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【人】 粉ひき ケヴィン
(188) 2018/05/22(Tue) 13時半頃 |
【人】 粉ひき ケヴィン
(189) 2018/05/22(Tue) 13時半頃 |
【人】 粉ひき ケヴィン
(201) 2018/05/22(Tue) 17時頃 |
【人】 粉ひき ケヴィン
(202) 2018/05/22(Tue) 17時頃 |
【人】 粉ひき ケヴィン
(203) 2018/05/22(Tue) 17時頃 |
【人】 粉ひき ケヴィン
(224) 2018/05/22(Tue) 20時半頃 |
【人】 粉ひき ケヴィン ―――― 薔薇の木立の むこう ―――― (226) 2018/05/22(Tue) 20時半頃 |
――来客――
[振り返っても、何も見えないのがこわかった。]
[あまり子宝に恵まれない両親の元、ようやく生まれたひとりがモリスだった。
勉強や運動の方には――特に歴史と器械運動がひどく残念だ――目立った成績はないものの、伸び代があると笑って、いつもより少しでも良ければ褒められるような甘い家族に囲まれていた。
幼少期から少し絵は描いたが別に好きにもならず、談笑とじゃれ合いばかりで過ごす日々が続いたあと、この学校でようやく趣味らしいものに出会った。]
[それからは没頭した。少しの絵の経験が、作品のイメージを記すのに役立った。学年下の絵描きにも手伝ってもらったし、庭いじりの先輩には木切れをもらった。なんなら間接的に本来の庭師である用務員とのコネクションも出来た。
失敗ばかりでごみを増やした時期が過ぎれば、徐々に校内での認知も広がっていく。
夢中で、夢中で、それからふっと立ち止まった。
そう、それはいつだったか、奇しくも眠りの外
[考えたことなかったなと、振り向いた。
過去を思えば、何もなく。自分を構成しているのは木片とナイフとやすりと針だけに思える。
それをこわいと思ったのは、単なる自分の感性の話だ。
染まった人生を振り返り、堂々と好きなものは木を彫ることだと言える人だっているだろう。
いつか怯えを問いかけた時、フェルゼはその類の人間だと思っていたから、返って来た言葉は少しだけ意外で。
けれど失くなることのほうがこわいと告げるその気持ちもわかる気がした。
染まるのをこわがるくせ、この手は木と枝に触れるのを止めなかったのだから。]
[穏やかだった心に少しの亀裂。くく、と微かに眉が寄ったのに、手を撫ぜるだけのフェルゼ
そしてその内、ゆっくりと思いを振り払ったかのように表情は穏やかなものに戻る*]
【人】 粉ひき ケヴィン
(230) 2018/05/22(Tue) 21時頃 |
【人】 粉ひき ケヴィン
(231) 2018/05/22(Tue) 21時頃 |
― 春の記憶と ―
[あの細工
何かを抱く鳥。
大事なものを抱きしめているような、優しさ。
落とし物だと思ったのに。
欲しいなら、と言われたら、「はい」なんて咄嗟に頷いて、
なんとなく気まずくってその場はすぐに辞したのだっけ。
持ち帰った細工を、同室者が「モリス先輩の?」って聞くから、それで名前を知った。
でも、それだけだ。
そのあとすれ違っても、何の視線も動かなかったから、いまさらありがとうなんて言えなくて―――]
【人】 粉ひき ケヴィン
(261) 2018/05/22(Tue) 23時頃 |
【人】 粉ひき ケヴィン
(262) 2018/05/22(Tue) 23時頃 |
― 夢の中 ―
[優しい音が聞こえる。
ヴァイオリンとは違う、鍵盤の音。
明けない夜、月の隠れた星を探すような、音。
あるいは、暗い夜。傍らに眠る家族に手を伸ばすような、安心を約束された安らぎの曲]
[表面を撫ぜる誰かの気配。
額に触れた唇は、夢の中に、濃い薔薇の香りを齎す。
それは、質量のある「想い」だ。
その色は知らねども、確かにある感情。
生まれかけた、微かな欲を、薔薇の香りが増幅させる。
それは、まだ名づけなくていいはずのもので。
形にするのも躊躇われる儚さで]
― 夢の中の、医務室で ―
[聞こえるはずのない音量で、鍵盤の音が響いている。
それは、心地のよいBGM。
心を揺さぶるに十分な情熱は、窓から太陽の照らす明るい医務室の中を軽快に彩る]
あぁ、 ……夢か
[シーツの中。
右手の指を一本ずつ、ゆっくりと折り曲げた。
明るい光がこそ、夢だと知らせる不思議。
現実と繋げるのは、この甘い香り。
中庭の薔薇が、今を盛りと花開く]
メモを貼った。
[きらきらひかる、
おそらのほしよ。]
【人】 粉ひき ケヴィン
(280) 2018/05/22(Tue) 23時半頃 |
【人】 粉ひき ケヴィン
(281) 2018/05/22(Tue) 23時半頃 |
[例えば、小さなつむじ風が薔薇の花弁を巻き上げて、すべて飛ばしてしまうように。
例えば、虹色に渦巻いていたシャボンの玉が、はつんと弾けるように。
穏やかなぬくもりに揺蕩っていた自我が、ふいに帰ってくる感覚がした。
瞬間、どこか遠くに聞こえたピアノの音も、ふつと途切れる。
現実でもないピアノなのに、途切れればどこか残念な気がした。]
……あれ、
[ゆっくりと目を開ければ、見知った医務室だ。
明るく、太陽が差し込んでいる。
夢の中で目を覚ますという珍しい経験をしたことには気づかないまま、隣にいる人影に視線を向けた。]
【人】 粉ひき ケヴィン
(282) 2018/05/22(Tue) 23時半頃 |
時が止まったことを、知らなかったので。
【人】 粉ひき ケヴィン ──── 逢瀬の 終わりに、 ─── (287) 2018/05/22(Tue) 23時半頃 |
【人】 粉ひき ケヴィン
(288) 2018/05/22(Tue) 23時半頃 |
[包帯を纏わない右手で、やあ、という具合に軽い挨拶]
おはよ、 モリス先輩
[といっても、下級生の怪我の具合なんてそれこそ知らないだろうから。それだって夢の証拠にはなりえないし。
そもそも、名前を憶えてくれているかどうか。
夢だから。
思うように出来たらいいのに]
【人】 粉ひき ケヴィン
(290) 2018/05/22(Tue) 23時半頃 |
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