162 絶望と後悔と懺悔と
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[>>1成長した周の大きな手が、 短く切り揃えられた絢矢の黒髪を撫でる。
絢矢は菫色を地に落とし、小さく首を振った。
周やサミュエルはとうに気付いているだろう。 絢矢は──与えられる情愛を どこか拒んでいる節があった。]
(4) 2014/02/10(Mon) 00時頃
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[庇護されてはいけない。 寄り掛かってはいけない。
────この手は未だ、贖いを終えてはいない。*]
(8) 2014/02/10(Mon) 00時半頃
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─ 波羅宿 ─
[>>7帰ろうか──の声に、伏し目がちに頷く。
安吾の朗らかな笑みから目を逸らし、 瞳はただ、進む先を見据えた。
周の手も、安吾の笑顔も。 いくら目を逸らそうと、 絢矢の支えとなっていることに変わりはない。
しかし十六の少女に、 まだそこまで己の弱さを認める強さは備わっていない。]
(18) 2014/02/10(Mon) 00時半頃
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[わかるのは──。 >>14離れて行った手の後に 触れられていた髪よりも、胸の奥が冷えてゆくことだけ。
──それでも。 絢矢はそれを己の裡へと封じ込め、 いつか来る未来で目的を達する為に、 何者にも依存しない強さを理想とし、己の足で立ち続ける。]
(19) 2014/02/10(Mon) 00時半頃
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[報せを受けた絢矢の貌には、 もう僅かな緩みも残ってはいない。
張り詰めた弦のように 再び真っ直ぐに顔を上げると、 怪我はないか──との安吾の問い>>17に頷いた。]
(22) 2014/02/10(Mon) 01時頃
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始祖──。
[絢矢は──まだ始祖を直接みたことがない。
ジャニスの脚を容易く砕き、 たった一人で一部隊を壊滅せしめる力を持つ 恐るべき化け物である──と、隊員から聞くのみ。
周とサミュエルは始祖を見、対峙した数少ない隊員。 その際何があったかは教えてもらえなかったけれど、 周の口調から、某かの因縁を感じ取り、 僅かに思案げに菫色を後方へ流した。]
(23) 2014/02/10(Mon) 01時頃
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[刀を研ぐ暇がない。
聖水銀の力で顕現した得物ではあるが、 実戦を終えた絢矢はいつも刃を丹念に研ぐ。
夜の庭園を流れる川の如き 漆黒の刃紋が砥石と触れる涼やかな音を聞いていると 波立たぬ表情の下で漣だった心が 穏やかに凪がれてゆくのを感じられるからだった。
厭な予感──予兆とも言うべきものを感じ、 絢矢の表情はいつになく翳りを帯びた。]
(24) 2014/02/10(Mon) 01時頃
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[絢矢の手が、 鞘の下緒に絡む若草色の菊結びを握る。
あの日、孤児院から持ちだした寄木細工の箱の中には この飾り結びが入っていた。
養母に教わって、 何度も失敗しながら一生懸命作った飾り紐。 当時は無意識だった選択が、 記憶の中の母が手遊びに作っていたものだったと 知ったのは試練の夜の明けてから。
五年の歳月を経て、 血塗れたTシャツは流石に処分したが、 これだけはずっと捨てられず、 御守のように身に付けていた。]
(35) 2014/02/10(Mon) 01時半頃
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[変わるものがあり、変えられぬものもある。
成長し、世が世なら 思春期と呼ばれる年齢に達した絢矢の貌は 母──芙蓉の面影を宿し、 唇は紅引かずとも薄紅に濡れるようであった。
日々の鍛錬で筋肉のついた躰。 けれど、人よりも華奢なところ相変わらず。 背だけは間もなく五尺になろうかという処。
──陸軍駐屯地の惨状を目にした菫色は、 秒に満たぬ時間、震えて瞑目した。]
(37) 2014/02/10(Mon) 02時頃
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─ 陸軍駐屯地 ─
[安吾の部隊が駆けつけた時、 既に隊長──檜江春樹は血の海に沈んでいた。
報せは周が敵と切り結びはじめてから届き、 そのまま中央突破を試みそうな勢いの周へ 絢矢は静かな声を掛けた。]
周ちゃん、駄目。 多分──ここは落ちる。
[敵の士気が高すぎる上に、 自軍は隊長の死によって連絡系統が乱れ始めている。]
(41) 2014/02/10(Mon) 02時半頃
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[横からの敵を警戒し八方に視線を走らせながら 周と背中合わせに小太刀を構え]
ボク達は退路の確保に──
[後方を守るよう伝えようとした矢先、 涼平が先へと駆け出した。]
──!
涼ちゃん──…
[絢矢はその行動に僅かに目を瞠り、 刹那の逡巡の後、 その背を狙う鬼を牽制しながら後を追った。]
(42) 2014/02/10(Mon) 02時半頃
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『退路を塞がれた!!』
[後方から、別部隊の隊員の声が上がると、 涼平を追っていた絢矢の足は止まる。]
…────、
[一瞬迷う素振りを見せた後、 周に涼平を追うよう視線で合図を送り、 自分は後方の退路確保の為、周達とは逆方向へ走った。]
(45) 2014/02/10(Mon) 03時頃
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[退路を囲むように布陣された鬼の数は想定以上。]
──、
[踵が砂を噛む音に自身の緊張を知り、 一歩下がりながら群れの統率者を眼で探す。]
(47) 2014/02/10(Mon) 03時頃
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安吾さん、応援を。
上を取られてる。 この人数じゃ──…
[不利──。
人数差、地形の不利さを鑑み 呼んだ安吾に絢矢は告げた。**]
(49) 2014/02/10(Mon) 03時半頃
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[聞き慣れたエンジンの重低音。 音のする方へ顔を向ければ、巨大な単車を乗り回す 白い軍服の少女が群れの向こう側に見えた。]
ッ───
[息を吸ったのは驚きが為ではない。
鬼達の視線が逸れ浮き足立った一瞬に、 距離を詰めて最後尾の一匹を仕留める。
無防備な背を、肋骨の下から黒刀で貫き、 柄頭に両手を掛けて更に踏み込み、 心臓まで刃を通す。
一瞬で絶命した鬼から刃を引き抜き 紅の軌跡を撒き散らしながら 気付いた別な一匹と切り結ぶ。]
(61) 2014/02/10(Mon) 09時半頃
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─ 陸軍駐屯地・東端の傾斜下─
[頸を狙って上段から振り下ろされた爪を 交差させた二刀で受け止めつ、引く刃で手首の先を奪う。
咄嗟に急所を庇う動きを見せた鬼の前で 絢矢は深く膝を折った。
華奢な体躯が鬼の視界から消え──]
───邪魔。
[──背後から肋骨の隙間を縫うように、 漆黒の刃が鬼の胸から生えた。
狙いは部隊長格。 背後を取られて焦る鬼達に指示を出すのは──?
──ほら。]
(102) 2014/02/10(Mon) 19時頃
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いた──。
[>>52隊の最後方で叫ぶ声がする。 おそらくは──あれを倒せば後は烏合の衆。
鬼の群れを迂回する形で扇状に掛け出した絢矢の足は しかし、次の叫びを聞くと僅か鈍った。]
(103) 2014/02/10(Mon) 19時頃
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[今──]
───、
[確かに、『陰謀』──と]
…──集中。
[──気のせいだ。 誰でも言う言葉。
声も喋り方も似ているけれど── きっと特徴的だから錯覚しているだけだ。]
(106) 2014/02/10(Mon) 19時半頃
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[心の琴線に触れようとするものを無理やり押し込め 機動隊と鬼との衝突とは並行に駆ける。
敵の指揮官は──]
──…え、
[誰にも先駆けて、敵陣へと向かって行く。
離れてゆく背中を、 困惑した絢矢の視線が見送った。
ここからでは顔も見えないが、 あの様子なら間も無く機動隊に仕留められるだろう。]
───…。
[絢矢は──少し離れて足を止めた。]
(110) 2014/02/10(Mon) 19時半頃
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[退路確保の目処は立った。 機動力で上回る機動隊が地理でも有利を奪ったのだ。 退路の制圧は時間の問題だろう。
絢矢は東端の戦陣を離れ、 周達の元へ戻るべく踵を返す。
そこへ──>>130]
…────っ
[勢い良く、絢矢は振り返った。]
(135) 2014/02/10(Mon) 21時頃
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円、駄目──!!
[円の見立ての正誤は知らねど もし、正しければ──
────否、正しいのだろう。
絢矢は、その声、その顔、その喋り方。 ひとつとして忘れたことなどないのだから。
予兆を振り払うように足を止めたのは その先に待ち構える哀しい運命を 絢矢は既に“識って”いるから──。]
(137) 2014/02/10(Mon) 21時頃
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[取り戻した記憶の中の──、
──父を追って屋敷から消えた母の。 戻って来たその腕に抱かれた 父の頭部を愛おしげに撫でる母の。
長い睫毛に縁取られた瞳の真紅を───。]
(138) 2014/02/10(Mon) 21時半頃
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[あっさりと機動力の優を手放し 無防備に近付いてゆく円と鬼の──、
──直円の前に、絢矢は無理やり躍り出た。
円を庇うように漆黒を閃かせ、 近付く直円を牽制する。]
…──駄目。
[視線に、答えることが出来ない。
直視したくないものがそこにある。 識って欲しくない現実がそこにある。]
(144) 2014/02/10(Mon) 21時半頃
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[見たくない。 知りたくない。
けれど識っている。 出てはいけない囲いの外へ出たものの末路は、 家畜となるか鬼となるか──。
──その、どちらかしかないということを。]
(147) 2014/02/10(Mon) 21時半頃
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直お兄ちゃん──
[絢矢と直円の関係は、五年前で止まったまま。
守護部隊に保護された仲間の呼称を 戦場で呼びやすく短く変えても、 絢矢にとって、直円は今もお兄ちゃんのまま──。]
──どうして、ここにいるの?
[絢矢は感情を抑え込んだ人形のような眼で ただ真っ直ぐに、直円を視た。
見たくなかった、その瞳の色を確かめるために──。]
(148) 2014/02/10(Mon) 22時頃
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[>>156振り返らず、首を振る。
そうだ──とも言えない。 違うとも言えない。
直円であって、直円でない──]
───…円、
[静かな──けれど何か堪えるような、 掠れた声が漏れた。]
(162) 2014/02/10(Mon) 22時半頃
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[>>159息を呑む気配。 俄に曇った表情は言葉以上に雄弁だ。
なのに直円は──>>160]
直、 お兄ちゃ、
…────、 そう。
[紅玉を思わず紅の虹彩を見据え、 絢矢は──ゆるやかに膝を曲げ、腰を落とした。]
(164) 2014/02/10(Mon) 23時頃
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──ごめん。
[短い宣言は、背後の円へと向けたもの。 しかし直円へ言ったようにも取れるかもしれない。
機動隊と鬼の衝突は未だ続いているけれど、 地の利も機動力も勝る機動隊に 鬼達は徐々に数を減らしている。
その中心で、絢矢は母に似て来た目許を伏せ、 次に視線を上げた時──]
鬼は──、殺す。
[機械か人形を思わす、 感情乏しい眼差しで直円を見た。]
(175) 2014/02/10(Mon) 23時半頃
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[左足を軽く引き、 直円との距離を詰めようと爪先に力を籠めた時、 上空から舞い降りた漆黒の影に、絢矢の肌は粟立った。]
──ッ、
[咄嗟に円の腕を掴み、後方へ飛び退る。
菫色が周囲の状況を素早く見渡し、 東端の陣地を巡る戦況を確認すると]
全員散って──逃げて!!
[滅多に上げぬ張り詰めた声で 機動隊の面々へと呼び掛けた。]
(178) 2014/02/10(Mon) 23時半頃
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[声に反応した者もしない者も、 現れた少女の刀の前に瞬く間に切り裂かれてゆく。
ホリー=ニルヴァーナ。 始祖と並ぶ吸血鬼側の司令塔。
眼にした瞬間わかる、特徴的な外見と 肌に感じる圧倒的な威圧感。 養成所で知識としては聞いていたものの 実際に対峙して初めてわかる実力差に 絢矢のこめかみから、一筋の冷たい汗が落ちた。]
円、
[僅かに逡巡を滲ませて円の名を呼ぶ。]
直お兄ちゃんを任せた。
ボクはホリーを止める。 ──このままじゃ、機動隊が全滅する。
(190) 2014/02/11(Tue) 00時頃
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