人狼議事


182 【身内】白粉花の村

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[払われた手に肩を竦め、これ見よがしに溜息を一つ。
薄ら笑みと共に吐かれた拒絶の言葉には、やはり嗤いはしたけれど――嗚呼、本当に。その素直さは何処から来るのだろう。
自分を偽り、媚びへつらう事の一つでも覚えていれば、もしかしたらこうも酷い事にもならなかったかもしれないのに。

先には振り払っておきながら、今度は取られた手には僅かに目を瞬かせる。
手のひらを震わせながらも取られたその手が、彼の虚栄を表しているとは気付く事も無かったけれど。

包帯を取り、傷を見て処置をすすめながら、聞こえてきた曖昧な一言に一瞬だけ彼の顔へと視線を向ける]


泣き顔は、笑顔よりも"作りにくい"ですから。
内を晒させるには、うってつけです。

[傷へと包帯を巻きながら、視線は手へと戻し、ポツリ。
此方が触れるその度に、目に見えて強張るその身体に苦笑を零しはしたけれど。
その顔に――恐らく無理に浮かべているのであろうその無表情は、何処か以前の彼を思い出させて。それが何とも可笑しくて小さく吹き出せば、彼は気分を害したかもしれない。

顔を上げ、彼の視線が未だ机のナイフへと向かっていたとしても、特に何も咎める事もせず]

――見たかったんですよ。
表情が無くてもあれ程"分かり易い"君が、泣けばどれだけその内面を晒すかを。

[本音と、嘘と。細切れにしたそれらを、流す言葉に混ぜながら。
常のように笑うでもなく、ただ曖昧な笑みをその顔に浮かべ、何処かぼんやりとした口調で呟いていく]

………痛い思いを、させましたね。

[彼の顎の傷に視線を移して零した最後の一言は、故意に何の感情も込めずに。恐らく気付かれない程度に目を伏せて、ただ淡々と、言葉だけを彼へと送る]



…美徳ですよ。君のその――愚かなまでの素直さは。

[吐いた言葉はまるで揶揄るように、しかし紡ぐ声は――まるで微かに羨むように。
呆れたような溜息と共に、いつもと"逆"に作られたその言葉を残し、包帯を巻き終えた手を眺める。そうして小さく肩を竦め、"終わりましたよ"と一言告げて]

……吸っても?

[邪魔な回診車を脇へと追いやり、椅子の背にもたれながら煙草の箱を掲げて見せる。
彼が許せど許さねど、医者は結局は吸うだろうけども。
掲げた箱を相手に向けて、"君もどうです"なんて勧めてみれば――彼は、どうしただろうか]


ー回想ー

[レティーシャは、どのパフェを選ぶのかな、もしかしたら一口くらい交換後してもいいな。
なんてワクワクしながら考えていたら、突然後ろからかかった声]

ひ、ひぇ?にゃーにゃのおにーちゃん?

[驚いて、素っ頓狂な声をあげてしまう。少しだけ後ずさった拍子に、カウンターに踵をぶつけたのは、多分ばれてはいないだろう。

パフェとお酒を頼んだレティーシャに続いて、カウンターでプリンを注文する。
厨房にいるおばちゃんが、プリンに飾りつけするのを、魔法でも見ているかのように夢中で見守って。]

わーい、ごうかなぷりんだー。

[出てきたプリンの豪華さに、すぐにでもスプーンでつついて見たくなってしまう。
けれども"払う"といったクシャミの言葉と、お財布を取り出そうとするレティーシャを見れば、どちらにしようか迷い。]

(あとで、おしえてもらおう)

[元々、自分では計算できないので、後から教えてもらおう。と袂に収めたお小遣い袋を撫ぜた。]


[席に着く二人の真似をするように、椅子に座ろうとしたけれど。
大人用の椅子は朝顔には大きかったから、カウンターの横に置いてあった子供用の椅子を引きずってくることにした。

レティーシャとクシャミは、もしかしたら手伝おうとしたかもしれないけれど。
テーブルにプリンだけ置いて、トコトコと一人りで行くことにする。
自由に動けるようになった今、そういう小さなことでも全てが楽しかったのだから。]

ただいまー。

[そうして椅子を引きずって来れば、自分の力でよじ登り
朝顔が椅子を取りに行っていた間、二人は何やら会話をしていたようだけれども、それを尋ねるよりも今はプリンのことで頭がいっぱいで。]

いただきまーす!

[最後のお楽しみにフルーツを全部取り除けた後、プリンをスプーンでつついた。]


……。

[ぽつりと落とされた言葉に視線をそちらに向ければ、肩を震わせる彼が目に入って。思わず苛立ちに眉間に皺が寄る。

蹴りの一つでもくれてやろうかと思ったが、流石にさっきの今でそれをする程馬鹿にはなれなかった。あんな思いはもう二度としたくない。――今回の反省が、いつまで続くかは分からないけれど。

代わりに舌打ちを一つして、彼を視界から外す]

――理解出来ん。

[自分でなければいけない理由を教えられても、やはり納得など出来るものでは無かった。
曖昧な笑みも、ぼんやりとした口調もどうでもよくて。ひたすら早く時が過ぎてくれれば良いと願う。
身勝手な感情に振り回されるのは、もういい加減たくさんだ。解放ばかりを求めているのに、ただ徒に言葉を重ねる彼に苛立ちばかりが募っていく。

無感情な言葉には、一瞥だけをくれてやる。
今更何なんだ、こいつは。そんな感情を隠しもせずに眉を寄せて。深くため息を吐いた]


……とてもじゃないが、褒められている様には思えんな。

[しかもその美徳とやらのせいでこんな目に遭ったのであれば、そんなもの、微塵も良いものだとは思えない。
怒りと理解出来ないものへの戸惑いに満ちた頭では、微かに洩れた羨望に気付く事も出来なかった。――そもそも、気付いた所で何が変わるわけでもないのだろうけれど。

手当が終わったと告げられれば、振り払う様に手を引き寄せる。これ以上触れ合っていたら、頭がおかしくなりそうだった]

嫌だと言ったら止めるのかよ。

[先は無断で吸った癖に、今になって確認してくる彼がおかしくて、小馬鹿にした様に笑った。
向けられた箱には、暫し逡巡して。結局眉を寄せたまま、それに手を伸ばす。自分が吸っていないのに、相手に吸われるというのは気に食わない。ただそんな感情でもって。

礼も何も言わないままそれを咥えて、自分のマッチで火をつける。一口吸えば、それだけで喉の痛みに小さく咳き込んだ]

……まずい、

[誤魔化す様に呟いて、吸いかけの煙草を突っ返す。
もし拒絶されたとしても、そのままその手を下げようとはしないだろう]


[彼の言葉が嘘なんじゃないか、と直感で思う。それでも転院したのだから治療法が見つかり、死ななくてもいいということなのだろう。たとえ彼の言葉に嘘があったとしても、こうして彼が生きていてくれるのならばそれでいい、と思った。]

――クシャちゃん。

[色のない景色とは、どういうものなのだろうか。毎日が味気なく感じるものなのか、そんな日々に耐えてきた彼はなんて強いのだろうか。静かに彼の名を呼べば、右の掌で彼の長い前髪の上から包み込むように目に触れて。]


頑張ったね。

[ぽつりと呟く。投げ掛けた言葉は同情とかそういう気持ちではなく、ここまで病気と向き合った彼に対して素直に思ったことで。彼が生きていてくれたからこそ、レティーシャ自身も病気と向き合う気になれたのだ。彼に真意が伝わったかは分からないけれど、彼に向けて心から幸せそうに笑みを浮かべた。

それから少女が椅子によじ登るのを見れば、おかえり、と声を掛けて。注文した苺のパフェと葡萄酒をテーブルに置く。いただきまーす、と隣の少女に続いて手を合わせた。]

んふー、苺のパフェにしたのー。

[うっとりとした表情で、それを勧めてくれた少女に話しかけると上に乗っている苺をひとつ除けられたフルーツの山に乗せて、お裾分け、と葡萄酒を手に持ち言った。こんな時間がずっと続けばいいのに、と心の中で思いながら。]


[目の前の物が正常で食べられる幼女(+69)を幸せそうだな、と眺める。きっとこの子は今が楽しくて、何をするんでも自分で動ける事自体が楽しいんだな、と思って
急に髪に手をやるレティーシャ()にまた素顔を見られるんじゃないか、と警戒したが髪の上からとわかると頭をレティーシャの方へと差し出した]

ニハハ、届くかにゃー?なんちゃって
ありがとね

[小さくお礼を言うと頑張ったのは僕だけじゃないでしょ?と朝顔とレティーシャを交互に見た。それから自分のデザートが2人に比べて多いため早く食べようと思って、どれから食べようか悩んでからチョコレートパフェに手を付けた]


[言葉を落としていくたびに、彼から伝わってくる苛立ち。それを感じれば、思わず漏れそうになる苦笑を堪えて。
嗚呼、そうだろう。そうだろう。君には到底、理解出来ないに違いない。
手前勝手な我儘で、傷付け、嬲り、振り回している自覚は大いにあるとも]

(…それでも。俺を追い出す事すら出来ない癖に)

[ここまで痛めつけられて尚、大人しく手当を受けている青年の事を嗤いながら。
褒められているとは思えないと言われれば、"褒めてますよ、心から"なんて平然と言ってのけてやる。
――褒めている事自体は、事実そこそこに嘘では無かったのだけれども]

止めるわけ無いでしょう。

[小馬鹿にしたように笑って見せた言葉には、肩を竦めて言い返しながら。しかしそれでも相手が箱から一本取れば、少し驚いたように目を瞬かせる。
マッチで火を付ける様を――そもそもマッチを持っている事に驚きながら――半ば呆然と見つめながら、咳き込み始めれば思わず失笑を漏らした]


おや、煙草は嫌いですか。

[取り出そうとした手を止めて、突き付けられた煙草を肩を震わせて受け取り、そのまま口へと含む。微かに俯き、ゆっくり、少しずつ肺へと送り込みながら]

(……少し、喋りすぎましたかねぇ)

[吐き出した煙を見つめ、ぼんやりとそんな事を思う。そう言えばいつぞやも確か、同じ事を思っただろうか。
――どうにも喋りすぎてしまいますね、なんて。常ならば、こんなに自分の事を話す事などしないと言うのに。
しかしその理由など、考えるだけ"意味が無い"と捨て置いておく。いつにも増して饒舌なのは、余程機嫌が良いのだろうか、と適当な結論だけはつけておいたけれど]

(………、まぁ、いいか)

[どうせ、嘘を混ぜてしか無いのだし。彼にこの、歪んだ心の内を晒す気など、更々無いのだから。

深く息を、肺に溜まった煙を吐き出しながら。顔を上げてチラリと彼の顔を見て、手にした火の付いたままの煙草を向けてやれば、彼はまた怯えてくれるだろうか。
――そうして、そのままその頬へと触れれば。顔を近付けて掠めるように、唇に触れてやれば。
煙草の匂いと共に掠めた、きっと不意打ちになるであろう口付けは――果たして成功しただろうか]


[煙草を拝借した時の相手の表情は愉快だったけれど、その後に見せた自分の痴態に眉を寄せる。
零れる失笑に苛ついて、取り敢えず睨んでやった。――それに効果があるとは、とても思えなかったけれど]

……あんたの趣味が合わんだけだ。

[咳き込む口元を拭いながら、せめてもと言い訳を重ねるけれど、実際の所を言う気にはなれない。それに言及したら、先の行為を思い出してしまいそうだ。
ち、と。ひりつく喉を押さえながら、また一つ舌打ちを落とす。

ぼんやり煙を見つめる姿を横目で見て。こいつはこんなに話す奴だっただろうかと、どうでもいい事を考えてみる。あちらでにこにこと話をしている時は、もっと壁があったように感じたけれど]

……ふ、

[小さく吐息混じりの笑みを零して。取り払われた壁の無意味さに哂う。
言葉を重ねられれば重ねられる程理解し難くなっていくというのに、妙に饒舌になるものだから始末に負えない。まあ、勝手に一人で話して意見を求めない分、此方は楽だけど]


おい、なにを――、

[火の燻る煙草を向けられて、思い切り顔を顰める。これ以上消えない傷はごめんだ。しかも顔だなんて、冗談じゃない。
そんな思いでもって避けようとすれば、頬に手が添えられて。振り払おうと手を動かす直前に近付いてきた顔に、ぱちりと瞬いた]

は?
……っん、

[不意打ちの口付けには、間抜けな声と、小さく吐息を洩らす。
最初は状況を理解しきれず、ただ目を見開いて、信じられないという様に相手を見た。
――今更そんな事をしてくるのか、と。呆然と考えて。あまりに驚いたものだから、抵抗する事も忘れて、ただ苦いその口付けを甘受する。(先程まで吐き出されていた煙の味がして、顔を顰めはしたが)

……とはいえそれも少しの間の事で。すぐに我に返れば、その体を押し返した。そんな抵抗、彼には無意味かもしれないけれど]


(……噛みつかれるくらいの覚悟はしていたんですけどね)

[ポツリと胸の内にそう零しながら、聞こえてきた間抜けな声に目を細める。
そうは言うものの、噛みつかれでもしてきた日にはそれ相応の報復はしてやるつもりだったのも確かだが。

小さく息を吐きながら、火を向けた時の顰められた顔を思い返せば、どうにも愉楽を感じざるを得ない。
火の燻るその煙草を、自分の顔に、或いは傷にでも押し付けられると思ったのだろう。
――まさか、まさか。痛い思いをさせるつもりはありせんよ――"今は"。

触れた時間はほんの僅かな間だけれど。押されて僅かに離れた距離に、クスリと笑い。
押し返してきた手を掴み、カタン。小さな音を立てて立ち上がり、身を屈めてもう少しだけ深く唇を押し付けてみようと顔を寄せれば、彼はまた更に抵抗しただろうか]

――喉。痛みますか。

[顔を離し、先程から幾度か喉を抑えている彼にわざとがましくそう尋ねる。
心当たりなんて、それこそあり過ぎる程にはあったけれども。それでも素知らぬフリをして、不思議そうに首など傾げてみせながら。
――きっと、この一言がまた、彼の不信と苛立ちを煽る事を期待して]


[手にした煙草はそのままに、寸刻その髪へと髪を指を絡ませようと手を伸ばす。揺蕩う煙がその髪を撫でるのを、彼は嫌がりでもするだろうか。

そのまま距離を取ると、棚からコップを取り出し水差しから水を注ぐ。先程酷く吐いていたし、そろそろ水でも飲めるだろうかと。
小さな音を立て、彼の目の前にコップを置いて、チラリ。持ってきた果物の籠へと視線を寄越す]

食べませんか。腹が減って。
……君が食べないと食べにくいんですよ、これ。

["一応見舞いの品ですし"、なんて不服そうな溜息と共に、何とも自分勝手な要求を押し付ける。そろそろ麻痺してきた空腹に、げんなりとした顔を浮かべながら。
食堂に行こうにも、この空腹では持ちそうにない――いい加減、動くのも億劫だ。
たかだか葡萄を二粒食べた程度では、それが癒されるわけもなく。

椅子に腰掛け机に肘をつき、そして見舞いの果物達を軽く指で指しながら。来訪者にしては酷く尊大な態度で、部屋主の顔を見つめた]


うん、そうだね。
みんな……頑張ってる。

[その頑張りが報われているだけ幸せなんだよね、と言い掛けて折角楽しい雰囲気なのに、こんなことを言うのは無粋だと口を噤む。葡萄酒をひとくち飲めば、満足げに頷いて。やっぱりウイスキーよりも葡萄酒だね、と誰に言うでもなく呟いた。グラスからふんわりと漂うアルコールの香りを感じ、マリーはどうしているだろうか、と宙を見つめて。]


――ねぇ。
クシャちゃん、いつまでわたしを子供扱いするつもり?

[ふ、と思い出したように猫耳の彼に問う。これから身体が成長していくのに彼に子供扱いされるのはなんだか複雑な気待ちで。もっとも、彼自身は子供扱いしているつもりはないんだろうけど。心の内を全て曝け出せとは言わない、ただほんの少しだけ頼ってくれてもいいのに、なんて思ったりもして。]

(――見た目が大人なら、何か違ったのかな。)

これでも大人なんだもん……。
気を遣って貰うより、頼られたほうが嬉しいんだよー?

[無理にとは言わないけどさ、と続ければパフェ用のスプーンで苺をひとつすくって以前に彼が医者へやったようにあーん、と言いながら差し出して。]

なんちゃってー。えへへー。

[そのまま、楽しそうに彼の真似をして呟いた。]


[自分の事を子供扱いされたのが不機嫌なのか、拗ねているようにも見えるレティーシャ()を見てそんな事ないよ、とニヘラと笑って返した。ただ、背の小さい大人の人、としか見ることが出来なくて]

ニハハ、そういえば葡萄酒なんだけど前に持ってたの僕ちょっと飲んじゃったんだよねぇ。運んだ時も丁度この三人だったっけ

[ふと前に居た病院を思い出す。最初に出会ったのはレティーシャであって、葡萄酒を一緒に運んだ時に朝顔を肩車して。そういえばそんな状況になる前に一緒に居たマリーは今元気してるだろうか、とか思いつつも]

大人扱いしてるよ?ただ、大人にしては背が小さくて可愛らしいにゃー

[いつものように、軽く笑うと頭をくしゃりと撫でた。本当は朝顔にも撫でたかったが少し距離が遠かったので無理だろう。後で肩車でもしてあげようかなとか考えて今回頭を撫でるのは断念した
頼っても良いんだよ?と言う彼女には自分の醜い所を晒す事が出来ず、同性の友達の方が良いよなぁ…と思っていた。それで一番最初に思い浮かんだのは自分の部屋で泣きそうになった自分の話を聞いてくれたくすんだ金髪の彼であったが、それはすぐに振り払われた]


(…独りよがりだもんなぁ、恥ずかしい)

[差し出されたパフェには少し驚いたが、白が多い所から普通のソフトクリームと認識出来、躊躇わずに一口貰った]

ニハハ、冷たくて美味しいね。じゃあ、僕もおすそ分け

[そう言うと自分のチョコレートパフェからひとすくいして、レティーシャと同じようにあーん、と差し出した]


――っは、

[押し付けられる唇に短い吐息を洩らす。屈められる体をぐっと押して、必死に顔を背けた。
――気持ち悪い。やっと落ち着いてきたというのに、これでは全て無駄じゃないか。
再び震え始める体を自覚して、浅く浅く息を吐き出す。呼吸の数が増えて、疲弊した喉からは酷く頼りなげな音が洩れた]

……う、るさ、い。
関係無い、だろう。

[離された顔にやっと安堵し、口元を覆って。
態とらしい質問には吐き捨てる様に答え、俯いたまま眉を寄せる。そうして、ともすれば再び痙攣を始めそうな胃袋を押さえ、必死に嘔吐感と戦った。
もう少し長く口付けていたならば、彼の口にそのまま吐き出していたかもしれない。それはそれで面白かったかもしれない、とは。流石に思えなかったけれど。

――きっとこいつは、全部分かって聞いてきているのだろう。この喉の痛みの意味も、それを口にしたがらないわけも。分かって敢えて、自分に口にさせようとしているのだろう。
嗚呼、腹立たしい。これじゃあどちらにしても、全て彼の手の上で踊らされているだけじゃあないか]


やめろ、よ。
……臭いがつく。

[煙草をそのままに絡められる指に、酷く嫌そうな顔をしてみせる。髪についた煙草の香りは、中々取れないというのに。
――その臭いがする度に、彼を思い出してしまいそうで。出来る事ならこれ以上は、そんな物は作りたくはなかった。ただでさえでかい傷を負ってしまっているのだから。

彼の持ってきたコップには視線だけをやった。そして手に取るでも無く、何を言うでもなく、小さく息を吐く。正直な所、喉は乾いているけれど。……けれど彼に施される物なんて、口にしたくもない]

勝手に食ってろ。
――あんな事をする奴が、変な所で常識的なんだな。

[は、と。馬鹿にする様に鼻で笑って、くしゃりと顔を歪めた。
忘れようとするのに、自分で掘り返したんでは笑い話にもならない]


もう、いい加減満足しただろう。
それを持って帰ってくれよ、

[口元を押さえたまま、不明瞭な声で言葉を紡ぐ。
いつまで苦しめるのかと、非難の視線を向けて。けれどすぐにそれが意味の無いものだと気付けば、ついと視線を下ろした。

尊大な態度には、今更怒りも湧かない。けれど勿論それを歓迎するつもりも毛頭無いから、此処らで退出してもらおうと、再び扉の方を指し示す。
――果たして彼が、このまま素直に部屋を出て行ってくれるものか。到底、そうは思えなかったけれど]


……"あんな事"?
さぁ、"どんな事"ですか。

[馬鹿にしたような一言に、目を瞬かせてとぼけてみせる。その後くしゃりと歪んだ顔には、思わず苦笑を漏らしはしたけれど。
――折角、口にしないでいてあげたんですけどね。
殆ど空気を震わせずに呟いたその言葉は、果たして彼には届いただろうか。届いても届かなくとも、医者は小さく肩を震わせて笑っただろうが]

あんまり邪険にされると傷付きますよ。
…"さっき"はあんなに素直だったんですけどねぇ。

[懐の携帯灰皿に灰を落とし、短くなってきた煙草をまた口へと咥え、近くのタオルで手を拭い。態々言葉を強調するように揶揄ってやる。素直もなにも、力で無理矢理ねじ伏せて、有無を言わせずそうさせていたのは――他ならぬ自分なのだけれど。

チラリ、と愉しむように相手の顔へと視線を向けて、おもむろに傍らの籠の中に入った桃を掴む。
置いたナイフで皮を剥きながら――彼はまた、怯えるかもしれないけれど、そんな事は気にもしない風に溜息をひとつ]


そうそう、2階でお話したんだよねぇ。
――ん?クシャちゃんって成人してるの?

[葡萄酒を飲まれたことは構わないけれど、彼が未成年なら小言のひとつは言うべきか、と考える。すぐに自分自身も禁酒の言い付けを破っていることを思い出して、未成年でも見逃そうと考え直したが。]

もー!
そのうち身長だって伸びるし、ぼん、きゅっ、ぼんになるんだからねー!
なんたって大人だからね!

[いつものように頭を撫でる彼に、負け惜しみのように言葉を投げ掛け口を尖らせる。大人の女と脳内で思い描くのはマリーの姿で、もう少し治療が進んで時が経てば、自分だって彼女のようになれるのだ、と確信して“今は”まだ真っ平らな胸を一瞥した。]

ふふー、ありがとー!


[お礼を言うと差し出されたパフェを貰い、彼の笑顔に視線を移して。いつも笑っている彼の顔は何だか仮面が張り付いたみたいだ、と目を伏せた。マリーが何度か言った『似た者同士』という言葉を思い出す。彼女もまた彼の笑顔に違和感を抱いたのだろうか。
それならば、彼の仮面の下を――彼の素顔を見たことのある人はいるのだろうか。本当の彼が見たい、そんな欲求が心にじわりと広がる。彼が隠す素顔と本心はどうしたら見せてくれるだろうか。隠されれば隠されるほど、執着心は増して欲望の色は黒く濃く染まっていった。いっそ、その仮面を己の手で引き剥がせないだろうか、と思考を巡らせて。]

――やっぱり甘いものはいいねぇ、

[感情を隠すように言葉を述べれば微笑んで、そっとスプーンでそっと下唇をなぞった。]


(…我ながら、酷い執着ですね)

[胸中の呟きと共に、微かに自嘲じみた笑みを浮かべ、ペロリ。先に触れた味を――その時の彼の顔を思い返すかのように唇を舐める。震える身体に浅い呼吸に。嗚呼さぞかし自分は憎まれているのだろう、忌まれているのだろうと笑いながら。

髪に着いた煙草の匂い。部屋にも僅かに残るであろうこの匂いに、また自分を思い出して苛まれてくれるのだろうか。
――元々、一つの事に酷く執着する性質でありはするのだ。今回はたまたま、その対象が"彼"だっただけで]

(まぁ、やめる気も治す気もありませんけど)

[欲しい物が手に入らない事など慣れている――分かりきっている。
ならばいっそ、無理矢理奪い傷付けて、決して逃げる事の叶わぬくらいに縛りつけてやればいい。
そうして得たものが例え紛い物なのだとしても、そこに違いなど――きっと無いに違いないと。
今迄だって、ずっとそうしてきたのだから。そしてこれからもきっと、そうしていくのだろう。
――自分はこれしか、やり方を知らない]


…そろそろ空腹で苛ついてきました。
痛い思いをしたくなければ、食べて下さい。

――あぁ、それとも。
食べれないのなら、食べさせてあげましょうか。

[微かに感じる苛立ちを隠す素振りすら見せず。にこりと笑い立ち上がると、摘まんだ桃の一欠片を彼の口へと近付ける。
そのまま桃を口にすれば、自分もまた別の一欠片を口にしただろう。
彼が桃を口にしないのであれば、医者は笑みのままに顎を掴み、その喉の奥へ無理矢理ねじ込むくらいはしたかもしれない]


う、るさ、い、

[癇癪を起こす寸前の様な声音て、つっかえつっかえ言葉を口にする。
……もう、何も言わないで欲しかった。自分でも、言わなければ良かったと思っているのだから。

思い出したくない光景がチラチラと脳裏に浮かんで、険しく眉間に皺を寄せた。
ふるりと頭を振って、どうにそれを頭から追い出せば、自嘲とも失笑ともつかない笑みを零して、睨み付ける気力も無く俯く。
――素直、だなんて、笑わせてくれる。力にものを言わせて従わせただけなくせに。

取られたナイフには、ぴくりと小さく震えて。一瞬詰まった息を、どうにか深く吐き出す。
彼の一挙一動に支配されてしまう自分を自覚すれど、だからといってどうする事も出来ないのだ。

それこそ"素直"に許しを乞う事が出来れば、幾らかはマシになるかもしれないけれど。残念ながら、それが出来る性格なら、最初からこんな事になってはいない]

く、そ……。

[痛い思い、と彼が言えば、泣きそうに顔を歪めて]


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