人狼議事


88 吸血鬼の城 殲滅篇

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視点:


墓荒らし ヘクターは、メモを貼った。

2012/05/03(Thu) 00時頃


メモを貼った。


【人】 墓荒らし ヘクター

― 1F:大広間 ―

[大広間の天井にぽつりと現われた染みは
急速に黒く、大きく広がっていく。

やがて、ぽたりと雫が垂れ落ちたのは、
戦いを見守る修道士の背後。]

(1) 2012/05/03(Thu) 00時頃

メモを貼った。


墓荒らし ヘクターは、メモを貼った。

2012/05/03(Thu) 00時頃


墓荒らし ヘクターは、メモを貼った。

2012/05/03(Thu) 00時頃


[感傷も言い訳も要らない。
唯一の望みに、
錬金術師の、治療師の誇りも、
人の心も魂までも賭け《ベットし》たのだから。]


メモを貼った。


【人】 墓荒らし ヘクター

― 1F:大広間 ―

[床に滴り落ちる闇の雫は次第に量を増し、
やがて、闇の本体がぬるりと岩の間から姿を現す。

水滴の形で天井から下がった闇は、ふいに大きく広がり
修道士の全身へと覆い被さった。]

(3) 2012/05/03(Thu) 00時半頃

【人】 墓荒らし ヘクター

 『よう。』
 『背中がお留守だぜ。』

[肌を直接震わせるように声をかけ、
同時に、勢い良く魔力を、精気を啜り上げる。
"影"と同じ、それ以上に強力な闇の技。]

(4) 2012/05/03(Thu) 00時半頃

メモを貼った。


[深い水底に落ちるように、消耗しきった心は眠りにつく。

次に目覚めるのは、死者のために用意された地下聖堂。]


メモを貼った。


メモを貼った。


メモを貼った。


墓荒らし ヘクターは、メモを貼った。

2012/05/03(Thu) 00時半頃


メモを貼った。


墓荒らし ヘクターは、メモを貼った。

2012/05/03(Thu) 01時頃


【人】 墓荒らし ヘクター

― 大広間 ―

 今来たところだよ。
 言っただろ。
 おまえは、泣くほど可愛がってやるって。

[問いに答える口調は、舌なめずりする獣そのもの。
闇は十分に精気を吸い終わると、形を取り戻した。
修道士の首に腕を廻し、
杖を持っていない方の手を後ろに捻り上げて、背後に立つ。]

(10) 2012/05/03(Thu) 01時頃

【人】 墓荒らし ヘクター

 坊主。

[呼びかけたのは、騎士を追う剣士に向けて。]

 遊んでいる最中邪魔して悪いが、
 こいつはもらっていくぜ。

[言うやいなや、
腕に獲物を捕らえたまま、北の扉へと退がっていく。]

(11) 2012/05/03(Thu) 01時頃

―― 地下聖堂 ――

[目覚める為の力は未だ足りない。
否、目覚めるに足るだけの贄は確かにあった。
けれど、この魔性が現世に戻る要素が欠けていた]


―――……


[城の何処かで命の灯火が消えた気配を感じ取れば
女は微かに柳眉を寄せた]


【人】 墓荒らし ヘクター

[振り上げられる杖(>>13)
それを止めるには、少々手が足りなかった。

苦し紛れのように振り下ろされた杖の先端は
先程、剣士に斬られた傷を再び抉り、]

 ―――……いってぇな。
 漸く、塞がったところだってのに。

[少しの息と、文句の言葉を吐いて、
修道士の首に回した腕に、力を込めた。
息を、血の流れを阻害するほどに、強く。]

(20) 2012/05/03(Thu) 01時半頃

【人】 墓荒らし ヘクター

[追ってくる剣士に牙を見せて嗤い、
修道士を引きずって、北の扉から外に出る。]

 ヒュー・ガルデン、おまえも一度退け。
 お楽しみは、後だ。

(21) 2012/05/03(Thu) 02時頃

【人】 墓荒らし ヘクター

[騎士に指示を出し、自分も外の土を踏んだところで
金髪の剣士に声を掛けた。
かつて、自分を倒した相手と同じ技を使う男。
懐かしい気配の名残。]

 いいぜ。追ってこいよ。
 少しくらいなら、待っていてやる。
 オレを失望させてくれるなよ?

[来なかったら修道士を殺す、とは言わなかった。
どのみち来ても殺すのだから。

修道士には、幾度も痛手を受けた借りがある。
簡単に殺すつもりもない。]

(22) 2012/05/03(Thu) 02時頃

メモを貼った。


【人】 墓荒らし ヘクター

[そうして、修道士を掴んだまま、
身体の半分を闇に変えて、ずるりと城の壁を登っていく。

修道士が妄執のように握っていた杖が
幾度も壁に当たり、悲鳴のように甲高く鳴っていた**]

(23) 2012/05/03(Thu) 02時頃

墓荒らし ヘクターは、メモを貼った。

2012/05/03(Thu) 02時頃



[鏡は討伐隊と吸血鬼たちの様子を映し出す。
それを見る者が居る居ないに拘らず、気紛れに――**]


メモを貼った。


【人】 墓荒らし ヘクター

― 4F:本館屋上(26) ―

[修道士を引きずったまま、
闇の領主は城館の壁を登り切り、
南側に伸びる塔の上に滑り込む。]

 そら。終点だ。

[修道士の身体を冷たい石の上に投げ出し、
"影"を喚んで押さえ込ませる。
自分は、その前を塞ぐように立ちはだかった。]

(24) 2012/05/03(Thu) 07時半頃

【人】 墓荒らし ヘクター

 オレは昔から、くだらん理屈をこね回す奴が嫌いでな。

[修道士を見下ろして、右手を突き出す。
掌から、どろりと溢れる闇。]

 喜べ。
 好きなだけ泣いていいぞ。

[鋼の色に変じた闇の刃を手に、
領主は牙を剥き出しにして嗤った**]

(25) 2012/05/03(Thu) 07時半頃

―地下聖堂―
[……はっと目を見開く。
見知らぬ天井、濃密な花の香。]

 ここは……

[ゆっくりと身を起こし、辺りを見回す。
見慣れぬ、部屋だった。]


[そこで、最後の記憶を思い出した。
見下ろす自分の身体には、傷も汚れもなかった。
焼け焦げ血に汚れ、ボロボロになっていた筈のローブさえ、この城に足を踏み入れる前と同じに戻っていた。

両の手のひらをじっと見つめる。
薬品の滲みのついた指先も、記憶のとおりだった。
ポーチから小さな刃を取り出し、指のはらをつつくと、ぷくりと血の滴が盛り上がった――ように見えた。
だが。]


[痛いのか痛くないのか分からない。
このかすかな指先のうずきは、痛み――なのだろうか。
傷ついた指をしゃぶると、ほんのりと潮の味を感じた――ような気がした。]


[事態を悟ったのは、ラルフの姿を認めた時だった。
吸血鬼であるアヴァロン伯、行方不明と聞かされたエリアスはともかく、死者となったことが疑いないラルフが生前と同じ姿でそこにいるのを見れば。]

 ああ……――

 それでは、やはり、

[叶わなかったのか。
笑みの形に強張った、わななく唇で呟いて、眼鏡を外す。
俯き右手で顔を覆って、長い間そうしていた。**]


【人】 墓荒らし ヘクター

[影に手足を捕らえられ
床に磔られた獲物の姿は
酷く哀れで惨めで、嗜虐の心をそそった。

同時に、尚も一抹の気高さを残し
侵しがたくあるのは、神とやらの加護ゆえか。
或いは、本人の信じる心の強さゆえか。


  いずれにせよ、折り砕く楽しみが長く続くのは
  良いことだ。]
 

(36) 2012/05/03(Thu) 10時半頃

【人】 墓荒らし ヘクター

 ……異端、なぁ。

[修道士の言葉を拾って返し、
小癪な言葉を吐く口元に、剣先を突きつける。]

 貴様らはそう言うが、
 オレは誰に呪われた覚えも無いぜ?

[かつり、と歯に当たるほどに刃を下げたが、
それ以上突き入れることはせず、
切っ先を返して喉元に向けた。]

(37) 2012/05/03(Thu) 10時半頃

【人】 墓荒らし ヘクター

 獲物に何を言われようと別に構わんが

[喉にごく浅く切っ先を埋め、
そのまま下へと押し下げていく。
喉元まで覆う修道士の黒衣が切り裂かれ、
胸まではだけられた白い肌の上に、
薄く赤い筋が刻まれる。]

 神なんざ得体のしれないものを持ち出して、
 妙な理屈で難癖つけるのが気にくわねぇんだよ。

[ざっと剣を横に払えば修道服が破れて開かれ
先程杖で抉られたのと同じ場所に、刃が食い込む。
命を脅かすほど深くなく、痛みだけを与えるように。]

(38) 2012/05/03(Thu) 10時半頃

【人】 墓荒らし ヘクター

[尚も責め苛むべく動く刃が背後からの声で止まった。]

 来たか。

[現われた"子供"の気配は闇に馴染み、
人を殺して動じぬ、闇の狩人たる資質を見せていた。
それが、もともとの性質であったとはいえ、
そこに喜びを加えるのは、あとほんの一押しのこと。]

 おまえも混ざるか?

[残虐な悦びに瞳を輝かせたまま、
"子供"を側に差し招く。]

(39) 2012/05/03(Thu) 10時半頃

【人】 墓荒らし ヘクター

[修道士を玩んでいた剣を引き、己の左腕に当てた。

鋼色の刃が肉を裂き、
とろりとした赤が盛り上がる。]

 そら。約束だ。
 飲むがいい。

[修道士の前で、見せつけるように吸血を促す。
闇の濃さをいや増すだろう、己の血を**]

(40) 2012/05/03(Thu) 10時半頃

[地下聖堂に増えた気配。
向けられる視線。
紡がれた言葉。

女は新たな犠牲者へと眼差しを向けた]


また、一人……


[顔を覆うレオナルドの様子をゆると窺うが
声掛けるは憚られそのままくちを噤んだ**]


【人】 墓荒らし ヘクター

 ここでだ。

[許しを請い憐れみを誘うような濡れた眼に
微笑みとともに命じる。]

 オレと二人きりになりたいというわけでもないだろう?

 ―――餌のことなど気にするな。
 そら、もったいないだろうが。

[重ねて言い、赤の滴る腕を揺らして誘う。]

(51) 2012/05/03(Thu) 13時半頃

【人】 墓荒らし ヘクター

 呪いを振りまく、だと?

[さらに言葉を並べる修道士へは
嘲りの笑みとともに、剣を横に払う。

胸に刻まれる、横一文字の赤い線。
先の傷と合わせれば、まるで十字架のよう。

薄く裂かれた肌から、ぷつりぷつりと赤い珠が浮かぶ。]

 下らんことを言うな。

(54) 2012/05/03(Thu) 13時半頃

【人】 墓荒らし ヘクター

 食事をし、仲間を増やしているだけだ。
 貴様らとて、していることだろう。

[とすり、と剣を突き下ろして修道士の左腿を薄く抉り、]

 ――― これは、趣味だがな。

[愉悦に目を細めた**]

(56) 2012/05/03(Thu) 13時半頃

―回想:地下聖堂―

[エリアスの姿を見れば、ふと視線を落とす。]

 そうですか、貴方も……。

[寂しげな笑顔を浮かべながら、新たなる客人に軽く会釈を。
二人の言葉を聞けば、物憂げに視線を彷徨わせた。]

 こうして、ここに居るからには……。
 僕も、神の御元に招かざる立場という事なのでしょうね。

[疑いがあったとはいえ、無抵抗の女性を手にかけ。
そうして、追われる身となって生を終えた。
最後に相対したのは愛する主を失い復讐鬼となった男であったが。
不思議と、その男の生き様を羨ましくも思うのだった。]


[死にたくなかった…という言葉を聞けば
切なげに目を細める。
だが、アヴァロン伯の言葉には、僅かに顔を青ざめさせた。]

 闇に属する者としての生とは……。

[それはつまり。
自分達が対峙してきた、吸血鬼と同等の存在になるという事。
心の中で、恐怖と反発とがせめぎ合う。

だが、鏡に映る友人――ドナルドの姿を目にすれば……。]

 …………新たなる、生……?

[自身の持つ道徳心は拭いきれず。
かといって、新たなる生を受けた仲間を否定する事も出来ず。
どうしていいかわからず、ただ呆然と鏡を眺めるのだった。]


―現在:地下聖堂―

 …………あぁ、貴方まで……。

[レオナルドの姿を見れば、悲しげに目を伏せる。
右手で顔を覆って俯く様を見れば、視線を外し。
かける言葉も見つからず、深く、息を吐くのだった。]

 他の皆は、無事なのでしょうか…。
 誰か一人でも、無事で居てくれれば……。

[一縷の望みをもって、再び大鏡へと目を向けるのだった。**]


[聖堂に収められたるは吸血鬼の灰。
朽ちることなき其れは女が蘇るに必要なモノ。

どちらか選べぬ様子のラルフを見遣り
少しだけ困ったような笑みを浮かべる]


闇に生きるか
このまま朽ち果てるか
選ぶのは貴方自身

――…けれど時間は限られる
余り時間が経ち過ぎては蘇る術は失われるかと


[エリアスを一度見詰め
女は自らの力が届いたか否か確かめるような素振りをみせ
ゆら、と立ち上がる。

ふと誰かに呼ばれたような気がして
聖堂の中央で仄暗い天井を見上げた**]


【人】 墓荒らし ヘクター

[ドナルドの指が腕に触れ
乾いた唇が傷口に触れる。
急き立てられるような吐息が、熱を錯覚させる。

 舌が這い、赤が啜られる。
 微かに耳を打つ水音。流出する、命。

凭れ掛かってきた頭を支え、
肩を抱くように手を回して、"子供"の思うままにさせる。
変わらぬ傲岸な表情の中、僅かに混ざるのは
幼子が乳を吸うのを見守る母のごとく、
満ち足りた微笑み。]

(64) 2012/05/03(Thu) 16時頃

【人】 墓荒らし ヘクター


 ……、――――。

[牙が食い込めば小さく眉を動かしたが、
止めるようなことはせず、求めるに任せる。

己の闇が子の体に満ち、
さらなる変異を、新たな力をもたらすさまを
静かに見守った。]

(65) 2012/05/03(Thu) 16時頃

【人】 墓荒らし ヘクター


 ――― 同じだろうが。

[修道士に視線を向けぬまま、
悲痛な声を、嘲笑ってやる。]

 命を、狩って、喰らう。
 子に、情を、注ぐ。
 ………変わらんさ。

[初めての血に酔い、夢中で啜る子の髪を撫で、
見せつけるように、修道士へと体を向ける。]

 ほら、見ろ。
 可愛いもんだろ?

(66) 2012/05/03(Thu) 16時頃

【人】 墓荒らし ヘクター

 
 心配すんな。
 いずれ、貴様もこうなる。


[さらりと、宣告した**]

(67) 2012/05/03(Thu) 16時頃

[額に暖かさを感じ、そっと目を閉じた。
アヴァロン伯の言葉を耳にする。
心地よい響きに包まれて、意識が混濁していく。

魔女と疑われ。
異端審問という名の拷問。
言葉も届かず。
赦しを請うても聞き入れられずに。

幾つもの忘れ難き記憶が浮かんでは消えて。
最後に浮かんだのは救済の言葉をくれた女の顔だった。]


 ―――…。

[目を開けるとそこには女性の顔があった。
何やら様子を窺っているようだが、よく分からない。
どこか懐かしい気がする。
女性が立ち上がるとそれに釣られるように視線を動かし、他にも人がいた事に気づいた。

 ――知らない人。

知らない場所。
知らない人。
それでも不安もなく、ぼんやりと辺りを見回している**]


 朽ち果てる……。

[女の言葉を、声を落として呟く。
やがて崩れ落ちるであろう自らの肉体を思えば、生への執着が芽生えもするが。
持って生まれた敬虔な心との間でせめぎ合う。]

 僕は…………。

[救いを求めるかのように、かつての仲間の姿を求め視線を彷徨わせる。
だが、そこにあるのは救いではなく――…。
より一層自らを苛む事になるのだった。]


[やがて、アヴァロン伯がエリアスの元に赴くのを見れば。
じっとその表情を窺う。

エリアスの選択を受け入れながらも。
自らは決断を下す事が出来ず、ぼんやりとした表情を幾分羨望の眼差しで見つめていた。**]


【人】 墓荒らし ヘクター

[熱に浮かされたように上げられる"子"の瞳。
腕から離された口元を指先で拭い、
顎に指をかけて持ち上げ、覗き込む。

潤む瞳に浮かぶ、絆の紅。]

(81) 2012/05/03(Thu) 18時半頃

【人】 墓荒らし ヘクター

[闇の囁きに、"子"が頷く。
逸らされた視線に未だ抑圧はあれど、
拒絶の色は薄い。

満足して頭でも撫でようと手を伸ばしたとき、
螺旋階段から飛び込んでくる姿(>>68)があった。]

 ………どこまでも無粋な奴だな。

[突き出された刃を躱して、ドナルドがとびすさる。
余撃を避けて自分も一歩下がった。

攻防を眺めながら、
無言で剣先を修道士の首筋に置く。]

(82) 2012/05/03(Thu) 18時半頃

【人】 墓荒らし ヘクター

[脅しの言葉は口にしない。

ただ、わかっているだろ、とでも言いたげに
修道士を見下ろし、剣士に視線を投げた**]

(86) 2012/05/03(Thu) 18時半頃

【人】 墓荒らし ヘクター

 …なぁ。

[のんびりと戦いを眺めているようで、
構えた剣は僅かばかりにも動かず、
修道士の首に鋭い圧迫を伝えている。]

 おまえの命が惜しくば剣を捨てろ、
 ―――なんて命じたら、
 あいつ、どうすると思う?

[修道士を見ないまま、彼だけに届く声を投げる。]

(94) 2012/05/03(Thu) 19時頃

【人】 墓荒らし ヘクター

 どうかな?

[反問する修道士に向けた笑みは、
邪悪と称するに相応しい。]

 なら、試してみるか?

[先程自分が口にした通りの内容、
それよりもなお抗し難い要求を突きつけるつもりだと、
口調の端から滲んでいる。]

(99) 2012/05/03(Thu) 19時半頃

[――随分と時間が過ぎてから。
覆った手のひらの下で唇がくっと歪む。]

 ……そうですよ。
 とうに分かっていたことだった。

[ふふ、と自嘲の笑いが口をついて出た。]


墓荒らし ヘクターは、メモを貼った。

2012/05/03(Thu) 20時半頃


[幻聴かと思い始めたその時
今度は確かな呼び声が女の鼓膜を震わす。
女の名を呼ぶのは騎士の声
一つ一つの言の葉がクラリッサの心を揺さぶる]


――…同じ世界で生きて呉れる ?
本当に、…… ?


[途惑いながらも今は遠くある騎士の声に応え
込み上がる何かを堪えるように柳眉を寄せる]


[帰還を促す声が胸に響く。
騎士の流した血が城を伝い地下に眠る灰へと集まってゆく。
聖堂の棺に収まる灰が元の形を取り戻し始める]


ヒュー、私の騎士……


[秘めやかに騎士の名を呼ぶ。
彼の思い籠もる呼びかけとその血をもって
蘇るための要素は満たされる。
語りつくせぬ想いを抱いたまま女は一度目を伏せた]


【人】 墓荒らし ヘクター

 ハハハハハハッ―――!

[戦いを眺めていた闇の主は、不意に腹を抱えて爆笑し、
おもむろに、手にしていた剣を修道士の腹部に突き立てた。
内腑も、太い血の脈も傷つけぬ、絶妙な位置。]

 良いぞ、ドナルド。そうだ。

 やはりおまえは、"良い"。

[笑みのままに言い放つと、
剣をそのままに、大股に前へ出る。]

(110) 2012/05/03(Thu) 20時半頃

【人】 墓荒らし ヘクター

 下がれドナルド。
 おまえにはまだ、死なれては困る。

[修道士の腹に置き去りにした剣の代わり、
突きだした掌から闇が伸び、身長ほどもある金属の棍に変じる。]

 ヒュー。
 おまえは、そこの修道士を黙らせておけ。
 オレが良いと言うまでな。

[背後に聳える北の塔にも声を放ち、
あとは顧みることもなく、剣士の前へ出た。]

(111) 2012/05/03(Thu) 20時半頃

[術は効力を発揮したらしい。
深紅の双眸がエリアスと交われば緩やかに笑む]


エリアス、覚えていて
これがあなたの大切な名前

これからは私があなたの親になろうと思うのだけど
――…あなたは其れを許して呉れる ?


[頼りなさを自覚していたから
控えめにエリアスの心を確かめる言葉を向けた]


人として死ぬも
魔として新たな生を歩むも――…

それは貴方がたの心次第


[ラルフとレオナルドの二人に
凛とした声を響かせ女は時が満ちるのを待つ]


【人】 墓荒らし ヘクター

[手にした棍を突いて床材を揺るがせ、
傷ついた剣士に、視線を投げる。]

 ガストン・ワイルダーに敬意を表して、
 その技を継ぐおまえに、選ばせてやろう。

 このままオレと戦って、あそこの修道士もろとも死ぬか、
 オレの血を受け入れて眷属となる代わりに、
 あそこの修道士を解放するか、
 あの修道士を眷属として差し出す代わりに、
 貴様が解放されるか。


 好きにしていいぞ。
 

(115) 2012/05/03(Thu) 21時頃

【人】 墓荒らし ヘクター

 ほう?
 そうか。

[選択肢に無い答えを言った剣士に対し、
上機嫌なままの笑みを向ける。]

 確かに。
 あいつならそう言うだろうなぁ。

[うんうん、と頷きながら棍を斜め右前に低く構え、]

(124) 2012/05/03(Thu) 21時半頃

【人】 墓荒らし ヘクター

 ドナルド。ヒュー。

 その修道士を、適当にばらしておけ。

[命じるやいなや、修道士を押さえつけていた影と、
床に縫い止めていた剣を、もろともに消す。

まるで、抗えとでも言うように。
戦いによらぬ死には、価値がないといわんばかりに。]

(125) 2012/05/03(Thu) 21時半頃

【人】 墓荒らし ヘクター

[そして、改めて剣士に視線を向けた。


 ―――来いよ。


さらに下げられた棍の先が、剣士を誘う。]

(127) 2012/05/03(Thu) 21時半頃

 この世に神などいない。


 あるのは世界を動かす冷徹な機構だけだ。
 また、そうでなくてはならない!

[唇から洩れ出した低い笑いは、徐々に感情の制御を失った狂的な哄笑へと変わる。]


【人】 墓荒らし ヘクター

 ――― 良い

[並みの人間ならば動けぬほどに傷ついている剣士が
真っ直ぐにこちらへ駆け、飛ぶ。

それでこそ、と笑みが浮かぶ。]

(135) 2012/05/03(Thu) 22時頃

【人】 墓荒らし ヘクター


 ……が、まだ遅いッ!


[石床の表面が削れるほどに踏みしめ、
身体を横へと逃がしながら棍を引き、
落ちてくる軌道を読んで、突き上げた。

チッ、と音を立てて髪の毛が幾筋か飛び、
首に近い肩を刃が通り抜けて、血しぶきが上がる。
それすらも、心地良いと思う。]

(136) 2012/05/03(Thu) 22時頃

貴方の仲間……
修道士さまに聞かせたい台詞ね
彼なら如何こたえるのかしら


[学者然とした彼の言葉
ゆうるりと口を開く]


 エリアス…私の名前。

[呟けばそれはしっくりと馴染み。]

 貴女が私の親…?

[問われてアヴァロン伯をじっと見つめ。
やがて頷いた。

彼女を見ていると安心する。
彼女に委ねれば間違いなんてない、何故かそう確信して。
嬉しそうに笑みを浮かべた。]


[エリアスの笑みと返事に安堵の吐息が零れる。
ほっとしたような嬉しそうな
そんな笑みを頷くエリアスに向けた]


好かった
私の名はクラリッサというの
よろしくね、エリアス


[現世へと呼び戻そうとする騎士が紡いだ名を
守りたいと思う存在に告げて
女はこれから歩むべき未来を模索する]


【人】 墓荒らし ヘクター

[棍の一撃で吹き飛び、地に落ちた剣士へ向かい、
半身を赤く染めて、悠然と歩み寄る。
途中、転がった剣の柄を足で踏みつけて、立ち止まった。]

 なあ。
 なんで貴様が今まで生きていたか、わかるか?

(143) 2012/05/03(Thu) 22時半頃

【人】 墓荒らし ヘクター

 それはな。
 
[問いに答えが返るのを待たず、
自ら、先を明かす。]

 最初に"娘"を傷つけたのが、貴様だからだよ。

[この剣で、刺し貫いた。
どれほど洗おうと、どれほど他の血にまみれようと、
微かに感じる"娘"の血の臭いが、それを教える。]

(144) 2012/05/03(Thu) 22時半頃

[レオナルドの言葉を聞けば、切なげに目を細め、深く息を吐く。
彼がそう思うのも無理は無い。
正義の為にと果敢に戦った挙げ句がこの有様なのだ。
ともすれば、自身も折れそうになる心を懸命に支えながら。

それでも何かに縋り付きたいと、じっと時折鏡に映る未だ懸命に戦う仲間の姿を見つめていた。**]


【人】 墓荒らし ヘクター

 だから。

[剣の柄を蹴り飛ばし、剣士の側へ押しやる。]

 立てよ。
 もう少し、オレを愉しませろ。
 最後の最後まで苦しんで血反吐を吐いて死ね。

 "娘"のために、最後の一滴まで血を流せ。

(145) 2012/05/03(Thu) 22時半頃

 クラリッサ様。

[確かめるように呟き。]
 
 よろしくお願いいたします。

[深々と頭を下げた。
クラリッサは親になるという。
なら、娘の自分は何をしたらいいのだろうか。
疑問は浮かぶが、きっとこれから分かってくるのだろう**]


[これから結ぶは親子のような関係。
けれどクラリッサが望むとすれば
他愛ない日常を語らえる友のような関係。
そうなるには先ず互いを知ってゆかねばならぬだろう。
自然とそうなれるよう時間を積み重ねたいと思う]


さま、は付けなくていいのに


[垂れるエリアスの頭に手を伸ばし、そと撫で遣る]


少しだけ、此処で待っていて
すぐに、あなたを迎えにゆくから――…


 「全知全能の創造主」などという、幼稚で愚昧な暴君が世界を支配していると考える方が愚かでしょう?
 この不完全な世界を創造し支配する存在がもしあるとするなら、それは不完全な造物主に過ぎない。

[眼鏡のレンズが蝋燭の光を反射したようにギラリと光る。]

 それとも、被造物に苦痛に満ちた生と残酷な死を与え、悪のはびこる世を肯定する「神」が、実在したほうが良いとでも?
 そんなものが存在するとしたら、それは「邪神」と呼ぶ方が相応しい!

[いつも笑んだような穏やかな表情を浮かべていた錬金術師は、今や悪霊と呼ぶほうが相応しい邪悪な知を湛え、高らかに叫んだ。]


【人】 墓荒らし ヘクター

[剣士が得物を掴み、再び立ち上がって駆けてくるのを、
歓迎するように迎える。

狙いは、こちらの心臓。
軌跡も、勢いも絶妙なその一撃に対し、
僅かに身をひねって、急所から逸れさせる。

逆に言えば、完全には躱しきれなかったのだ。]

(158) 2012/05/03(Thu) 23時半頃

【人】 墓荒らし ヘクター

 良い一撃じゃねぇか。

[背中から剣の切っ先を生やしたまま、
血の泡で口角を汚しながら笑い、
剣士を抱きすくめるように牙を剥く。

無防備な首筋が、目の前にあった。]

(159) 2012/05/03(Thu) 23時半頃

[くつくつと嗤い声を上げながら、ゆらりと影のように振り向き、クラリッサを見遣る。]

 人間ごっこ、ですか。
 あなたはまだ自分が人間だという自己欺瞞を演じ続けるつもりなのですか?
 無垢で純真で、弱くて無知のまま、自分からは何ひとつ引き受けようとしない。
 可哀想な存在のまま、慈悲を垂れたつもりですか?

[にたりと口の端を三日月のように吊り上げた。]


魔性に「神」を論じるのも妙ね
苦痛に満ちた生と残酷な死……
貴方はその「神」とやらに絶望したの ?
それともこの世界に絶望したの ?


[レオナルドの高らかな叫びを聞けど
向ける声は相変わらず穏やかで静かな響き]


人間だとは思っていないわ
だって、私は既に二度も死んでいるのだから


[自らの弱さも知っている。
レオナルドの言う事にはずれでありあたりである]


慈悲――…
そう、貴方にはそんな風にみえるのね
私の為す事は慈悲でなく欲
私は自らの欲の為に動いている


[嘲笑を浮かべ、クラリッサに歩み寄る。]

 よくもあのヘクターが、そんなに弱い存在を傍に置いておいたものですね。
 それとも、弱いからこそあなたを愛でたのですか?

[呆れたような声でクラリッサを見下ろした。]


――…如何なのかしら
彼の方に尋ねてみれば分かるのではなくて?


[緩く首を傾げながらレオナルドを見上げる]


 全知全能の造物主が存在しない以上、
 善悪は概念に過ぎず、絶対的な価値を持たないのだから、
 「魔」など存在の有り様を示す言葉に過ぎない。

[指で眼鏡を押し上げ]

 私は絶望などしていませんよ?
 むしろ世界の真実を悟って、心が晴れ晴れしたくらいです。

[歪んだ笑みを唇に刻んで、愉しげに腕を広げた。]


【人】 墓荒らし ヘクター

 ……なんなら、一緒に死ぬか?

[声は、こんな時でさえ喜悦に満ちていた。
血に酔い、血に猛っている。
自分の血に。相手の血に。

拘束から逃れようとあがく剣士を締め上げ、
防ごうとする手首を掴んで引きはがす。
そうして、露わになった首筋に牙を突き立て、引き裂いた。

血を啜る、などという生やさしいことはしない。
噛み裂き、食い破り、引きちぎる。
溢れる血潮を浴びながら、堪えきれないというように笑う。]

(168) 2012/05/03(Thu) 23時半頃

「魔」が存在の有様を示す言葉だというのなら
「神」もまた存在の有様を示す言葉かしら


[語るレオナルドの様子を不思議そうに見詰める]


人の一生で悟れるほど
世界の真実は単純だったの ?


世界の真実を悟れたほどの貴方なら
彼の方が私を傍に置いた理由も分かるのではなくて ?


[先ほどレオナルドが口にした疑問をなぞり
ゆるやかに笑みを浮かべる]



 もし尋ねることができたら訊いてみましょう?

[くつりと暗い冷笑を浮かべ、優しげな手つきでクラリッサの髪に触れようとする。]

 うるわしい姫君。
 あなたの美しさは、あの暴君を以ってして傾城に足るに相応しいようだ。


 私の悟った世界の真実は、世界を動かすものは善も悪も無い、精緻な機構だったということですよ。
 その仕組みを、原理なり法則なり一部でも解き明かすことができたなら……!

[その眸に、一瞬だけかつての誠実な学徒であったころの純粋な知の憧れが戻り輝いた]


 それを知ることができたなら――!

[切ないほどの熱情を込めて囁いた。]


尋ねて答えを得たなら――…
その答えを貴方の口から聞きたいわ


[当人に其れを聞く勇気はないのか
冷笑浮かべるレオナルドにそんな事を言う。
伸ばされた手を避けることはなくはたりと瞬くのみ。
触れるは容易。
なれどそれが叶うは僅かの時間。
女の目覚めは刻一刻と近づく]


――…心にも無い事を


[賛辞にはじらうでもなく困ったような笑みを浮かべた]


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