5 おんがくのくにのふしぎなおはなし
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[>>110 担がれながら、 猫の尻尾はふぁさり、その顔をくすぐった。]
――……、
[ベッドに下ろされれば耳もへちょり倒れて、 呆けた様子で座ったままでいた。 糾弾するような言葉に続いて、持ち込まれたあのヴァイオリン]
捨てる、って。 捨てるわけ、ない。捨てられない。それは――
[かつての己の半身、わが身と思い守れと言った]
でも、もう弾けない。 音楽が戻っても、弾けないんだ。
[そのケースを愛しく撫でれば、淡い菫は少しだけ滲んだ。 どうかしてる、これもきっと呪いの影響だ そう思いながら瞼を拭う]
(114) 2010/03/27(Sat) 01時頃
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――……
[熊さんの言葉に、少し眉を下げる
どなたか体調を崩されたのだろうか?
水晶球でそれが誰かはわかるだろうか?
それに、今日は呪いは何処に向かったのだろうか?]
猫の王子が寝台に下ろされる様子()が水晶球にうつる
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[胸の温かさが苦しい、砂時計の音色]
音楽は心を乱す、 ……それがなければ、きっと平和 なのだ と 虎の子は、魔法使いは、そう言った。
[虎の子の語った言葉、思い出された昏い感情]
確かに音楽など戻らなければ 弾けないことを忘れていられる。
ああ、そうか。 ……これが 呪い か。
[半身に愛しく触れる指先は、どうしようもなく冷たい]
(116) 2010/03/27(Sat) 01時頃
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[声真似に、ほにゃりと笑う]
くぅ。きゅ。
[ほんの少し頬ずりをされると、くすぐったそうに喉を鳴らした。
長い耳をちいさな手でつかまえて、一生懸命毛づくろいを始める]
熊の親子な一行は、水晶球を覗きながら歩けば広場にさしかかるか
― ブレスト村 北の広場 ―
――……?
……………!!
[小さな村、素朴な村民達から少し距離を置くように
北の広場で見知った姿が、見慣れぬ子供
……多分呪いの犠牲者だろう……を抱えて、
ぽつんとしていた…今までの
レティーシャからするとずいぶん元気のない様子に
彼女からは見えつつ、
声が出ない彼女は、
気付いてもらえるだろうかと思いつつ手をふる]
[広場の端にぽつんと佇む人影が見える。腕に何かを抱いている様子]
ローズ殿ローズ殿、あそこに誰かいましゅぞ?
[大きい小熊は川での大冒険で疲れきっているようで、目をごしごしこすりながら、もう片方の手で指差した]
ふぁ…あ。(あくび)
[たぶんカワセミ坊やはギリアンのおんぶでうつらうつらしてるかもしれない]
小悪党 ドナルドの言葉にコクリと頷いて。”レティーシャみたい”と声なく唇だけ動かす。
[申し訳程度の小さな噴水に腰掛けながら、毛づくろいを始めたコリーンをそっと傍らにおいて、様子を眺めていた
ローズマリーが手をふっていても、そちらまで意識は向かず、ただぼんやりとコリーンと、ぱらぱらと散っていく水滴を見ている]
……ちぃ。
[さっきの大騒動で疲れたのか、熊の背でうとうとしている。そのままにしておけば*そのうち眠ってしまうだろう*]
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――……、 ゃ……
[違う そうじゃない もう無理だ 思ったけれど、口には出せず。]
だから、 だから、お前は――
[ばかなんだ、言いかければ、捕まれた腕、 逃げることを許さないその行動。
目を逸らすことも、許されない。
淡い色の瞳は見開いたまま、戸惑うように何度か 瞬いた]
(123) 2010/03/27(Sat) 01時半頃
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[ 眠そうなラルフを背負った熊さんと、自分の足で歩く
眠そうなドナルドと
ぼんやりしてる風に見えるレティーシャは
まだこちらには気付かず
……傍らの子供は長い白い耳、
銀色の髪の毛…コリーンだろうか?]
――……?
[彼女が道中にいる間は、周りが沈んでいる中でも
マイペースに振舞っていたレティーシャの
その様子を気にしつつ、
ひょこっと視界に入る位置から覗き込んでみた]
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――…いやだ。
寝たら、もう起きられないかもしれない。 目覚めても、赤子になってるかもしれない。
いやだ いや だ……
[抱き込まれれば、むずがる子供のように駄々を捏ねて。 それでも、半身に触れていた指先、離れれば彼の服の裾をぎゅ、と握った。
どうかしてる、もう一度過ぎった 思考 不協和音にも似て、心が乱れる]
(126) 2010/03/27(Sat) 01時半頃
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……?
[噴水を見ていると、白鳥の顔が見えて、しばらく目をぱちくり]
ローズマリー?
[しばらく考えて]
追いかけてきたんだ。
[眉を伏せがちに答える]
[せっせと毛づくろいをしながら、時折目を奪われるように、噴水を見上げて。
長い耳がふと、ぴくりと立った]
――…?
!!
[ローズマリーをその瞳にとらえると、ぱぁっと顔が輝いた。
短くなった腕を、彼女に向けてぱたぱたと精一杯伸ばす]
[どうやらレティーシャは気付いたようで。
かけられた言葉に
熊さんの言葉(を思い出して、
少しだけ、ばつが悪そうに声なく笑って頷いて]
[傍らのコリーンが、ぱっと輝いた表情で
手を伸ばし手くれれば
そっと、その腕をとって抱きかかえようと。
ドナルドも眠そうにしながら
新たに会えたメンバーに、目を輝かせたか
熊さんはどんな表情だっただろうか?
ラルフとサイモンは既に眠ってしまっていただろうか?]
[コリーンがローズマリーに顔を輝かせる様子に俯きながら
ようやく、他の面々にも気づく。小さく、力なく手を振って
頷く様子には同じように頷いた
コリーンが抱きかかえられる様子をぼんやりと眺めながら]
[伸ばされた腕にしがみついて、それはそれは嬉しそうに、コリーンに抱きかかえられた。
ローズマリーの頭の熊さん帽子を、不思議そうにくいくいと引っ張った]
[後ろに熊さん一家を見つければ、またぱたぱたと手を振る]
[くい、くいと、熊さん帽子をコリーンが引っ張るから
不思議に思っているのではなく、
欲しいのかしら?と思って
兎耳とぶつからないように、
コリーンに帽子をかぶせてあげて。
ご一行に手を振るコリーンに
御揃いになったとドナルドが
眠そうながら嬉しそうにしている]
[ただ、相変わらずレティーシャは
元気がないように見えて
彼女は首をコテンと傾げてから
レティーシャが避けなければ片翼で頭をなでようと]
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[いま、引き込まれようとする眠りは、 冷たく澱んだものか温かく穏やかなものか、わからない。
けれど眠るのは 怖くて。 なのに、気を確かになんて]
――甘えろ、と 言った くせに、
[どこか追い詰められたような目で、金糸を見上げた]
[ うそつき ]
[声にならない囁きを唇だけで紡げば、 睫毛は重たげにゆっくりと、降りてゆく]
(131) 2010/03/27(Sat) 02時頃
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みぃ。
[翼で頭をなでられてうずくまった。そのまま撫でられている
膝の上に両手と、その上に顎をついて]
[前に一緒に旅をしているときは
こういうときうずくまる反応を返さなかったので
その様子にまた一つ首をかしげて、
コリーンを器用に片腕で抱えつつ
空いた手で、一度レティーシャの肩を
軽くちょんっとつついてから、
つついた肩に指先でつづった。]
”どうか、しましたか?”
[ちょんとつつかれて、ゆるく見上げながらもぼんやりとしていたが]
ふあ?
[指先でなぞられて思わず身をよじった
意味は取れず、どうしたんだろうと見上げる]
[熊さん帽子をかぶせてもらうと、嬉しそうにきゅっと帽子を深く被った。
長い耳が、犬の耳のようにへたりと折れる]
[ドナルド達の同じ帽子を指差して、ころころと笑った。]
[抱えたコリーンが帽子を深くかぶる様子に
へにょんと折れた長い耳は痛くないのか
気になりつつも、笑っている様子に微笑んで。
指をさされた、ドナルドは何故か
えへんとしているだろうか?]
……
[レティーシャが身をよじるようすに、
ふと、何かを聞き出すよりも
まずは、笑ってくれたら嬉しいと
彼女は思考を方向転換して、
ちょんちょん、と、身をよじるレティーを
くすぐるようにつついて微笑んでみた]
みぃ。
[こそばゆかったので逃げた
微笑む姿を見上げ、足先をつんつんした後また顔を落とした]
奏者 セシルは、メモを貼った。
2010/03/27(Sat) 02時半頃
……――
[賑やかな子供たちとは対照的に
つつく指から逃げる様子に、動く足先
下がる視線にもう一度首をかしげて
コリーンを抱えたまま、
しゃがみ込んで下から覗き込んだ
心配そうな表情で]
なんでも、ないよ。
[ゆるく首を振って目を伏せた**]
……――
[言葉とは裏腹の態度に
しゃがんでレティーシャを見上げながら
眉を下げて。
賑やかな子供たちの声を聞きながら
レティーシャが逃げなければ
今度は羽根ではなく、手で
その淡い色の髪をそっとなでた]
[不思議そうに、二人を見比べていたが。
レティーシャの頭を、ちいさな手でぽふぽふ、と触って。
心配そうにしているローズマリーの頬をぺろとなめると、まぁるくなってくぅくぅと寝息を立て始めた**]
奏者 セシルは、メモを貼った。
2010/03/27(Sat) 02時半頃
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[>>137 耳に入る言葉 届けば、 唇はもう一度、罵る言葉と同じ形に 動いた]
――…そうだ、 おまえはいつも、そうだ
むかし、だっ て……
[それきり、言葉は紡がれず。 青ざめた目蓋は、もうぴくりも動かなかった。]
(139) 2010/03/27(Sat) 03時頃
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[そして、しておかねばならぬこと 懐に抱いた音の砂時計 おちゆく意識の中、言霊をかけた]
[――信頼にたる友にのみ、これに触れることを許す と――]
(140) 2010/03/27(Sat) 03時半頃
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