人狼議事


157 南十字四丁目

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【人】 幸運の科学 リッキィ

[痛い、と思う間もなく意識が遠のいた。
そして、気がついて目を開ければ、見慣れた天井。
ぱちりと一つ瞬きをする。
そしてゆっくりと体を起こせば、そこは避難所となっている体育館だった]

ん………、と、

[帰ってこれたということでいいのだろうか。
南十字村に。

頭の中で聞こえてきた声が誰のものかはわからない。
ただ、地震があることだけは知っていて、なにか奇妙な気分だった]

(15) しふぉん 2013/12/27(Fri) 15時頃

【人】 幸運の科学 リッキィ


「りつせんせー!」

[元気な声が聞こえる。
その方向をみれば、体育館に避難しているのだろう、教え子の姿。
全力で走ってくる姿に苦笑する。
どれだけ元気があるのだろう]

「よかった、せんせー、いきてた!」

[駆けてきた勢いのまま抱きつかれて、バランスを崩しそうになる。
なんとか倒れることなく小さな温もりを抱きしめた]

だいじょーぶ。
死んだりしないよ。

[一度死んだけどね、と心の中で思う。
いや、あれは死だっただろうか。
なにかの夢物語、みたいな気がしてくる]

(16) しふぉん 2013/12/27(Fri) 15時頃

【人】 幸運の科学 リッキィ

[冷静になって、自分のおかれてる状況を見る。
若干土で汚れているが、特に怪我をした様子もない。
首筋に手を当てても、傷一つない。

なんだったのだろうなぁ、と思いながら、
先ほどの子が呼んだらしい他の教え子囲まれていた]

「せんせー、たおれてたんだよ?」
「それでねー、救助隊の人がねー、運んできたの」

[そっか、ありがとう、と教え子の頭を撫でる。
姿を見かけない子もいるが、少数でも助かって、よかった]

(17) しふぉん 2013/12/27(Fri) 15時頃

【人】 幸運の科学 リッキィ

[やがて、騒ぎを聞きつけた近所のおばさんやら、医療関係者らがやってくる。
軽い問診を受けている頃、同僚の姿が見えた]

あとで、状況、聞かせて。

[すぐにでも動き出そうとしたのだが、念のため今日は動くなと言われた。
まあ、仕方が無い。
またすぐに倒れたら余計足手まといだ]

私は子供達の相手をするよ。
大丈夫、お話するだかから。

[ね、と教え子に笑いかけた*]

(18) しふぉん 2013/12/27(Fri) 15時半頃

【人】 幸運の科学 リッキィ

ー震災当日・体育館ー

クリス先生。
無事だったんですね。

[南十字四丁目にはいなかった彼女。
こちらの世界ではずいぶんと忙しそうだ]

えっと、渡辺理津、27歳、教師、
か、彼氏?はいないです、

……こら、うるさい。

[せんせーかれしいないの?という無邪気な声に大人気なく反応する。
いくらかの質問に答えて、そういえば四丁目でおにぎりを食べたきりか、と思う。
こちらでは夕食を食べる前であったから、ずいぶんと、だろうが]

(24) しふぉん 2013/12/28(Sat) 17時半頃

【人】 幸運の科学 リッキィ


また?
私の他にも誰か、意識不明が?

[いるとしたら、窈がいるのだろうか。
クリスの言葉に、そんなことを、考えながら]

ああ、そうだ。

今は忙しいだろうから……、落ち着いた頃にでも、少し話を聞いてもらってもいいですか。
たいしたことじゃないから、後回しで構わないです。

[あの、夢か現かわからない時間を。
少し誰かにこぼしたかった]

(25) しふぉん 2013/12/28(Sat) 17時半頃

【人】 幸運の科学 リッキィ

―数ヶ月後―

はい、じゃあ、気をつけて帰ってね。
さようなら。

[南十字村の学校は、まだ避難所として使われていたり、危ないところがあったりなどして、機能できるほどではなかった。
建て直しが行われるまで、しばらくの間本土に集団避難となり、
理津は主に本土の進度についていけない子たちのフォローに回っていた。
南十字村戻れる日はくるのだろうか。
ぼんやりと考えながら]

どうしたの、春乃。

[小学1年生の女の子。
母親と共にこちらに避難してきた子だ]

(26) しふぉん 2013/12/28(Sat) 18時頃

【人】 幸運の科学 リッキィ

「せんせー……、あのね。
へんなゆめ、みるの。
南十字村から、だぁれもいなくなっちゃう夢」

[誰もいなくなった教室。
泣きそうな顔をした少女は、ぽつりぽつりと言葉を紡いだ]

うん、うん、そっか。

[だきしめて、落ち着くように、ぽんぽんと背中をたたく。
たまにこうしてくる生徒がいる。
男女年齢問わず。
カウンセリングの勉強もすこししていたが、所詮素人。
逆効果になっては元も子もない]

クリス先生とおはなし、する?

[うん、と頷く彼女。
子供の頃から慣れている医師だからか、彼女に話したあと落ち着いてくる子も多い]

(27) しふぉん 2013/12/28(Sat) 18時頃

【人】 幸運の科学 リッキィ



じゃあ、連絡しておくね。

[母親にも話しておいた方がいいだろう。
彼女が帰路についてから、職員室へと足を向けた。

彼女の母親に電話をかける。
やはり、たまにうなされることがあるとか。
普段の生活についてのメモをとって、クリス医師に伝えるためにいろいろとまとめ。
電話番号はどこだっけ、と電話帳をひらいた]

(28) しふぉん 2013/12/28(Sat) 18時頃

【人】 幸運の科学 リッキィ


あ、クリス先生。
カウンセリングの相談なのですが……

[彼女も忙しいだろうに、この手の相談を断ったことがない。
それはとてもありがたいことだった]

では、その日にお願いします。

[一週間もしない日付を告げられる。
あとは何時もの場所まで迎えに行くだけだ。

電話をきれば、通常業務に戻る。
そういえばあの話をする機会がしばらくなかったな、とぼんやり思いながら、小テストの採点をはじめた]

(29) しふぉん 2013/12/28(Sat) 18時半頃

【人】 幸運の科学 リッキィ

―数ヶ月後・南十字村―

[定期便が出ている日、久しぶりに南十字村に降り立った。
あの日、四丁目にいた人物で、クリスから消息がわかったのは数人だった。
窈の遺体は見つからなかったし、麻由実は遺体として発見された。
向こうで死んだのかどうかもよくわからないまま。
今でもたまに夢に見る]

春乃、いくよ。

[緩やかに復興し始めた南十字村。
その様子は、幼ないながらもわかったのだろう。
診療所に向かうタクシーの中、建て直しの真っ最中の学校が見えた時には、はしゃぐような声が聞こえた]

クリス先生。
おじゃまします。

[仮説の診療所。
いつものように座って漫画を読んでいる姿が見えた]

(33) しふぉん 2013/12/28(Sat) 20時半頃

【人】 幸運の科学 リッキィ

[春乃のカウンセリングが終わるまで暫し。
ぼうっと窓の外を眺める。
新しい建物が立っているところもあれば、まだ瓦礫が残っているところも結構ある。
全員が戻れるようになるには、どのくらいかかるのだろう。

どのくらい話していたのか、扉が空いて、明るい顔の春乃がでてきた。
連れてきて良かったなぁと思いながら、腰を上げる]

じゃあ、今度先生がお話するから、ちょっと待っててね。

[そんなに時間はかけられない。
ことばを選ぶように、しばし迷って。]

相談っていうほどでも、ないんですけどね。

(34) しふぉん 2013/12/28(Sat) 20時半頃

【人】 幸運の科学 リッキィ


私、地震が起こった記憶がないんです。
揺れも何も感じなくって。
いつの間にか、ほんの数人の女性だけを残して、他の村人全員が神隠しにあったような。
夢にしては、現実的なことがあったんですよ。

[今でも、どちらなのかわからない。
本当だったのか、ただ夢を見ていたのか。
クリスに大方説明し終えても、よくわからない。

ただ、触れた唇の温もりだけは、はっきりと覚えていた]

あの村……、南十字四丁目。
いまでも、たまに夢に見るのです。
けれど、なんどみても、あの時ほど鮮明ではなくて。

なんだったのでしょうね、あれは。

[ぽつんぽつんと語り終える]

(41) しふぉん 2013/12/28(Sat) 20時半頃

【人】 幸運の科学 リッキィ


神様が――、そう、かもしれませんね。

[あれだけの被害の中、無傷で生還した。
直後に気を失っていただろうにかかわらず。
もらったお茶を飲みながら、聞こえたクリスの問いに一瞬動きを止めた。
ぱちりと瞬きを、ひとつ]

戻りたい……、とは、違いますね。
私は…、こちら側の世界に戻ってきたいと思って、向こうで、殺してもらったのです。
ただ、心残りはあるかもしれません。
殺してもらった時に、一緒に死んでくれと言えなかったことが。
共に戻ろうと言えなかったことが。

[何度か言おうと思った。
けれども、確実に戻れるとも限らない上に。
麻由実が、あまり帰りたくないように、みえてしまったから]

(48) しふぉん 2013/12/28(Sat) 22時頃

【人】 幸運の科学 リッキィ


私の勝手で、戻ってこれるあてもないまま、彼女をも殺すわけにはいかなかったので。
現に、彼女は遺体で見つかっていますから……、
もし共に死んでいたら遺体ではなかったかもと思うと、どこかやりきれなくて。

……、でも、彼女があのままで過ごしたいと思っていたのなら……、
これはこれで良かったのかな、と。

[こうして他の人に、四丁目のことを話したのは初めてだった。
言葉にすると、思いのほかおちついてきた。
麻由実の遺体は、穏やかそうな顔だったときいた。
自分が悔やんでも、それが彼女の選択だったのならば。]

きいていただいて、ありがとうございました。

(49) しふぉん 2013/12/28(Sat) 22時頃

【人】 幸運の科学 リッキィ


はい……、ありがとうございます。

[くしゃりと撫でられる髪。
差し出された飴玉は、まるで子供にするみたいに。
そういえば、あの時にも飴玉をもらったっけ。
普段見るものよりも大きな飴玉は、どこか懐かしくて。
ここにきた子供達が安心するのもわかるような。]

おまたせ、春乃。
いい子で待ってたね。

[片方のほっぺたに、大きな飴玉が膨らんでいた。
それで静かだったのだろうか。
もとから騒ぐ子ではないけれど。

呼んでもらったタクシーに乗りこみ、春乃がばいばい、と手を降る傍ら、深く礼をする。
車中、春乃と話しながら。
次は一人、ゆっくりと墓参りにこよう、と思った*]

(54) しふぉん 2013/12/28(Sat) 22時半頃

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