276 ─五月、薔薇の木の下で。
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ねぇ、せんぱい。 どうしてせんぱいは、こんなになるまで 花を育てているんですか?
[ あの時>>0:162と同じような言葉を問うた。 手を伸ばしてこちらに引き寄せて立たせようと思いながら。 ]*
(275) 2018/05/20(Sun) 21時半頃
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[暫くして、入ってきた時と同じ恰好で、マークはシャワー室から廊下に出た。 ただこの部屋にドライヤーというものは無く、長い髪は半ば濡れた塊の状態。長髪の生徒は他にもいるようだが>>0:#4、彼も苦労しているのだろうか。
湯冷めのリスクを避けるようにそそくさと自室に戻って、手っ取り早く身形を調えた。髪は二つ結い。 それから漸く、食べ物を摘むために、食堂では無く談話室へ。 そう、まだラルフからの差し入れ>>0:397を食べていないのだ。]
(……流石に渇いちゃってるかな、タルト)
[そう思いながら、談話室の扉を開けた*]
(276) 2018/05/20(Sun) 21時半頃
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[ぐいぐいとロビンの手を捕まえたまま階段を登り 人の気配なくしんとした最上階へとたどり着いた]
こんなこと聞いて、 お前なに言ってんだって思われると思うし 俺もなんでこうなってるかわかんねーんだけどさ。
……ちょっと、お前にちゅーしてみていい?
[引っ張ってきたままだから手は繋いだまま 振り返る事も出来ないしぼそぼそとした声で問うた]
(277) 2018/05/20(Sun) 21時半頃
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なによ、やけに突っかかってくんのね。 キミこそ、なんかあった?
[ やけに食い下がらない様子に、さすがに背を起こす。 座る隣を叩いてみたが、そこに腰が落ちるかはわからない。 ]
摘んだら捨てるよ。 要らないもんはすてる、それだけさ。 いい花を咲かせるために、ね。
だからこいつらもはやく捨てねーと。 花は肥料にゃ、ならんからね。
[ 落ちた花の蕾は、一度掌で握りつぶされたもの。 ]
(278) 2018/05/20(Sun) 21時半頃
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………………。
[たいへんだ。 ピスティオがとちくるった。
何を言われたか、理解した頭に真っ先に浮かんだ失礼な感想。表情には出さず……出せず、固まった。>>277]
……えっと。さすがに、驚いた。
[ようやくそんな言葉を絞りだし。]
……額か、頬か、手の甲か。く……唇、とか? ……場所によっては、不可、だ。
[珍しく、動揺で声が詰まる。それに気がついて、余計に恥ずかしくなった。*]
(279) 2018/05/20(Sun) 21時半頃
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[ 優しさからか、落とされる言葉には少し困った顔をして。 遠慮のないそれらが、心地よい茨になる。 だからまた、いつもの調子を取り戻せた。 不誠実な笑みの、花を愛する、中庭の住人。 そして嘘は吐かない。 ]*
親、もういねーし。 帰るとこもないからね、ここが家みたいなもんさ。
───元々、そんな好きじゃないよ。
花はさ…
(280) 2018/05/20(Sun) 21時半頃
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メアリーは、ユージンの姿は談話室にはなかったが、
2018/05/20(Sun) 21時半頃
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手折るためにあると、おもってるから。
(*20) 2018/05/20(Sun) 21時半頃
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………───。
[ 思い出したのは、可憐な一人に告げた言の葉(>>0:195)。 皮肉なもんだなーと、やはり歪むのは唇。 この顔以外をあまりしないから、もう他の表情は忘れてしまったのかもしれない。 ]
花自体は嫌いじゃないけど。 薔薇は好かんね。
[ この指は血で汚れて穢い。 だから伸ばされた手にも、触れられぬまま。 ]*
(281) 2018/05/20(Sun) 22時頃
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ロビンは、フェルゼくらい背が高ければキスもしやすいかもしれない。
2018/05/20(Sun) 22時頃
負傷兵 ヒューは、メモを貼った。
2018/05/20(Sun) 22時頃
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…………なんだろう。 色々と、ありました。らしくない事ばかり、してる。
[ 促されれば断らずそのまま腰掛ける。>>278 ]
花に、良いも悪いも……あるのかな。
[ 何となく神妙な面持ちになった。 元々そんなに好きじゃない花が咲く場所が 家みたいなもの>>280 ]
(282) 2018/05/20(Sun) 22時頃
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花が好きじゃないなら…… 何を想って育てているんですか。 せんぱいは一体何を、あいしているの。
[ 分からずして問いかけた。 薔薇の香りは相変わらず濃く。 背筋をピリッと空気が弾くが知らぬふりをして。 腕を差し出しても取らない今はよく 分からない先輩の言葉に耳を傾けていた。 ]*
(283) 2018/05/20(Sun) 22時頃
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[なにを言ってんだと一笑されて 友情まで切られて終わり そんな悪い結果を想像していたから ロビンの答えに少し驚いた]
えーと、じゃあデコ。 唇はちゃんと好きってなったら用。
いや、えっと。目ぇとじて?
[ロビンが極端にデカイ奴じゃなくてよかった]
(284) 2018/05/20(Sun) 22時頃
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[ ロマンチスト。 出来ない、と当たり前のように笑う顔>>248を もし唇が触れる前に聞いていたのなら、 握った拳を振り上げていたかもしれない。
身体が離れれば俯いて、肩を揺らした。 何も無かったかのようにハーブティの香りが鼻腔を擽る。]
……月が動かない訳ないじゃないか。勘違いだろう。
[ 口ではそう言いつつ、此処に来るまで月の位置なんて確認していなかったものだから 事実がどうなのかは分からない。 冗談のような事実>>249に、空箱を叩いた時の感覚。]
(285) 2018/05/20(Sun) 22時頃
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[ 俯き加減のまま口元だけは正しく笑っている。]
こんな夜に出る狼なら、きっと可愛らしい子を食べに行くさ。 ………、悪かったな。不感症で。
[ 歪む顔が見たかったという>>249。 下品とも取れる冗句を去り行く背中>>250に投げかけただろう。]
(286) 2018/05/20(Sun) 22時頃
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[ 自分と彼の間に繋がっている物など何も無い。 何も無いのに、触れてしまった事実だけはある。
此の行為は特別なもの。 自分に手の届かない其れを許してしまった事が悔しくて、 幼稚な幻想を抱いていた自分を恥じた。
部屋に残されたハーブティを捨てる。 ソファに座って口元を拭う顔が赤らんでいるなど、誰も見ていない。*]
(287) 2018/05/20(Sun) 22時頃
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― 自室 ―
[眠りに落ちる寸前の記憶は、何かにぶつけた、という小さな痛み。 あれ、と思った。 痛いのは、右腕じゃなくて口元で、 そんなとこをぶつける、って それって―――]
ピ、 スティ …… ?
[目が覚めたら聞こうと思っていた。 寝落ちる前、何を話したっけ、って。 傍にいると思ったのだ]
(288) 2018/05/20(Sun) 22時半頃
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オスカーは、フェルゼとベネットはあの後どうなっただろうか。
2018/05/20(Sun) 22時半頃
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[ きっと彼に差し出すべく腕は自分のものではない。 ]
せんぱいって、人を見ているようで、 見てない気がする。
[ 彼の思い浮かべるもの>>281を知らない。 ただ、諦めたように笑った。 ]
(289) 2018/05/20(Sun) 22時半頃
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ちゃんと人の目を見てせんぱい。 そういう言葉に笑顔はいらない。
[ 触れる事はせず代わりに差し出したハンカチ。 視線が交われば彼自身の表情を映し出し。 ]
せんぱいにあげる。穢していいよ。
[ 無理に押し付け立ち上がった。 仰ぎ見る月。 月光の照らす薔薇の花を背景に、 ]
(290) 2018/05/20(Sun) 22時半頃
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せんぱいの代わりに俺が薔薇を好きになるから、 いいんじゃない。無理に好かなくても。
[ それだけ告げれば踵を返した。 ]**
嫌いなものがある方がよっぽど人らしい。
(291) 2018/05/20(Sun) 22時半頃
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……うん。
[どういうつもりか、冗談か、おふざけか、それとも……告白か。一体何なのかを確認してから対処しようと思っていたので、額と聞いて、幾分か落ち着いた。どうやら告白ではなさそうで。>>284
冗談だよ、とふざける様子もないので、何か理由があるとみて。]
……よし。
来るなら来い。
[腕を組み、目を閉じた。*]
(292) 2018/05/20(Sun) 22時半頃
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[静かな部屋がかえってきていた。 欠伸をして、そのまま口元に添えた左手が唇に触れる。 微かな痛みで知れていたこと、乾いた唇が切れていた。 水を飲めばぴり、と響くだろうそれをなぞって、部屋を見渡した。 片付けた洗濯物の代わりに散らばる色鉛筆。 その一本を拾い上げようとして、取り落した]
あ、
[左手じゃ上手くいかない。 ゆっくり拾い集めて、それらは机の上にまとめた。 部屋を出る時手にしていたのは、スケッチブックだけだった]
(293) 2018/05/20(Sun) 22時半頃
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[こんな突拍子も無い事を言い出す奴に 付き合ってくれるロビンはいい奴だ]
…………お、おう。 ロビンこういう時かっこいーわ。
[>>292どーんと構えられると 逆に言い出した方が恥ずかしくなるが 捕まえていた手を離してから向かい合うと 宣言通り額へとそっと唇を押し当てる]
(294) 2018/05/20(Sun) 22時半頃
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(……あれ?)
[一度しただけではどうにも物足りなくて 答えを探すように何度も押し当てた]
っあー、やっぱデコじゃわかんない、かも。
(295) 2018/05/20(Sun) 22時半頃
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――図書室――
[優しくする、とは言われても、その全ては未体験の世界。 恐怖も緊張も溶けても、物理的な痛みだけは避けられなかった。 割って入る熱杭が身体の中を埋め尽くす感覚に、短い息を吐いて苦しさを逃がした。 こうして喘ぐ間、どれほどの優しさで彼は抱いてくれていたのだろうか。 それに気づく余裕もないまま、腕を回ししがみついて、欲望が吐き出されるのを受け止めた。
熱を注がれてからは、荒い息を整えるのに必死で、思考を紡ぐことすら出来ぬまま、謝られたこと>>255だけを認識してゆるゆると左右に首を振った。]
(296) 2018/05/20(Sun) 22時半頃
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ヒューは、フェルゼの姿を見かけたかもしれない
2018/05/20(Sun) 22時半頃
ヒューは、ユージンのことを思い出す、薔薇の香りで。
2018/05/20(Sun) 22時半頃
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[衣服を正される間も、まともに動くだけの力は戻らず。 まだここに居たほうがいいというのに同意の意で頷いた。 ソファの隙間でなく椅子に座ったことで、顔を見ることが出来た。 視界にイアンが入る喜び半分、少し距離を感じて、そのまま離れてしまわないように、きゅっと袖を握った。
瞳はイアンを見ていて、窓の外は見えない。 その視線も疲労と薔薇の香りに誘われるように、うっとりと細まる*]
(297) 2018/05/20(Sun) 22時半頃
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モリスは、イアンの様子を見つつ、ほぼんやりと疲労に溶けている。
2018/05/20(Sun) 22時半頃
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…………。 何、探ってるんだ?
[キスをしやすかったのだろうか。 何度もされたデコを撫でる。>>295 言い分から、何か確かめようとしていることはわかって。]
なんだ、他の箇所もとかいうのか? もう、好きにしろ。
[自棄になっているというわけではなく。 受け止めてやると言わんばかりに構え。*]
(298) 2018/05/20(Sun) 23時頃
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[与えられたことのない優しさを向けるのは大変。 好きでもない、恋愛対象でもない男にこんなことを 薔薇に侵されきってはいない思考が 可哀想だと、あの頃のお前ではないかと嘆く瞬間もあった。 だけど最後まで止めなかったのは やっぱり、俺がそういう人間だからなのか。]
……うーん。
[考え込む顔は別に袖を握る手が>>297嫌なんてことじゃない だから離そうとはしないし、少し椅子を引き摺って距離も詰めた。 窓を見るのは止めて、彼の微睡むような様子を見つめる。]
(299) 2018/05/20(Sun) 23時頃
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眠いの?……ここで寝るのはあまり、良くないな。
[部屋ではないし、風邪も引くし。 だけど起きろと引っ張ることも出来ず。 少しだけならいいかなと、口にした以上は咎めず。 再び黙せば見守る姿勢。]*
(300) 2018/05/20(Sun) 23時頃
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[ 月は相変わらず、薔薇の匂いが充満した此の場所を見下ろしている。
窓の外をぼんやり眺め遣り、此処で見た夢のことを思い出す。 深い深い眠りの中に一人でいる>>0:#4長髪の彼は、寮でも見た事があるような気がした。
ついでのように、まだ着替えていない汗ばんだ服を思い出す。 煙草の匂いもするかもしれない。 シャワー室に向かおうと、談話室の扉に手を掛けた。]
(301) 2018/05/20(Sun) 23時頃
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[香りの元を探ろうと思っていた。 だから、中庭目指して階段を下る。
この一ヶ月でようやく無意識にたどれるようになった道のりの間、眠りに落ちる前のことを考えていた。 手にしたスケッチブックのことを考えていた。 切れた唇の意味を、]
………いや、まさか
[夢、かもしれない。 でも、夢だとしたら。 その意味はなんだろう。 ―――願望、だろうか]
(302) 2018/05/20(Sun) 23時頃
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[ 上背のある顔を見上げる。 二つ結いの長い髪>>276。 中庭で見つけてしまった逢瀬>>1:234>>1:235を思い出して、心臓が跳ねるのは自分一人。]
──……こんな夜にどうしたのかな。 悪い狼がいたら食べられてしまうかもよ。
[ 悟られまいと隠した理由は自分でも分からない。 口元は正しく笑っていた。 見上げた眼が揺れるのを隠すように細める。 其れはきっと相手が想像したままの優等生>>0:129の顔。]
(303) 2018/05/20(Sun) 23時頃
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