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――広場――
[夜の闇はひたひたと忍び寄って来ていて。 自警団の一人から、夜の道は危険だからとランタンが手渡される。]
ええ、サイモンさんを見つけたら――。 十分に気をつける、から。
私は大丈夫、よ。 みなさんも、気をつけて、ね。
[自警団の人や、同行したギリアンには、そう告げて。]
(19) 2010/07/05(Mon) 01時半頃
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あなたが――。 彼に、死という安らぎを与えてあげた、のね。
私は、彼の狂気を感じて――。
(*25) 2010/07/05(Mon) 12時半頃
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死病が齎す恐怖に耐え切れないのなら――。 死病が齎す恐怖に染まり、村をこれ以上破壊するのなら――。
其の前に――、永遠の眠りをと思ったわ。
(*26) 2010/07/05(Mon) 12時半頃
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彼に安らぎを与えてくれて、ありがと――…う、
.
(*27) 2010/07/05(Mon) 12時半頃
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――自宅――
[ギリアンと別れて村の中心部から、はずれにある自宅にたどり着くまで、誰ともすれ違わないと思っていた道。
でも、幾人かの人々とすれ違った。物々しい雰囲気の自警団の人達。
訳を聴けば、サイモンが川で死んでいるのが見つかったという。]
そう、誰かに突き落とされたような。 ――姿で川に。
[その死を聞けば。
彼の魂が狂気から解放されたのだと、知った。 苦しむ彼の魂への慈悲、なのだろうか、ふとそんな気がした]
(116) 2010/07/05(Mon) 12時半頃
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――翌朝――
[ギリアンと教会でと約束した時までまだあって。 教会へと向かいつつも、足は通りを所在なげに進む。
通りを見れば>>117 >>118メアリーから花を買い、その花をメアリーの髪に飾る男の姿が見えて――。]
――…。
[ヴェスパタインとメアリーの関係は知らないけれど。 邪魔をしてはいけない気がした。
でも――…。 もし、メアリーが死病に倒れたのなら、彼は何を望むのだろうか。 共に逝く事を望むのだろう、か。それとも死が訪れるまで、その死を悼みたいと思うのだろう、か。]
(120) 2010/07/05(Mon) 13時頃
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[>>134 女の名を呼ばう声に、――
ヴェスパタインを、むしろメアリーをじっと見詰めていた悲色の瞳は、首を傾げるセシルに向く。]
セシル、さん――…。 立ち聞きする心算は無かったのよ。
――…。
[ヴェスとメアリーの二人を見詰めていた事には、さらりとそう告げて。]
(139) 2010/07/05(Mon) 14時半頃
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[ヴェスパタインに向けて。 謳うように儚い会話を続けるメアリー――]
メアリー、あなたは旅立つの? この死病に冒された村から、ヴェスパタインを置いて。
[彼女から死の気配を僅かに感じ、始めていた。 この村には死が蔓延し始めていたけど、それよりも僅かに濃い死の気配。
女が幼い時に流行り病で逝った、母。そして、幼いまま同じように流行り病で逝ってしまった弟。 身近な人から感じた――死病による死の気配。
そして、街に住んでいれば、村と違う意味で、死は常に隣りあわせだった。 街特有の鼠などを媒介にした疫病、裏路地での金目当ての強盗による死、ただ享楽のためだけの殺害。死は至るところに溢れていて。
女は、そういう死を見つめ続けていた、だけに。]
(*28) 2010/07/05(Mon) 14時半頃
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[踵を返し、ヴェスパタインの元から去る少女の姿――。
そこに感じた悲しい気配に、眉を顰めた。]
(*29) 2010/07/05(Mon) 14時半頃
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>>143 思うところ、が――… そう……。
[遠くを見詰めて]
――…。 過去を思い、重ねていたのかも……。
――しれないわね。
[ヴェスとメアリーの想い合い交歓する声、でも別れ行く二人に、胸が痛んで。 柔らかに微笑むセシルに、静かに告げる]
(149) 2010/07/05(Mon) 14時半頃
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ええ……。
[この村へ来る前かの問いに。 どこか寂しそうな笑みを浮かべて、頷いて]
――…。
ごめん、なさい。 人と逢う約束を、しているの。
[日の高さを確かめてから。 そう語れば、セシルに別れを告げて。
教会へと足を向けた――**]
(157) 2010/07/05(Mon) 15時頃
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>>147
別れは、…… 辛い?
あなたは、慈悲を望む――?
[ヴェスパタインにも、傍のセシルにも届かぬ声で囁いた――**]
(*30) 2010/07/05(Mon) 15時頃
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――回想――
[>>158 ラルフから挨拶をされると、立ち止まり会釈をして。]
ええ、――…。
今日も、生きていられた事を、 主に感謝して……、生きているわ。
[瞳を閉じて、神に祈るように呟く]
明日の事はわからないけど、……。 残りの時間は、限られているわ。
その限られた時間を大切に、とは思っているの。
[口端を仄かに和らげ、別れの挨拶をすれば。 銀糸を揺らしながら、その場を後にした――]
(207) 2010/07/05(Mon) 19時半頃
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――教会――
[ひっそりと佇む小さな教会。 教区から派遣されてきた司祭も既に街へ向かい、主はいない。]
本当に……。 あの、人なの――…。
[ギリアンが漏らした。 あの人が何度か心の内で繰り返しながら。]
最期に居たい場所――…。 私も、あなたが何時も、そう語っていたように。
此処は、最期に居たい場所になってきている、わ。
[言葉と共に、思い浮かぶその声――。 様々な思いに、翡色の瞳が潤んで。]
(208) 2010/07/05(Mon) 19時半頃
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[>>213 教会の席で、祈りを捧げるように頭を垂れて座っていれば。入ってきた男の気配に、頭を上げる。
入ってきた男――ギリアンは、ステンドグラスを見詰めていて、自然と女の瞳もそのステンドグラスを見詰める形になって――。
青い鳥に自然と目が吸い寄せられ、る。 あの人の青い鳥になるのを躊躇い、自分の好きとの気持ちを偽った女は許されるのだろうか――。]
ギリアン、さん。
わざわざ。 来て頂く様にしてもらって、ごめんなさい、ね……。
でも、どうしても、確かめたくて。
[気持ちを落ち着かせながら、そう、静かに告げて。]
(214) 2010/07/05(Mon) 20時半頃
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[>>215 手渡されたプレートを受け取り、その名を確認すれば――。
あの人の名前が――そのプレートに彫られていて。]
少年のような瞳をした―― 心から優しい人だった、わ。
そして、情熱的だった人。
この村を愛していたの。 最期の時は、この村で過ごしたいって。
胸にね、青い痣があったの。 見られるのを嫌がっていたけど、私はそんな小さな痣も含めて、あの人が好きだった……。
(219) 2010/07/05(Mon) 21時頃
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歌い手 コリーンは、プレートを両の手で握り、胸に抱えるようにして。
2010/07/05(Mon) 21時頃
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>>220 噂だと、信じようとして、いたの。 あの人の噂を聴いても。
[繋がる点と点。ギリアンから戦場で死んだと告げられれば。
はらはらと涙が堪えきれずに、零れる。
胸に包むように抱きしめたその、プレートを中心にするかのように崩れ。漏れる慟哭。]
そんな……護りきれずに、って謝らないで……。
私があの人を其処に追いやったの。 悪いのは、私……。
もしかして、その傷――… あの人を護ろうとして、……。
[潤む瞳で、ギリアンを見詰め。]
(223) 2010/07/05(Mon) 21時半頃
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ほんと、う に――…。
私と一緒に……。 この村に帰ると謂っていてくれていたの、ね。
[今では叶わない約束。 でも、胸に抱いたこのプレートにはそんなあの人の想いが詰っているようで。
それを今まで、保管してくれていたギリアンに、心から感謝する。ありがとうとギリアンに向けて、濡れた掠れる声で呟いて]
(229) 2010/07/05(Mon) 22時頃
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[傷の事で、口を噤むギリアンにはそれ以上、その傷に触れるのは躊躇われたので。 それ以上聞く事はなかったけど。ギリアンにも優しかったの言葉には。]
ギリアンさんにもあの人は優しかった、のね。 ほんとうに、優しい人だった、わ。
優しすぎて……。
[二人の様子は想像も付かなかったけど、別け隔てる事の無かった彼の性格が思い出されて。 再び、滴がはらり落ちる。]
最期に、あの人はなんて謂ったのか――。 覚えていたら、聞かせて……
[青い鳥を見詰めるギリアンに縋るように]
(231) 2010/07/05(Mon) 22時頃
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[>>234 あの人を失い、欠けた心を埋めるようとした。でも、足りない何か――は何時まで経っても埋まらなくて。 この村に来て、欠け崩れる事はようやく止まったけれど――。]
ほんと莫迦、なんだから。 でも、好いていてくれていたの、ね。 最期の瞬間まで――。
[その言葉で、救われた気がした。]
ギリアンさん、あなたに逢えて。 私も、あの人――…も幸せだったわ。
ほんとうに、ほんとうに――…。
[涙を流す女を見ていられないようなギリアンに悪いと思いつつも、それでも、溢れる涙が止まらなくて。 迷惑だったかも知れないけど、ギリアンの胸に顔を埋めて泣き続けた――…**]
(241) 2010/07/05(Mon) 22時半頃
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歌い手 コリーンは、墓堀 ギリアンに深く感謝しながら**
2010/07/05(Mon) 22時半頃
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[>>248 いっぱい泣くといいのギリアンの言葉に、頬を涙の川が流れ落ちて行く。
大きなその手に、銀糸が揺れる頭を撫でられていれば。 その手から伝わるじんわりとした温かさに、癒されていくようで。
どのくらいの時間を泣いていただろう、か。]
――…
ごめん、なさい。 ほんと、もう……こんな見っとも無い姿を、みせてしまって。
[涙で泣き腫らした顔に、仄かにはにかむような色を浮かべて。]
(311) 2010/07/06(Tue) 01時頃
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[そっと、立ち上がれば、 頭を撫でてくれた、ギリアンのその大きな手をぎゅっと両手で抱き、胸にあてるようにして呟く。]
ありがとう、…… 今日の事は、永遠に忘れない。
ギリアンさん、あなたの事も……。
[残り少ない時間だから、こそ。 その短い貴重な時の記憶として、忘れられない記憶として残したかった。]
今度は、あなたの昔の話も事も聞かせ、て?
[もう一度、照れるような笑みを浮かべて、から。 鉄製のプレートを手に、教会を離れた――**]
(312) 2010/07/06(Tue) 01時頃
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[何処からか聞こえる囁き]
ただ、幸せに――…。
この村を覆う死病の果てに苦しみ、絶える前に。 あなたは、慈悲を齎すの?
現世の苦しみから解放された世界へ そこで、幸せに、苦しまないで、との祈りを乗せて。
(*33) 2010/07/06(Tue) 01時頃
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そう、偽善、かもしれないわね――…。 生きる事は素晴らしい、もの。
たとえ、時間が限られていたと、しても。
[生きる事に価値があると説く彼女に] でも、愛する村が悲しみに包まれるのはみたく、ないわ。
今は、誰にも伸ばせない、のね。
私は、メアリーが死病に伏すなら――…。 残された人に共に逝ってもらう心算。
(*35) 2010/07/06(Tue) 01時半頃
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彼女が苦しんでいるのか、否か――…。 私は出会った事がないから分らない、けど……。
[彼女の声を聞きに向かう心算では、いるけど。 委ねるの言葉に――…]
私で、いいの? あなたの手でなくて――…。
あなたにその力が無いのなら、それをしてもいいけど。
私はあなたが死病に冒されるまで―― それをする心算は、微塵もなくて、よ?
あなたの想いの強さを感じていた、から。
(*36) 2010/07/06(Tue) 01時半頃
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委ねてもらえるようなら、私が――…
メアリーさんにご執心だったあの人に旅立ってもらう事にする、わね。
[そう、ヴェスパタインがそれを望むのか否かは分らないけど。 別れ、残される側は辛いものとの、妄執も女にはあって。]
ラドルフさんも――… 妹のメアリーさんが死病に逝くの知れば、 苦しみそう、ね。
でも、ラドルフさんは誰かをまだ選びきれて、いないわ。 それを見届けてから、とも想っているの。
(*39) 2010/07/06(Tue) 01時半頃
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そう、わかったわ。
[>>*38 其の囁きには、短く]
(*40) 2010/07/06(Tue) 02時頃
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――…。
[>>*41 そう、誰に死を齎せば――…。 誰かが笑ってくれるかなんて、女にも分らない。
でも、今この人を選べないという人はいて――**]
(*42) 2010/07/06(Tue) 02時頃
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――大通り――
[教会を出て、泣き腫らした顔を、揺れる銀糸で隠しながら。 何処か一人になれる場所を探すように歩んでいれば、ペラジーとピッパの二人の姿が目に止まって。]
――…。 ペラジーさんと、ピッパさん?
[その抱き合うような姿に――。 二人には届かないだろうけど、小さく声が漏れる。
小さな村ではリンダとピッパの噂を耳にする事があって。 何かを切っ掛けにするかは分らないけれども、彼女も変化していくの、かしら、とふと思った。]
(403) 2010/07/06(Tue) 21時頃
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あなたは、呪うの?
誰かを――…。
村の人々が噂するように、本当に。
(*51) 2010/07/06(Tue) 21時頃
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