅうと腕の力が強くなる。 きちんと伝わっている?
まるで人形のように笑う君も。 ラルフに感情をぶつけた君も。
欲しかったと拗ねる君も。 幸福と喪失を知った君も。
……―――愛おしくて堪らない。]
(428) 2014/11/20(Thu) 20時半頃
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……あー、困ったね。 どんな我儘も、叶えてあげたくなる。
[自分の望みを叶えて欲しいと思っているのに。 人と獣の間に在ると思っていたけれど。とうに道を外れているのかもしれない。]
……ん。
[ちゅと耳元にキスをした。吐息の熱は牙と共に首筋へ。薄い皮膚の下に何があるのか知っている。甘い毒だ。やんわりと噛んで、しまいたい。
抱き締めていた手を毛布の内に忍ばせ、肌の温もりを求め――…]
(438) 2014/11/20(Thu) 21時頃
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[は、と我に変えったのは、足音が聴こえたから。
軽く頭を振り、両手を上に上げて降参のポーズ。 階段を下りてくるのはバーナバスだった。>>430]
―――ちょっと、頭を冷やしてくる。
[制止がきかなくなりそうで。 淡雪を求めそうで。彼の願いを押し潰しているのに。]
(441) 2014/11/20(Thu) 21時頃
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ノックスは、背を向けたバーナバスに、待ってと声をかける。
2014/11/20(Thu) 21時頃
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―アーバンローズ/愛し子達の内緒話の後に―
[膝に乗せたニコラの声。頬に当たる手が温かい。卵に触れた後だとしても、眉を顰めないのはノックスに心境の変化があったから。>>409]
ん? ラルフ?
[どうしてと問う前に、どっちかだなんて。]
困ったな……。勿論2人の事なのに。 そんなにラルフを好きなように見えた?
[平等ではない好意が在る。]
……2人のことも、今のままじゃダメ、かな。
[残酷な事を、ずっと続けている。昔も、今も。*]
(460) 2014/11/20(Thu) 21時半頃
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―ラベンダーアイス/1階―
[トレイルの溜息に気が沈む。>>455>>457 微笑みには遠いから。
壁に寄り掛かり、溜息。 どうにも空回りしているような気がしてならない。]
……バーニィ。
[力なく笑う。 風呂場に向かう前の、バーナバスの言葉を思い出せば尚更。>>453]
(469) 2014/11/20(Thu) 21時半頃
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んー、僕が片手になったらどうしようって話。
[何があったか、短く答えた。>>476]
どちらかなんて、……ね。 ビョードーはザンコクだって言われたよ。
[一番が二つある。返ってきたのはニコラの唸る声だった。]
(483) 2014/11/20(Thu) 22時頃
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[育児相談になっていたことに苦笑を浮かべた。 遊び足りない手を触れ合わせる。>>476]
……バーニィ。向こうで話そうか?
[愛し子には声が届かない場所に。けれど、姿が見える場所に。]
(488) 2014/11/20(Thu) 22時半頃
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[バーナバスと話をしていると、プリシラの事を思い出す。>>492
ノックスには辿り着かなかった1つの答え。 きっと、幼いトレイルも同じ気持ちだったのかも知れない――…と、思った。
だから浮かべた笑みは優しく。]
なら、君が代わりにつけて欲しいな。 トレイルの代わりに。
[彼があげたのだから。指輪の持ち主を明かしたようなものだけれど。]
(503) 2014/11/20(Thu) 22時半頃
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えっ
[バーナバスの笑う声に顔をあげた。>>499 平等に見えている、だけ?]
……そう、なんだろうか。 え、つまり、僕は平等じゃ、ない?
[そうなのだろうか。ふと、己の行動を振り返る。]
(507) 2014/11/20(Thu) 23時頃
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ノックスは、ニコラスをちらりと見てはバーナバスと話し、トレイルをちらりと見てはまたバーナバスと話す。
2014/11/20(Thu) 23時頃
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―オレンジ/過去/愛し子が1人―
[ニコラの具合が良くない事に気付いたのは、行商から帰ってきてからだった。出掛ける時は、うーうー唸りながらも見送ってくれたのに。床に倒れていた彼を抱き上げると、ぐったりとしている。灰色の瞳はノックスを見ない。赤い顔でう゛ーう゛ー唸っていた。流行り病の言葉がこびりついて離れない。]
ニコラっ!
[このままでは死んでしまう。そんなことは耐えられない! 財布だけを掴み、ノックスはニコラを背負い医者の元に走った。街までは遠い。人を避けた事が裏目に出てしまった。
ようやくノックスにも慣れてくれたのに。此れからだというのに。]
神様、お願いだから…… 僕からニコラを、拐ってしまわないで!
[姉の家から拐ったように。 誰かの手が後ろから伸びている気がして。必死に走った。
靴が脱げても、足の裏を小石で切っても。必死に必死に走った。]
(526) 2014/11/20(Thu) 23時半頃
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[医者からの診断結果は、風邪。 もう少し栄養のあるものを食べさせなさいという忠告と共に渡される薬とオレンジ。
体に残る体罰の痕にも言及されたが、だから親の元から逃げてきたのだと告げると薬代をまけてくれた。 古いものだけどと靴もくれた。ありがたい。
流行り病ではなくて良かったと、へたりこんだノックスの目端に涙が一粒。]
(528) 2014/11/20(Thu) 23時半頃
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[帰り道。灰色の夜空。起きた気配に振り返り、背中の愛し子に呼び掛ける。]
お兄ちゃんがしっかりしてないから、君に辛い思いをさせてしまった。
……ごめん、ね。ニコラ。
[胸中で繰り返す。 今度は一緒に連れていこう。人が多くても街に泊まろう。反省ばかりが頭に浮かび、ノックスは足元ばかりを見ていた。]
ん?
[きれいと小さな声。振り返り、小さな指先を見上げる。 淡いオレンジ色の一番星が、きらり。]
……ねぇ、ニコラ? 僕の一番は、ニコラだよ。
あのお星さまみたいに、真っ先に現れてきらきら光ってくれるんだ。
[夜空に浮かぶ、一番星。*]
(529) 2014/11/20(Thu) 23時半頃
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―オレンジ/過去/愛し子が2人―
[ゴミ棄て場からの拾いもの。>>2:435 汚れは簡単に落ちても、抉られた肉の手当ては大変だった。用意していた痛み止めも解熱剤も、効きそうにない。熱に浮かされた姿を見ると、どうしてもあの夜の焦燥感がよみがえる。
ニコラが大人しいと思って、席を外したすぐ後のこと。大きな音に駆け戻ると、髪を掴んでいた。
こんな時でも、トレイルは悲鳴すら上げなかった。いや、実際にはあげていたのだろう。透明な声で。]
(545) 2014/11/21(Fri) 00時頃
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