126 生贄と救済の果てに〜雨尽きぬ廃村・ノア〜
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[あの時、ヴェスパタインが何を思っていたのかは、ヴェラには推し量ることはできないが。 時間をおいて返ってきたのは、常と変らず言葉少なく「人それぞれだ」の一言だった]
ありふれた答えだな。つまらぬやつめ。 そんなんでは一生つがいになどなれんぞ。
……ぬ? 今、何と言った?
[人それぞれだ……が。 アヴァロンに属する魔法使いとして、共に出会えた。 己が知るはそれだけであり、それだけで十分すぎる僥倖だ、と。
一語一句は違えども、そんな内容だった気がする。 それは、アヴァロンでしか生き方を知らない、閉じた男の孤独な独白にも思えたが。
ぎりぎりまでは押し広げた門戸の内側に、話した男と話に上がった男の2人を受け入れようとしているように思え。 こそばゆくなったヴェラは、言葉を語らずに済む狼へと変身し、しばし無言の時をすごしたのだった]
(44) 2013/06/15(Sat) 18時頃
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ヴェラは、その後、ついもよおしてしまい。うっかりヴェスへと片足を上げて……トラウマ>>0:154に至る。
2013/06/15(Sat) 18時頃
風来坊 ヴェラは、メモを貼った。
2013/06/15(Sat) 18時半頃
ヴェラは、ソフィアが行ってくれた回復には、今も変わらず感謝している**
2013/06/15(Sat) 18時半頃
風来坊 ヴェラは、メモを貼った。
2013/06/15(Sat) 20時頃
風来坊 ヴェラは、メモを貼った。
2013/06/15(Sat) 22時頃
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―廃村の入口で―
[もぞもぞと動く猫を収めた革袋>>41を胸に抱き、知らず知らずの内に、もう片手は焦げ付いた白狼の毛皮へと動いて行く。 ヴェスパタインからの通信は、無言>>28。 こんなことは、これまでなかった。
何かが起こったのだろう。感じるは強い胸騒ぎ。 ヴェスパタインの身に何かがあったのだとすれば、彼のもとへと向かったイアンも同様に……。
少なくとも魔力は回復できた。 ならばためらわず使うべきかと、毛皮に触れた手に力を込めた]
(54) 2013/06/15(Sat) 22時半頃
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ヴェラは、しかし、未だ毛皮を振りほどくには躊躇いが残っていることだろう。
2013/06/15(Sat) 22時半頃
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―廃村の入口で―
[廃屋の者達への懸念は、ホレーショーの言葉>>56により払拭されていた。 確かに。あれだけの人数が揃っていれば問題なかろうと言葉のままに受け止めて。 たとえ庇護すべき相手がいたとしても、カバーをすることはできるだろう、と。 思えばホレーショーが群から離れ、ここに来た理由も、そうであるとすれば納得できる。 もっとも、「避けはしたが、燃えもしたぞ」とぶーたれるくらいはしただろうが。 『謎の魔物』の懸念はあれど、今は目の前の大群に気を取られたまま]
餌……か。なるほど。ある意味私たちと変わらんな。 要請のためとはいえ、結果的にはそれを『喰う』ためにここにいる。
[問いかけに対する疑問は解消されなかったが、ホレーショーの答え>>59に皮肉なことだと口端を緩めた。 彼も感じたことだろう。ヴェスパタインからの無言の通信を受け>>41>>60、毛皮に触れた手に力を込めた>>54]
(62) 2013/06/15(Sat) 23時頃
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感じたか? あいつ(ヴェスパタイン)からの通信。
[彼の瞑目には気づかない。ただ、ヴェスパタインの身に何かが起こった、その胸騒ぎがヴェラを動かす]
あいつとは長い付き合いだが、無言の託とは初めてだ。 今日はなにかと、初めて続きだが。 ……何か、あったのかもしれん。私はヤツの様子を探ってこようと思うが。 お前も、一緒に来るか?
[「私は何かと鼻が効く。多分、見つけることはできるだろう」と繋げて、ホレーショーにちらりと視線を投げる]
(63) 2013/06/15(Sat) 23時頃
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同感だ。まぁ、普段と対して変わらんのだが。
[ヴェスパタインに対する評価>>66にはそう言ってさらりと流す。 「消えはしたが、熱くもあった」と愚痴の愚痴は返したが。 「縁がある」>>67との指摘には、やや、んー、とはなったが、頷いて。 変身を行おうとしたところで……掛けられた言葉に、「あぁ」と思いだす]
あの時と同じ言葉が出てくるなら、それは変わらぬ私のままだ。 おかげで、思い出したぞ。
[そう言って、死にかけの猫がもぞもぞしている革袋を突きつけた]
お前から教えてもらった酒が、この中に入っている。 女(コリーン)も来る予定だ。全てが終わったら、宴るぞ。 楽しむ心づもりでいるがいい。
[そして、毛皮を振りほどく直前に、ついでにとばかりに付け加える]
(69) 2013/06/16(Sun) 00時頃
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もっとも、お前が生きていて……。 まぁ、早々くたばりそうにないヤツだからな。 要するに、『対象』でなければ、の話だが。
[それ以上は語らずに、毛皮を解き放ち狼化して周囲の臭いを探りだす。 何分数が多い魔物に囲まれている中だ。 戦い、戦いの道のりになるとは思うが……少なくともヴェスパタインかイアンの臭いを目指して、四足の歩みを進めて行った]
(70) 2013/06/16(Sun) 00時頃
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ヴェラは、革袋はちゃんと、狼の体内に収納した。
2013/06/16(Sun) 00時頃
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ふん。まだ女を知らんか、寂しいやつめ それでくたばるのは、もったいないぞ。
[ホレーショーの返答>>77に、狼になりながら答えた声は、届いていただろうか。 彼の内側に去来する思いには、つゆとも感じることもなく。 ぶっきらぼうに言い放つ。
狼と化した自分の後ろを、彼はついてきているようだ。 空飛ぶ毒蛾の魔物に飛び付き、かみ砕きながら狼は思う。
ふむ。不覚にも幾度か隙はあったはずだが、襲ってこんか。 さらば、やつ(ホレーショー)は白……なのか、と。
……警戒されている線は、ないわけではないが。 などと、思いながらも微かに感じたのはヴェスパタインの臭い…… 行きついたのは、魂を抜かれた彼の抜け殻が眠る、「崩れかけた小屋」>>48]
(78) 2013/06/16(Sun) 00時半頃
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―崩れかけた小屋の中で―
……愚か者め。
[警戒しつつも、小屋の中に入り、その惨状を目の当たり>>50にする。 訪れたであろうツェツィーリヤは、すでに立ち去った後>>71のこと。 魔物の気配が潰えていたため、魔法を解除し人間となる。 残されているのは、胸を切り裂かれたヴェスパタインの遺体……]
……だから思っていたのだ。一匹狼は早死にするぞ、と。
[ヴェラに取り乱した様子はない。 しかし、その口の奥では、ぎりっ、と歯を喰い締めて。 ここまでホレーショーはついてきたかどうか。ともあれ、「早くも一人、脱落したな」と呟いた]
(81) 2013/06/16(Sun) 01時頃
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ヴェラは、事態を把握すれば、『言霊のランプ』がないかと周囲を見渡す……。
2013/06/16(Sun) 01時頃
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―崩れかけた小屋の中で―
[背後から声が掛けられる>>85。 それは聞き馴染んだ声ではあるが、『対象』の可能性は否めない。 『言霊のランプ』を探していた視線が、背後のコリーンへと当てられた]
お前か。……見ての通りだ。ヴェスパタインがやられた。 即急に、他の者達に伝えたい。そこら辺に、ランプはないか?
[ホレーショーはその場にいたかどうか。 もしかしたら、この惨状を作りだした張本人が、ヴェラ自身と思われるかもしれないが]
(87) 2013/06/16(Sun) 01時頃
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ヴェラは、ヴェスパタインの目を閉じるホレーショー>>89に、気づかれない程度の小さな礼を。
2013/06/16(Sun) 01時半頃
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―崩れかけた小屋の中で―
[ホレーショーの呟きに>>89に、確かにと頷いた。 腹の傷は>>1:136は何かが突き破ったかのように穴が空き。 そして、胸の傷は……明らかに、鋭利な刃物で断ちきったもの>>1:151]
……………………。
[ヴェラはその傷口を見つめながら、無言で鼻を澄ます。 何度も、何度も。 その様子は、この場にいる者達には、勘付かれていたかもしれない]
(91) 2013/06/16(Sun) 01時半頃
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ヴェラは、何か働きかけがなければしばらくは制止して、鼻をすませていることだろう。
2013/06/16(Sun) 01時半頃
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そうだな……。いや、やはり放っておこう。
[ホレーショーの提案>>92に同意しかけて、否定する]
私たちがとっとと出れば、むしろこの小屋に魔物が集まる。 やたらめったら魔物だらけだが……死体を喰っている間は、他が手薄になるだろう。
[旧来の仲間に対して、冷たい扱いだったのかもしれないが]
ヴェスパタインも、それを望んでいるだろう。 死んでも、役に立てるのだからな。
[まさか、お前の名前を呼ぶことになるとはな。そんなことを思いながらも、コリーン>>94に告げた。 刃物を扱う魔法使いではあるが、それほど警戒はしていない様子で]
強いぞ。ある意味馬鹿ではあったと思うが。 間違いなく、強かった。
(97) 2013/06/16(Sun) 01時半頃
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見よう見まねだ。何とかなるだろう。
[ヴェスパタインの魔法は、使用している姿を過去に幾度か見たことはある。 それに、たとえ下手であろうとも、白狼の毛皮以外の魔法も、使ったことがないわけではない>>0:90。 「半分勘任せではあるがな」と、コリーン>>98へ返し……「右手」の話しには、恥ずかしいなど言っている暇ではないなと結論づけた]
それもそうだったな。ちょっと、借りるぞ。
[コリーンの手をそっと取ろうとし、できるならばたった一言。 「ダイミ。共に戦ってくれたことに、感謝する」と告げたことだろう]
(102) 2013/06/16(Sun) 02時頃
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ヴェラは、ヤニクの登場>>100に、「見ての通りだ」と。怪我の具合も問題なさそう>>99……だろうか。
2013/06/16(Sun) 02時頃
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『あの人』、か?
[まだそれほど言葉を交していないヤニクが、その言葉>>104により誰を指しているのかは分からなかったため、その一言を呟いたのみではあったが。 強がるようすにはそのまま、「ふむ。強いな」とにやりと見せた。 コリーンの手を借り、礼を述べる>>105。 御者のことを思いながら、もし魂と出会えるならば、ヴェスパタインにもそうしてやりたい、と心に描きながら]
うむ。期待されて、できなかったら恥ずかしいがな。
[やがてランプを見つければ、ヴェスパタインの死を伝えるつもりだ。 長い付き合いだ。きっと魂を失った彼も、力を貸してくれるだろう。 もっともそれと一緒に、こう付け加えることは、忘れなかったと思うけど]
(108) 2013/06/16(Sun) 02時頃
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イアン。負傷したならば、私のところに来い。
[これは、彼のみに対する通信。事情を問われても、多くは語らない。 ただ、イアンの血の臭いが残っていたことを告げるのみ。 たとえ、ソフィアのところではなく、己の所に来ることを、疑問に思われたとしても。
初めて彼の名前を呼び、やがては他の者達を振り払うように、小屋を後にしたことだろう**]
(109) 2013/06/16(Sun) 02時頃
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風来坊 ヴェラは、メモを貼った。
2013/06/16(Sun) 02時頃
ヴェラは、血の臭いがしただけなら、ヴェスと共に襲われたとも思ってもらえるだろうか**
2013/06/16(Sun) 02時頃
ヴェラは、外に出れたなら>>109、ランプは不要と、その場に残していくことだろう……。**
2013/06/16(Sun) 02時半頃
風来坊 ヴェラは、メモを貼った。
2013/06/16(Sun) 02時半頃
風来坊 ヴェラは、メモを貼った。
2013/06/16(Sun) 15時頃
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―回想/崩れかけた小屋にいた頃に―
[ホレーショーの「時間稼ぎ」>>103の言葉には、軽く頷くに留めた。 完全に警戒は解いていないとはいえ、機会をうかがわれていたことなど気づいていないゆえ>>88、続く言葉には、素直に哀悼の意として受け取った]
刺青でデカくてもう居ない、な。>>111 確定せずとも噂も含めれば、心当たりが多くて誰か分らんが。 その口ぶりから察するに。お前の師か、目標……ってところか。
[ランプを探していたため、ほとんど独り言のようになってしまったが。 彼とどんな関係なのかは分からないものの、ヤニクの言う、「あの人」という敬意のにじんだように感じた呼び方と、「強さ」を暗に示す内容>>104より、勝手ではあるが推測する。
矢尻の傷に気付くことがあったかもしれないが、コリーンの声>>113に思うことはあれ、そこに口を挟むことはしなかった]
(128) 2013/06/16(Sun) 15時半頃
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[やがてランプを見つけて、呼びかけ>>108>>109を実行する。 実際、完全に目標を違わず伝えることができたかどうかは分からないが。 通じていたのだとしたら、彼女の言葉>>114により「うむ。ダメモトだな」と吹っ切れてやれたのが、理由の1つに挙げられたのかもしれない]
やるだけのことはやってみた。 ……と、言うわけでだ。 私はちょっと、行ってくる。
[イアンが負傷している可能性があることは言及していたものの。 特にコリーンに対しては、これで何度目になるだろうか。 その中でも、もっとも理由になっていない「行ってくる」を告げ、狼へと変貌し、雨の中へと飛び出していった]
(129) 2013/06/16(Sun) 16時頃
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ヴェラは、コリーンの小さな苦笑>>114には、全面的に何も言い返すことができない。
2013/06/16(Sun) 16時頃
ヴェラは、ホレーショーに、後でヘンジン>>77とドーテー>>88の意味を教えてもらおうと思っている。
2013/06/16(Sun) 16時頃
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―ヴェラの心中―
[ヴェラの行動は、他の物たちには冷静に見えたかもしれないが。 その心中は外面とは異なり、荒いうねりを上げていた。
イアンの血の臭いがしたように感じたこと。 それだけならば、ヴェラをここまで混乱に陥れることはなかっただろう。 イアンはヴェスパタインを探しに出て行った>>1:100のは、誰もが承知のことなのだから。 うまく落ち合い、そこで襲撃を受けて、イアンはなんとか逃げ出して。 そんなストーリーは、すんなりと成り立ってしまう。
ただ、そこにヴェスパタインに残された傷が加わってしまうと……。
腹の傷>>1:136は、分らない。 しかし、あの胸の傷>>1:151は、ヤニクが持っていたナイフ>>100でつけられる類のものとは思えない。 恐らくは、これだけ強靭だった男を断ち切れるほどの、重厚な得物による。
例えば……イアンの扱う、鉄の塊>>0:69、のような]
(140) 2013/06/16(Sun) 17時頃
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[仮にそうであるならば、なぜイアンはヴェスパタインを裂いた? 傷ついたヴェスパタインが介錯を頼んだとも考えられる。 ソフィアの存在を知ってはいて>>1:94も、回復は間に合わないと判断して。
だとすれば、それは自身も傷つきながらも、介錯を行える隙のある状況だったはず。 ならばなぜ、通信を試みない? 他の者に伝えない? ヴェスパタインが事切れる前に、彼にランプを渡さない? 仮にすべてが間に合わず、魔法を発動できなかったとしても……なぜ『ランプを探さなければならない』状況のままにした?
確信が得られているわけではない。 窺い知れない状況が重なれば、他のストーリーも生まれ得る可能性はあるだろう。
それでも、色濃く脳裏に描かれるのは、鎌とフォシャールとの交錯>>1:140。 そして、もしかしたら、生贄として飲み込まれた魂……>>1:156]
(141) 2013/06/16(Sun) 17時頃
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[できれば、そうでなければ良いとは思っている。
背に乗せて走ってやった、あいつの感触>>0:130を思い出す。 ともにぬくぬくした>>0:176、イアンのぬくもりを思い出す。
夢中になってくんくん>>1:106した、あいつが渡してくれた布>>1:58。 ローブから流れた、甲斐甲斐しくもイアンが絞った水の音>>1:95。
できれば、そうでなければ良いとは思っている。 ただ、あいつが、イアンが、そうであるならば……]
(142) 2013/06/16(Sun) 17時頃
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[仮に通信が届いていたら、イアンは気がついていただろうか。 混乱ゆえの早計だったかもしれないが、あの時、呼んだ彼の名前>>109に。
狼は、名前を呼び合うことで、個体の識別を行ったりはしない。 狼に近いヴェラもまた、相手を名前で呼ぶことはない。
名前を口にするのは、狼では認識できない『魂』、死した相手へ向けるとき。 だから、波打つ心の中で、『そうであれば』彼を死へ送るとの意思を、無意識に口走っていたのかもしれない。
イアンが、ヴェラのそんな習性を、知っていたかどうかは分からないが。
「私のところに来い」と言いつつ、自ら駆けていく矛盾。 ヴェラには窺い知れないことではあるが、それは奇しくも、廃屋を出たイアンの心情>>47と、似通ったものであったのかもしれない。
もっとも。雨により妨げられるこの廃村の中で、本当に彼と出会えるかどうかは、まだ分らないことではあるが]
(143) 2013/06/16(Sun) 17時頃
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―そして村の広場で―
[かつて、伝承において儀式が行われていたという場所>>125。 崩れた祭壇>>126と生気のない巨木>>80が見える。 狼はその場所で、緑の魔法使い>>134の姿を見かけることができただろうか?
見かけたならば、いや、今は彼女よりもイアン…… なんてことはせず、立ち止ったことだろう。 冷静さは留めども、錯乱する心中ゆえに、彼女が感じる冷たさ>>126は感じ得ることができなかったかもしれないが]
(144) 2013/06/16(Sun) 17時頃
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―ノアの伝承―
[これは、ヴェラは知らぬこと。 ただ、ソフィアが吟遊詩人から聞いたノアの伝承>>124とは、こんなものではなかっただろうか。
干ばつに苦しむ森奥の村に、祈祷師を名乗る詐欺師の男が現れた。 雨など勝手に降ると高をくくった詐欺師の男は、出鱈目な儀式を繰り返す。
しかし、雨が降ることはなく。 追いつめられた詐欺師の男と村人達は、心やさしい身寄りのない女を、出鱈目な呪いの生贄にと捧げようと試みた。
祭壇を築き、巨木>>124に女を括りつけ、その体を傷つける。 心やさしい女は、痛みに耐えながらも、こんな不安を胸に宿す。
たとえこれで雨が降っても、再び雨が降らなくなったら。 『別の誰か』が、再び犠牲になるのではないか、と]
(152) 2013/06/16(Sun) 18時頃
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[その時、どこからともなく、白く光る杯が中空に現れ、その場にいる者たちへと告げた。
『代償を捧げよ。さらば汝の願いを叶えてやろう』、と。
誰も彼もが雨を望み、その願いは叶えられた。 その場にいる人間全員が、『雨』となる代償を支払い>>125。
そして、『別の誰か』が犠牲にならぬよう願った女の望み>>127を叶えられ。 二度と誰も犠牲にならぬよう、『決して止まない雨』となる。
それを、誰が伝えたのかは分からない>>126が。
傷ついた女がなおもこの地で血が流れるのを憂い>>151。 時折、彼女の痛みを象徴するような、赤い雨が降るという>>150]
(153) 2013/06/16(Sun) 18時頃
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―現在/村の広場で―
[狼は、ふと天を仰いだ。 しとり、しとりと降り落ちるは、色のついた朱の雨粒。
純白の毛を染めていく赤を見上げて。狼は、くぅん、と一声鳴いた**]
(154) 2013/06/16(Sun) 18時頃
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風来坊 ヴェラは、メモを貼った。
2013/06/16(Sun) 18時頃
風来坊 ヴェラは、メモを貼った。
2013/06/16(Sun) 22時頃
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―村の広場で―
[駆けて行く狼は、この場所で立ち止まる>>144。 その場所には、フードを外し、祭壇の後へと跪くソフィアの姿>>156が。 唯一の武器、レイピアを地に差し黙祷を捧げる姿から分かる。 近くに死体がない以上、おそらくは、先の自分の通信を知り>>155、ヴェスパタインの冥福を祈っているのだろうと推測できた。
2人の関係は分からない。 ただ、危ういな。と、狼は思う。
死者への哀悼は、死者の気持ちを汲みはかり、その冥福を祈るもの。 思えば彼女は、初めて会った時も、魔物>>1:38や動植物>>1:39についても知りたいと願っていた]
(170) 2013/06/16(Sun) 22時半頃
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[以前、ヴェラはコリーンに、『頭』と『腕』の話をしたことがある>>162。 「あいつが『頭』で、私は腕のようなものだ。対になるならば、あいつだな」 指示語ばかりの上、イアンを知らないとなれば、せいぜいヴェスパタインについて勘付かせるのがせいぜいだったが。 そんな間柄と思う相手でさえも、知らぬままで構わないと>>44、受け入れるやり方だってある。
おそらく、イアン同様、心根の優しい者なのだろうとは思えども。 ヴェラはこうも思っている。 割り切ることをできないまま、強く『知りたい』と願う気持ちも、高じれば時に欲望となり得ると……。
一つひとつ言葉で語るつもりはないにせよ。 放っておくことはできず、近づこうとしたところで、ソフィアが天を仰いでいる>>157ことに気がついた。 いつの間にか、異質な雨の臭いが、さらに異質な臭いへと変貌している。 つられるように空を仰げば>>154、そこには、ヴェラは由来も知らない、赤い雨>>154]
(171) 2013/06/16(Sun) 22時半頃
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―広場・ソフィアとの再会―
[事情が分からないまま、思わずくぅんと鳴いてしまった。 魔物の攻撃とは思えないが、白い毛を染める赤い染みは、これまで以上に視界を奪い、臭いを潰えそうとしているように感じてしまう。 体を赤く染めながら、やっかいだな、視線を戻した時にはソフィアを剣を構えずにこちらに走り寄っていた>>158。 「使いすぎは良くない」>>5と言われてしまったこともあるが、見知ったものしかいなだろう地では、もはや不要の心配だろう。
問いかけに、ううん、と首を振った>>159。 ぎゅっと抱きしめられる感触は、なでなでと比べても悪くはない。
怖かったのか。それとも安心したのか。 彼女の心中も推し量りつつも、答えは求めず、舌の届く範囲で舐め、染まった赤を落としてやった]
(172) 2013/06/16(Sun) 22時半頃
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ヴェラは、ソフィアの多分首辺りになるのだろうか。赤い雨の味は、微かに鉄の風味がした気も……
2013/06/16(Sun) 22時半頃
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[腕から解放されてから、魔法を解除する。 もはや何度も濡れている。体が重く、供物の消耗も激しくなれど、雨の下の人の姿は、覚悟の上だ]
……いや、私は見ていない。 もしかしたら、という痕跡ならば見ないでもなかったが。
[首で崩れかけた廃屋、すなわちヴェスパタインの死体がある方角を示し、「あそこでだ」と、内容を説明する>>113。 矢尻と思しき傷を持つ、木の魔物の死体。そこにヴェスパタインの死体があったことも含めて。私はあそこから来たのだ、と。 上がった名前を聞き、ホレーショーがその場を離れたのは、ツェツィーリヤの前なのだろうと推測できた]
少なくとも、あいつ(ツェツィーリヤ)の血の臭いは、残ってはいなかった。 あいつ(イアン)の血の臭いは、残ってはいた気がしたんだが。
[怪我について心配している様子を見れば、負傷はしていないだろう旨を伝える。 ついでに、「私はあいつ(イアン)を探している」とも]
(173) 2013/06/16(Sun) 22時半頃
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ヴェラは、「あいつ」が分からない場合、名前を聞いて確認してくれれば、「それ」と頷くことだろう。
2013/06/16(Sun) 22時半頃
ヴェラは、赤い雨の影響か、臭いは非常に捕え辛くなっている……。
2013/06/16(Sun) 23時頃
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―広場で―
うむ。大した怪我ではなければいいが……。>>184
[事実、それを心配している気持ちがないわけではない。 今はただ、疑念が重くのしかかり、そうでない可能性>>176に気持ちが飲み込まれているのみで]
お前も、重々気をつけろ。癒し手に怪我をされてはかなわん。 もっとも、お前が『対象』でなければ、の話だが。
[言いながらも、そうだった、と思いだす。 狼の体内に隠していた、死にかけの猫と酒のみが入った革袋を彼女に投げ、「約束の餌だ」と投げつけた]
だいぶ弱ってはいるが、恐らく腹の足しにはなるだろう。 お前が持っていろ。
[彼女の供物が、『生贄』により回復できないこと>>186>>187は知らないため、そう言い残し……]
(194) 2013/06/16(Sun) 23時半頃
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[その後、交した会話はあっただろうか。 ともあれ、激しい獣の叫び声>>192が聴覚を貫いた。 この村の、この先の、さらに奥の森の方から。 少なくとも、人型であろうと分かる>>193ほど]
……お前はここにいろ。恐らくは、やばい相手だ。
[赤い雨に遮られ、臭いは完全に断たれている。 頼りになるは、その声のみか。 この言葉に、ソフィアが従うかどうかは分からない。それは彼女が決めること。 ただ、ためらわずに白狼の毛皮を発動させる。 狼は、自ら同様遠吠えることを知る魔物を目指し、駆けだした]
(195) 2013/06/16(Sun) 23時半頃
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