157 南十字四丁目
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[窈が二人で話をしたいというので、それを待つ。 その間に、麻由美が本屋に戻るというのを、軽く手を振って送り出す。 彼女の表情に、どこか周りと違うようなものを感じるが。 確信のような、諦めに近いような。それが何から来るかは知らず、今は首が傾いただけ。]
(101) 2013/12/24(Tue) 02時半頃
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――お姉ちゃん。
[手を伸ばす姉に、その手の行方がどこなのかを気にしながら 姉妹にしては近い距離を持って]
話というよりも、 今まで言っていなかったことを、 ちゃんと伝えようと思って。
(102) 2013/12/24(Tue) 02時半頃
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旅館で暮らせるとか、ちょっと憧れるね。
[怜歌の手を取る志乃にとっては、なんら普段と変わらないことかもしれないが。 今の環境なら、自分たちにもそれが叶う。 面白半分そんなことを口にして、窈を含んだ他の顔ぶれの動向を見守った。
――ある一つの決断を胸に抱えたまま。]
(103) 2013/12/24(Tue) 02時半頃
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わたしの姉でいてくれてありがとう。 …愛してるわ。
[そっと姉の頬にキスをする。 それが親愛のキスか、或いは恋愛感情に似たものなのか 答えは出ないままだけれど]
……わたしだって ずっとおねえちゃんと一緒にいたかった。 だけど、現実はね。 本当の南十字村はもう――ダメかもしれないの。
だから、最後に伝えておきたかった。 ずっとずっと、いままで 一緒にいてくれて、ありがとう。
(104) 2013/12/24(Tue) 02時半頃
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[今まで言ってなかったことを、と改まる窈に、何事かと瞬いたが、返ってきたのは愛を伝える音。 あいしてるわ、と六音。それから唇の触れる音でもう一音。 頬に触れる妹の温度は、柔らかくてあたたかい。]
……なんだ、そんなことなの。 あたしも愛してるわ、窈。かわいい窈。
[続く言葉は、村の現実を案ずるものと、別れの文句。 ずっと一緒にいたかった、なんて胸のうちを透かされているみたいで痛かった。]
(105) 2013/12/24(Tue) 03時半頃
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最後に――とか、縁起でもないよ。
[だから、笑って、誤魔化した。]
……、ねえ、窈。 例えば愛を、感じてみる? あたしと一緒に、ずっと最期まで、愛し合う?
ここでは流石にさ、刺激的かもしれないけど。
[それはあくまで提案で、避けられるならそれで終わりにもできる戯れ。 けれどこちらは唇を弓ならせて、淡いブルーのマニキュアを塗った人差し指で、そっと窈の唇のラインをなぞった**]
(106) 2013/12/24(Tue) 03時半頃
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なんだとはなによ。 せっかく愛を告げているのに。
[ぷぅ、と頬を膨らませるも 姉からも告げられた愛言葉に、表情を緩めて]
……。 わたしは、じゅうぶんしあわせだ。 誇りを持てる姉を持ったこと。 幸せな家族の中で育ったこと。
……でも、
[くしゃりと泣きそうな顔になる。]
(107) 2013/12/24(Tue) 03時半頃
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[唇をなぞられればトクンと心臓が跳ねた。]
お姉ちゃんが、好きで……好きで、どうしようもない。
[涙を堪えるような声色で、姉の手を取ると]
……愛してくれる? わたし、悪い子よ。地のつながったお姉ちゃんなのに。 あ、それを言ったらお姉ちゃんも悪い子だ。
[くすくすと笑って、姉の提案に、喜んで肯く。]
……お姉ちゃんが――鈴が、すき。
[それはまごうことなく、恋愛感情である想いの告白で**]
(108) 2013/12/24(Tue) 03時半頃
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えっ、ちょっとどういうこと?
[思わず肉まんを落としそうになった。この世界が今までの世界とは違う世界で死ねば元の世界に戻れる。 しかし元の世界も危機に陥っているなんて。到底信じられる話ではなくて。]
(109) 2013/12/24(Tue) 13時頃
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いや、ごめんなさい。流石にちょっと信じられる話じゃなくて……
[確かに、このがらんどうとした町並みが普通だとは思えない。コンビニの物も金も払わず勝手に取っていくような無法状態である。
けれども、人を殺せば元の世界に戻れるなんて信じられるだろうか。]
(110) 2013/12/24(Tue) 13時頃
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わかりました。志乃さんの所ですね。
[どうやら、集まる場所は志乃の家に決まったようだ。食料品などはあるだろうが日用品は足りないものもあるかもしれないし、タバコなども含めて、袋に詰めていく。]
(111) 2013/12/24(Tue) 13時頃
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あ、あたし家にクルマ取ってきます。 荷物を運ぶの大変だろうし。何か欲しいものがあったら教えてくださいね。
[莉奈は私服から自宅のカギを手にし、コンビニを後にする。]
(112) 2013/12/24(Tue) 13時頃
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─自宅前─
んー、エンジンかかりづらいなぁ……
[莉奈は自動車のキーを差し込み、エンジンをかける。 かかりづらいエンジンにしびれを切らすように見上げれば、自分の白い息と、満天の空に輝くのは南十字星。]
(113) 2013/12/24(Tue) 13時半頃
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凄く、綺麗……
[前々から綺麗な星空が見えると思っていたが、いざゆっくりと見てみると、思わず感嘆の声が漏れてしまう。
けれど、ここは、自分たちがいた世界とは違う。]
(114) 2013/12/24(Tue) 13時半頃
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どっちが、いいのかな……?
[元の世界に帰れれば、それに越した事はない。その為には死ぬ必要があるらしい。
莉奈は車の車体を見て、考えた事は────]
(115) 2013/12/24(Tue) 13時半頃
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いや、ダメよ。ダメだってば。
[この前、免許更新の講習で言われた『車は凶器にもなりうる』という言葉。 アクセルを踏んでそのまま海に向かってしまう事も出来れば、練炭さえ用意できれば中で心中を図る事さえできる。
自分でも恐ろしい考えをしていると、首をぶんぶんと振る。]
(116) 2013/12/24(Tue) 13時半頃
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カトリーナは、良からぬ考えを振り切り、コンビニへと車を*走らせる*
2013/12/24(Tue) 13時半頃
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まあ……、此処で考えても仕方ない、か。
[ばらばらに散っていく人を見て、どうするかなぁと黒髪をいじる。 実家に戻ってもいいが、その前に]
麻由実、
[はもうすでに彼女の家に戻るところだっただろうか。 かばんを肩にかけると追いつくようにすこし足を早めて]
窈が見た本って、ベネットにあるんだよね? 私も読んでいいかな。
[窈のいうことが信用出来ないわけではないが。 自分でも確かめてみたくなったのだ]
(117) 2013/12/24(Tue) 13時半頃
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あ……理津さん。
うん、勿論いいよ。
[こんなセカイでも本屋は役に立つ、その事が妙に嬉しかったのだった。
彼女を案内して、一緒にベネットへと向かう。]
(118) 2013/12/24(Tue) 20時半頃
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−旅館−
[志乃と共に旅館へ行くと、 物珍しげに きょろきょろと見回した]
旅館って あんまり泊まったことないんだけど、 なんか すごいね。
[あんまり というか、 高校の修学旅行で行ったきりである]
[部屋に通されると]
うん、一緒がいいな
[なんて、お泊まりの感覚で答えたが、 続く言葉>>99にドギマギとして 恥ずかし気に*頷いた*]
(119) 2013/12/24(Tue) 22時頃
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[それから どんな話をしただろうか。 うつらうつらと船を漕ぐようになれば]
ごめんね、もう眠いの…
[そう言い残して、夢の世界へと*旅立った*]
(120) 2013/12/24(Tue) 22時頃
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ありがとう。
[案内されるまま、本屋へと足を向ける。 目に入る星空は、都会とは比べ物にならないほど綺麗で、眩しくて。 月と星明かりだけなのにくっきりと二つの影が見えるほど]
南十字星。 あんなに明るかったっけ。
[もっと遠くて、見えるか見えないか、のようだった気がする。 ポツリつぶやくと、本屋の中へと入っていく]
(121) 2013/12/24(Tue) 22時半頃
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ねえ、麻由実。
[関連しているだろう本を探す。 窈は何を読んだのだろう。 昔の伝承、最近読まれたような形跡のあるもの。 目で探しながら、いるだろう麻由実に問いかける]
貴女は……、元の世界、戻りたい?
[これかな、と本を取り出す。 古い本。 けれど、窈のものらしき髪の毛が一本、挟まったままだった]
(122) 2013/12/24(Tue) 22時半頃
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……それが、このセカイが今まで居た世界と明らかに違う所なんでしょうね。
[南十字星が輝いている。 ふと、この夜は何時明けるんだろうなんて考えて。
本屋の中に一緒に戻っていく。]
(123) 2013/12/24(Tue) 23時頃
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そうね、どちらかと言うと。 戻りたいかな。
……理津さんは?
[そう問いかける。 目線は本棚の本を順番に眺めながら。
もしも、この中の本を持ち帰ったらどうなるんだろうと考えて。 そも、実際の場所はこんな綺麗に本は並んで居ないのかもしれないと思いなおす。]
(124) 2013/12/24(Tue) 23時頃
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琴弾き 志乃は、メモを貼った。
2013/12/24(Tue) 23時半頃
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だって、知っていることを言われても、そんなの今更でしょう? 愛してるわ、窈。
[愛を囁くうちにか、コンビニには人影がなくなっている。 誰かが出るたび、おざなりに手を振ったり、軽く声をかけたりしたが、意識は目の前にいる妹に釘付けだった。]
でも、こんなお姉ちゃんのどこに誇りを持つっていうのよ。 夢も叶えられないし、仕事もそんなに出来ないし。 あんたの方が出来がいいのよ?
[笑う。笑って、身体をもっと寄せる。 触れる体温と混ざる鼓動。服が少し邪魔くさい。]
(125) 2013/12/24(Tue) 23時半頃
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そんな素敵な妹が、好きで、好きで、たまらないわ。 愛してくれる――なんて、覚悟しなさいよ?
悪い子は、最期まで、絶対に、離さないから。
[悪い姉妹の睦事は、これが最初で最後。 髪の毛に、顔に、背中に、胸に、腕に触れる。触れながら、この柔らかい身体に突き立てる凶器を探している。 死を望む妹だから、きっと抵抗はしないでいてくれると思うけれど、できるだけ苦しませたくはないから。]
(126) 2013/12/24(Tue) 23時半頃
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……、そう、ね。
[ぺら、とページを捲る。 古い本独特の匂いがした]
戻りたい……、というかは、戻らなくちゃ、って思ってる。 もし、本当に、向こうで何かが起こっていたとしたら…、 先生がこんなとこでのんびりしてるわけには行かないでしょう?
[口を動かしながらも、目は本の内容を。 窈が言っていたことが間違っているなんて思わないけれど。 そこに記されていたことを三度読み返す。 どうやら本当ならば、南十字四丁目から帰るには。]
(127) 2013/12/24(Tue) 23時半頃
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でも、死ぬのは、やっぱり怖いのよ。 こちらが仮初の世界だとしても、ね。
[ぱたん、と本を閉じた]
(128) 2013/12/24(Tue) 23時半頃
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お姉ちゃんはわたしの 自慢のおねえちゃんだもの。
また、おうたを歌ってほしい。
[優しく抱きつきながら、目を瞑る。 ――わたしは、しあわせだ。]
(129) 2013/12/25(Wed) 00時頃
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─車内─
[莉奈は車を走らせながら、ふと思う。もし、このまま海へとつっこんだら、本当に元の世界にもどれるのだろうか?]
(130) 2013/12/25(Wed) 00時頃
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