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【人】 水商売 ローズマリー[触れた兄の手から伝うのはぬくもりではない。 (1) 2010/06/22(Tue) 23時頃 |
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【人】 水商売 ローズマリー[城主を案じながらも噎せるような血の香りに (23) 2010/06/23(Wed) 00時頃 |
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【人】 水商売 ローズマリー[返せと訴える少女をチラと見遣る。 (48) 2010/06/23(Wed) 00時半頃 |
【人】 水商売 ローズマリー[心迷わせていた女は白薔薇が戻っていた事に気づかなかった。 (74) 2010/06/23(Wed) 00時半頃 |
【人】 水商売 ローズマリー――…嗚呼。 (79) 2010/06/23(Wed) 01時頃 |
【人】 水商売 ローズマリー[此処は血の匂いに満ちている。 (86) 2010/06/23(Wed) 01時頃 |
――煉獄――
ここの空にも太陽はねぇのか。
[額にかざした手首に絡んでいるのは古風なロザリオ。
それも今は鈍い灰色で]
ああ――心配すんのは止めだ。
ここがおれの行き着く世界だってなら、
思い出して、認めて、許したら、そいつは還ってくるさ。
ホントに大事なモンは、無くなったりしねぇ。
何処かに隠れているだけだ。
空に太陽を。
心に愛を。
取り戻したら、きっと、な。**
【人】 水商売 ローズマリー[セシルの言葉に女は軽く頬を膨らませる] (99) 2010/06/23(Wed) 01時半頃 |
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【人】 水商売 ローズマリー[謝りながらも窘めるような言葉に (114) 2010/06/23(Wed) 01時半頃 |
【人】 水商売 ローズマリー[案内された部屋はどの客室とも違う。 (129) 2010/06/23(Wed) 02時頃 |
【人】 水商売 ローズマリー私も読んでみようかしら。 (140) 2010/06/23(Wed) 02時半頃 |
【人】 水商売 ローズマリー[柔らかな眼差しに向ける声は徐々に甘さを帯びて] (153) 2010/06/23(Wed) 02時半頃 |
【人】 水商売 ローズマリー[血に飢えているわけではない。 (161) 2010/06/23(Wed) 03時頃 |
【人】 水商売 ローズマリー――…私は貴方を失いたくない。 (167) 2010/06/23(Wed) 03時半頃 |
【人】 水商売 ローズマリー――……セシル。 (171) 2010/06/23(Wed) 04時頃 |
【人】 水商売 ローズマリー私のものとなりなさい。 (172) 2010/06/23(Wed) 04時頃 |
【人】 水商売 ローズマリー[絡めていたはずの指先は力なく何時しか解けていた。 (177) 2010/06/23(Wed) 04時半頃 |
【人】 水商売 ローズマリー[牙を伝い与えた魔性の血が白薔薇に巡る頃。 (178) 2010/06/23(Wed) 04時半頃 |
【人】 水商売 ローズマリー[再び開かれた天の色の双眸に安堵したのは一瞬。 (182) 2010/06/23(Wed) 05時頃 |
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―煉獄―
[聞き慣れた規則正しい音が聞こえた気がして、ゆっくりと立ち上がった男の手には、愛用の懐中時計――
驚きを覚えつつも、その懐中時計に指先を触れた瞬間に、赤いものが滴り落ちて、懐中時計は黒く変色して、錆びてゆく。
――それは今の己の姿を表しているようで。]
……ははっ…きゃはは…
[煉獄に子供ような狂おしい男の笑い声。]
【人】 水商売 ローズマリー[焦がれた白薔薇から紡がれる音色は女の求めた音ではなく (202) 2010/06/23(Wed) 13時頃 |
【人】 水商売 ローズマリー[三度のノック>>185に扉をゆるく振り返る。 (206) 2010/06/23(Wed) 13時半頃 |
【人】 水商売 ローズマリー[これは女が失った記憶の一欠片。 (220) 2010/06/23(Wed) 15時半頃 |
【人】 水商売 ローズマリー[――美しくも哀しい魔性との出逢いは偶然か必然か。 (221) 2010/06/23(Wed) 15時半頃 |
【人】 水商売 ローズマリー― 食事の間 ― (225) 2010/06/23(Wed) 17時頃 |
【人】 水商売 ローズマリー[注がれる眼差しが心地好かった。 (236) 2010/06/23(Wed) 19時頃 |
【人】 水商売 ローズマリー[注がれたワインのグラスに手を伸ばそうとすれば (241) 2010/06/23(Wed) 20時半頃 |
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―煉獄―
[狂った笑い声の後に訪れる沈黙――。
そして錆びた懐中時計を片手に、口から洩れ出るのは、詩では無く、主に救いを求める聖歌―…‥。]
Ob bei uns ist der Sunden viel,
Bei Gott ist viel mehr Gnade;
Sein' Hand zu helfen hat kein Ziel,
Wie grob auch sei der Schade.
Er ist allein der gute Hirt,
Der Israel erlosen wird
Aus seinen Sunden allen.
[それは寂しく、
――影達の間に響く。]
【人】 水商売 ローズマリー[手はそのままに女はドナルドの隻眼を見詰める。 (252) 2010/06/23(Wed) 21時頃 |
【人】 水商売 ローズマリー本当に貴方は不思議な人ね。 (264) 2010/06/23(Wed) 21時半頃 |
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―― 煉獄 ――
この灰色世界、どうにも実感がわかねぇと思ってたのは、生と死の境界が曖昧だったせいじゃねぇな。
己の肉体感覚そのものが希薄だったってだけだ。
だが――
[ふと目を落とす。
自分の手。自分の脚。そして、それを確認する自分の目。
それらが客観的にではなく、確かにここに「在る」という意識をもてる。]
少しずつ、感覚が戻ってきたみたいだぜ。
想いが、おれの肉体にも宿ったかな。
[手首に絡んだロザリオを見れば、そこに嵌った石はセレスタインブルーの輝き。]
そうそう、この色だ。
思い出した。
――思い出せた。
[子供を膝に抱くように、小さな狼皮の帽子を乗せて掌で撫でる。]
[尻ポケットに手をやるが、そこに収穫はなく]
まあ、そういう「宿り」もありだな。
ヤツがここに来るときは、一緒に持ってきてくれるだろうさ。
忘れてたら、ヤツの精液絞ってやらぁ。
――飲まねぇけど。
ああ――
声が…聞こえる。
「今すぐ会いたいよ」か。
切ねぇなぁ。
[耳に届く声はそれだけではなく。]
――詩人?
[立ち上がる姿を振り返る。]
【人】 水商売 ローズマリー気まぐれでも嬉しかったわ。 (284) 2010/06/23(Wed) 22時頃 |
[自分には意味のわからない聖歌の文言。
それでも、詩人が求めるものは察せられて]
なぁ――
世の中に「使えねぇ時計」は二種類ある。
ひとつは、
「壊れて動かない時計」
もうひとつは、
「狂って止まらない時計」
あんたのそれは――なんだ?
時を刻まない時計―…‥。
[
何故、私はここにいるんでしょうね。
地獄であれば、責苦で己の穢れと罪を忘れられると言うのに―…‥
[声は平静に、視線は何処か遠くを見つめている。]
こんなに汚れているのに、何故いるんでしょう。
選ぶため、じゃねぇのか?
[
でしたら、ナイフを持っていたならば、貸して頂けませんか。
この穢れた血と快楽に溺れた身体を清める事が出来ないのであれば――、
己の手でもう一度、我が身を死に至らしめる為に。
自殺は大罪の一つ、これで私は己の身分相当の場所にいけると。
お礼にこちらの時計を差し上げますから。
[右手に動かない錆びた懐中時計を乗せて、差し出す。]
【人】 水商売 ローズマリー[踏み越えるその衝撃でテーブルが音を立てる。 (304) 2010/06/23(Wed) 22時半頃 |
【人】 水商売 ローズマリー――……え? (305) 2010/06/23(Wed) 22時半頃 |
ほいよ。
こんなモノしかねぇが。
[薄い刃の仕込まれた指輪を引き抜いて渡す。]
刃渡りは短いから、死ぬのは苦労だろうが、頑張れよ。
[代わりに差し出されたモノを見やる。]
時を刻まないのは、そりゃあ「時計」じゃねぇだろうよ。
ネジとゼンマイで出来た「仕掛け」
…あんた自身も人の形をした、ただの「仕掛け」だって云いたそうだな。
くく――どうだ、おれにも詩才あるか。
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