83 最初からクライマックス村
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シメオンは、炎斉花学園……
shirone 2012/03/21(Wed) 22時半頃
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― 鎖されし滅びの神門《ﾃﾘｵﾌﾟﾄｼ》の前>>10 ―
風が、薙いだ。
［さて。
僕のように、とは流石にいかないまでも賢明な君たちのことだ。
薄々感づいていたのではないだろうかと思うし、そうあるべきだね。］
(15) shirone 2012/03/23(Fri) 02時頃
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白百合と、黒百合が、揺れる。
［彼女… リンダが、僕に対して ――
シメオン＝リッターヴァイス＝須和に対して、語りかけた。>>12
それは即ち、本当であれば語り部として相応しくないこの僕に、
敢えてまた言葉を紡ぐ資格が与えられたに等しいということに。］
(16) shirone 2012/03/23(Fri) 02時頃
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翼が、翻った。
［僕が一度『最期』を迎えた後に、誰も語りを継がなかったのも
勿論、伏線だったと言うわけさ。
いや、伏線と言うには少々露骨だったかな。
結局この面倒な役回りは僕が受け持つところらしい。
とにかく。お察しの通り、あれから先も、僕は全てを"視て"いたワケ。
原理主義者ダーラや最終予言の事だって例外じゃない。
……それまでの物語に比べてしまえば些事にすぎないけどね。］
(17) shirone 2012/03/23(Fri) 02時頃
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リンダの、髪が揺れる。
［一度、退場した身だからね。
それらの余談とも言うべき事柄を端折るくらいは許されたい。
そんなのより、僕にとって重大な事が一つ――…
今、リンダは「待つのももう飽きた」と言ったんだ。
ああ！なんてこと！ 僕が女の子を飽きさせてしまうなんて…
女の子との約束を守れないのと同等の屈辱、そうだろう？
……まあ、たった一月で飽きてしまうリンダの飽きっぽさにも
問題はある気がするけど、彼女の気が短いのは今まで散々
君たちにもお伝えしてきたところだ。仕方ない。］
(18) shirone 2012/03/23(Fri) 02時頃
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踵を返した彼女の視線の先に、
［「悔しかったら」……ね。
悔しくないワケないじゃないか。
まったくもって、リンダは僕の性格をよく把握している。
その事が嬉しい僕は、彼女に嫌われたくなんてないからね。
こうして今、戻ってきたよ。約束を守るため。
さあ、リンダ。僕に視せておくれ――］
(19) shirone 2012/03/23(Fri) 02時頃
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佇んでいる、その影は――…**
［驚く君の、素の表情（かお）を――…］
(20) shirone 2012/03/23(Fri) 02時頃
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